山の雑談集1

2012-12-24 17:08:29 | 山のアレコレ

貴公子に会いに行く 

捻挫と膝痛 正常なアライメントで怪我なく登ろう!
山のステップアップ攻略法?
登山ガイドとベビーシッターの類似性
ガイド登山に最適の登山者とは?
中房温泉で財布の盗難に遭ったんですよね・・・
幸いなるかな、与えられるものを持つ者。
欠点を補いあう山パートナー
なんで山?
南アルプスの先駆者 平賀文男展を見てきました
冬の行動食はイギリスの伝統のお味
神田をお散歩
山道具より山ツアーが高いノダ!(汗)
たぶん、ソウシチョウさん
シャンティと山
うろこ雲の翌日は雨の確率が高い
お山との対話
岩登りとヨガ
山に学ぶ・・・
急登の研究 重太郎新道はどれくらい急登か?
私たちの前穂への道
山の難易度って・・・
前穂はステキだったけど・・・
縁のない山
シンプル外弁派
大菩薩嶺の魅力の研究…
山で何の話をしているか?
豊かな森と無機質な火口のコントラスト
サマディと山
初登&強力
山ヨガ
山瞑想
山ブログなど…
秋山の企画中・・・
ナチュラル志向と山
山に愛されること
今年はヒキガエル3回
1粒で3回おいしい、山の楽しみ
モンベルのピロー買いました☆
干し野菜は山向き?
ホットケーキミックスの研究
軟弱な山計画はいかにできるのか?
山の食事シンプル化計画
山のメニュー開発中・・・
たまごスープ対決☆
山は傍目には観光=道楽なのです
夏休みの山企画中
お山のダークサイド学習中
人生、山色?
のんびりできて涼める良い沢探し
花の名前が小難しい訳
テント泊の考察
両俣小屋左俣コースについて
ヤマレコとGooブログ
山ガールからはみ出た人
テント来ました☆
私の山道具変遷記…たったの2年ポッキリ(汗)
命の永遠さ
人と自然の前線図
地図で大まかなストーリーを描く
お山に会いに行くこと、バレエに会いにいくこと
地形萌え、アゲイン♪
山と人のアレやコレや
今回の旅での考察
しずく
火のある生活 ・・・ 焚き火とキャンドル
ルール主義と原則主義
自然のことわりへの回帰 コンパスは自然そのもの
日本と自然と西洋化と
人間の自己中心性
さみしい・・・今月号の山雑誌表紙
朝寝坊と山
山を歩きながら考えたこと
神の似姿
稜線つなぎ
山の計画に便利なリンク集
いい時代になってきました☆
ないかな、嵐でも良い山
新道峠 駐車場から30mで稜線!
ピークが支配する範囲=山
しっとり曇りの日と心配
必然の偶然
どこに登るか、それが問題だ。
2m分の反省と山デビュー
愛って何だろう?
春山の気象
週末の山
新しい山と古い山 日本的な事情
山頂でウルサイおばさんと特急で駆け抜けるおじさん
八ヶ岳東麓の研究
日が長くなりました・・・
冬~春山の天気
ザックと山古本
またザックの研究
新宿の山道道具屋めぐり 冬用ザック探し中3
目標をブレイクダウンする力
ピッケルより読図だろ!っていうまっとうなツッコミ
槍って頂点なんだな
山における経験&敬謙の贅沢
山とバレエとヨガと・・・体軸
山で考えていること ~ クを忘れるラ・ク
南アルプスへは派手めの服で
ロングトレイルフォーラム in 八ヶ岳
老後の備え
山を登っているときにかんがえていること
わたしと山梨と山
アンチ”山そっちのけ”
今週末の山
雪山入門~登山へ 同じ山に通おう!
冬山のススメ
山の税金は高い
四駆だからって滑らないってわけではありません(汗)。
北岳冠雪
山で学んだこと
山のマナーの考察
暑さと苔と山と
北八ヶ岳の魅力について考えてみた
山切れ中
35年前の山雑誌 もとい 昭和35年の雑誌!
ロープ講習会
山好きなオーナーのいる ドイツレストラン Lowe ルーヴェ
マイペースの山登り
山岳保険の選び方
お山の都合


山の雑談集2

2012-12-24 14:09:55 | 山のアレコレ

八ヶ岳のお天気の研究 
古い山新しい山 - 考える山登りをしよう 
やっぱり謎の”山の世界” 
リスク?謎だらけ 
大人の部活?ツアー以上ガイド未満登山 
ガラパゴス、あるいは竜宮城・・・ 
欲しいハンディGPS!&Ku:nelランドネ戦争・・・ 
山ブーム vs 危機の森林 
今年は空前の山ブーム、主役は誰? 
山梨の山選び 
(楽しいところ) vs (危険) の天秤 
スタッドレス試乗 
ガイドレイシオと登山道の難易度 
登山目的の多様化 
コンパス&地図の技 
山ウエア戦争 勃発中 
地図読み講座? 
読図 vs カシミール3D 
山ブームと消費考 売れるところでは売れてる 
今年は山ブーム当たり年らしい 
ボルダリング初体験 
観光以上登山未満 
山ブームは都会的なんだな 
山梨百名山をどう攻めようか? 
どこの山に登るか?2 
歴史ファン向け?金峰山 
次はどこに登ろうか 
自然じゃない自然愛好者という矛盾=登山者 
上高地と自然 
縞枯れか?立ち枯れか? 
山梨から行ってみたい山とその見所 
山の森とダム 
真っ暗な森 
水こそ、日本の最大の資源! 
山と”自己責任” 装備とウエア 
山とオジサン 
山とバレエ 
山と夫婦、山とカネ


黒岳偵察

2012-12-12 21:50:36 | 山のアレコレ
※ これはBloggerから1ページのみページをインポートした事例です。XMLでエクスポートされるのでそれを丸ごとコピペして貼り付けました。
 
今日は偵察モードのお山でした・・・平日に出かける山というのは、あまり欲張らず、

こんな調子で下見でいいのかもしれません… 今日はとりあえずどこかを歩きたい!と出かけたのでしたが、最初から負け含みだったのは少々反省。

■イケテないスタート

富士山側の山(御坂山塊)は冬に歩くのがおススメです。というのも、空気が澄んで富士山がきれいに見えるから。

御坂の山は峠越えの道がついているくらいなので、稜線までラクラクアクセス。登り口を選べば、
ラクラクの散策も可能ですし、下から歩けば結構な急登を味わうことができます。

ルートの取り方次第で、難易度を選べるのがいいですよね。

要するに富士山を外輪山のようにグルリとめぐっているわけですから、麓から歩く=直登。 

今日は、そういう道を選んで急な登りを歩いてみたいなということで、昨夜は西湖からの鍵掛峠で
稜線に登り、右か左か気分で好きなほうに行こうかな~くらいの計画でした。

が、今朝は12月12日という特殊な日付であることに気がついて、もしや家にいたほうがいいかしら?

と躊躇したため、遅い出発になってしまいました(><) 出発9時半。

なので、時間が掛かりそうな道は没決定。 でも直登をしたい、ということで、温泉天水からの
黒岳にしよう!アクセスも近いし!と思ったのですが…。

行きくらい持つかな~とガソリンを入れるのをサボったら、結局行きでもガソリンを結構食ったので
湖の反対のガソリンスタンドまで行く羽目になり、時間のロス… 失敗その②というわけで
10:50になんとか天水前の登山口でした・・・




温泉天水は閉まっていました…11時かららしい…。車はここに置いて叱られないのかしら…?とりあえず紙にメモ書きを残して出ましたが、少し歩くと上にも少し駐車できるスペースがあったので移動しました。が誰もいない(汗)。

車は私1人… なんとなく、嫌な感じ。

あまり人気がない登山道らしい…。それでも山の空気はおいしくて気を取り直し、橋を渡ります。 
少し登るとものすごい廃屋。









一体何が起こったの?という荒れ具合…それでも今日は歩きにきたんじゃない登りに着たんだと
思い返し、頑張ってみる…も 思いなおしました。

この道は女性が1人で歩いて良い道ではない! 出発時間も遅いことだし…と車まで戻りました。 
敗因その③ですね・・・ でも柔軟なのは良いともいえるから敗因ともいえないか。

というわけで、ラクラクルートに再設定。車まで戻り、天下茶屋から行くことにいます。ここなら
稜線まですぐのラクラクルート… 御坂の山は富士山を片手に、反対側に八ケ岳や甲府盆地、あるいは南アルプスなどを見ながら歩く稜線歩きが持ち味ですよね!!

とっとと 天下茶屋まで走りなおし、登山口についたのが既に11:37でした(汗)。
もう山登りじゃないね…この時間(汗)

とりあえず天下茶屋に「登山者ですがお手洗いお借りしていいですか?」と声をかけトイレを借ります。



こうしておけば、事故や事件に巻き込まれても「11時半ごろ黒い服の女性が通りかかりましたよ」
ってことになるはず…・

天下茶屋の前では富士山のベストショットを狙うカメラマンのおじさんも数人いました。
登山道では誰もおらず快適な山歩きを楽しめました。すれちがったのは1人だけ。その方も私が
初めてすれ違った人だったらしい。

私はおじさんたちに見られて安心しつつ…とっとと登ります。




がお腹が空いたので、稜線に出たところで一本。来る途中にコンビニで買ったクリームパンを食べます。

お腹も満たされたし、とどんどん歩きますが… 超納得行かない案内板を見てしまいした。

御坂峠の分岐にある案内板なのですが、黒岳まで1時間10分とありました。 そんなにあったっけ?

とりあえず時間一杯まで歩こうと思い、1646のピークまで行きました。13:30 あと一登りなんだけど…なんだか1時間も掛かる道には思えない・・・と、納得行かない思いを残しつつ、別に黒岳登頂が目的ではなかったので、下山。15:00きっかりに天下茶屋に下山してきました。

行きはこのピークまで、約2時間。帰りは1時間半。トータル3時間半の稜線歩きです。

距離は片道3.2km、累積標高423m…。うーん…。まぁ今日は偵察だからいいけど…
なんかすごく納得行かない標識。一体どうして1時間10分なんだろう? どう考えてもあと残り
30分以上は掛かりそうに思えなかった…

とりあえず、往復6.4kmを3時間半で歩いたら時速1.8kmなのですが、御坂峠から黒岳までは1.5kmしかないので小一時間って所のようです。






でもまぁとりあえず景色は素晴らしく、山を歩くという目的は達成して帰ってきました。

帰りは天下茶屋で甘酒(500円)を飲み、ストローハットに寄って、コーヒーを飲みつつ注文したシュラフの収納サイズを見せてもらって帰ってきました。

ちゃんとこの山域も研究しておかねばという感じです。

《備忘録》

天下茶屋 11:37

尾根 12:10

御坂山 12:43

鉄塔 13:00

御坂分岐 13:10

最終地点 13:30




鉄塔 13:58

帰着 15:00




■ 写真集



こんな面白い木がありました。










尾根から北は雪がついている。稜線上の登山道は快適な道。雪なし。ごくたまに霜柱。


御坂山山頂。



鉄塔にて富士山。電線が・・・(汗)












分岐には廃屋が(旧御坂茶屋)ここに納得行かない分岐のコースタイムが。ここから黒岳まで1時間10分とあった。



最終地点 下るのが面倒だから今日はここでお終い。





この鉄塔付近から八ケ岳方面や南アもきれいに見えた。すこし木の枝が視界に入って邪魔だけど。






終わり。天下茶屋前より。




甘酒500円。富士山の姿は本社が丸のほうが良いそうだ。 先に言ってくれたらそっちに行ったのに(笑)。


貴公子に会いに行く

2012-12-11 09:33:58 | 山のアレコレ
■ 小さくブレークダウンできる目標が好き

実は最近、ちょっと背伸びの目標を持っています☆ で張り切っています☆

そのためにトレーニングの山に登らなくてはなりません。

実は先日受けたバレエのレッスンもそのため。怠け、緩みきった肉体を叱咤激励しにバレエのレッスンを受けた(笑)

朝はたった小一時間ほどではありますが、いつも近所のウラヤマに行って帰って来ています。(がコレでは不足なので何かしないといけませんが行くところが無くて困ったな… ふと思うのは重くしたザックを背負えば、負荷が同じ距離でも大きくなるということですが、そこまで山バカぶりを発揮する勇気がありません(><))

こういう風にちょっと背伸びした目標をもつと、「このままではマズイ・・・」と「ちゃんと準備をしよう!」とし始める…そのときの準備をし始める気分が好きです。すごく前向き。気分がいい♪

■ 貴公子への大いなる一歩

そのお山はずっとお家から眺めていて、最初は普通に「すごいな~」と思っていた山です。貴公子と呼びましょう。

その貴公子は、山のことを知るにつれ、いつしか”憧れ”になってしまった…(汗)

知らなければ、ポンとあの山に登ろう!と思ってしまうような、男らしい、尖がった山の姿の山ですが、ホントのホントにその衝動のまま行ってしまうとエライことになる(笑)

そういえば、いつだったか去年のニュースに、登山などまったくしたことがない人が、パッとその山を見て「お!登ろう!」と思ったらしく、登って行って救助されていました(^^;)運動靴でヘッドライトもなく。

そう。あまりにも、お山の姿として男前過ぎて、別に登山が好きな人でなくても、そんな風に登ってみたくなってしまう…そんな”魅惑の山”なのです。

でも、実は、このお山は歴史と由緒正しい、とっても和風な顔を持った山です。若旦那と言ったら、叱られそうな日本人が昔からその頂に神を感じてきた、歴史ある厳しい山です。登る人には”修行”を要求します。

…で。

■ 小さいステップ

私はこの貴公子をどういう風に登るか色々と計画を立てていたのですが…、一番メジャーで易しいとされている裏ルートから無雪期に登って一登(ステップ①)。

その後、体力が要る&難しいといわれている尾根に無雪期の涼しい時期(ここが重要!暑いとバテるのです!!)に登って一登(その②)。

なので、来年ですね。貴公子に会えるのは早くても。

積雪期に登るなんてことは想像だにしていませんでした。

私の中では、積雪期のこの方はさぞ厳しいお顔をされていらっしゃるのではないかと…。

■ 積雪期は積雪期で別のステップが

積雪期のこの貴公子がいらっしゃる山エリアには、まずは小屋泊でロングルートと言われている、お隣の従兄弟三兄弟に登る気でした(ステップ③)。 

それが今年のお正月企画で、私の中では目玉でした。

なぜなら、ここは夏に行ってみていて、知っていて、なんだかむしろ積雪期のほうが歩けそうな気がしたからです。 長いだけであんまり険しくない道。

で、私たち夫婦はまだ山を始めてまもなく、体力もないので、今そのロングルートが課題というような段階です。長いこと山にいるのってそれだけで結構疲れるのです。それに、このお山だって立派にガイド登山の対象になる山です。

■ わくわく どきどき は自分のもの

でも(ガイド登山ではなく)自分達で行っちゃう!なぜなら登山の喜びは、踏み出す一歩にあるからです。どきどき&わくわく!

大丈夫かしら? という、その”どきどきわくわく感”は、今まで雪を見たことがなくて、車から真っ白な雪の上に自分の足型を生まれて初めてつけるのと正直、あんまり変わりません(笑)

やったことがないことをやる。ただそれだけの喜びなのです…。めちゃ単純。

私の計画では、その後、このロングルートを無事貫徹できたら、”積雪期のテント泊”をどこかデビューしやすい場所でしなくてはならないと思っていました(ステップ4)。

テント泊は小屋泊とは全然違う… 小屋泊も色々な出会いがあってステキですが・・・というか、出会いがないなら、小屋泊の何がいいの?って感じです…(汗)

テント泊はとてもステキです。なんだかマイ秘密基地って感じ(笑) 

思うに、私は子供の頃、生き急いで、ものすごく早く大人になったので(10歳で4歳下の妹を連れて親子イベントに出かけたら親と間違われたくらいです…汗)もしかしたら、今子供時代を生き直しているのかもしれません(笑)。

というわけで、わくわくテント泊☆ しかし、どこかのサバイバル映画のようなのはゴメンですから、絶対に死なないところで(笑) 

というわけで私の中には、今年のテント泊は環境が厳しい厳冬期ではなく、雪はたっぷりあるも気温が上がって過ごしやすい、残雪期になっていました(ステップ5)。

その後、この山域で冬でも登りやすく易しいとされている女王という山に登り(ステップ6)、
まずは女王に謁見してから(笑)、その貴公子には会いに行こうと…(ステップ7)


という訳で、私の企画をまとめますと…今、今冬行こう!としている山は7ステップくらい先です…(汗)。

ので、さらに私の憧れの貴公子に冬に登るということはまったく考えられない状況でした。

やっぱり背伸びしスギかもしれません(汗) というのも、私は貧血症なので、標高差に弱いのです…。心肺機能も別に強くないので、登り一本調子のハードな山だとやっぱりバテます…

しかし…年々 衰え行く体… 先日は久しぶりにバレエに出てみたら確実に肉体が衰えているのを感じました(><)

アレグロ足がもつれる…ビッグジャンプ…息が上がる… 回転技、腹筋が足りず停止できない…

一体どうしましょう…という具合だったのですが…(涙涙)

でも今日が一番若い日

■ いぢわる…山のセンパイ…

ところがイキナリ、私の鼻面にぶら下げられたニンジン… それは、真冬の貴公子…です(汗)

続きはこちら。FC2のブログ 山とヨガ http://yamatoyoga.blog.fc2.com/blog-entry-2.html


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捻挫と膝痛 正常なアライメントで怪我なく登ろう!

2012-12-08 10:16:48 | 山のアレコレ
■ アライメント

登山では、膝の痛みと捻挫がもっともありふれたトラブルです。

登りたいけど膝が痛い。 はよく聞く話。 

捻挫のほうはハイカットの登山靴を履くことであらかじめ予防できます。

…が、結局は登山靴と言うギプスに頼っているってことを実はもっと自覚すべきかもしれないですね。
地下足袋は足首の固定がないので、昔の人はもっと足首が強かったハズです。

で、私はヨガを教えているので、歩いている人を見るとつい歩き方を見てしまいます。

アライメントが崩れている人がたくさん… アライメントというのは、骨の並びです。

運動を安全に怪我無く行うには、アライメントが正しいことがとても重要です。アライメントが整っていないと、重力があらぬ方角に掛かってしまい、筋肉を痛めたり、筋を痛めたりします。

アライメントの基本は、「骨で立つ」です。 

イメージしていただきたいのは、筋肉が無く、骨だけになった骸骨の自分がきちんと壊れない
ケルンのように積み重なっているかどうかです(笑)

崩れたアライメントの例。捻挫しやすい。お尻はでっちり。腹筋は弱く、太ももは太くなりやすいアライメント。

■ つま先、足首、膝の向きは、同じで!!

一般に、捻挫というのは足首の過伸展です。膝痛は膝の過伸展です。
   
その過伸展はどうして起こるのか? それはもちろん伸展すべきでない箇所に体重が掛かるからですよね。

そして、なぜ伸展すべきでない場所に体重を乗せてしまうか?というと、それは脚のアライメントが崩れているからです。

アライメントというのは日本語で整列。骨の並びです。

私は不思議で仕方がないのですが、登山の健康本などを見ても、
    
       つま先、足首の向きと膝の向きが一致しないといけない、

という歩行の大前提についてほとんど言及されていませんが、一体なぜなのでしょう?

登山は歩行です。基本的には膝の屈伸運動です。山は傾斜面を歩くので、端的に言えばスクワット運動ですね。

で、スクワットで、足首と膝の向きが違うと、どうなるでしょう? 

日本人の立ち方で多いパターンは、男性だとつま先を外に開いた蟹股です。女性はその反対で内股です。

蟹股をそのままに、膝の屈伸運動をすると、どうなるでしょう? 人間の体の構造的に足首の内側、ウチくるぶし側は関節が固く伸びません。ので、足首とつま先は整列されますが、膝はつま先より内側にあるわけです。そこで膝が過伸展されます。つまりこうなると膝の痛みが出ます。

では内股だとどうなるでしょう。 内股で屈伸運動をすると、太ももの前の筋肉、大腿四頭筋に
ものすごく負担がかかり、太ももは反応性の良い筋肉なのですぐに筋肥大してきます。
そして、足首は内側に巻き込んでいるわけですが、足首の外側、外くるぶしは非常に可動域が大きく柔らかいので、すぐに過伸展します…足首の過伸展=捻挫です。

なので蟹股の人は膝痛。 内股の人は捻挫と肥大した大腿四頭筋、ということになります。

まとめると

 蟹股=膝痛
 内股=捻挫

です。一歩一歩つま先を出すときは膝の向きとつま先の向きを一致させる。

これだけで怪我や痛みを避けることができます。蟹股も内股も若いうちは支障が出ません。
なぜなら筋力が勝っていて重力に抗してくれるからです。

けれども筋力が落ちれば、崩れたアライメントの上にある筋や小さな弱い筋肉に負担がのしかかってくることになるのです。

■ハムスを使おう!

歩き方はとても奥が深く、山慣れしたオジサン達を見ているとほんとに上手に歩くわね、と思うのですが・・・

先日は温泉に浸かっていたら下山してきた女性が入ってきたのですが・・・ビックリするほど
体型が壊れていたので気の毒になりました… 脚がかわいそうなほど太く醜かったのです。
私のバレエの先生が見たら失神しそうでした…思わず何とかしてあげたくなりました。 

最近は山ガールが増えていますが、山に登って体型が崩れるなど、女性としてはあってはならないことです!!

登山で使うメインの筋肉と言えば、脚の筋肉です。大腿四頭筋。英語ではクアドといいます。

大腿四頭筋は、全身の筋肉の中で、最も強くて大きい筋肉。代表的な速筋です。

大腿四頭筋は太ももの前の筋肉ですが、人間の体は筋肉の収縮で運動をコントロールしていますから、大腿四頭筋が収縮したとき、伸張される筋肉があります。それがハムストリングスですね。

ハムスと省略して言いますが、ハムスは日本語で何と言うのだろう?あまり聞かない。

とりあえず、

 太ももの表=クアド
 太ももの裏=ハムス

と覚えてください。

余談ですが、山歩きが健康にいいのは肉体の中で一番大きな筋肉を使用するからですね。
人間の老化というものは、言い換えると筋力の喪失のプロセスだからです。山を歩いていると
メインに大腿四頭筋を使うので、老化を遅らせる効果があるわけです。

さて、やっとここまで来て脚の話になるのですが…歩くとき、ハムスを使う。これは疲れない歩き方の鉄則です。

バレリーナはあんなに細いのに直径3センチほどの点に全体重をかけて片足立ちすることができます。

それはなぜか?

それはハムスを使うからです。大腿四頭筋ではなくハムスです。脚を上げるときも、太ももの前の筋肉で持ち上げるのではなく、後ろのハムスで押しているのです。

山なれた人の脚を見ると大抵ハムスと内転筋がとても発達しています。お尻はきゅっと持ち上がりかっこいい。背中もすっと伸びています。

これは山を長く歩こうと思えば、短距離走向きの白筋クアドではなく、長距離走向きのハムスを使うようにならざるを得ないからです。その歩き方が燃焼効率的に最も効率がよく、少ないエネルギーで長時間歩けます。

山は基本、エンデュアランス(持久運動)です。長く細く・・・が旨。太く短くという山を繰り返して、筋力任せに瞬発的な体力で登る山を繰り返していると体型は崩れてムチムチとしてきてしまいます。むろん、そういう山スタイルもありですが…登山も慣れてくると長い時間をお山で過ごしたくなってくるのが通常です…そうなると筋力任せの登り方ではすぐに限界が…

という訳で使う筋肉や体型にも山のスタイルが表れているな、と思う私でした。




山のステップアップ攻略法?

2012-12-07 13:48:59 | 山のアレコレ
今日は本当にお天気が良く気持の良い日です☆ 我が家は日当たりも良いので気分の良い家事日和り・・・。

■ 登山のステップアップ

先日、シュラフを買いに行ったら、オヤジさんにお正月はどこへ?と聞かれ、今現在の企画、

 クリスマス=しらびそ小屋 
 お正月= 薬師小屋

という企画を話したら、「エライエライ」と言ってくれました(^^)

それもそうだろうな。だって私このオヤジさんに初めての山は連れて行ってもらったんですから。

冬山1年目はだって夜叉神峠に行って感動していたくらいなのですから(笑)

■ 自分の山を知る 低山vs高山

初めての山は、西岳という八ケ岳の中では一番静かな山です。その後、三方分山と言う
富士山側の低山に行きました。

西岳は静かとは言え、やっぱり一級の山岳地帯にあるだけあり、900mも標高差はあるので
登山の感想としては、登山らしい感じでした。要するに疲れた。で登山好きになりました。

一方、2座目に行った三方分山は里山で麓は廃屋… そして上に少々切れたところがあり、
初心者としては怖かったです。

この二つの山を比較して、私としては、里山趣味は最初に諦めた

本格的山岳エリアはちゃんと登山道が整備されているので、迷うにも道迷いが少ないし、
人が来ない静かな山と言っても人が登ってきます。山小屋があればなおさら。

一方、里山はホントに怖い。誰もいない。怪我をしたらアウトです。

それにこの初めて登った里山で山頂で会った男性はその怖さを象徴するがごとき人でした。

私の夫もオタクですが、オタクにも何種類かありますよね。その男性は別に何を言ったでもありませんが、
幼児ポ○ノでも見ていそうな怪しげな風貌で、あめちゃんを上げてもにこりともせず、
私たちの後ろから走ってきた西洋人の女性が冬なのにタンクトップでトレイルランニングしていると
目線がそちらのほうに泳いで行くのでした・・・

キショイ・・・キモイ・・・

なんだかあの人みたいな人と山で2人だけにはなりたくないな・・・ そんな感じ。

疑心暗鬼に駆られて早足になりそう… 実際里山のほうが人が来ないので密室犯罪みたいなことは
在りうるのです・・・今はどこの山里も過疎化ですし・・・里山は道迷いも多い。

そういうわけで、私は別に高いところが大好き☆というピークハンターではありませんでしたが、
低山趣味はセキュリティと登山技術の不足の面から、没でした。

■ ステップアップ八ケ岳?

そういうわけで高山を目差すことにはなったのですが、結局、高山でも初心者なので、易しいと
コースガイドで言われているところから順に、ということになります。

私が山を始めたのが秋だったので、山は冬山から。 ホントに夜叉神峠が”出発点”ではなくて、
”目的地”という地点からの攻略です(笑)。

初心者用雪山といえば手ごろなところには、近所の八ケ岳が定番中の定番です。

なので、八ケ岳から。 私が思うに、登山などまったく縁がない人でもこんな風なステップアップなら
体力的に無理なくステップアップできるのではないでしょうか?

《順々に歩く八ケ岳》

①GWの残雪期の北八ケ岳 = 残雪で安全に雪に慣れる 白駒池、にゅう、縞枯山、本沢温泉、みどり池など

②初冬の北八つ =北八つは転倒してもどこにも落ちない。それに小屋が一杯
         麦草ヒュッテから白駒池高見石小屋 周遊(下から)
         縞枯山荘でコーヒーを飲んで縞枯山
         高見石小屋で星空観察

③少し足を伸ばして  中山展望台・丸山 (結構歩かされる)
           北横岳  (風がものすごい)

④春山(3月、4月)の黒百合ヒュッテ から 天狗岳

⑤厳冬期の北八つ  -17度とかの寒さに慣れる
          厳冬期の冬天狗
          ステップアップだったら中山峠越えで縦走スタイルで

⑥徐々に南のほうに南下していく(笑) &マイナーな登山口を使う


結局は、歩く距離&時間の長さ=タフ度なので、安全で短時間で済むところから、危険があり
長時間掛かるところに徐々にステップアップしていくわけです。

同じ場所でも、長時間歩いてその場に行くと、ステップアップになります。

あるいは逆に短時間で帰ってくる練習など・・・昔はカモシカ山行とか言って寝ないで帰ってくる山も
あったのだそうです…。が、そこまでいくと山を楽しく安全に歩く目的のためのトレーニング
だったのが、自ら不快を求めているような具合に本末転倒してしまい、そのカモシカ山行こそが
危険なのではないか?とのツッコミを跳ね返す根拠に乏しいかもしれません(笑)

■ やっと先輩のスタート地点

ともかくもまぁ、このようにして、私たちは苦節2年、現在冬山3年目・・・

ところが、「いつかは八ケ岳全山縦走を…」と夢見る私たちに
(全山には蓼科山も入れるべきだと思うのですがどうでしょう?)・

・・まるで馬の鼻面で人参をフリフリするかのように、「赤岳横岳縦走」なんて先輩がよこしてきます・・・

え?縦走は、まず、冬の赤岳をやってからでしょ? いじわるだな~!! 

そう思ったら何のことは無い「僕の初めての山」だから、なのだそうでした(汗)

私の頭の中にはこのエリアの攻略法は、

①まず赤岳鉱泉から赤岩の頭へ抜け、硫黄岳。 
②それが終わったら、行者小屋から赤岳単体のピークハント、地蔵尾根で登り、文三郎道で降りる。
③それができたら、行者小屋のテン場でテント泊。
④それができたら、赤岳展望荘から反対側の権現へ。
⑤それができたら、夏の横岳
・・・・

と横岳赤岳を厳冬期に縦走するなど、6ステップくらい先です(汗)

■ ザイルが必要な箇所

横岳は横に長い山なのですが、小さな峰が連なっており、鉾岳という小さなピークの茅野側は
遭難者がいた場所なのです。登山を本格的にする人たちでさえ安全のためにロープを出す。

むかし、そんな場所をその時期が雪があるとも知らないで下界の遠足気分の服装でツアーで連れられて
きた団体客がいて、その辺で滑落して死んだ話が残っています・・・

というわけで、私の攻略の中ではかなり後のステップに位置づけられるのはロープがいるからです、
八ケ岳の横岳・・・

ちなみに花の時期は杣添尾根尾根からのぼったり硫黄岳の側から行けば、充分花は楽しめるので
横岳の危険部分(奥の院)は回避できます。

と、こーんな長い計画を立てているのに、山の先輩は「初めての八ケ岳が赤岳横岳縦走」

はぁ~、もう溜息しか出ませんね・・・。”初めて”にたどり着くまでのかくも長いステップ・・・

行けるかどうか、行っていいかどうかも分かりません(汗)

それに連れて行ってもらって帰ってこれても、その後自分で行けるようになっているか?というと
ザイルがない限り安全は確保できないのですから、それは怪しいでしょう・・・ 

危ないものは危ない。

危ないものは一回ラッキーで通れたくらいで危なくなくはならない。

■ 登山口で遭難する人もいる

一方で、登る前から遭難することも起こるのが山の世界です・・・

友人から 「山に行きましょう」。 そこで「いいですよ、どこがいいですか?」と聞き返したら
「どこでもいいので連れて行ってください」との返事でした。

それではと「西岳はどうでしょう、登り4時間の山です」と返しました。そのとき私が行きたかったからです。

登りに、4時間掛かるということは、往復では最大8時間ということです。

秋は日が短いので、4時半には下山していたいところ。私はまだ初心者と自認していますから、
目差すなら3時半下山です。

つまりどう考えても登山口には8時が一番遅い時間です。一般的には8時でもおそすぎ最後発部隊に
なること確実。山は「早立ち」こんなこと登山をやる人なら常識。で8時はぜんぜん早くありません。
私たちが秋に出かけていったときには登山口に6時半に立っていました。

ところが返事が「○○に8時でどうでしょう?」 ○○から登山口まで1時間は掛かります。
待ち合わせすると余分に時間を喰うのでさらに時間がかかり、1時間半ってところです。

もうこの時点で、登山者の行動としては意味不明です・・・

どこだったかの本に、奥多摩のほうの山で、午後から登り始め、山頂に着いたら夕方で、暗くて降りれなく
なって救助要請に行ったという山岳救助隊の方が書いた手記に「これを遭難というのなら登る前から
遭難している」とありましたがその通りです・・・(汗)

仕方が無いので「8時○○では遅すぎます。8時登山口でお願いします」と返しました。
何度も言いますが本当は8時でも遅いのです。一人で行くなら私なら7時には登山口です。それでも
早起きは1時間の運転で6時に家を出るとして、5時半で済むはずです。 5時半なら日頃6時に起きますから
そんなに早起きになりませんよね。

ところが返事が「分かりました。無理に山頂に行かなくてもいいです」でした・・・ もうさらに意味不明。

ならば、持っている時間で登れる山に登ればいいのです。なんでわざわざ敗退しに行かなければ
いけないのか・・・意味不明。 

ところで、山登りの良さは、それぞれ体力にあった山を選べることです。

一番易しい山のレベルで、往復3時間しか歩きたくなければ、横尾山とか日向山とか入笠山とか大菩薩嶺とか色々あります。

・・・と、ここまで書いて思ったのですが、もしかして私に山を選べという圧力をかけてきていたのでしょうか・・・
連れて行ってください、なのに?

矛盾だ・・・というわけでこういう人とは歩けません。登山目的が曖昧すぎます。

■ 自分で選ぶところから登山は始まる

というわけで、私たち夫婦のような一般の登山者は、本格山ヤさんからは「もうちょっと頑張って
くれたら色々面白い場所にいけるのにな~!」と思われ、逆に「連れて行ってください」というタイプは
完全に”お荷物”です。

自分が行きたい山くらい自分で選ぶ。山登りはそこから始まっています。連れて行ってもらうのは最初の
1座、2座まで。後は自分でルート集を読み、自分の足で歩いて、そのルート集にある情報との行間を
埋める・・・

例えば、今冬私が鳳凰三山に、と思い、赤岳横岳はNGと思うのは、距離は赤岳横岳が短いですが、
鳳凰三山の道は危険箇所がまったく無く、ただ歩く距離が長いだけだからです。 

滑落リスクには対処するスキルがまだ無くても、体力があれば解決できる場所であれば、体力をつければ
いいだけのことです。 (ちなみに山で体力をつける方法は山に行くことらしいです・・・)


私が山を始めたオヤジさんから最初に聞かされた言葉は「山は自己責任」です。

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登山ガイドとベビーシッターの類似性

2012-12-05 08:07:11 | 山のアレコレ
今日はまるで台風一過のようなさわやかな朝です。

熱いコーヒーを注いで、昨日焼いておいたキャロットケーキで朝食です。

最近私は髪をものすごく短くしたのですが、そうすると寝起きの頭が面白いことになってしまって
だんなさんとの朝のひとときに笑いをもたらしてくれます。

■ 人はもともと好奇心旺盛

山登りと言うのは、たぶんとっても単純なものです。

たぶん「あそこってどうなっているんだろう?」というだけのことなのです。

私が思うには人間はもともとは好奇心旺盛。心理学の本にも”人間は探索衝動が満たされているときに幸福感を感じる”と書いてありました。 

実例として、小さい子供たちをよく観察していると、あっちにいったり、こっちに行ったり。

私がアメリカでベビーシッターをしていた頃、6歳のマシューの幼稚園までの送り迎えは私の担当でした。
大人の足で歩いて15分のところに幼稚園はあり、親たちは忙しいので車で送り迎えです。車だと5分も掛からない…。

私は最初車の免許を持っていなかったので、マシューとは歩いて行っていました。しばらくして運転もできるようになったのですが、やっぱり結局歩くことに。

なぜなら、マシューと私はいつも違う道で帰ってきていたからです。マシューと歩くと15分の道は1時間
掛かるのですが、いろんなパターンで家々の裏を通り抜け、植栽の植え込みの荒くなっているところを無理やり通ったり、塀を登ってみたり…。私は既に20歳でしたので、6歳の子供が通り抜けることができるサイズと同じ場所を通るのは少々タイヘンなのではありましたが…でも私にはそれは子供の正常な活動のように思えました。

でも、大人たちは「なんで車使わないの?」

どうせ家に帰っても家の中で遊んでいるのですから、少しくらい時間をかけて帰っても同じことだし、と
私には思えたのですが…

私が思うには、子供って『家の近所という小さな世界』の中で、あっちこっちと探検して、もっと大きな、”社会と言う世界”に出て行く自信をつけるのかなって思う。 

小さな発見の一つ一つは「なーんだ」っていうツマラナイものなのですから。でもそのツマラナイものが実は大きな価値がある。それが自信って価値なのではないだろうか?

どこに行くと何の木があるか、どこが近道か、どこに犬がいるか。くもの巣と遊んだり、近所の人に出くわしたりして。

■ ガイドって子守?

今思えば、マシューとは、いつもお家に一緒に帰っていたので、マシューは1人でも自宅に帰れたはず。

でも、ある日幼稚園がいつもより早く終わり、私はそれを知らなかったので、幼稚園から電話が掛かってきたことがありましたが、マシューは、ぽつんと1人きり、ジャングルジムで待っていたのでした…。
ああ~、ゴメン、ゴメン!

きっと1人ではまだ6歳だから心細かったんでしょうね。お詫びに日頃は、ダニエルとしかしないサッカーをやってあげましたとも。

今思えば、私は6歳の子の見守り役、ガイド役でした。やっぱり子供だから危険を判断できないので、生垣から抜けて、大喜びで道路に飛び出しかねないので(笑)

それにひっかき傷くらいならまだしも、コケて頭打つとか・・・マシューはこけませんでしたが、一度自分からオーブンの中に入り、出れなくなって半べそになったことがありました。(アメリカのオーブンは大きい。ヘンゼルとグレーテルを地でいける)
 
■ 初心者とはリスク判断できない人のことなのだ 

こうしたことを思うのは、今年の4月ツルネ東稜に行った私達夫婦の心境は、まさに近所の家の隙間を探検しているマシューだったのではないかと・・・

○○ってどうなっているんだろうな? あそこに行きたい。けど、ちょっと怖い…心の中で逡巡する。

行きたい。けど、怖い。という葛藤。 そこでガイドさんというのは、そっと背中を押してくれる存在です。

多分、初心者とは自らリスク判断をできない人のことなのです。

・・・ただこのような周囲を探索したいというメンタリティは子供の頃から備わっているし、それに危険予知能力、リスク管理能力が徐々についてくる、というのが、人が行動の自由を獲得していくプロセスかなぁと思うのです。

私が思うには、登山と言うのは、”自然環境と言う世界の中で行動の自由を獲得していくプロセス”です。
体力にしろ、地図読みにしろ、生活術にしろ。

このスキルが都会では不必要で、田舎限定であることを考えると、コンピュータリテラシーと言うのは、”ビジネス社会という世界の中で行動の自由を獲得していくプロセス”と言えます。今の労働市場ではパソコンに無知な人なんて相手にされませんから。

まとめると・・・

登山    = 自然環境の中で、行動の自由を獲得していくプロセス
ITリテラシー= ビジネス社会で、行動の自由を獲得していくプロセス

両方の自由を獲得したいものですね!

イルカと私


ガイド登山に最適の登山者とは?

2012-12-02 09:31:49 | 山のアレコレ

■ 通=オタク


夫はコンピュータギーク(オタク)で、大阪の日本橋や東京秋葉原では、一体何に使うの?というようなパーツショップで何時間でも平気で過ごせる人です☆ そんな彼が実は私には少し自慢♪


「ご主人様☆」「おいしくなーれ、にゃんにゃん」そんな方角のオタクであれば、女性はキモイ!!と言って、即座に退散ですが、彼のような分解大好き☆ジャンク大好き☆なハードウェアオタクは、わたしは実は嫌いではなく、なんだか変な発明品作ってくれないかしら~と淡い期待を抱きつつ、子供が無心でおもちゃで遊ぶようなもので女性の母性本能をくすぐります(笑) 


それに私自身が非常に好奇心の間口が広い人で、英文学部卒業なのに、エンジニア時代はなぜか半田ゴテ持ってたり、オシロで波形を計っていたり、ねじ回しが板についているような仕事をしていて、その、”無生物であるモノと対話を繰り広げる愉しみ”を知っていたわけなので、彼の楽しみを共有できる。 彼の場合、仕事と趣味が一致していていいな♪ うらやましいな♪と思います。


個人の秘めやかな愉しみを知っていたら、自分の心は満たされているので、他人に優しくなれる。そう思います。


夫は、実際のところ、本当に、かなり優秀なエンジニアなのです。会社では特に一目置かれています。


■ 通なのにミーハー路線


ここで一般化できる現象は、「通でオタクな世界はその世界の通同士でしか通用しない、ある価値基準がある」ということです。


その価値基準・・・オタク系エンジニアの中では、有無を言わせぬ地位を彼は築いています。が、今彼が「拗ねている」のは、彼のエンジニアとしての地位ほどに、彼の登山者としての地位が高くない…その点です(汗)。


しかし、それは彼が通と言われるまでに勉強していないから仕方ないことなのです。ただの拗ねモードです・・・


「序盤、中盤、終盤 手ごわいね! でもね、頑張るよ!」っていうのは、最近夫が気に入っているセリフです。


”序盤、中盤、終盤 手ごわい山” それは…おそらく一般登山者があまり知らない、知られざる山です。


例えば、こんな。 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


○△山周辺はアルプス屈指のアルパイン。取付点からのアプローチが長いばかりか、
最大斜度は30度を越え、 四つん這いで登る事もしばしば。オマケに水場も山小屋も無い為、
アタックするには下から重たい水を担いで登る難所中の難所。

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要するに人を寄せ付けないところに行く=かっこいいのが山の世界の通な価値基準のようです。

間違っても、小屋泊で行く11月の燕岳ではないんですよね。なにしろラクラク・・・


私が夫と行く家族旅行で提案する山は、いつも安全で安定した山です。雪山はGWの北八つから始め、霧ケ峰や北横岳、高見石小屋、夏は、私自身は西岳からはじめ、夫には茅ヶ岳でデビューしてもらい、上高地、大菩薩嶺、そして北岳、燕岳、金峰山、甲武信岳…そして最後が鳳凰三山の縦走。これから行きたい所は、北アルプスの雲の平、双六、鷲羽などです。


一方、夫のチョイスを見てみましょう… 彼の山は、最初の提案が西穂丸山。そして、厳冬期三ツ頭(権現)、それから今夏の穂高です。


穂高は前穂に行きましたが、最初は彼は奥穂に行こうとしていたのです…それも白出沢から…(汗)。


この(汗)の意味は健脚コースということです。なぜにこのコース?


西岳は八ケ岳の西の端の山で、登り4時間、一本調子の登りが続く、気持の良い唐松の森です。この山の良さはあまり深く考える必要が無いことです。秋には黄金色に輝く唐松がすがすがしい。環境はバッチリです。ただ、アップダウンが無く、ただただ単純に円錐状に登る登り。単調です。が、危険箇所がなく、まるで富士山に登るみたいなピュアな登山が楽しめます。歩くことだけに集中できる。


この山、彼は嫌いなのです。誘っても一緒に行ってくれません(><) 


でもさ、4時間の山に登りたくない人が、なんで奥穂白出沢ルート…(汗)? そんな体力がいる道、絶対に懲りてイヤになるに決まっています。だって彼は燕岳からのたった2時間半の下りだって、雪道だから重力に任せていれば降りれるのに疲れてしまっているのに…。


というわけで、彼の提案奥穂は、私が強制的に前穂に変えました。なぜなら前穂なら岳沢小屋まで下からたったの2時間。上に行くにしても空荷で行けるからです。難易度としては2、3ランク格下げ。 


それでも、帰り、徳沢くらいでもう一泊して行かない?というお誘いに彼は「疲れたから帰ろう」というのに… 絶対奥穂に行っていたら疲れて死んでいたに違いありません。オマケに途中頼れる営業小屋もないのに。


実は鳳凰三山の縦走に出かけたときも、「そんな長い道疲れるからイヤだ」と彼は嫌がり、なんと「甲斐駒の黒戸尾根のほうがいい」と言い張ったのでした・・・。どっちが疲れるよ・・・。黒戸尾根より鳳凰三山の縦走のほうがアップダウンがない分楽に決まっているのに。


そんなこんなで、何か巨大な勘違いをしているか、何か視線の先に違うものを見ているのです、彼は…(汗)


彼がエンジニアとして通でマイナーな趣味を追求しているかのごとく、山の愉しみを見出すことはまだまだ先のことのようです・・・


何しろ、瑞垣山の山頂で高所恐怖症で固まっているのに、「来年の夏どこ行く~?」っていうと、憧れは奥穂~西穂縦走のジャンダルムなんですよ・・・ 


それってどういう演繹なのかよく分かりません。 (いや分かりますよ・・・具体的には言いませんが)


去年は赤岳鉱泉でアイスキャンデーをうらやましげに見ていたから、今年はアイスに挑戦するのは良い考えかなと思ったら、アイスはイヤだというし。大体人工の氷壁でのクライミングなんてちゃんとインストラクターがつくんですから危ないことはないと思います。スポーツです。


じゃあどこに行きたいのか?去年積み残しの赤岳は?というと、地蔵尾根が怖いという・・・それじゃ八ケ岳の主稜線、赤岳横岳の縦走は無理だと思ったら、横岳に行きたいとか言うし・・・聞いたら、なんと杣添尾根のこと・・・ここに積雪期に歩いてそれからどこに宿泊する気なのでしょう?? 冬のテント泊にお誘いしても寒いからイヤだといっているのに・・・(汗)


一体何がしたいんだか分かんないでしょう・・・ そんなことなので、私から白い目で見られているわけなのです。


でもまぁほんの出来心であっても、男性と言う生き物は、チャレンジしたいと思ったことは、すべて、全部、何でも実現するのが良いと思います!!!


ジャンダルムも行きたいのなら行くべし。妻の立場としては男が挑戦したいということには全面的に支援するべきです。男性は何しろチャレンジしてそれを乗り越えてなんぼ、の生き物なのですから・・・。


でもチャレンジと無謀は別ですから・・・


・・・というわけなので、私の夫のような登山者にこそ、ガイド登山が最適、と思うんですよね。


きっとこうした自尊心を満足させるための登山がひと段落して、その後、彼は彼のオリジナルの、彼らしい登山の愉しみを見出せるようになるでしょう・・・


燕岳


 


 


中房温泉で財布の盗難に遭ったんですよね・・・

2012-12-01 12:46:32 | 山のアレコレ

先日燕岳に登るために行った中房温泉で財布の盗難に遭いました・・・

先週末宿泊していた中房温泉…中房温泉は源泉賭け流しが素晴らしい、ひなびた温泉宿です。

初めて泊まったときは 3時くらいについたのですが、温泉が一杯あってとても入りきれず
(というか夫はすごく喜んで6個もはいったのですが)

今回は前回の反省を生かして、昼過ぎにはお宿に到着しました。ただまだ湯を張っていないという
ことだったので・・・下の登山者用の温泉にまずは向かいました。

中房温泉宿泊者は、登山者用の温泉に無料で入れます。そこで不思議な事件が…

■ ロッカーに財布を入れる

この日に限って私は財布をもって温泉の更衣室に行ってしまったのです・・・普段はタオルしか
持たないで行くのに。

ただ温泉は誰も入っていませんでした。 とはいえ、ロッカーがちゃんとあったので財布だけを
取り出して、ちょうど胸くらいの高さの一番右側のロッカー6番にいれ、そして鍵を回して、
腕に取り付ける式になっているその鍵とサーモスだけを持って、温泉に。

二つある湯船の一つはとても熱すぎて入れません。もう一つはぬるすぎる。

でイマイチだな~と思いつつ浸かっていると、登山者と思しき女性が入ってきました。まだ服を
きたまま扉を開けて中をチェックされたので、そのとき目が合いニコっ!

思うに目が合ったらニコっとするのが何でもコツです。

■ 状況が・・・(汗)

ひとしきり山の話で盛り上がってから、温泉からあがりました・・・持って入ったロッカーの鍵をロッカーにさすと
感触が軽い・・・ 「ん?」

あれ、鍵ちゃんとかかっていなかったかしらね・・・と思いつつ、ロッカーを開けると財布がない!

いや珍しく財布を持って入ったので、ここに入れたのを覚えています。他のロッカーを開けましたが
やっぱり財布がない・・・ 

というか、ロッカーの鍵をかけておいて他のロッカーに財布を入れてしまうというのは考えにくいでしょう…

ああ~盗難・・・というわけです。温泉で財布の盗難に遭ったのは生まれて初めてでした。

脱衣所にはわたしが湯船から戻ったときに服を脱ぎ始めた人が2人、それ以前は、私は1人きりだったし、
後から入ってきた人はさっき山の話で盛り上がった登山者しかいません・・・

・・・。

状況的には”彼女しかいない”けど「ちょっとあなた!財布盗ったでしょ」なんていうわけにも行きません(汗)

その場を見たわけでもないし、さらに脱衣所に何者かが侵入していないとも限りません。

というわけでとりあえず、店に報告です。 温泉の待合所は簡単な軽食エリアになっており、バイトであろう
アンちゃんに相談しましたが、アンちゃんぜんぜん頼りにならない。 お客様の勘違いではないですか?ってのりです。

いや私もそうだといいと思うけどね・・・

出ると男湯に浸かっていた夫はもう出て私を待っていたので、盗難に遭ったことを話しました。
周囲にいた人は私が盗難にあったことが聞こえたと思います。

「でも誰も女湯に入りませんでしたよね」「1人しかいないんですよね」

状況的にわたしの財布を盗ることができるのは一人しかいないことがなんとなく誰にも明らかに・・・

■ 出てきた財布

しかし、財布、こんな状況では持ち物検査をするわけにもいきませんし、とりあえず、現金は
少ししか入っていなかったし、困るのは免許や山岳保険の証書、クレジットカードの類くらいです。

とりあえず山に登るには困らないし、帰りは夫が運転担当になってしまうくらい。カードもこんな
山奥では、盗った人も悪用するまで時間がかかりそうですし・・・とりあえずカード会社に電話して
使用できないようにしてもらいました。

そうして、夕食を楽しみ、夜の温泉を楽しんでいると・・・なんと財布でてきたのです!

旅館の人が言うには、ロッカーの3番から。ロッカーの3番は6番の上で、鍵が掛かっていて開けて
確認できなかったロッカーです。私の目線より上のロッカー。

私はぜんぜん3番に入れた記憶はありません。なにしろロッカーの鍵を持って温泉に入ったのですから
3番に財布を入れて、6番に入れたつもりになり、6番のロッカーの鍵を持って温泉に入るなど
考えづらい・・・ それが目線より上のロッカーならなおさらです。

それに3番のロッカーの鍵は紛失中だということでした・・・ どうして3番のロッカーに財布が入っていたのか?

なんだか旅館の言い方がイヤらしく、あたかも「あなた3番の鍵を紛失したのを盗難ということにしたでしょう」
とでも言いたげでした。

私は財布を日頃持って更衣室には行かないので余計に意識がクリアで入れて鍵をかけたのを覚えています。

うーん? それにしても財布、なんでそんなところから出てきたんだ?そしてなぜ鍵がないんだ?

もう意味分かりませんね。

とりあえず財布が戻ってきて良かったのですが・・・カードを全部泊めたので、日頃のアマゾンのお買い物が
できない・・・ 

翌日、フロントのおばさんは天候は回復傾向にあるというのに早く出ていけといわんばかりに「もうほとんどの人が出かけられましたよ。

装備はちゃんともっているんですか?こんな日は遭難が多いんですから」といかにも物知り顔で私達を初心者扱いしました・・・

まぁ本当に初心者だからいいんだけど、この日天候は回復傾向にあるのは調査済み・・・このおばさん、なんか基本的に深いところで私達を誤解したようで、ただとっちめたかっただけっぽいんですよね・・・何しろ、8時に出発なんて4時間しか掛からない山ですからぜんぜん遅くありませんから・・・

財布といい、おばさんといい、なんだか腑に落ちない中房温泉での宿泊経験となりました・・・


幸いなるかな、与えられるものを持つ者。

2012-12-01 00:04:21 | 山のアレコレ

今日もヨガを教えて今週が終わりました。一週間たつのが早い。

先週は今頃、温泉に浸かって、そして、明日の山を夢見ていました(笑)

燕山荘へ行ったのは本当にベストバイでしたが… 雪のお山はもうずいぶん慣れたなぁと感じました。


まぁ正直に言って、お天気が良い日しか行っていないので山の経験値的にはほぼ初心者レベルです。

■ 山瞑想

燕岳でバクティヨガの経典『ヨーガの完成 心を最良の友とするために』を読み終わりました。

この本には瞑想をするためには人のいない静かな森にいかなくてはならないとあり、やっぱりそうだわねと思いました。私のレッスンでも瞑想はしますが、それより山を歩くほうが何倍もいろいろなことがクリアになります。

同じ瞑想をさせても、人によって内的にやっている精神活動は色々で、私は完全に集中して思考を繰り広げ
ています。 思考を停止するのではなく、直感を働かせて思考するという感じです。

人によっては呼吸を観察しているだけで終わったり、思考を強いられることの残酷さを感じたり、
意識の拡大に夢中になったり、瞑想と言う同じことをしていても、色々な段階があるのが瞑想で、私は
普段行っている自己対話が鋭敏になり、大いなる自己という名の内在神との対話がスッキリと行えるから
山に行っているんですよね…。

自然の只中にいると自然と言うのは日本人にとっては神そのものとおもえる対象なので、内在神と外在神を同一視しやすいんです。

■ 山が私を手放したがらない

実は正直に言うとお山と言う趣味はひと段落した心地がしていました。

1人で行ったテント泊で。とりあえず、わたしの山スタイルは落ち着いたと思いました。
夏季は1人でテントを背負って人がいない時期を狙って一般道を歩く山。

人が通らない山を歩くのは危険すぎると思ったのでした。女性はみな現実主義者ですが、私も例に漏れず
現実主義者なので、冒険は好きでも危険を冒すことはしません。アメリカだってパリだって1人で行きましたけど、決して無謀な冒険ではなく計画は綿密&注意は細心派でした。

人が来ないようなバリエーションルートは、一人歩きで何かが起こったときアウトなので、1人で歩くなら、人がいつかは歩くルートでないと。歩けても、事故に対する対応力はつけようたって身につけられるものではありませんし。

私の山リストを見てもらうと分かりますが、ぜんぜん困難なルートは歩いていません。

難しいルートに対する憧れみたいなのはないのです。私は何しろ自然と親しむために、自分の心と対話するために、歩いているのです。

山は一段落したなぁ、今度はヨガに集中する番だわと思っていたところ…やっぱり山の神様がこっちにおいでよ、って言っているような、そんな今日この頃…

でもまぁ私の身に起こる事が私がやるべきことなんだろうな。運命に身をゆだねるべし。

今日は愛読しているスーザン・ヘイワードの本を開けたら、こんなセリフが出てきました。

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与えることだけに集中すれば心の平和が得られます。

ただ与えたいという気持ちが、時を超越した心の平和と喜びをもたらします。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

幸いなるかな、与えられるものを持つ者。


欠点を補いあう山パートナー

2012-11-30 12:28:20 | 山のアレコレ
■ 改めて「山に行きたい」

山の先輩が「(君は)山に行きたいんだね」なんて言ったので 

「なんてまぁ今さら明らかなことを…(汗)」(前からそう言ってんじゃん?!)

なんて思ったのですが…実はそれはただ行くだけじゃ嫌なんだな…と思いました。

夫も、実は「妻を喜ばせておくには山に連れて行きゃオッケー!」と思っていたらしいのです。

ところが去年白銀に輝く北横岳でわたしはご機嫌ナナメ… 当惑する夫君…「え?なんでなんで?」彼はとりあえず山に連れて行きさえすれば私が喜ぶと思っていたのです。

でも実はわたしは白銀の世界にはすっかりもう慣れてしまって(^^;)景色はおなじみになってしまったので登り45分くらいの北横岳に行ってもなんだか「な~んだ」って感じになっちゃったのです。下りをロープウェー無しで降りたかったですよ。歩き足りない。

■ 初めは無知による感動

その昔(と言ってもまだ2年前ですが)感動していたのは、

”そもそもそんな白銀の世界がこんなに身近にあるなんて全然知らなかった”

からです。純然たる無知。

都会人のお勤めの毎日がどんな風だか知っていますか?大体日本の企業は雇用者に大幅な残業を強いるので日が高いうちに帰るなんてありえません。オマケに空調の聞いたビル内には自然光はありません。窓辺に座る人たちを窓際族と言ったりしますが、眺望が良い席は、窓際族どころか、社長か事業部長くらいの人の席です。私の月間労働時間は300時間くらいのときさえあり、これは一日15時間くらい働いていたことを
意味します。まぁ平たく言うとトイレと食事と風呂以外ずっと仕事です。

そんな生活をしている人が、いくらロープウェーを使うからとって、こーんな景色が思いつくはずがありません。 たった4時間頑張るだけでコレなんて知りませんでしたとも!

そりゃ初めてみたら誰だって感動します!

※余談ですが、初心者はお荷物だと思われている節がありますが、見たことのない景色に感動してくれる
だけでも初心者を連れていく甲斐があると思います!!!

■ 次は分かち合う感動

無知による感動がひと段落して、私が価値を見出したのは、

”夫と2人で分かち合う感動”

です。思えば、同じ職場で出会った頃は同じ苦労を分かち合う仲間でしたが、結婚して私が別の仕事につくと仕事と夫というのは対立事項となりました。夫から見ると妻を仕事にとられている…僕、仕事の次ぎ、ね…という感じ。これは私から見ても同じで、妻は仕事の次なのね…という訳です。

平たくいうとお互いに欲求不満。互いに愛し合う人間と言うのは、”同じ時を過ごしたい!”と思っているのですから、仕方ありませんね。

■ ポーター?ボディガード? 否、パートナー!

そういうわけで夫と”山で感動を分かち合って”来たわけですが、夫のほうはそんなことはちっとも分かっておらず、”妻の荷物持ち&ボディガード”としての自分に価値を見出していたわけです(多分…)

その女性観は少々古く、イマドキの女性は皆たくましく、男性のサポートなんて要りません。

いやウソです。必要です。

ただ、男性が思っているようなものではないのです。体力差はありますが、だからといって黒子みたいな男のどこがいいんですか? もっと山の喜びに貢献してほしいのです。例えば出会いを楽しんだり。

「あなたってたくましいわね~(うっとり…)」なんて期待はしないほうが現実的です。

それよりも目差してほしいのは、「あなたと行くと山が何倍も楽しい!」です。夫は人見知りを口実に折角の楽しみを台無しにして「僕人見知りだから一緒に行かない」なんて言っています。なんておろかなこと。

これは自分の弱点を乗り越えるチャンスなのに。

■ 山=決断力

それよりも男性は日頃、組織社会に飲まれ、自ら決断する習慣を手放しているので、成田離婚みたいに
自分の決断力の無さが露呈しないかそっちを心配したほうがいいです。

何時に登り始めるか?天候がどうだったら降りるか?暗くなったら?道に迷いそうになったら?

山登りは決断の連続。そこでポーター気分で「どうする?」なんて聞かれたら、女性はゲンナリすること必至です。「考えろよ、ちったぁ」ってわけです。

なので山で「お任せします」なんて人は要りません。花いちもんめで「あの子がほしい」と言われないことは確実です。

そういう意味では、夫は数々の失態を演じてきました…(笑)去年なんて西天狗行くのに早起きしないで、お散歩気分で、危うく日没するところだったうえ、予定外のルートを歩いて、気がつかず気楽なまま…焦っているのは私だけ。

…こうした決断力がない、ということの背景には、山情報の研究不足、があります。夫はルート研究が少々おろそかです。

しかしそれは致し方なく、日頃は働いているのですから、多少知識の漏れがあっても仕方ありません。

そういうわけで、結局、妻リーダー(決断係)という役割分担に落ち着くわけですが、夫(ボディガード)というつもりでいられると、ジャマになるのは、男としてのプライドってヤツです…

ちなみに私の意見では、何でもかんでも勝とうとしないのが真の強い男です。

※余談ですが、女性の場合は何でも愛嬌で乗り切ってしまわない。女の奥の手をしょっちゅう使う女は個人的に嫌いです。(まぁこれはひがみも入っているかもですが…私は奥の手を出そうにも奥の手がありません…ーー;)

■ 欠けている部分を補う相手

しかし、それでも考えてみたら、私と夫は実はベストマッチな山パートナーです。

夫は子供の頃、カブスカウトから始めて夏に2週間もキャンプに行くほどボーイスカウト活動をしっかり
やらされていた(嫌々だったらしい…汗)そうなので、実はアウトドアでの生活力あります。

焚き火なんてやらせると張り切っちゃうし、火おこしやテントの張り方には一家言あります(笑)
穴掘りも上手だし、炭焼きも張り切っていたし、地図読みは結構イケテます。

なのにそういう部分を褒めると「ふん、この程度のことで褒めてくれても…」みたいな高飛車な態度を彼はとります… よほど子供の頃のボーイスカウトが嫌だったのでしょうか?!

アウトドアを気持ちよいと思っていないみたいなんですよね、彼。たぶん、親に厄介払いされた、と子供の頃感じていたんでしょう。その思い出を塗り替えるべきなのにやっていないのは精神的怠惰にすぎないのですが・・・。

でも夫はあんまり体力が無い。のは仕事で朝は7時前に家を出て、夜は10時に帰ってくるので、致し方なし。

その間会社でどういう体制かというと、ずーっとPCやシミュレータの前に陣取って、コーディングしているのですから。実質働いているのは、脳と眼くらいですから、慢性運動不足&慢性疲労中なのはいたし方ありません。いっくら5階までの階段を歩いて登っているよって言っても・・・それに彼は実は運動部を一回も経験しておらず、帰宅部です。とにかく体力を温存、それが彼の方針です(笑)

一方わたしはと言えば、本を愛する読書家な子供時代をすごしたものの、小学校はヒドイ体育会系の小学校だったから、冬でも裸足&半そでを強要されたし、中学ではテニス部で一応キャプテンをしていたので立場上、つらいトレーニングに根をあげることが許されず…夫よりは基礎体力がありそうです。

それに運動って快適ゾーンに入るとものすごく気持ちよいですよね?私はクラスメートの中では体力があるほうにも運動神経が良いほうにも入りませんでしたが、心拍数が安定し、呼吸と釣り合いが取れ、気持ちよいバランスに体が入ったときの感じを快感覚として体が記憶しています。そういう快感覚に入ったら、歩き辞めるなんてとんでもないって感じです。

私の感覚では、トレッドミルを走ったりするより、山を歩くのはこの快感覚に入りやすい。気がつくともうこんな時間?!って具合に運動の苦しさを感じずに運動できるのが山歩きの良さです。

なんだかんだ言っても私達夫婦はまだ40代。まだ若く気力や体力がない、なんて言ったら、「いつならあるんだ?!」という訳でまだ甘えてOKの年齢には思えません。それに激しい労働もしていない。

そりゃ海外出張明けに山、なんてのなら大変だと思いますが、そんなことはないわけですから。

ただわたしはずっとアウトドア苦手…というよりアウトドアの何たるか?を知らないで過ごしました。
ので、夫には「っもう!イメージ先行型なんだから~」と思われているわけですね。

いいじゃん、ロマンティックなイメージを持って山に行ったって。それ以外何が山楽しいの?

私は心先行型、体力追従型ですね。そういえば、三峰岳から間ノ岳をご一緒した仙人(山の達人)に
「あなたはどんどん行ってしまわないこと!」と釘を刺されました(汗)。ガスってペンキ印が良く見えないから、地形どおりどんどん山頂めざして岩場のほうに登っていったら、そこは実はピークを巻いていたんですよね。でもすぐに気がついたけど。

とまぁアレコレあれど、わたしと夫は、互いに互いの欠点をうまく補いあっているわけです。

願わくば、夫が山に「達成感」以外の愉しみを見出してくれるとうれしいな・・・

標高と百名山達成を自慢している人ってこの時代ホントダサいですから…

なんで山?

2012-11-27 07:36:51 | 山のアレコレ
■ なんで山?

山に行く…のが好きなのは…それは私が生き迷っていたから、です。

山に行くと、どう生きるべきか、が、はっきりする。だから山が好き。

はっきり言って都会で働いている頃は登山なんて3Kだと思っていました。
むろんヨセミテに行ったりもしているので自然に親しむのは好きだったけれど、登山という響きに含まれる野心的な響きが嫌いでした。売名を連想させたからです。名声をほしがって無謀な冒険に挑む人たち、っていうイメージでした。

そもそも人間が出す廃棄物=ゴミや生活に必要な石油エネルギーをどう最小化するか?などという面で、地球に最も優しいのは下水道やインフラの完備した都会ですし。

けれども、山梨に来て本当にすることがなくなっちゃったんですよね。編み物、ワイン、語学、バレエ色々試しましたが山梨が他の地でやるよりも圧倒的な優位性を持っているのは”自然に親しむこと”でした。

■ 結婚を取るか仕事を取るか?

キッカケは夫の福岡への転勤でした。普段甲府へは単身赴任しているのに、なぜか福岡には
わたしについてきてほしいというのです…。

転勤についていくってことは、私は仕事を失うってことを意味します。私はソフトウェア関係の
仕事をしていて、都会においても結構な狭き門である仕事をしていました。外資に勤めるのも
椅子自体が少ないのですから、みんな一旦座った椅子はなかなか手放しません。

…というわけで、その働き盛りの年齢でその仕事を失うというのは、結局は、一生仕事を失うということと限りなくニアイコールを思わせる”恐怖の”選択肢でした。そんなこと、ついてきてと言った夫にも分かっている(と思っていたのですが分かっていなかったようです…汗)

ま、そういうわけで私は 仕事か夫か、の選択肢で夫を選ばせられたわけですね。

福岡では運よく商社の仕事にありつきました。まったくのラッキーです。けれどもこの仕事をわたしの前にやった女性は、私と同じように名古屋から転勤についてきた妻だったのですが、結局この仕事のあと社員に引き抜かれ、その後彼女の夫はまた元の名古屋勤務に戻ることになったのに、彼女は職を手放すという過ち(?)を繰り返さず、残った。ので、結局、離縁することになったのだそうです。女性が自立に固執すると愛情生活を犠牲にしないといけなくなるってことですね。

福岡では夫との関係は最悪でした。というのは、私が流産してしまったからです。夫からのフォローはなし。

夫婦の関係と言うのは色々だと思いますが、私達は新しい時代の夫婦なので、財布は別々です。

私は夫がいくら稼いでいるのかも知らず、別に家計の財布を牛耳ってもいません。なぜなら、私は職業的に自立していたので、彼の収入に頼って何かを実現する必要は無かったからです。

ところがこのような状態で、夫か仕事かの天秤で、夫を選ばさせられると、どうなるかというと
家庭内南北問題が発生するわけです。貧富の差ですね。 

つまり夫は相変わらず自分の財布は自分の財布のつもりで生活し、私は収入がゼロになるので
時間はあっても金はなしという訳ですね。 彼の、のたまったセリフは「え?貯金ないの?!」

なんで私が貯金を叩いて転勤について行かなくてはならないのでしょう?! というわけで、福岡での生活は仕事が運よくあったから何とかなったものの・・・でした。

そして山梨です… もう山梨は仕事という面で見たら、私のような職種の人のための労働市場は
皆無だということは誰に聞かなくても明らかでした。(ちゃんとハローワークにも行きました)

もう海外で勉強する時間に充てちゃえ!最初の結論です。これはタダのお金の無駄遣いだと分かり帰ってきましたが。

そういう訳で、人生の最も充実すべき時期において、仕事もなく、子供もなく、いきなり人も
羨むアーリーリタイヤメントみたいなことになってしまったわけですが、悠々自適ならいいけど
そんなわけはありません。それに、何もしないで過ごすには人生は貴重すぎます・・・ 

■ 生かすという発想

そこで何とかこの豊か過ぎる時間を生かすことを考えたわけでした。 大阪に戻ってしまうことも何度も考えました。

が戻ってしまえば一体わたしは何のためにニュージーランドでのヘッドハンティングを断って
夫との結婚生活を選び、何のために失職して福岡へ夫の転勤に伴ったのでしょう・・・?

色々と考えた結果、私は、親からの自立、職業的な自立、協力的人間関係の象徴である結婚というパートナーシップという時代を経て、相互依存の時代に入ったようだと理解しました。

時間と言う試算は現代では金という資産につぐ資産です。つまりタイムリッチはリッチです。
生かすべし。

そして、言うまでも無いことですが、人間は誰しも1人では生きられない。ところが自立しないってのも違う。人は自立して、そして、協力して、互いに支えあうのです。

というわけで私はわたしの好きなことをするためにこの豊かな時間を使うことにしました。コレまでの人生で許されなかった贅沢ですね。なぜなら経済的自立という足かせがあるとやりたいことというよりやらねばならぬことを選ぶのが現代人だからです。

そうした相互依存の関係が山梨に来て強制的にわたしに降りかかってきたってわけですね。

■ 夫婦の絆を深める

そんなわけで山梨にきた。で、することがない、からこその山登りなわけですが(笑)、
私達は共通の趣味を持つと夫婦の絆を強くすることができるのだそうで(と占いに書いてあった)それは実際そうかなと思います。

実際、縁もゆかりもない土地に来ると、趣味ぐらいしか社会との接点がありません。

私は長いことバレエを趣味にしていたのでバレエで友人はたくさんいましたが、夫なんて
無趣味な人なので、仕事上の付き合いしかなく、山梨でも友人は1人もいない…
彼が山梨にいてもいなくても誰にも何の影響もない…なんて寂しいことでしょう…(と
夫は思っていないですが。)

ま、そういうわけで、私にとっては、山登りは、夫との絆を深める、という活動でもあるわけですね。

大体ただ食べて寝るだけの生活を共にしているだけではどれだけ精神的絆ができるというのでしょう…? 

やはり心あっての人間、相手の心を具体的につかむための努力をしなくては(男性は結婚してしまうとそれをしなくなる人が多いわけですが…)お互いに相手の心を見失うのは当然ですよね。

まぁこのブログも、私の心を夫に理解してもらうために書いてあるわけですが(汗)

■ 足並みの乱れ

ところが趣味も嵩じてくると、それぞれ、趣味に対する成長度合いがだんだんと異なってくるようになります。

それは仕方ないですね。もてる時間を趣味に当てることができる条件を持った人間と仕事をしながらの人間では充てる時間の量がそもそも違いますし。

というわけで、微妙に夫婦の間でも、趣味に関する温度差が出てしまう…

そういう場合、折角絆を深めるための趣味だったことが、今度は違いを際立たせるための山になってしまうわけですね…それはよくない。

そうなったら、どうしたらいいか? それはこの間、ご夫婦で訪ねてきてくれた方達がいて、その人たちがお手本になってくれました。 何が何でも一緒でなくていいんですよね。

というわけで、またこの分野では軽く独立、自立がテーマになってくるわけです。

私の人生テーマは、自立と相互依存、協力を行ったりきたりしているんですよね。

■ 分業と比較優位

協力と言えば、経済社会というものは、人間の究極の分業体制であるといわれています。

専門性を持つということは逆に言えば、専門外はできない、という意味です。
比較優位にあるスキルを磨き続ければ、逆に言うとその他のスキルは磨かれない。

そりゃ当然だ。 

それはこちらに来てむしろ強く感じます。私は都会のOLをしていたので都会のOLが持っているだろうスキルは既に持っていますが、逆に田舎暮らしには適応しないといけなかったです。

何しろ、「かけや」「じょれん」なんて言葉、聞いたことありませんでしたし(汗)。
「ハンマー」がむしろ分かりやすい…要するにこんなところにも日本の伝統の断絶が隠されているわけですね…

ま、そういう訳で、私はとりあえず、アメリカに降りたったイギリス人みたいな気分だった
わけですね。まず身につけないといけないスキルは運転から。最初は一時間の運転なんて遠出だと思っていました(笑)

そうこうしながら3年目…イギリス人のアメリカ暮らしも板についてきたようです。

新たな局面に入る人生…それは多分一番身近な他者である夫とだけでなく、その他の他者である他人とも適切な協力関係を作ることなんだろうな…そんなことを考えさせられた山でした。

山に行くと人生テーマがハッキリします。だから山が好きですね。




南アルプスの先駆者 平賀文男展を見てきました

2012-11-22 20:39:43 | 山のアレコレ
今日はカルディに行ったついでに韮崎のニコリでやっている平賀文男展をちょっくらのぞいてきました。

■ 抜群の山ロケーション

甲府の我が家からだって、屏風のようにそびえる南アルプスの威風堂々とした姿は圧巻ですが…
それにこちらに来て以来、甲斐駒を眺める日々ですが…そんな自分のロケーションをありがたく思っていたことがちっぽけに感じられるような場所…。

韮崎はロケーションがすごい! このニコリという施設の玄関から、富士山がどーん!

 こんな具合です。

富士山の定点観測点ですね! そして裏に回れば、八ケ岳がきれいに全容を現していました…
ウチから八ケ岳は見えないので、とっても羨ましいロケーションです。

山を目当てに山梨に移り住む人は多いと聞きますが、韮崎、超おススメですね~!

何しろ、山近い!見えてる! それに甲府より物価も安そうです。

■ 平賀文男展

平賀文男さんというのは韮崎の出身の登山家で、北岳の第二登をした人なのだそうです。
でもその第二登も、ちょっとしたタッチの差程度のことだったみたいなんですけどね~(笑)

帰りに立ち寄った甲斐駒で、それが冬季の甲斐駒の第一登になったんだとか。

ひょうたんから駒?違うか(笑)

当時の山グッズが展示されていました。

 

こんなんですよ。ありえない。地下足袋、わらじ。わらじってのは結構、岩では滑らなくて歩きやすいですが、それに地下足袋も短距離なら地面をしっかり掴めて土の上ならありえそうですが…北岳登ったときに地下足袋組みを見かけました…が縦走路の岩の岩稜帯やザレはきっと足の裏が痛いでしょう… 靴底が固くないととがった石ころの上、歩くのは大変ですよね。

そしてこれ。


編み笠、そして藁でできた”みの”…昔の雨具なのですが…まじ?って感じですねぇ。ぜんぜん風はふせがなさそう…映画の『剣 点の記』ですね…私は見ていないで話に聞いて知っているだけなのですが… 以外に腰みのは暖かくて良い、みたいなことを俳優さんが言っていましたが。

かろうじてピッケルだけが、あまりその姿を変えず、現代にも通用しそうです。

■ 白鳳峠

今年の夏は、鳳凰三山の縦走で、白鳳峠から広河原へ降りました。いやひどい道でした(笑)

でもこの道、由緒ある道だったんですよね…



先人が苦労して開いてくれた道ですね。 北岳を登るための貴重なルートの一つだったらしい。

■ 物価安い?

このニコリという施設は、駅のまん前にありました。 ぜんぜん知らなかったけど…実はライフガーデン韮崎の裏にあり、そっちのでっかいホームセンターには明野に畑を借りていた頃、なんどか
立ち寄ったことがあった。 そんなに駅から近かったとは知りませんでした。

やっぱりこちらでは電車の生活ではなくて車の生活になるので生活の動線が都会にいた頃とはぜんぜん違います。

たぶん、地方都市では電車を使うのは車の免許を持たない交通弱者(?笑)のようで、周辺にいるのは高校生ばかり…

でも発見したのです! お弁当が異様に安いことを! 



何コレ?! 150円のお弁当?! 

山梨に来て、なんでもかんでもモノが高い!とぶつくさ言っていた私ですが、あまりの安さにビックリ~!こんなの大阪のイケイケスーパー、スーパー玉出でだって売っていません(笑)

思わずお買い上げ。ここのところしばらくずっとヴィーガンを通してきたので、久しぶりの肉です…まぁ明日遠出だから良いでしょう…。カーボローディングならぬ、プロテインローディング?!


冬の行動食はイギリスの伝統のお味

2012-11-22 20:09:28 | 山のアレコレ
明日は連休楽しみですね♪ 私達も明日はお出かけです☆

■ 冬のおススメ行動食

今日は、明日のための行動食を買いに出かけました☆ 



そのためだけに、はるばる輸入食品店のカルディまで行く…のはなんとなく贅沢な気がしますが…めちゃくちゃ冬にいい行動食見つけちゃったんですよね。

コレ。

UltimateEnglish MapleFudge。 ファッジってのはキャラメルの柔らかいの、です。

大英帝国の伝統の味。 ウルティメイトイングリッシュというくらいだから究極に英国的な食べ物なのだ。

ファッジは、簡単に言えば、糖類とバターを煮詰めたものなのでめちゃくちゃ高カロリーです。
原材料を見てもシンプル。 Sugar, Full Cream, Condensed Milk, Glucose, Golden Syrup,
Fondant, Maple Syrup…フルクリームと言うのは、乳脂肪が一番高い生クリームのことです。
ゴールデンシロップは日本で言うなら糖蜜。なので基本、砂糖とクリームだけの混合物…これなら
ヴィーガンでも許されるのでしょうか…いや~かなり甘いです。でも低温下でも脂肪分が高いので
柔らかいんですよ。キャラメルのように歯にくっつかないし。

これは山以外ではなかなか口にしづらいカロリーの高さ…けれど、山でなら許されるでしょう…。 

このメープル味、めちゃうま! なんですが今日カルディに行ったら、メープル味は人気らしく、売り切れていました。仕方ないのでココア味を買ってきました。

冬の行動食と言えばハイカロリーが求められますが…冬のお山にならピッタリのもの、と考えるとなぜか欧米のものが有力候補に。

次は定番ティムタム。オーストラリアのチョコクッキーですが…これほどコンパクトのチョコぎっしりのくどいくらいに甘いお菓子は日本の菓子メーカーには作りだせまい…

ちなみにこれを山以外で常食すると、絶対に”体格もオーストラリア”になるのでご用心…

そして、やっぱりショートビスケットでしょう。これもイギリスの伝統食です。
ショートビスケットのショートはショートニングのショートと一緒で油脂ってことです。つまり卵なし、油脂(つまりバターや昔はラード=ショートニング)と粉・砂糖だけでできたクッキーってことです。 よってコレもかなりハイカロリー…イギリスの伝統の味です。 ちょっと沖縄のちんすこうに似ています。

寒い所のお菓子と暑い所のお菓子が似ているなんて不思議ですが、どちらでも体がハイカロリーを欲するってことなんでしょうかね…?

それから、我が家で定番なのは焼き菓子です。まずバームクーヘン。バームクーヘンって日本では欧米のお菓子と認定されてどこでも買えるのに、欧米では決して見かけないお菓子です。

それからアーモンドとバターたっぷりのフィナンシェも低温下でもおいしく食べれます。

今日はとりあえず、ドライマンゴーフィグ(いちじく)も買ってきました。どちらも夏のフルーツなので冬山でどうかという感じではありますが…まぁとりあえず。ドライフルーツは、食べ過ぎるとおなかが膨れて大変に満腹になります。少々で満足感があり、非常食にピッタリ?

思うにドライフルーツは胃の中で、”湯戻し”されているんではないでしょうかね(笑)?

ついでにクリスマス向けにジンジャーブレッド味のハーブティです。

ああ、もう気分はクリスマスですねぇ…今年も一年早かったなぁ…。というかまだ終わっていないけど。

今日は明日の用意をして早く寝なくては!!


神田をお散歩

2012-11-17 18:44:10 | 山のアレコレ
東京では少し時間を取って、新宿と神田で古書店と山道具屋めぐりをしていました。

■世界の木の実

結局山道具屋では冬用の厚手のソックス以外何も買わずに帰ってきてしまったのですが…
その代わり、「世界の木の実」なんてものを買ってしまいました(汗)。



山に行くと葉っぱやら、小石やら枝やら、どんぐりやらつい拾ってきてしまいますが…
世界の木の実もなんの役に立つのか分からない、そんなものの一つですが・・・



寝袋を入れていたのでザックは大きく、さらに買い物のたび嵩高くなり(^^;)道行く人は不思議そうに私を見ます。

大阪の友人はいつでも10kg以上はありそうな重そうなザックを背負って通勤・通ジムしていましたが、彼女もまたこんな眼差しを世間から受けつつ梅田や京橋を闊歩していたのでしょうか…(^^)

いやそれにしてもザックとはなんと便利なバッグなのでしょう…夫の冬物の服を買ったのですがどんどん増える買い物にも耐える収納力! どんどんサイズは上に膨らむので、最後には私の頭上より高くなってしまい、実際夏山のテン泊のときより嵩高くなってしまったのですが…ぜんぜん重くない! もう東京での買出しには必需品ですね!

結局この日は、2年に1着のペースで着潰しているTHERMADRY(サーマドライ)のロングTのほかは、くたびれてヨレヨレになっているイケアのアクリルのひざ掛けの後継でウールのひざ掛けの良いのがあったくらいしか収穫が無かったのですが、結局それらをザックに入れて家出少女もとい、家出おばさん風情で帰ってきました。

実は欲しい山の古書があったのですが行ってみたらもう売れてなくなっていました。むむ、残念。

やはりこういうものは見かけたときにその本が「買って♪」と語りかけているのですから、
ちゃんと買っておかなければなりませんねぇ。

■ 最厚手の冬用ソックス

気に入っている神保町のさかいやスポーツシューズ館で、先日西穂独標を歩いたときに冬靴のフィット感がイマイチでヒールカップがすぐに抜けてしまう不具合を相談しました。

店員さんは、冬靴持ってきてくれないと何も奨められないといいつつ、厚手のソックスを
奨めてくれました。とりあえず靴下を厚くするというのは靴のフィットを高める手段としては一番安易な気がしますが…バレエのトウシューズと同じ現象がここでもみられるわけですね。足の形の個人差はソックスという名の緩衝材で吸収か…

一番厚いのはスマートウールではなく、パタゴニアのやつなのだそうです。コレ。3990円。

Patagonia Expedition Weight Merino Hiking Mid Socks
http://www.patagonia.com/jp/product/expedition-weight-merino-wool-hiking-mid-socks?p=50130-0-199

スマートウールのソックスはワンシーズンで買い換えてくださいとのこと…そうなのか…。

というかエクスペディッションなんていう大げさな名前がついた製品が必要なようなすごい山には行っていないような気がしないでもないのですが…(汗)

なんとなく都会では何でもオーバースペック気味な気がするのは…気のせいかしら?

■ 新宿モンベル

モンベルはどこの山道具屋でも売っていますが、モンベルフラッグショップが新宿のサザンクロス口近くにあります。ちょうどバレエのチャコットや良く行くヨガスタジオとも近く、私にとっては、ちょうど良い散策立ち寄りルート。

前はダサい色合いのウエアばかりだとおもっていましたが、ずいぶんと改良されて、シームにカラフルな色をポイント使いしたジャケットなど(○グロ○ス風?)な山ウエアも出てきて、どんな世界もやっぱり流行は若い人の流行に、年寄りが乗るんだと思いました(笑)

今ではスタバはすっかり定着し、おばあさんの一団だってスタバでお茶していますもんね。

ファッショナブルすぎるファッションは山ヤさんには評判がそんなによろしくなく、私は山新参者なので 微妙な立場ですが…山ヤさんたちの感情は逆撫でしたくないけれど、わざわざダサいものは買いたくない…山でだってファッショナブルで何が悪いんだか分かりません。まぁかっこよくたっていいんじゃないか?

質実剛健なのは良いことなのでしょうが、無理してダサくある必要もないわけで…いいものはいいと素直に認める勇気もこの世界をもっと魅力的にしてくれるんじゃないでしょうかね? 

どんな状況にしろ、気に入ったウエアを着ていると気分が良いものですし。

というわけでモンベルの株を大いに上げて帰ってきたのですが…ルート集以外は何も買わず(汗)

■ 冬装備?

テントはスノーフライを買うかで迷っています。今年はまだ早いかなぁ…というのは雪の中のテント泊を貫徹するには、スノーフライより先に、ダウンシュラフがいるだろうと…

シュラフの相談を店員さんにしていたら、モンベルのNo.3で-17度で寝た人は初めてだと言われてしまいました。

店員さんの話では、サーマレストを下に敷いた上でスリーピングマットを重ね、さらにダウンの一番厚手のNo1を使ってさらにゴアテックスのシュラフカバーで寝るんだそうです。重装備ですね! 

今日はこの話をなじみの山道具屋さんでしたら、NO2でいいのではないかと言っていました。シュラフは悩みどころですね。ものすごく高いのを買えばいいのでしょうが…
何しろかさばる…

シュラフに、シュラフカバーに、サーマレスト、全部は絶対にザックに入らないなー(笑)だって38Lしかないもん、私のザック。今使っているザックのワンサイズ上は52L…小学1年生はランドセルに足が生えて歩いているみたいで愛らしいものですが、そんな状況にアラフォーにして陥ってしまいそうなサイズ… 

そういう風に横目で冬の装備をにらみつつ…まあ今年はまだ去年の積み残し課題も一杯あるし、自分でいける初級雪山を潰す年になりそうです。

■ 手袋

今日はそのなじみの山道具屋さんで、コーヒーを飲みつつ、冬用のインナー手袋を買いました。

毛糸のももっているし、ゴアのオーバーグローブも一応はあるけれど、どれも使い勝手が
イマイチで結局100円ショップにおいている伸びる手袋がインナーグローブとして一番活躍していたりするんですが…低山だと手袋自体がいらなかったりもするし。

100円ショップのは、ぬれてもすぐ乾いていいのです。

今日は手袋ちょっと出しましたが、つけてみたらちょうど手に合っていたし、ポーラテックだった。この手袋使えるといいなぁ。

今年は元を取るための年ですね~!