遠方から友人が訪ねて来てくれました☆

2015-07-31 11:47:13 | 山、登ってきました☆

■ 遠方からの友人が訪ねてきてくれた♪

今週はお客さんの週、でした。山で会った友人たちが訪ねて来てくれました☆ なんと二組も!

 
岡山の人、島根の人です。岡山の人は白峰三山の縦走後、訪ねてくれ、二人で西沢渓谷とほら貝のゴルジュへ。
 
島根の人は、黒戸尾根から甲斐駒に挑戦し、その下山の翌日に一緒に編笠・権現へ。友人を誘って4人パーティ。
 
感想: いや~暑かった~。

久しぶりに夏山のテント泊。最近は、気象条件の良いとき(つまり秋春)しか、ピークハントの山に行かなくなり、暑い夏は、涼しい沢へドボン!と水に浸かる・・・。ゴルジュまた行きたーい。

・・・というわけで、久しぶりの夏山のピークハント。

■ バテないカメラの持ち方

夏山のピークハントは、登山の基本だなぁ~と、改めて思いました。一緒に行った友人は、夏山から勉強中。カメラマンなので、本格的なカメラやレンズを持参するのですが、意外に、
 
 荷物の持ち方
 
が夏山でバテないための核心のようでした。
 
 コツ1) カメラストラップは、ザックから足らす(首を圧迫しない)
 コツ2) カメラはブラブラしないように持つ 
 
一般的には、夏山の最大のバテ原因は、
 
 水不足
 
です。熱中症が一番の脅威。あとは雨に降られて、低体温症。
 
夫もいつもカメラを首からぶら下げながら登っており、それについて、私は何かを考えたことはなかったのですが、登りでいつもバテバテなのは、カメラの持ち方が悪いのかもしれませんね。
 
■ ベテランのリーダーシップ
 
島根の友人が連れてきたパートナーの方がベテランで、足音とか口で息をするかとか、そういうことをきちんと見て、ペース決定するのに感動!
 
相手の様子が苦しそうだと、登りのペースを下げるのです。それも後ろを振り向くことなく・・・。すごい観察力です。
 
私は今まで苦しそうに登っていても、していても、そのような配慮を受けたことはありません。人と歩くときは、着いて行くのに必死・・・なので、一人で歩きたいな~とつい思ってしまうのですが、もしかして、ちゃんとしたリーダーを知らないのかも?
 
これが、リーダーシップか~!と思いました。
 
つまり、ちゃんとしたリーダーシップを知らなかったのかも???
 
今回は、私がテントを持ったので、相方の重量負担は衣食住の住からは解放されていたハズですが、カメラはテントより、うんと重いかも? 
 
編笠・権現は軽い山とはいえ、最後は膝が痛くなってしまったようなので、彼女には大変な山だったかもな~と思いました。
 
一日目は、天気が持ち、涼しく、編笠と権現の2ピークをピークハント。翌日は下山ののち、霧ヶ峰を観光して帰りました。霧ヶ峰は高山とはいえ、炎天下で暑かったです。
 
お花が一杯。
 
■ 涼しいウエア
 
今回は私はいつもの夏山ウエア
 
 (サマーウールのTシャツ) + (登山ズボン)
 
で行きましたが、ベテラン二人によると、おススメは
 
 (化繊タイツ) + (化繊ショーツ) + (化繊シャツ)
 
だそうです。
 
ウールは連泊するようなときは、汗をかいても臭くないので助かるウエアですが、
 
 1)登り主体の山で  → 汗濡れ
 2)水場があるとき  → 水洗い
 
は、かいた汗も、水洗いで、干せばすぐ乾く、のだそうです。
 
たしかに、沢で、ドボ~ン!淵に飛び込んで濡れても、沢ウエアは、ビックリするくらい、すーぐ乾きます。
 
私は 
 
 ”登山は長ズボンで・・・”と教わった
 
のですが、
 
 一般登山では登山道には藪はほとんどない
 
ので、長ズボンではなくて、
 
 タイツ&ショート丈でもいいかも?
 
しれません・・・。
 
ともかく暑い!ので。
 
今度試してみなくては、と思った旅でした。
 
■ 歩き方&その他
 
友人の方は、
 
 足の置き方
 
から指導を受けていました。私は指導するほどの力量が自分にない・・・と思っていたとがあり、あまり言ったことがなかったので、ちょっと助かった。
 
しかし、暑く・・・やっぱり、ほら貝のゴルジュにまた行きたくなったのでした・・・(笑)。
 
テント泊でしたが、夜雨が降りました。
 
パスタは、たらこはダメです。べたっとなります。おススメは、オイルベースのペペロンチーノ系。
 

← これ何の花かな~

 

花は権現小屋の近くで、コマクサがありました。

 

花は多かったけど、ちょっと時期が遅かったみたい。八ヶ岳はやっぱり梅雨時がいいですね。

 

8月は暑いです。ヤツのおススメは9月。

 

 

 友人は辛いの大好きだそうで、韓国カップヌードルをごちそうになりました。

 

アルファ米を戻したものの食べず、ほぼ皆でビールで乾杯!

 

私は朝のパスタを作ったのですが、たらこはイマイチだと学習。水ゆでパスタは正解。

 ランチのざるそば。800円。

 

 

 

 

 

夏らしい車山湿原&蝶々深山へ行きました。

 

 

 

 

 気になった花・・・

 

霧ヶ峰は、夏全開!っていうか、もう吾亦紅があり、秋の気配?

 

ニッコウキスゲもまだ咲いていました。

コロボックルヒュッテでチーズケーキを。このチーズケーキは、ここでしか食べられないそうです。
 
コロボックルヒュッテは最近営業再開。いつか泊まりたいのですが・・・。
 
近くにある、ヒュッテジャベルもおススメの宿だそうです。
 
今回友人たちは、長沢洋さんがやっていらっしゃる山旅ロッジにお泊り。すごく良かったそうです。
 
私も泊まりたいな~と思っているのですが、近いだけになかなか、機会がない。夏は混んでいると思うので、冬かなぁ。
 
 
 
 

 

 

 

 

 

 

残雪期の大菩薩嶺 丸川峠~狼平

2013-03-11 19:14:53 | 山、登ってきました☆

■大晴天の予感!

今回のヤマレコ

山梨では風が強く荒れた日の翌日は大晴天、という経験則を発見してから、つい荒れた日の翌日はそわそわしてしまいます(笑)今日はそんなソワソワが的中の日でした☆ 大晴天♪

今日は、以前北岳に登った時に同じバスだったベテランさん(今ではメル友)から聞いた場所へ…3月の大菩薩です♪

大菩薩は峠が有名ですが…夏はここはそれこそ1時間で山頂に登れてしまい、あっけない場所ですが、冬は林道が閉鎖になり、往復で各1時間プラス。

ですが、むしろ夏もそれくらい歩いたほうが楽しめるのではないか?な場所です。下の裂石(さけいし)から歩くほうが森の中を堪能できて、稜線に出たときの大菩薩らしい明るく開けた笹原の良さがむしろ引き立って、歩く量的にもちょうど良い感じの山です。

最初は大菩薩嶺、大菩薩峠しか知りませんでしたが、あるとき、ふと介山荘で見た案内板の石丸峠に行ってみてから、このエリアの大ファンになりました☆ ちょっと行ってみたい!と思った好奇心のご褒美が大きかったから!

■石丸峠と狼平

石丸峠、行ってみたら、暗く、うっそうとしたモミの森林を抜けると、突如として明るい笹原に出て…このいきなりな展開がなんてドラマティック! そして…その先の狼平…。

狼平も展開がプチドラマです。ちょっとした白樺林があり、その林を抜けるまで展望がない。それだけにまたでっかい笹原が出現した時は、感動です。それになんといっても静か!誰もいない。突き出た岩の突き出具合がかっこいい。

それ以来、このエリアの地図を見て、長く連なる小金沢連嶺を発見し、いつか縦走したい!と思っています。奥秩父の南端…奥秩父は東アルプスとも言われますよね。

今回はものすごい発見がありました。それは…展望のない大菩薩山頂から突如として展望が開けた時に見る富士山の感動!

 これ!

今日は大菩薩山頂で4人の若者が記念撮影をしていたのでシャッターを押してあげたのですが、代わりに私のシャッターを押してくれようとしたのに、私ったら「?」 と不思議そうな顔をしてしまいました。スイマセン!

私の中には山頂でシャッターを押す、ということはすっかり忘れ去られていました…

大菩薩の山頂に展望がないのはずいぶん前に知っていたので、4人の若者を見たときも、「なんで山頂で写真なんだろうな」とちょっと思ったくらい。ホントは「もうちょっと行けば、富士山見えるよ」って喉から出かけていたのです…が、教えたら感動が薄まるよな…と思い直して、”お口にチャック”しました(^^)。

今回は、裂石から丸川峠へでて丸川峠から歩いたのですが、そうすると、丸川峠からずっと大菩薩主稜線のピークを北側に巻いてトラバース続きで山肌の北面を歩きます。

ウラジロモミの暗い森の中…時々日は差しますが展望がない中…稜線を右手上に見ながら、なんで稜線を歩かないんだろうな…なんて思うのです…。

そうこうしている間にあれよ、と大菩薩山頂へ。そこから、ほんのちょっと行くと突如として展望が開け…そこは富士山に直線で突き抜けるようにど真ん中なのです。

だからこの富士山を見ることがこの大菩薩嶺の醍醐味ですね~♪ 大菩薩は丸川峠から山頂、雷岩方面に抜けないとその良さが今一つわからないのです。

絶対に、北から南に、丸川峠を登りに、介山荘まで富士山を見ながら下る稜線歩きを経験しないと!もし富士山の展望をテーマにした山旅なら、ですが。でも大菩薩と言えば富士山ですもんね。

■ 詳細

今日は8時ちょっとに登山口に着きましたが、先行の車がすでに4台。

丸川峠までの登山道は最初古い舗装路から始まります。ちょっと残念。沢を時々クロスしながら、沢沿いにしばらく上がると尾根に乗るポイントがあり、そこからちゃんとした登山道らしくなります。

 正式な?登山口。

今日は地図のプリントアウト法をマスターしたため、張り切って4枚も印刷して持っていったのですが、ずっと地図読みしながら歩くつもりだったのですが・・・これは丸川峠までで早々に挫折しました(--;) 山の先輩ごめんなさい(m_ _m) 展望を追うのに、忙しくなり、地図のことを頭にできたのは、丸川峠までの尾根道だけでした(汗)。

とりあえず、尾根を行く登山道…地図を見て…ピークとコルで現在地を確認します。ずっと尾根道。アップダウンで現在地を確認するだけ。 御坂の山を思わせる道。

1300あたりで男性の登山者が後ろから追いついてきました。あまり挨拶もされないで急いでいるようでしたので、とっとと道を譲ります。私が今日の最後尾、確定ですね~。

1400のところで、スマホのGPSを入れるのを忘れていたことに気が付き…スイッチオン。このあたりで、トントントンと大工さんが金槌を叩く音がしたので空を見上げるとキツツキかな~。 だれ?


ちゃんと見えました。 もう一羽、応じるようにトントントンとやっています。
春は野鳥観察の季節ですよね。私も双眼鏡が欲しいのですが…。

すこしコルに出てまた登り…この尾根の登り結構急です。それに尾根の上なのに登山道が1m、ところによってはそれ以上深くえぐれており、結構人々に酷使された登山道ですね。 隙間に富士山。

大きな美しいブナがありました…木の根が階段状になっており、登山者を助けます。

とりあえず1500のピークを目指します。1500のピークのすぐ先のコル…ここから凍結が始まりました。大きな一枚板のアイスです。見るからに滑りそうだったので、さっそく持ってきたチェーンアイゼンを♪

 ピンクに紫となんか悪趣味・・・(汗)

これは、最近買い足した装備でその威力のほどを知りたい♪

というわけで今日初卸し。超快適でした☆ この足元の選択はかなりイケていました☆

ただ気温が高くて、冬のジャケットイラナイなってくらい暑かった。熱いのは予想して、薄手のレイヤリングにしたのにそれでも追い付かない陽気でした(汗)。春にちょうどよいジャケットがほしい・・・。

少し行くと、こんな風に岩肌にみんなのアイゼンの爪痕がいっぱい。少々岩登りチックになりますが…この道は登りで使うのが良くて下りでアイスだとちょっとイヤですね~。

さらにいくと、急に笹原が出現します。大菩薩のおなじみの表情。明るい笹原。  

私の頭の中には、「大草原の小さな家」のオープニングテーマ曲が流れ始めました☆わあ~って感じ。ボンネットと編み上げ靴のローラが出てきそうです。あのドラマ大好きでした☆とくに父さんが好き★

ほどなく丸川峠。

丸川荘は冬でも予約があればあけてくれるのだそうですが…うーんな感じ。なんだか登山者とうまく関係が築けていないことがうかがえました(汗)

ここで一本と行くべきですが、まだあまり疲れていなかったので…先を行きます。

 展望。

 こんなに素晴らしい展望なのに・・・

ここからが核心かな~と楽しみにしていたので…雪の道を歩きたいなって思ったんですよね。丸川荘の前を過ぎるとやっと主稜線に入ります。

■ 北斜面をトラバース

この区間…前述しましたが山肌の北側をずっと行くのです。ず~っとトラバース。

 最初はこんな・・・まるでアイシングみたいな、アイスバーン。これでアイゼンがなかったら泣くよな~。

今日は装備はストックとチェーンアイゼンでしたが、ストックは登りだったので使っていませんでした。
この北の斜面はコチンコチンのアイスバーンの上、トラバースで、結構左側が切れている。

 よく滑りそうな雪・・・コチコチなんです。

 ずっとトラバースばっかり・・・

 ウラジロモミの森 雰囲気が東面の八つに似ています。

甲府と南アの大展望!光り輝いている!

滑落したら…よく滑りそうでした。ただ樹林帯だから木に引っ掛かるけど、それでもピッケルがほしくなりました。

だって使っていないでザックにさしてあるストックを持ち出したところで、滑落停止には役に立たない。もちろん、より滑落しにくくなりますが、今歩いている道くらいならストックなしで歩くのとコケる率は変わらない…ので、ストックはなしで歩きました。ストックより手が空くほうがいい。

ピッケルで滑落停止するワザ…一回も出番があったことはまだないですが、心理的安心感というか、依存と言うか、ピッケルを持つことに対して、そういうものがすでに自分の中に生まれた…ということが新鮮な発見でした。

いつの間にかピッケルを信頼していたんだなぁ・・・。

登山道は北の斜面を長くトラバースしていたのが、だんだんと九十九折りにジグザグするようになります。

この道はずっと日影が続くので夏はさぞ涼しくて快適でしょう。夏なら展望が期待できないので、下りで使うのもいいな…そんなことを考えながら…
そうなると山頂はもうすぐ…少し先で若い笑い声がして…男女4人の若者が先行していました。

大菩薩山頂で追い越しました… 

すぐに大・大・展望。 じゃーん!!って感じに展望が開けます。

 

今日と言う大晴天日を選んだ自分に思わず拍手したくなります! ただ…足元は悪い。おとどし、山切れでどうしても山に行きたくなり、夫が一緒に行ってくれないっていうので仕方なく、一人でも歩ける山として選んだ厳冬期の大菩薩…その時の方が積雪があったくらいです(涙)

今年はぜひ雪に覆われた狼平を見たいとずっと雪が多いという3月を待っていたのに…積雪期は通り越して残雪期になってしまっていました(><) えーーーん。悲しい。

おなじみの雷岩~賽の河原で男性登山者2名を追い抜き…初心者風の方とうっとり歩いている方と。うっとりの方の方に石丸峠までご一緒にどうですか?と声をかけてみましたが、ついて来られなかったので介山荘から降りたみたいですね。まぁ私がゆっくりは歩いていなかったからついて来てほしそうな感じじゃなかったと思うんですが(^^;)

 みんな「あんなに急いじゃって」と味わうことを知らないおバカな登山者だと思ったでしょうが・・・うーんといい場所があるんですぅ・・・この先に・・・

 こんなみちじゃあ・・・

 神部岩あたりから富士山。

大菩薩峠で休憩中の男性の登山者を素通りして…だって私の秘密のランチスポットは狼平で、まだ介山荘で11時半だから、12時に間に合うっ!と思って急いでいたんです。介山荘あたりなんて用はない。

とっとと行きます。と思ったら、彼がついてきた~(><)え~どうして~?!とさらに登りの足を速めます。なんと間をあけてくれるどころか、よりぴったりついてくる…えーん、一人で歩きたいからこっち来たのに。

途中で、立ち止まって抜いてもらいました。この辺りは日陰の森なので、先行者のトレースが深く踏み抜いたままの形でコチンコチンに固まっており、歩きづらい。通りすがりに「石丸峠?」息切れしながら(汗)「狼平・・・」と返事をします。

石丸峠が見渡せるピークの頂上で暗い森は終わり、いきなり(また…)明るい笹原に出ます。


ここで彼に追いつきます。でもここはちょうど良い休憩エリアなので一本。今日はまだ休憩2回目。彼は石丸峠までの予定だったようで登山道を降りて行きました。まだ12時回っていないのに、もったいな~。でもスポーツ登山の感じの方でしたから、きっと今日はトレーニングに来ているんですね。私はハイキングに来たのだ!!目標は陽だまりランチ!!!

私はこの長い坂に残っているアイスバーンの残雪をザクザクおります。 だって雪山らしく、トレースがゼロの場所ってここだけじゃん! 実はここは雪の時期にシリセードの候補地として、マイリストの中に温めてあったのですが…(^^;)全然シリセードに向かない。

降りていると登山道は溶けているのでしょう…雪の上の方が歩きやすかったみたいで石丸峠分岐での合流点では先着してしまいました。

私はさらに先へ。小金沢山のほうへ歩みを進めます。後ランチまで15分!このあたりにもしっかりトレースがあり、最近の登山者もちゃんとしているじゃない、と思いました。

私はヤマレコを書きますが、ヤマレコが補足していない登山者の層はまだまだ厚く、この辺りを積雪期に歩く人たちがたくさん(でもないか)いるらしいことは、とても励まされる…

この辺りでは鹿の足跡がやっと見え始めました。動物の痕跡がないなぁって感じだったんです。意外な感じで。

白樺の木立を抜けると狼平。私の定番ランチスポットでランチしました☆ ぴったり12時着。

 ここ!

 こんな雲が見えた。

 山肌に見えるのは鹿の道だろうか・・・

 しかし、ダムが痛々しいんだなぁ・・・

 

岩の上は風が強かったので南面の岩陰に座ると、干されているトカゲみたい。ポカポカです…

昼寝しそうで怖い。 だれからも見えないな~。私がここにいることは神様と私しか知らない、なんて思うと少しほくそえんでしまいます。

ランチがイケていないのがたまに傷ですが…そうまたカップヌードル…いいかげんカップヌードルから脱皮したいのですが、いいのがないんですよねぇ…。食後に2杯もコーヒーを飲みました♪ もっと休憩すればよかったんだけど。

■ 下山

今日は裂石までで下山も余分にかかるので、今日は12:30出発。下山はすでに歩いたことがある道なのでサクサクです。意外なことに1200あたりを過ぎてもずっとアイスバーン。丸川荘の尾根道のほうが良く溶けているんですね。

  見上げると大菩薩らしい笹原・・・下山道にて。

 いつもの立派な立ち枯れの木。林道から再度登山道に入る目印。

 石丸峠はセックスシンボルの謂れがある峠です。

 途中いったん林道に降ろされます。

 駐車場には立派な名前があったんだ。

 ぬかるみで泥だらけになります。残雪期ですね~。

15:08に駐車場に着きました。暑くて途中で冷たい飲み物が飲みたくなり、長兵衛荘で水を。その水で帰宅してから名水コーヒーを淹れました♪

今日は時計ではなく、高度計ではずっと標高を見て歩きました。標高を今まで気にしたことがなかったので
標高が意識に登るようになったという点で、小さな一歩を踏み出した日でした。地図読みはイマイチでしたけれども…できることから一歩ずつ、ですね。

 

 


2012年 山リスト まだまだ成長中 ★★★

2012-12-27 22:41:48 | 山、登ってきました☆

■2012年 冬山 2012年11月~  冬のロングルートに挑戦中♪

年末の鳳凰三山   山未経験者から、初級者へ。

女友達と北横岳   友情と自然への愛

ハイグレード鍋山行  達人の山
  13mで敗退の蓼科  山暴風
  快晴の北横岳    絶景
  御坂黒岳      ラクラク散策
 

落ち葉ラッセルの茅ヶ岳 -      ウエアとストックの試用
燕岳 シーズン2登目の雪山に想う -  素晴らしい景色と手厚い山小屋のサービスに撃沈
新雪をフミフミしに西穂独標☆ -    同じ山にばっかり行っていますが、やっぱり感動!
秋の茅ヶ岳 -               足慣らし
秋雨でしっとり 大菩薩嶺 -       友人に会いに
日向山でリハビリ -           女友達と散策

 ■2012年 夏山 2012GW~10月まで  テント泊デビューが目標♪

出会いいっぱい♪楽しい両俣小屋 -   小屋に行くためのだけの山
快晴の前穂へテント泊で(岳沢からピストン) -   初めての穂高
前穂の詳細 -                        初めての穂高だけに詳しく書いてみた
オープンエアを味わいに大菩薩へ -     友人と
宝永山 -                      友人と
アサギマダラに導かれた裏三ツ峠-清八峠コース -   鹿柵ボランティアもとい一周。
充実のソロテント泊@オーレン小屋 硫黄岳&天狗岳 定着テント泊山行 -   初めてのソロテント泊
敗退決定。雲の平 -              初めての北アデビューならず。
夏の鳳凰三山+One 1泊2日テント泊縦走 -   北アがダメなら南アで。
夏の鳳凰三山 テント泊縦走 1泊2日 -
さわやか!夏の霧ケ峰 -     友人と
初めての沢の感想 -        沢も興味津々 なぜなら原点が菊池渓谷だから。
初の沢☆ -             寒かった(汗)
シカ柵設置 -            ボランティア
北岳の高山植物 -         
北岳データ集 地図と標高 -
霧の裏・北岳 (下山したらピーカン) -   夫も北岳デビュー
麦草ヒュッテで薪割り体験しました☆ -   友人と
オコジョの両股小屋日帰り -         1人で出かけ、オコジョに会う。
八ケ岳 6月最後の花の同定中 -     
6月最後の赤岳 -               夫の憧れ 赤岳。
初・奥多摩☆ -                 地図読み
気になったことと気に入ったこと -
天女山 -                 友人と
上高地のお花の同定中 -   
ニリンソウ満開の上高地 -      正解の時期でした。
幻想的な草原 大平山ハイキングコース -  1人で出かけた山
金峰山と甲武信ヶ岳に行ってきました -   欲張って2山。 キャンプサイトが良いなと思った川上村。
野生動物に会える甲武信岳 -   鹿に会いました。 このエリアは渋い。鹿が多い。
しゃくなげの時期に再訪したい金峰山 -  気に入った山
芽吹きの日向山・・・甲斐駒 余禄の山 -  ラクラク散歩
気持ちよい場所 石丸峠 -    ちょっと足を伸ばすだけで、ととても気に入った。小金沢山連嶺の縦走をしたい!
富士山を見る山と観光 -  
乙女の季節 スミレの三ツ峠 -  スミレのことはつゆ知らず。

 


2010年以前 山リスト

2012-12-09 10:40:21 | 山、登ってきました☆

■2010年以前に登った山  易しい山と易しいコースをルンルン気分で歩く山散歩!

にせピークにご用心・・・ -      騙された! という経験。
鷲が峰ひゅって→八島湿原 散策は防風対策をしっかりと・・・ -   ものすごい風を味わいました。  
白銀のビーナスライン To鷲が峰ひゅって -   白銀のメリークリスマスはロマンティックでしたが自然の厳しさも知りました(^^)
一日遅れのホワイトクリスマス♪ -
ホワイト過ぎるホワイトクリスマス -
12月の高川山(大月) けっこう急! -
快晴の日は入笠山がオススメ! -   先輩格の女性に 連れて行ってもらった。思い出の山です。
初心者の初冬 西穂山荘ルート -   コレは思いもかけずアルペンな山を見てしまった。山にハマッタキッカケになった山。
瑞牆山に行って来ました -       ツアー客が一杯で苦い思い出。
今回泊まった新穂高温泉・上高地のお宿 口コミ -  
上高地は日本のヨセミテだ! -    初めて訪れた上高地は観光地でした。
新雪の西穂山荘 -            コレは思いもかけずアルペンな山を見てしまった。山にハマッタキッカケになった山。
新穂高温泉郷と上高地デビュー計画 -   とりあえず初心者は上高地と言うことで行った。
トレーニング向きの山 西岳 -       西岳は二回目だった。2度目の紅葉秋山。
9月の高原トレッキング 霧が峰3 -    霧ケ峰は「遊ぶ山」らしいということで出かけて行って、そして、とても気に入った。
9月の高原トレッキング 霧が峰2 -
9月の高原トレッキング 霧が峰1 -
超・掃除の行き届いている山小屋 クヌルプ・ヒュッテ -
大菩薩嶺から -               大菩薩嶺なら初心者でもOKと聞いて行った山
”日帰り未満登山” の大菩薩嶺 -    
新緑の茅が岳 -               茅が岳に夫と
5月第二週の茅が岳 -           茅が岳に夫と
GWの本沢温泉&稲子湯 -        夫と出かける初めての北八つは感動が一杯でした。
おおがかりな別荘マーケティングの地 八ヶ岳高原ロッジ -   ロッジの先にある登山道はヤブコギでビックリ。
白駒池からにゅうへ 散策半分登山半分 -   夫と初めて出かける北八つ
霧が峰コロボックルヒュッテ&蓼科ホテルハイジ -   ホテルハイジに感動。 
今年のGWは 北八ヶ岳 -         夫で欠ける初めての北八つ。

■2009年 登山にデビュー!山ってどんなところかしら?

三方分山・・・精進湖からちょいと登る山 -   とりあえず低山にも行ってみた。
西沢渓谷 -      とりあえず行ってみた。
西岳から南方を眺める -  
西岳からの富士山 -    ホントの初めて行った山。車に乗っても今北なのか、南なのかも分からない。西岳がどこかも知らない。

 


2011年 冬山のリスト

2012-12-09 10:35:12 | 山、登ってきました☆

■2011年1月~2012年4月    ・・・・冬の山にチャレンジ中・・・・

ツルネ東稜~権現経由~川俣尾根 出合小屋泊1泊2日の旅 Day2 -   エポックメーキングな山。やっとみんなのスタートライン。
ツルネ東稜~権現経由~川俣尾根 出合小屋泊1泊2日の旅 Day1 -
ツルネ東稜から帰ってきました -
うららか★春の日の茅が岳 -    足慣らし。
お天気GoodなDay3 -       豪雪地帯に行ってみたくて行った山。
DAY2 初級ルートファインディング -  豪雪地帯で、雪と遊ぶ。
鍋倉での一日目 -           ホワイトアウトがどういう状態か理解した山。
初級ルートファインディング&ラッセル三昧の鍋倉高原 -  
雪シャワー春の雪山 - 三つ峠 -  とりあえず雪の道を安全に、ということで出かけた山。
冬天狗 2012 -   天狗岳はおなじみになった。
退屈な北沢コース…赤岳鉱泉へ -  赤岳を見ることもできず周回して疲れて帰ってきた。アイスキャンデーを目撃。
しらびそ小屋へ 靴慣らし -       車が事故で入院中のため出かけられず、山切れで参加。
久しぶりの雪山 天女山~前三ツ -  敗退。
今年は1月中旬でも富士山雪ないなー -   とりあえず雪の山のイロハを教えてもらわねばと言うことで参加したが雪無し。
曇りの日の北横岳 -           期待よりも神様からお灸を据えられた山行。途中の林道でスピンして車が入院。

 ■ 2011年の山  2011年1月~ 2011年12月まで

展望と下山が楽しい三つ峠 -    初めてのガイド山行。地図読みの刺激を受ける。
快晴なのに反省の山 西天狗 -   凍りついた道。遅い出発。反省だらけ。
苔天国&爆裂火山の硫黄岳 -   すごく寒かった。
新穂高と燕岳 -             燕岳は11月なのに暑かった。次回は小屋締めで雪のときに来よう!と思い、2012年に実現。
また夜叉神峠西口登山道へ -    登山道の整備で行った道を夫と。
夜叉神峠西口登山道整備 -     登山道の整備のボランティア。
稜線を味わう北岳&間ノ岳 -     初めてのちゃんとした山でソロ登山。出会いに勇気づけられた山。
夏の終わりの渓谷 -          
ピカピカ仙丈ケ岳の景色 -      素晴らしい景色だったけれども人の多さに辟易。
高山植物同定中 その2 -
高山植物の同定中・・・ -
初めての夏の仙丈ケ岳 反省&次回へのTips -
”雑踏”の南アルプスデビュー・・・ -   人の多さに辟易。
北八ヶ岳 苔観察会 -         土砂降りの中。 ゴアテックスのレインウェアの威力を知る。
独標で鎖場デビュー -         鎖場を怖がっていたので。
デトックス中の春山を久しぶりの散策 北八ヶ岳 中山展望台&にゅう -   また同じ場所に行って見る。
快晴の東天狗! 黒百合ヒュッテ泊の北八ヶ岳 -  この年のベスト山行。感動の山行。
真冬の北八ヶ岳 雪の中の原生林トレッキング -  これもとても良かった山行。誰もいない北八つ。賽の河原が楽しかった。
2月厳冬期の三ッ頭・・・真冬の小春日和 -     やっと三ツ頭に達した
乾燥した寒さと風 厳冬期大菩薩嶺 -         山切れで1人で出かけたけれど、ザックの中身が凍ってびっくり。
展望の尾根歩きのはずが途中棄権の天女山~三ッ頭 -  かなり強風で敗退。
スノーモンスターを眺める 北横岳と縞枯山・五辻 -   北横岳だけでは時間が余るので出かけた五辻。
ダイヤモンド富士 2011 -          ピークだと思ったらピークではなかった。
年納め♪ 夜叉神峠&高谷山と秘湯桃の木温泉 -  雪を踏みたくて出かけ、とても楽しく過ごせた。登山口でガイド登山を見かけ、憧れを温める。


落ち葉ラッセルの茅ヶ岳

2012-11-29 20:39:50 | 山、登ってきました☆
今日は韮崎に用事があったので茅ヶ岳を歩いてきました。

今日のテーマは

 ・ダブルストックで上手に歩く
 ・フーディニの使用感を試す

でした。

■ ストック? 

山登りを始めたときにシングルのストックを買いました。これはスグレモノとすぐにストック好きになったのですが、ここのところあまり使わなくなったので、ウエストのところに刺して歩いていて、金峰山で紛失してしまい(涙)、買い換えることに…。

どうせ買い換えるなら冬のスノーシューなどでも使えるダブルストックがいいだろうと、Lekiのものを買いました。コレ。 Lekiの製品の中では一番安いモデルです。Lekiの製品だとパーツが別売りなのが良いらしいのです。シーヴァアンチショック 

知り合いのガイドさんはスピードロックシステムがグローブをした手でも使いやすくて良いと推奨でしたが、私はどうもロックシステムはストック同士が当たったときにロックが外れてしまいやすいので、ねじ込み式にしました。他にも安い製品でねじ込み式はあったのですが、エルゴングリップが握りやすくて、握りやすさはストックにとっては譲れない点ではないだろうかということ、そして女性向けに一番軽いもの、ということでコレに。

ストックというより、トレッキングポールと最近は言うらしいですが、ノルディックウォーキングの用に腕も使えばより有効な全身運動になるかな…という期待があったのですが…

先週早速そのダブルストックがデビューしたのですが、シングルになれてしまったのか、むむ、歩きづらい。せっかくスノーバスケットつけたのに、そのバスケットを引っ掛けそう。っていうか両手が持ち上がってストックを連れ戻すのに大変です…

これは歩き慣れの問題か? ということでどこかで練習したいなーと思っていました。

■フーディニ

それから新しいウエアのフーディニ。 実は雪山で今来ているソフトシェル、実は蒸れて暑い。なんとなならないかということで下に夏のアンダーを着たり色々工夫中です。

パタゴニアのソフトシェルを着ているのですが、暑いんですよね…下はファーストレイヤーのみなのに…。どうも放湿性が足りないらしく、胸ポケットにカメラを入れていると低温下では必ず結露してしまいます。

で、神田のパタゴニアのお姉さんの言うには、雪山に最適のレイヤーはR1にフーディニなのだと・・・。

しかしR1+フーディニって、とっても軽い組み合わせなので、さすがに雪山で試着という気分になれず、今日茅ヶ岳で試してみました。

フーディニは大変素晴らしいウエアです。軽いし温かい! 下はR1ではなくて、ノースの化繊アンダーに
したのですが(去年まではモンベルの一番薄手のウールを着ていました)ぜんぜん快適でした。

セールで買っておいてよかったな~! 本当に冬の北八ケ岳でもこの組み合わせでOKかもしれない。

■ 今日の茅ヶ岳

朝はのんびり、8:35出発です。茅ヶ岳では標柱を壊す人が多くて困っているらしいですね!


登山道に入るとすぐに、すがすがしい山の空気の味がします。いつ来てもこの空気を吸うだけで来て良かったなって思います。

お天気はこんな晴れ!

今日はお天気はお昼前はOKと思っていました。週末は崩れそうなので、今のうちに山です(笑)

ダブルストックは緩やかな登りでは私はジャマでした…なんだかストックがあると視線が低くなる。
突く場所を見るのに、下を向いて歩くので、まるで修行かお仕置きされているかのように下を向いて
黙々と歩くことになり、景色を見ることができません…

もしかして夫が山歩きがしんどいといっているのは、このせいなのではないか?と思いました。

私が思うには、山の楽しさは、あまりにきれいな景色にウットリして歩いている苦を忘れることにあると思うんです。 苦を忘れるほどの楽しさ… 歩くだけが目的ならばトレッドミルの上を歩けばいいでしょう。
折角山に来たんだったら足元ではなく景色を見たいものです。

 私は出発が一番遅かったらしく登山口には車が何台かあったのに誰もいません。
1人で歩くと静かなので小鳥が警戒もせずにきれいな声を聞かせてくれてうれしいのです♪

途中のケルン。 ケルンってドイツの都市の名前ですよね、なんで石積みのことをケルンって
いうんだろう?

ど根性ですよね…日本では岩の上にさえ木が生えてしまう。

あっという間に女岩。9:27。登山口から1時間ですね。
ここから尾根に乗るまでがちょっとした難所です。

 すごい木立の様子。

結構急です。

私は燕岳ではどんどん歩けたのに、茅ヶ岳上手に歩けません(><)いつもこの斜面ではコケてしまいます。

 木の形が面白い道です。
 ねじれた木。

 岩から生える木。

赤い紐がついているので迷いませんが、道も落ち葉で埋もれて見つけづらいです。

しばらくして尾根にのると、カップルに会いました。今日初めて会う人達。

深田久弥さんの亡くなった記念碑。

尾根からはすぐ頂上です。山頂に着くとおじさんがお餅を焼いていたようで「いいにおいですね!」と
いうと「おひとついかが?」と言ってくださりました。でも、今日はまだランチには早い。

山頂 10:20.
 今日はパンエボンのパンで遅いブランチ。
 八ケ岳がきれいに見えています。もうすっかり上は白いですね。
 南アルプスも稜線が白いです。

富士山。

山頂はそこそこに今日は午後から用事があるので降ります。 お天気も午後は下り坂だしね。

下りもダブルストックの練習をしてみたのですが…うーん。しかし歩きにくいですね。


嫌になって辞めてしまった。

落ち葉で滑るんです…

結局ダブルでストックを使う意味は見出せず、手に持って歩いて帰ってきてしまった…
 下山。11:40.結構泊まっていますね。下りで2組すれ違いました。 ピッケルを持った若者がいたんだけど…

 無料のジャム販売所。朝はまだなかった。

■ 余禄

茅ヶ岳は韮崎のふるさとの山なので…韮崎に立ち寄りましょう。余禄は、観音様


七里岩の端っこです。七里岩は初めてみたら驚きます。長い長い岩の台地。

この下は洞窟のようにくぐれるようになっていました。岩の凹みにたくさん観音様やお地蔵様が鎮座していたようです。



 反対側に出れる。

上はちょっとした展望台になっていて、富士山が正面です。

 近所のラーメン屋さんにてランチ。ラーメン500円。副菜がたっぷり。ヘルシー!

今日はサクッと降りて帰ってきた…茅ヶ岳以外にホームグランドの山をもてたらいいなっていつも
思っているんですが、なかなかコレと言った山に出会いません。

なんだか燕岳に2時間少しの運転でたどり着けてしまうのに、近所の山に行くのに運転小一時間って
のが、なんだか納得行かないんですよね!

燕岳 シーズン2登目の雪山に想う

2012-11-25 22:03:33 | 山、登ってきました☆
■ 11月の燕岳のこと

週末は11月最後の小屋締めの燕山荘へ行って来ました。 今回のヤマレコ
 モルゲンロートに染まる今日の燕岳。

燕山荘は11月は空いており、この時期ならば、山頂付近は冠雪するも、下の林道は普通に乗用車で通れます。スタッドレスは念のため履いたものの必要ありませんでした。

この時期を逃すと、クリスマスとお正月のみ小屋は開くのですが、ふもとの林道は閉鎖されるため、宮城ゲートからからの13kmの林道歩きを与儀なくされます。つまり雪山を林道歩きをしないで楽しむためには、厳冬期を外した初冬かGWとなるわけですね。GWは混むので11月がおススメです。

燕山荘のご主人によると、雪崩の懸念については、燕岳よりもむしろ、中房温泉までの林道で多発するとのこと…確かに崖を切り開いた林道で車で通っても落石など気になる道です。

むしろ登山道のほうは急ではあるもほぼ尾根の直登であり、あまり雪崩の心配など危険箇所がありそうには感じられません。

ちなみにふもとの中房温泉は通年営業です。こちらは温泉宿としても秀逸です。日本秘湯の会会員の源泉賭け流しを誇る湯の質の良いお宿である上、近代登山の父と言われる(なぜに?)ウェストンも宿泊したという歴史もある、由緒正しいお宿です。

まぁそういう訳で燕岳には去年から「積雪期に登りたい…」という思いがあり、今年のゴールデンウィークには雪山の講習会を予約していましたが、悪天候により流れたので、結局11月に自分達で登ることになりました。これはまったくの正解でした。難所が無いのです。

 予報どおり雨。

林道でおサルに会いました。幸先の良い旅です。

 登山者用の湯に宿泊者は宿泊中は無料、下山後は-200円の割引で入れます。

■ レジャーとしても秀逸な今年の2登目

今年はどこも雪が早いので雪山は期待できる年です。我々はサッサと11月初めの連休で今年のシーズン初の雪山は西穂独標で済ませたので、雪山はシーズン2登目です。登山経験としては今で3シーズン目。3年目の冬山です。

1登目の西穂独標は”登り3時間下山2時間の、計5時間の山”。燕岳は”上り4時間+下山2.5時間の計6.5時間、+ 2~3時間の稜線歩き”の山。

徐々に長い時間歩いて足慣らしという意味ではスムーズな移行です。その上、麓は温泉宿。レジャーとしての要素も強く、満喫度としては高い山です。アクセスも良い。レジャーと組み合わせられるという意味ではとても初心者向きです。

山としてみたときは、小屋までの登りが4時間あることから、2時間で小屋まで着く八ケ岳の天狗岳よりは体力そのものは必要ですが、歩きとしてみると楽々で、技術としては冬天狗のほうが厳しいと思いました。燕山荘から燕岳山頂まで、難所がない。 天狗岳は強風もあり、寒気も厳しく、道が少々悪い。往復1時間。

《比較》
          西穂独標    燕岳     天狗岳
アクセス      ラク      ラク      ラク
山小屋までの登り  1.5時間    4時間     2時間
山頂まで      往復2時間  往復1時間   往復2時間
山頂までの登山道  易しい    とても易しい   易しい
コメント      岩場・ザレ  花崗岩砂地    岩場のトラバースあり

ハラハラドキドキ度、としては西穂独標のほうが上ですが、山小屋までの登りがしっかり4時間あるので登ったなという充実感は燕岳のほうが上です。景色はどちらも秀逸ですが、燕岳は槍ヶ岳の姿がかなりはっきり見えるのがポイント高し!です。
    
■ 初日

今回は天候が予想通りで、非常に恵まれ、景色が最高でした。

初日は雨と聞いていたので中房温泉宿泊とし、温泉をただひたすら堪能。これは正解でしたが、
ただひとつ残念なのは、私が生まれて初めて財布の盗難にあった、ということです。脱衣所で鍵のかかるロッカーに入れたのですが…。財布は戻ってきたのですが、不思議な経験でした。これについては後ほど…

翌日起きてみると、周囲は雨から雪景色に変わり、水墨画の世界になっていました。


朝の早い時間は雪がちらつくも…昼にかけて天候は回復基調にあり、登れば登るほど天候が
良くなるというなんとも登山意欲に湧かせる日でした。

 登山口の雪の様子。

大体、尾根というものは尾根の終点、つまりふもとのほうが急で山頂に向かうほど、緩やかになって行くものです。 今回の燕岳は日本三大急登と言われているそうですが、前回去年の11月
初旬に歩いたとき
は、急登というほどの急登とも感じられず登りやすい道でした。

 素晴らしい樹氷が張りました。

今回は、この登山の核心部はここなのではないか?という感じ。というのは、上はふかふかの
新雪でも麓は霜柱と氷。おまけに急。もっともアイゼンのありがたみを感じるのは第一ベンチから下でした。 



燕岳の登山道は、第一ベンチ、第二ベンチ、第三ベンチ、とベンチを通過し、合戦小屋に
ついたら、そこから少々上の三角点から森林限界を超えた尾根歩きです。
つまり第一~合戦小屋まではひたすら森の中を歩く。尾根歩きを展望のご褒美道と位置づけるならば、樹林帯の中はアルバイトともいえます。

そのアルバイトも第二ベンチ以上は雪道で、良く踏まれ、木漏れ日の中を歩く、快適な登山道です。アップダウンも緩やかに続きます。

ただ第一ベンチから第二ベンチの間だけは凍結…そして木の根と段差が大きな滑り安い道。
というわけで合戦小屋についたら、「こっちのもの」です((笑) ←何が?) 

そういう具合に、頭の中にペース配分が入っていたため、合戦小屋まではひたすら黙々と登りました。登るたびに衣類を脱ぎます。何しろ暑い!雪がふるとはいえ、登りはかなり暑くなるのが登山です。しかも11月気温はまだ高い。

今回は年配の人が多く登っていたので、結構な人数を追い抜きました。私達は8時に登り始め、12時に小屋の予定。 同じ中房温泉に泊まった人は7時くらいから歩き始めた人もいたようです…しかし天候回復は午後からと聞いていたのであんまり早くても…と思い8時開始。

合戦小屋ではすぐ上から稜線歩きと分かっているので、衣類を調整します。つまり防風のため樹林帯から上では着ます。
 こんな快適な尾根道です。

しかし道は上へ行けば行くほど雪が厚くなり、登り易くなりました。

三角点からは既に稜線上の小屋が見え、槍ヶ岳のお姿や富士山のお姿も雲間に見え始め、励まされる道です。傾斜も緩やかな尾根なので、風の少ない快適な日はあまり急いで登ることに意義を見出せない…ので、今回ものんびり写真を大量に撮りながら登りました(^^)。

■ 稜線ものんびり

冬の燕岳は夏道とは違い小屋の裏につながる尾根道を行きます。尾根を歩くのは雪崩を避けるためです。

しかしテッペンを歩くというのはなんと気持ちが良いのでしょう!本当に空中散歩です。 

しかーしそんなのんきな気分で入れるのも、小屋の直下まで。合戦尾根は小屋の東についているので、峠に出るまでは風下で山体に風がさえぎられ、そんなに強風は感じません。が小屋の脇についたとたん、強い風。一気に指先がかじかみます。そう、最後の10分がものすごく強風にさらされるわけです。

私達はこれを知っていたため、ゴーグルやバラクラバ持参で来ましたが、知らなかったらびっくり!の10分の小屋裏の小路です…本当に小屋の裏から小屋の玄関までがシビアに強風なのです。とはいっても10分なので晴れていれば、息を止めダッシュです(笑)

小屋に着くと…それはもう、ランチにケーキセットにコーヒーに…日本で一番人気がある山小屋と豪語するだけあり、サービスてんこ盛りです(笑)

 カレー
 ケーキセット950円

■ 雪山って言っても色々なランクがあります…

到着すると夫が「どうする?山頂?ランチ?」なんて、トンチンカンなセリフを…(汗)
初めて来た山でもないし、”4時間登って小屋でランチ後山頂”というのはとっくに下で打ち合わせ済みです。

つまりこのトンチンカンなセリフは彼が興奮状態にあることを意味しているんですよね…(^^;)。結婚10年目にして理解し始めた夫の言動…(笑) 

私の夫は、とってもいい人なんですが、深く考えないって癖があります。興奮すると余計にそうなります(^^;) リラックスするとそうなってしまうんですね。だから夫がトンチンカンなことを言い始めたら彼が幸福感に浸っていたという証拠です。

夫は、いい意味で単純で屈託がない。悪いほうに出るとミーハーです。人のことをすぐ間に受け、見た目に騙されてしまう。気分が高揚すると、考えないでノリだけになってしまう…

山荘に着いたとき、玄関前にずらりと並ぶ冬山仕様の山男達の威風堂々とした姿に圧倒されたようです。 でもはっきり言ってこの日のこの山は、誰だって登れるから、衣装や装備がすごくても中身がすごいわけではありませんです(^^;)ハイ。 ピッケル?何の用?って感じの日なのです。

■ 成功者 燕山荘

燕山荘は山小屋ビジネスとして考えた場合、かなりの成功を収めたケースです。その秘訣はなんだろうか?と考えると、しっかり下界の段取りを踏襲したサービスというのが受ける元かな?と思いました。

到着すると、受付を済ませます。料金は前払いですが、しっかりと受付があるというのがまず好感持てます。何しろ、そういうのがない小屋もあります。

そして靴や持ち物をどうしたら良いかの説明があり、さらに部屋まで案内してくれます。コレもありがたい。番号だけ渡されて後はテキトーという小屋もありますから…

さらに部屋は寝台車みたいに人数ごとにプライバシーのある空間が割り当てられているのも好感です。

つまり案内が丁寧です。大抵のお客さんは宿泊先の気に入らないことをしようと思ってやってしまうのではなく、案内が無いために分からなくてやってしまう、というのが多いと思います。

例えば乾燥室には、名前を書ける札が容易されており、靴やウエアに結びつけることになっています…これで間違って持っていったり盗難の心配はなしですね!

コーヒーもあるし、ビールもあり、ケーキセットもあり、ちょっとあったらいいな、というものは全部答えているのが燕山荘なんですよね。
グッズも充実♪

そして特筆すべきは…なんとふもとの旅館、中房温泉より暖かい室内(笑)!! 中房温泉のお部屋の暖房が10分後とに切れてしまうせいですが…冬は暖かいことがなによりもてなしですねぇ(笑) それにしても、ふもとの旅館より稜線の山小屋のほうが温かいなんて。

■ 山頂へ散策

初日は登り4時間のあと、ランチ休憩し、その後燕岳に行きました。のんびりした稜線歩き片道30分です。

稜線上は風が強いので雪は飛ばされ、そんなに積雪量が無いので歩きやすいです。花崗岩特有の白い砂地の地形についた、えびの尻尾や、対岸?に見える北アルプスの山々の眺めを楽しみながら、のんびりと山頂に向かい、帰路は槍をバックに小屋を目差す、というような具合です。

 風で飛ばされて雪は少ない。カッカッという石と雪のミックスを噛むアイゼンの音が好き。

まぁ往復で1時間程度の散策なので、食後の腹ごなしにちょうど良いというところ。
山頂方面。 

燕岳は南峰と北峰があり、北も目差しましたが歩かれておらず、トレースが無いので踏むと腰まで埋まってしまいました。頑張れば歩けそうでしたが、そこまでする必要がある旅ではないので、今回はパス…。

それにしても稜線は特段に難所もない快適な道で、アイゼン無しのツボ足でもいけそうでした。下の温泉で情報収集したときの前日に登った人からの、事前情報では6本歯アイゼン以上要でした。

ワカンやスノーシューを持っている人を多数見かけ・・・一体どこで使うんだろう?…というのもこのトレースがない峰を目差したのは私達だけだったようですが…(汗)

ワカンなんて稜線に近ければ近いほど、人が入る山であればあるほど要らない。深い雪でラッセルとならない限り要らなさそうです…。

そして、1日目は終わりです。5時半の夕食までの数時間、思い思いに過ごすべし!です。
 夕飯はとてもおいしい夕食だった。

■ 2日目

2日目はぜひご来光を見たいところです。11月のこの時期はご来光は朝食前の6時20分前後。
6時くらいからコーヒー(500円)を飲みながら寒さに凍えつつ、朝陽の登る前の神聖な空気を味わいます。


ヨガでは朝陽が登る前の時間をブラフマムフールタと言って、宇宙の叡智がみなぎる時間と言っています。


 槍もこのように立派です。

ご来光を満喫したら朝食です。私は朝食が軽い人なので、今回は2日目の朝食は無しにして自分で持ってきたものを食べることにしました。これは大正解でした。時間も早く済むし、ゆっくりできる。夫は朝食を頼んだので時間に合わせなくてなりませんでした。

朝食後は軽く休憩…というのは、ランチでも朝食でも食べてすぐは血流が胃に行っているので
あまり寒気にさらされるには向いていません。食後は普通の状況のときより体が冷えます。つまり凍傷のリスクが高い。…と、去年やおとどしの雪山で学んだので、食事をしたら、しばらくは休憩です。

私達は今回は6時半の朝食で休憩して7時半から、お天井方向に歩き始めました。蛙岩のすぐ手前まで。ずっと槍を眺めながらの稜線歩きです。
 
神様はブルーとホワイトの造形を研究中…

この日は稜線だからもちろん風がありますが、私達が知っている最も過酷な風とは桁違いに違う
稜線の上としては微風と言っていいのではないか?という風で、ウエアを着込んでいればぜんぜん平気です。ただし防風性のグローブなどはもちろん要ります。


小屋にザックなどは置いて、ピッケルだけを持って歩きます。とはいってもピッケルの出番があるような道とはとても思えない、のんびりそのものの稜線道です。トラバースが続いているので
もし転んだら、と考えると少々怖いですが、斜面の角度がきつくない上良く踏まれているので
歩くところそのものは平坦です。

ただ初心者を連れた初心者と思しき3人組がトラバースの真ん中で山座同定をしており、とても危ないと思いました。足場がないところで立ち止まってすれ違いを発生させるのは危険です。
すれ違いでは結構危険を感じさせられました。というのは、すれ違いに向いていない場所ですれ違う人が多いからです。山が易しいだけにリスクを感じ取れる人があまりいないのだと思いました。どんなに易しくてもすれ違う相手が平坦な場所を歩けないような場所ですれ違いを発生させるのはよくありません…。

この蛙岩まで道は約1.5時間ほど。素晴らしい空中散歩を楽しみ、9時すぎに小屋に戻り、一服して9時半に小屋を後にしました。


 テント泊の跡…

■ サクッと下山

下山は2.5時間の道です。登り4時間、下り2.5時間と、登りと下りでコースタイムに差があるということは、それだけ登りがキツイ、つまり急だ、という意味ですね。

逆に言えば、下りは早いと分かっているので、むしろ早い時間に下山するのはもったない。
ので9時半までだらだらしていたわけですが、小屋の人たちはむしろ登山者にはサッサと帰ってもらいたいわけなので…「この談話室は9時半から掃除しますよ~」というプレッシャーも感じつつ…仕方無しに下山開始です(笑)

下山も合戦小屋までは空中散歩なのであえて舐めるようにゆっくり歩きます。下山はダブルのストックです。ダブルのストックで歩くのは初めて。なかなかうまく突けません(汗)むしろないほうがいいのでは?と感じたくらいでした…(汗)慣れが必要ですね。今回はこの旅のためにスノーバスケットを新調したのに、そのバスケットをアイゼンで踏みそうになってしまう…突く場所がイマイチなようです(汗)

 このような空中散歩です。

うーん、この尾根、どこでピッケルの出番があるのかイマイチ分かりませんでした。広い尾根で
転倒しても滑落のリスクはかなりなさそうです…

槍と富士山をお名残惜しく思いつつ…あっという間についてしまう合戦小屋。のぼりと同じでここで休憩したら、衣類を1段軽くします。どうせ暑くなるのです。

合戦尾根から第三ベンチ、第二ベンチ、第一ベンチ…軽快に降ります。

木漏れ日が気持ちよい樹林帯の雪道です。日焼けは気になりました(^^;)

■ 自分で課題を用意

今回の山は天候に恵まれたため、難所もなく、体力的なチャレンジもなく、楽々の山でしたので、それでは少々成長するための要素に不足するだろう、ということで、今回下山はスピードに
挑戦です(笑) 

と言っても、たまたま追い抜いていったおじさんが健脚者でガンガン降りるので、そのおじさんのペースに合わせて降りてみただけです。

上手な人にぴったりついて、同じように足を置いていたりすると、色々と盗めます(笑)

おじさんは私が多少うっとうしかったらしく、どうしてついて来るんだ?!と思ったのでしょう…「女性なのに早いね」と漏らしていきました。後ろをぴったり歩かれては高速道路で煽っている後続車がうっとおしいのと同じなので、あまり無料で先生にしてしまうのは悪いと気が引けたので、第三ベンチから第二ベンチの間だけおじさんをお手本とし、第二ベンチで後続の夫を待ちました(笑)。

夫は「早いね~!!」 いや彼がのんびり派なのです。思うに無理して早く降りなくてもいいけど、早く降りたい、と思ったときに降りれるようなスキルがあることは大事だと思う。

体力も同じで、人より体力があることを自慢する必要はないが、自分がやりたい!と思ったことが実現できるだけの体力を維持していくのは大事だと思う。だからのんびりしているのが好きだから、と言って体力トレーニングやスキルアップが要らないというのとは違う。

夫はそういう面では欲がないのです。欲がないのではなく、自分に対する期待値が低いのだと思う。でも、本当は彼だって”やればできる子”なのです…彼は赤ん坊のとき未熟児で生まれたせいで親からは生きているだけで親孝行と、あまり期待を受けなかったのだそうです。

でも中年を過ぎようとしている今も生きているだけでOKって…そこはちょっと自分に甘いだけかもしれません。親の期待はうっとおしく利益と害では害が大きいものかもしれませんが、自分で自分の期待値を低く設定するのは単に自尊心が低いだけです。低い自尊心は害になります。なぜなら達成度が低くても他人には認められたいわけですが…それは無理って相談だからです。

一般的には高すぎる目標を課して1人で勝手に挫折する人が多いわけなので、そんな理想主義に自分を当てはめたり、ストイックに漠然とした上ばかり目差す必要は無いけれど、課題を設定すること事態をやめてしまってはいけませんね。どんなに小さなステップでもいいから、踏み続けることが大事です。さらに言うと、課題は具体性があるべきです。

■ テント泊と小屋泊

今回は、冬用のテント泊装備はまだ持っていないので相変わらず小屋泊でしたが… 小屋で泊まる山旅に限界を感じました。



何しろ小屋に入ってしまえば外の状況はまったくわからないのです…自然を味わいに来たのに。

小屋の外に張ってある色とりどりのテントが羨ましい…とはいえ、夜はどれほど寒いことでしょう…。

(寒さ)と(背負わなければならない重荷に耐える体力がない)と…恐れをなしつつ、でも、小屋泊では不満と言う微妙な地位にいます…なんてわがままな…(^^;)

なんというか、小屋というものは保護されすぎている…トイレも快適、暖房も快適、寝具も快適…寝るときなんか、暑いほどです。 外はマイナス10度だったというのに。

山登りと言うのは不思議なモノで、自然を味わいに出かけるくせに、自然から身を守ることに
力が入りすぎる。…過保護すぎるものなのです。

何しろ、山登っていたら、暑いんです。だったら薄着にすればいい、って思うでしょう・・・しかし、そうすると風が吹いたら冷えて寒い… 簡単に言うと、暑すぎるか寒すぎるかの永遠の振り子状態を繰り返しているわけなんですね。過剰装備と過信の間を。

その振り子状態が物質の二元性の世界に住む人間の存在そのものを思わせます。

その振り子のために…人間にとって快適な状態を維持するために…費やす装備への投資、衣類への投資…多額です(汗)

たぶん、登山になれてくると、どれほど高価な装備をそぎ落とせるか、が完成への一歩になっていくのでしょう…最初は誰もが初心者で山での生活能力もないですから、初心者ほど装備が過剰でオーバーなわけです。知らない人は南極探検隊みたいなウエアの人が山慣れした山男と思うわけですが、実はホントの山男は装備が質素です…

まぁそんなこんなわけで”高機能”つまり徹底的に人工的で人為的なウエア類を駆使して、山と言う大自然へ分け入る。愛しているのか?それとも敵視しているのか?

しかし、そうした過保護といえるものに”身を守られなければ生きていけない”のが人間でもあり、しかし、そのため肝心かなめの、自然に対する適応能力のほうは、甘やかされ、どんどん鈍化、退化てしまう…という自己矛盾を永遠に抱えています…

ああ、まるで人類の縮図…が登山という行為そのものですね!

同じことが小屋泊&テント泊にいえるわけですね。小屋泊は過保護です。でもその過保護が必要な場合とか必要な人もいるんですよね。

例えば初心者とか高齢者とか…。問題であろうと思えるのは、そういう、いわば弱者に値しない人たち…若い人や壮年期の人、健康な人…をも最近では、すっかり小屋の快適さに丸め込まれ(つまり現代生活の快適さに溺れ)、”自然に向かい合う”という本来の意図をすっかり棄権して、山が山上の宴会地と化してしまっているってことですね…

つまるところ自然という名の友人を訪ねておきながら、その友人そっちのけで内輪でビールで盛り上がってしまう…・という矛盾する事態に陥っている。それでありながら、そのことにまったく気がつかない…。その無自覚さは山に真摯に対峙する古い山人たちの神経を逆なでしても仕方ありません。要するに自然そっちのけ。なので。あえて自然の真っ只中にいながらにして…

そういうことを感じずには入られないのは、本当に小屋が快適だからですね。自然の厳しさを
忘れさせてしまうほどに。そしてみなで下界の仲間と愚痴をこぼしあって下界のストレスを開放するわけです。

それで山っていいね!って言われても、山のほうも複雑な心境でしょう…山の存在はあまり介在していない…ただ山でも島でも、外国でも非日常ならいいって話になってしまう…

まぁそれだけ現代人がストレスにさらされている、ともいえるわけですが。山は包容力があるからそういう形でも受け入れてくれますが。

■ 美しさと厳しさの両面性

自然は本当に美しいです。 その美しい自然を前にして、美しさだけを見て、その厳しさを見ないのは、自然を半分だけしか理解したことにならない。そう思います。

美しい自然も自然。厳しい自然も自然。どちらも同じ自然の両面の顔です。どちらかがなくては
どちらをも成り立つことができない。

美しい自然を見ていると…なぜ人類はこんなにも美しく神が作りたもうた世界を、汚染し、壊し、陵辱してしまったのだろう????と普通の感性の人なら誰でも思うはずです。

自然は美しい。そして、人は自然の一部であって、自然が人間に属すものではない。

どう考えても、人類は自然という名の神の一部であって逆ではありません。

なのに自然をコントロールできると考えたこと自体が、とてつもなく大きな間違いなのに、そう考えてしまったとしか思えないような状況、事態を引き起こしているのが、現代という時代です。その半ばおろかだと思える、現代と言う乗り物に、同時代に生を受けてしまった人間は一応に翻弄される。

もし、政治家にしろ、行政のお役人にしろ、企業のエライサンにしろ、現代のリーダーと言われる人たちが登山を義務付けられており、いかに美しく神がこの世界を作ったのか?この世界の美しさを見たならば、決して、夜空に星の見えない空を子供達に残すべきだとは考えられなかったでしょう…

けれども、人類は、自然の厳しさから逃げ、自然の美しさをも代償として差し出し、厳しくて美しい代わりに、快適で醜い世界を選んだのです…星空の変わりに、街頭とネオンにあふれる街を。循環型の自然素材できた家の変わりに、自然から略奪した石油をガンガン燃やして寒さをしのぐ暖房完備の家を。

快の追求の結果が、原発であり、自然破壊であり、手間無しの家庭生活…そして、”醜”ですね。

自然と比べ人間世界の醜さは誰の目にも歴然としています。だからこそ、美しい自然に会いに人は山に登り、海にもぐるわけなのですから。

人は自然の中で生きていく術を忘れ、そういった快適装備なしには存在すら自信なくなってしまったってわけなのです。私自身を含め…

そう、この暖かな装備が意味するものは人間として人が弱くなったってことでもあるのです…
昔の人はこんなもの無くても山に登っていたわけですから。

とはいえ、テント泊、やれと言われてできます!と即答できないヤワな現代人の1人である自分が妙に悲しい…そんな燕岳でした…。山は本当に懐が深いですね。

今回の山では歩いている間中、頭の中にベートーベンが…交響曲第7番、第2楽章です… この曲、歩きやすかったですよ(^^)

ベートーヴェン - 交響曲第7番~第2楽章




新雪をフミフミしに西穂独標☆

2012-11-11 16:31:36 | 山、登ってきました☆
新雪フミフミしに西穂独評へまた出かけてきました!景色も堪能できて幸せ度マックス!な今回。

今回のヤマレコ

■1登目

毎年シーズン初めの雪山はどこにするか悩みます…。シーズン一登目は、あまり大変な山にはしたくないし…

去年は北横岳にしたのですが…八ケ岳は雪が遅い。去年は車の運転でも失敗があり、車が入院してしまって、お正月期間中に山が充実できないことに(涙)

そこで、今年は、私達にとって思い出深い山、西穂独標にしてみました。土日は土曜日だけは期待できそうな予報だったので早起き!です。

■ 早起きしてGO!

家から新穂高までは、きっかり3時間です。夫と運転を変わりばんこにして、9時15分の出発に間に合うように、ちょうど良い具合に到着しました。ロープウェーは混んではいないものの、朝からお酒を飲んでいるらしいおじさん達の群れが傍若無人ぶりを発揮して騒々しく、”ったくこの手の人種は…”と感じさせます。

ロープウェーからはこんな樹氷が見え、山頂を期待させます。
第二ロープウェーに並ぶと既に大阪から来た年配のご夫婦が並んでいました。登山ルックだったので西穂山荘までかな?と声をかけたら、千石園地の散策ということでした。次は上まで雪道を歩きたい!と意気込む妻に、「ったくもう…」な感じなご主人。奥様の情熱に付き合ってあげたらいいのになぁ…。

千石園地まではあっという間です。着くとこんな! いやがうえにも期待が膨らみます!



奥様と固い握手をして別かれ、登山届けを出して、早速出発!9:40。久しぶりの冬の装備に多少手間取りました…。そういえばこんなだったけねぇ。余計ですが泥だらけの登山靴、きれいになりました(笑)


園地で早くも動物の足跡。鹿かな~。



登山道の雪面はこんなです。あまり雪が多くないので、まだ地面の凹凸が吸収されていません。

アイゼンをつけてから思い出したのですが、これくらいしか雪が無いようなときは、べつにアイゼンつけなくて歩いてもいいって先輩から教わったような???

雪=アイゼンと思って、去年買った12本場のセミワンタッチアイゼンのニューマティックをつけてしまいましたが、はっきり言って要らなかったかも…。だってこの山、私達が軽アイゼンのデビューをした山だっけ。

まぁ要らないなと思いつつ、もう着けてしまったので、ということでとりあえず、筋肉強化ギプスとして歩いてみます。久しぶりのアイゼン歩行、確かに冬靴って重かったわね、と思い出しました(笑)。ついでにまだ雪で夏道の凹凸が吸収されていないので、結構急な部分も残っており、前の爪で立ってみる練習など…。気分だけ。


ワクワクする眺め…。 


ああ~なんて快適な日なのでしょう!
乗鞍方面と焼岳が見えてきた。

美しい樹氷!

山荘直下の樹氷。

あっという間に山荘着。11時。登りは1時間30分です。


笠ヶ岳方面。空が青いな~!最高だな~!! 前来たときは、「なんて山?」くらいの無知さでしたっけ。


山荘では私だけザックをデポして、ピッケルを準備し、SOYJOYを一つずつ食べておきます。


すぐ出発。今日は午前中が勝負なのだ!予定では13時まではのぼってOK、の予定です。


早くもえびの尻尾。


超期待できる山頂方面。


あっという間に丸山。初めてきたときは、ドキドキしながら丸山を目差しました。


前穂も見えてきた。

行く手。

振り返ると乗鞍方面。

 上高地はまだ秋です。

雪のつき方は少なく、こんなです。アイゼン要らないかも?ギシギシ言っています。

うーん。アイゼン、イラナイ?もう履いちゃってますが。石にあたってつめが丸くなりそうでヤな感じです。


空。


初めて来たときは、前方には先行者はお1人しかおらず、そのおじさんがトレースが無いというので独標の直下までと
しました。今回は独評までいけそう…ペースもまずまずです。


えいっ!えいっ!という感じ。ところでピッケルはほとんど杖以上の働きをしていませんがいいのでしょうか?!

それにアイゼンは山頂に近づくにつれ雪がついていないので、むしろ岩に突き刺さる感じなのですが…いいのでしょうか?えっとイモトはどうしてたんだっけ?とイモトの○○アタックを思い出そうとするが思い出せず…なし崩しで、無理やり岩を登ってしまいます。私はアイゼンをいい加減につけていたらしく、岩を登り始めたら、夫が「外れているよ~」…セミワンタッチアイゼンって外れていても歩けるってことを確認(笑)?!

夏に来たときよりも、あっけなく山頂ゲット。12:24。涼しい分、楽でした。もっと難しかった気がしたんだけど、登ってみると夏に着たときよりも山頂が広く感じました。


下が雲海だったからかな?

どんどん雲がわいている様子。

山頂には数人の先客が。ロープを体に斜めかけにした男性と女性が登ってきたのでガイドさんかなと声をかけたら、ご夫婦でした。奥さんを連れて西穂まで行くそう。だんなさんがクライマーだとこういうとき便利ですね(笑)

昨日は茅が岳で「いいですね~家族登山ですか?」と言ったら「いえガイドです」と言われ「しまった(汗)!」と思ったのでしたが…(汗)プロでもアマチュア風の人もいるし、アマでもプロ風の人もいる…。 

私達は独標で終わりです。西穂は岩稜帯なので、歩いてよいものか判断がつきません。まずは夏にくるべきなので…独標までで終わり。充分満喫。何しろ冬山初めの体慣らしですし。

さー下山下山、と思ったら…さっそくガスって来た。 まるで私達の登頂を待っていたかのようです。

ここで試しにアイゼンを外しました。だってむしろ雪の上ではなく雪から飛び出している岩の面を登山靴のグリップを効かせて歩いた方がいいのかも?と思ったんです…が、どっちがいいか分かるには基本的に試行錯誤しかないようですし。

降りているところ…&登ってくる人。私たちのロープウェーのあとから登り始めた人たちもいるらしく、結構すれ違いました。が遅くない? 子連れの人もいました。


下山はさくっと。 13:30山荘着。予定通りです。

■ 山を舐めない

下山途中、夫と喧嘩。だって夫は登ってくるすれ違いの人たちに安易に「誰でもいけますよ、頑張って~」などと言うのです。ガイドでもないし、勉強だって不足しているのに。私がチラ見したら女性は山ガールスタイルにKEENの登山靴(ピレネー)、男性はとりあえず登山靴はOKそうだったけど、2人ともピッケルは無し。「アイゼン持ってる?」って聞いたら「僕は軽アイゼンもってきました」という返事。私達も軽アイゼンでデビューしましたから厳しいことはいいたくありませんが、山の人は絶対に相手を見てからアドバイスしていると思います!! 

私達が登りはじめに山荘のすぐ上あたりですれ違ったカップルがいましたが、そのとき西穂から降りてきたのだそうでした。朝から西穂と決めてアタックのため、山荘に昨日は泊まったのだそうです。「今日はいいですよ!」と言ってくれたのですが、男性はロープを持っていましたし、女性はピッケルを斜めがけバンドで吊るしていました。私達がアイゼンを履いていて、ピッケルも持参で来ているのを相手は見て、「独評までならいけますよ」と言ってくれたのだと思います。装備がどうこうと言うよりも、むしろ、装備が物語る”山を舐めていない姿勢”が重要なのではないか?と思うのです。

現に西穂の彼らが降りてくる時間に私達は登り初めで、11時ですからね。独評に行こうと言うのにKEENの彼らのように丸山を過ぎたあたりで12:40とかって遅いのではないかと思います。時間をどう組むかも含め山ですから。現にガスってきていました。私ならもう行きません。ガスって来た=帰る、です。山をよく分かっていれば違うでしょうが後どれくらいですかと聞くような場合、すでによく分かっている状態ではないことは明白です。

■ 余禄

山荘では早速ラーメンを。900円。

メニューからとんこつラーメンが消え、味噌か醤油のチョイスになっていました。夫はとんこつファンだったのに。

私は来るとき諏訪湖南のSAで煮干ラーメンにしたので、おでんをチョイス。700円。

食後のコーヒー  500円。さてと2時になったので降りますか…。

山荘の照明はかわいいカウベル型でした。

あそこの窓際に座っているドイツ人を見かけて声をかけたのが去年のゴールデンウィーク。同い年のソフトエンジニアだったクリスは元気にしているでしょうか…後で英訳してこの紀行をメールしてあげましょう…。

そろそろ2時なので降りますか…。小屋前は人でごった返してきました。おじさんたち一杯。でもみんな「はぁ~」と溜息ばかり…ガスって何も見えない(汗)。かわいそうですが、こればかりは作戦の勝利です(^^v)。

さーて降りますか。目標を3時15分のロープウェーと定めました(^^) 

折り始め。 下りはアイゼンなし。先輩の言いつけを思いだしたため。



3時に千石園地。こんなに暗くて寂しげです。山では3時はもう遅い。でも登ってくる人たちには結構すれ違いました。みんな遠くから来ていて、今日は山荘でお泊りのようです。日帰りで12時半に山頂に立てる距離に住む私達は本当にラッキーだなぁ!

■ ストック紛失

夫はストックの先の部品を落としてしまいました(><)ホック式のストックはすぐホックが緩み、あまり使い勝手がよくありません…。ロープウェーの山頂駅も第二の駅でも聞きましたが、見つからず…ストック、これで3本目です(--;)私も一本紛失しているし…。

下山中のロープウェーから…下は秋なんだなぁ…。 登山には絶対に第一からより第二から乗るのがおススメです。なぜなら
行列の前のほうに並べるから…ザックがあるので、普通の観光客の人たちに混じると、ストックやらピッケルやらが危ない…前のほうに並べればあらかじめ隅っこに陣取って荷物の迷惑を小さくできます。


下山すると、いつもなんだか不思議な気分です・・・今まで見てきたのは夢物語だったのでしょうか…。
なんだかこの生活感一杯の光景がとても違和感があります。世界は本当に美しい…下界は生活で満たされているけれど。

素晴らしい今シーズンの冬山1登目でした☆

《初めての西穂独評》

《夏の西穂独評》


秋の茅ヶ岳

2012-11-09 14:39:04 | 山、登ってきました☆
今日はサクッと茅ヶ岳に登ってきました。

下界も秋になってきたので、低山は今ぐらいがいいかな~と思って…今年は脚を肉離れしたのでほとんど秋山行けていませんし(><) もう山切れになっちゃう!とお出かけ(笑)

そうなんですよね… バクティヨガでは場所に依存しないように進めていると思うのですが、どうしても山に惹かれます。アサナするのより山歩くのが好きかもしれない…(汗)そんなことでいいのかどうか… 自然と言う名のSupreme Soulと直接にお話している気分になります。

実際山から下りてくるとホント気分スッキリ!

今回の山は、リハビリ兼紅葉。なので、もっと近い道もあるのですが、昇仙峡のほうから上がってみました。
紅葉がいいのではないかと思って… 実際とてもきれいでした。選択は正解☆

が、今日は曇りだったのであまり色合いが出ていませんでした…登っていたら午後から晴れてきて、帰りの登山道は本当に素晴らしい景色の中を味わって過ごせました。



茅が岳は往復で4時間くらいの山です。ですから寝坊しても大丈夫(^^)。
9時過ぎに登り始めたのですが、既に駐車場は結構停まっていました。 1人で歩く私のような人は、金曜の山は結構おススメ。なぜなら万が一何かあっても、土日に登る人は多いから、誰か見つけてくれるでしょうから。



足元はこーんなフカフカのカラフルな落ち葉!


女石までだらだらと緩やかな登りです。女石は水場なのに入れないようになっていました…小鳥がたくさんいるんですよね、このあたり。 落石多発ってホントなのかなぁ??


こんなでっかいホオバ。

女岩から少しだけ急で、道も登りづらくなります。尾根に乗るまでは滑りやすく登りづらい道。落ち葉が、かさかさで滑るんです。


やっぱり朝のウラヤマ散策ではたいした有酸素運動にはなっていないと思いました…ちょっと山歩きしなかっただけなのに、体力低下を感じる…おまけに歩くのも下手くそになっていました(><)

ちょっと歩かなかっただけで…(涙) やっぱりもうちょっと運動しないと心肺機能も鍛えられないし、歩くのもぎこちなくなる…。私はもともとそんなに運動得意でないので余計ですね…。

さてと…尾根に乗ったら適度な岩と土混じりの道です。


いいお天気♪ 11:00山頂。


金峰山側は晴れていました。

富士山側はイマイチ・・・


途中で追い越いたおじさんとしゃべりながら登りました。 千葉からだそう。ゆ~ぷる韮崎に車中泊とか…大変ですね~。

茅が岳を充実させる余禄は… 韮崎旭温泉フレンチレストランのキュイエットだと思います!!お土産のパンを買うならプラテーロがおススメ!

会話をひとしきり楽しんで下山です。上には人が結構いたのにみんなお弁当を広げていたので私はお先に1人で下山。 茅が岳ではお昼ご飯持って行く必要は無いなと思うので…。ザックなんて、水筒、レスキューシート、ヘッドライトしか入っていなかったりして(笑) 下山開始、11:25。


美しい黄金色の森…

心和むひと時です。 
この世は神が創った贈り物…こんなに美しいものをどう使うも私達しだいなのに、なぜ人間は世界を醜く、
汚くしてしまうのでしょう? 


帰りはこんなくじらぐもが見送ってくれました。下山終了 13:00。



ジャムの無人販売が増えてた…


バス時刻表…16:15しかないって… 4時間の山なのに 12時にスターとしろってこと?!え~?!

お家には14時前に着くことができました☆ 半日の山。茅が岳は夏には向かないけど、秋はおススメ☆。


秋雨でしっとり 大菩薩嶺

2012-10-28 19:49:38 | 山、登ってきました☆
今日は大菩薩嶺でお山の友人と会っていました☆
南アルプスでお会いして、白鳳峠に懲りた経験で意気投合!いや~あれば罰ゲームの道でした。

今日は東京への帰りに大菩薩嶺に寄るとのことで合流しました。

昨日よりはましだったようですがあいにくの雨。でも雨はそう激しいことも無かったので紅葉がより一層生えて美しかったかもしれません。

友人達には唐松尾根から登ってもらい、私は肉離れもあるので介山荘のほうへ登り、峠で落ち合うことにしました。
上はとても幻想的な景色が広がっていました。


紅葉が美しいです。

福ちゃん荘から、登山道は二手に分かれます。ぐるりと一周するのがノーマルコース。左に行けば唐松尾根から大菩薩嶺山頂を通り過ぎて、雷岩へ。直下に岩場がほんの少しあるのでこちらを登りに使うのがおススメです。

右に行けば富士見山荘、勝縁荘という二つの廃屋を経て、介山荘がある大菩薩嶺峠に出ます。こっちは不整地と言っても車も通れる林道なので楽々コースです。 昭文社の登山地図によると富士見山荘の前から山頂付近の避難小屋に向かう登山道があるようですが使われていないようですよね。道標もありませんし…

こちらはこんな道でした。





廃屋と化しつつある富士見山荘…。 こちらにHPも発見しました。 なんで今はやっていないのだろう?


ぶらんこがちょっとさびしい。

ちょっと先にある勝縁荘もやっていないらしいのですが車が一杯停まっていました。






マユミの木がかわいいピンクの実を鳴らせていました。


こんな。中に赤い実が。野鳥がついばんでいたので、私も食べてみましたが、種が苦くてビックリ。


大菩薩嶺らしい苔の岩塊斜面。この辺は水成岩の岩なのです。





介山荘手前。カヤト越しに空を眺める。

上には12時ごろ到着でしたが、風と雨が強くなってしまいました…でも、大菩薩なのに高山の雰囲気。





大菩薩峠。右側に小菅村から登ってくる道もある

中里介山関連の石碑?




唐松の紅葉。山頂付近はガスっていましたが、ほんの少し下るだけでほぼガスは無く…ガスっている山も実は好きですが。


賽の河原にある避難小屋。





きゅーんという鹿の泣き声が聞こえました。

このクネクネした木の先に神部岩という岩場があります。

大菩薩嶺のメインストリートは雷岩~介山荘 間の稜線歩きです。北上するより南下するほうが短時間で済むので
唐松尾根から登ることになるんですね。まぁトータル時間ではどっち回りでも同じです。

今日は介山荘でランチ。味噌汁250円。おでんこんにゃく一つ100円。

おにぎり持参。


おみやげ豊富な介山荘。

山は景色は今ひとつだったけれども、大菩薩嶺は本当にゆったりとした楽々コースなので、お天気が悪くても
まったく問題なしです。

介山荘から福ちゃん荘まで下山はたったの35分です。福ちゃん荘からロッジ長兵衛までも20分ほどなので、下山は1時間強と見込めばOKです。休憩を入れて4時間の山ですね。★一つ印。なのになんでこんなにたくさん山小屋があるんでしょう!

10時登山開始。のんびり登って、14:30下山終了。温泉は15:30~16時という感じでした。

■ 温泉はうーん… はやぶさ温泉 vs 大菩薩の湯

帰りは大菩薩の湯ではなく、はやぶさ温泉にしたのですが…この日はあまりに混んでいて、温泉の質のよさを味わうことはできませんでした…うーん。空いていることがお湯の質に勝りますね。これだったら空いている大菩薩の湯が良かったかも・・・と少々反省した次第。


はやぶさ温泉、HPをチェックするとキャラまで作っていてビックリしたのですが、その実物?が飾ってありましたが…
目元のつくりが少々雑(笑)?

大菩薩の湯は完全にふるさと創世一億円型の塩素の湯ですが…大型駐車場もあるし、空いていればのんびりできます。

山梨は実は温泉は基本的にあまり期待できない土地柄です。なので、少ない源泉をめがけて人が集中してしまうようで
前日も大和天目山温泉は大混雑でビックリでした。 実は下の裂石にも立ち寄り湯があるようですが…宿泊客以外は、10時~13時しか立ち寄り湯客は入れないので…要するに通常下山するようなタイミングでは湯に入れない…要するに下山後の立寄湯の客はおよびでない…ので入れないです(涙)

温泉は、この際車ならばほったらかし温泉まで足を伸ばすしかないですね!

■ 裂石から歩くのもおススメ

ロッジ長兵衛がある上日川峠~大菩薩嶺峠入り口(裂石)までの林道は以外に長いです。冬季は毎年12月15日から林道閉鎖のため、裂石から歩くことになりますが、歩いてみると車で通る印象より以外に近く、また登山道もよく踏まれていて歩きやすい道です。紅葉を見るときも紅葉は下のほうがきれいなので、どうせなら下から歩いたら良いカモ?な道です。

■ 参考資料

大菩薩嶺 登山道マップ

交通規制情報

★★これまで行った山のリスト★★

2012-10-17 20:20:11 | 山、登ってきました☆

夫婦で歩いています♪ 祝★2012テント泊デビュー。今で雪山は3シーズン目です☆

■ 2012年

2012.11.29 落ち葉ラッセルの茅ヶ岳 
2012.11.24・25 燕岳 シーズン2登目の雪山に想う 自然の厳しさ・・・を思う
2012.11.11 新雪をフミフミしに西穂独標☆
2012.11.09 秋の茅ヶ岳 足慣らし

ーーーーーーここから冬シーズン ↑ 3シーズン目-ーー

2012.10.28 秋雨でしっとり 大菩薩嶺 遠方から訪ねてくれた山のトモダチと
2012.10.15 日向山でリハビリ 女友達と行く山

2012.09.26 出会いいっぱい♪楽しい両俣小屋 両俣小屋のヤマンバに会いに行く

2012.09.15.-16 前穂 岳沢からピストン 快晴で大展望! 重太郎新道   二つ目の記事 前穂の詳細
2012.09.11 大菩薩嶺~石丸峠~狼平 さわやかな高原
2012. 09.04 宝永山
2012.08.26 三ツ峠 清八峠
2012.08.22.-23 硫黄岳&天狗岳 オーレン小屋テント泊1泊2日定着 
2012.08.15-16 雲の平 敗退
2012.08.10-11 鳳凰三山 テント泊縦走
2012.08.04    霧ケ峰 ハイキング
2012.07.22 奥多摩 海沢 初沢登り 感想
2012.07.18 三ツ峠 シカ柵設置
2012.07.14-16 北岳・間ノ岳・三峰岳縦走 暴風下のテント泊デビュー 
2012.6.30 八ケ岳 赤岳 地蔵尾根~文三郎道&阿弥陀岳

2012.6.17 奥多摩 川苔山 地図読み
2012.6.16 三つ峠 アツモリ草観察会 除草
12.6.13 前三つ2000mまで ハイキング
2012.6.9 -10 上高地 徳本峠 一泊
2012.6.3 大平山~石割山 日帰り 山中湖が好きになる
2012.5.20 甲武信ヶ岳 日帰り
2012.5.19 金峰山 日帰り
2012.5.12  日向山 楽々ハイキング
2012.5.5 大菩薩嶺・石丸峠 ハイキング
2012.4.29 三ツ峠 1泊2日 
2012.4.27 三ツ峠 偵察ハイキング
2012.4.7.ツルネ東稜 1泊2日 Day 1 Day2 初★積雪期バリエーション エポックメーキングな旅。
2012.4.1. 茅ヶ岳 

2012.3.20 鍋倉高原 2泊3日 スノーシュー ルートファインディング練習
2012.3.12 三ツ峠 雪山ハイキング
2012. 2.26 冬天狗 雪山
2012.2.11 冬天狗 ピッケルデビュー
2012.2.5 赤岳鉱泉 雪山ハイキング
2012.1.30 しらびそ小屋 雪山ハイキング
2012.1.28 前三ツ 雪山ハイキング
2012.1.15 富士山5合目 雪山トレーニング
2012.1.2. 北横岳 雪山ハイキング

■ 2011年
2011.12.5 三つ峠 地図読み
2011.11.28 西天狗 
2011.11.14 硫黄岳
2011.11.3 西穂・燕岳 3泊4日
2011.10.30 夜叉神峠 日帰り
2011.10.23 夜叉神峠西口登山道整備 日帰り
2011.10.7 北岳・間ノ岳 単独2泊3日小屋泊
2011.9.18.西沢渓谷
2011.07.18 仙丈ヶ岳 2泊3日  感想
6.25 北八ヶ岳苔観察会 1泊
6.10 西穂独標   1泊
5.27 ロープ講習会(エルク)
5.5 GW北八ヶ岳 にゅう、中山 1泊2日
3.5 春山 北八ヶ岳 東天狗 1泊2日 この冬のベスト山行☆
2.11 厳冬期 北八ヶ岳 高見石小屋 1泊2日 
2.6 アニマルトラック観察会 
2.5 八ヶ岳 三ッ頭 日帰り
1.30 大菩薩嶺 日帰り
1.9 八ヶ岳 三ッ頭 敗退
1.03  北横岳  日帰り
1.1 竜ヶ岳 ダイヤモンド富士

■ 2010年
2010.12.31 夜叉神峠 日帰り
12.29 霧ケ峰 八島湿原と鷲ヶ峰 1泊2日
12.15 高川山(地図読み講座) 日帰りツアー
12.05  入笠山 日帰り
11.21 瑞垣山 日帰り
11.10 上高地 西穂丸山 2泊3日 雪山へのいざない
10.25 八ヶ岳 西岳 日帰り
09.20 霧ケ峰  1泊2日
05.22 大菩薩嶺 日帰り
05.10 茅ヶ岳 日帰り
05.04 みどり池本沢温泉 日帰り 
05.03 北八ヶ岳 にゅう&白駒池 (麦草ヒュッテ泊)1泊2日 初めての山

Where He Lives


日向山でリハビリ

2012-10-15 18:36:21 | 山、登ってきました☆
今日はリハビリ山行で日向山に行っていました。

とっても良く晴れて、気持ちのいい日。昨日疲れて帰ってきたのでちょっと山はどうかなと思っていたのですがやっぱり行ってよかった。

気の置けない女友達ってやっぱりいいなっていう日でした☆

 白州道の駅 7:30

林道を走っていたら、ちょんちょんとリスが…山の神様のウェルカムサービス(笑)?

 ちょっと変わった色の蜘蛛

 日向山は楽々コースですが、1時間で登った割りにご褒美がステキ☆ 結構報われる山です(^^)
 風化した花崗岩は合掌しているみたい。

 山頂はススキがきれいでした。

1時間で登れる山なので、お弁当を楽しみましょう!

 途中にこんなお地蔵さんとかあります。

 立派な木がいっぱい。

 全体的に唐松ですが、今回は栗のシーズンでいっぱい栗が落ちていました。
 はっぱきれいです。

 紅葉は今ひとつ…これはツタ漆かな?

 リンドウ…最後の一輪?

素晴らしくのんびりでき、行って本当に良かったです☆

出会いいっぱい♪楽しい両俣小屋

2012-09-26 20:22:27 | 山、登ってきました☆
■ 来ちゃったの~

「こんにちは~」
「どこまでですか?」
「ここです」
「いや、そうじゃなくて明日の目的地は?」
「それがここなんです」
「…(きちゃったのねぇ…)」

で始まった両俣小屋一泊2日の旅。いやこれは大変面白く笑顔一杯の一夜になりました。今回のヤマレコ

「おばちゃんとお食事したくて来ました!」
「いや実はねぇ、今日は誰もこない、やった!とおもって、明日買出しに出ようかと思っていたのよ」
「…(汗)」
「来ちゃったのねえ…(汗)」

両股小屋の名物小屋番星さん。南アルプスはバス移動なのでバスに乗っていてどこへいくの?と言われ、「両俣小屋です」と返事をすると、かならず「よろしく言っといて」と返事をされる…私のような初めて行く人がこれまた初めてバスで会った人から「よろしく」を伝えても、どれだけの「よろしくパワー」になるんだか、?な世界を繰り広げさせる、その魅力の人、星さん。

底抜けに笑顔がいい人でした。どんな笑顔が見れるかと言うと…エー私は人物写真は撮らない主義なので、ヤマケイワンゲルガイド「南アルプス」P49をご参照ください…
南アルプス (ワンゲルガイドブックス)

星さんから見ると今回の”遊びに来ました♪”は、”?”な感じだったでしょう。

しかし、私には面白い出会いが一杯の楽しい山旅になりました。

■ 魔女もといヤマンバの家に遊びに行く

「だ・か・ら~ 住んでるの~」 ”住んでいる”のではなく、”棲んでいる”と言うほうが正しいのかも知れません?

両俣小屋までは、林道をポクポク2時間ほど歩き、最後の30分ほどが野呂川沿いの崩落地をいきます。

今年は3回目だけど、毎回どこか工事している林道。そして、え?ここを?と初めてならば、必ず一瞬戸惑う野呂川沿いの道…この崩落痕を行くの?

崩落痕を歩く距離は短いのだけど、”道が崩れている”という事実はいかんともしがたく…この道なき道を行くという多少のハードルを越えた末に現れる小さな家…そこが意外にも、快適で楽しげな場所である、という、この展開が想いおこさせるもの…もしこれが現代ではなく、中世ヨーロッパであれば、これは絶対に森に迷った末にたどり着く、魔女の家であろう…と思います。

人里離れた場所に立つサンクチュアリ、自己完結的生活。そこ住む年齢不詳の女性…これはもう魔女でしょ!でなきゃ仙女。 そんなことを言ったらおばちゃんは「違う~ヤマンバー」と言って笑っていました。

 毎度の林道。林道だけど、南アルプスの自然のダイナミックさを満喫できます。

 一杯咲いているアザミ。この時期のこの道はアザミだらけ。

葉っぱが目を引いた。何の木かな?

ダイナミックな自然=どこかが造山活動中=どこかが工事中というわけで工事中なのだ。

 紅葉が始まりつつある…微妙な加減が美しい。

 林道は終わり、両股小屋への最後のひと歩き。
 いっぱいの白いキノコ。白粉キノコ。

実はこーんな崩落痕を超えていくのだった(^^;)


 突き出て白化した倒木。なんだか石垣から首を出している蛇みたい?

 崩落痕の脇に細々と続く踏み跡。

河原へ降りる部分もある。

きのこと野呂川。普通に野呂川で川遊びをしたら楽しいんじゃないか?
 倒れなかった強い木。

美しい河畔の木々。パイオニアツリー?何の木かな?

 小屋はこじんまりしているも整頓されて快適。

■お酒は焼酎で!
 夕方の空。秋の空。明日は寒そう。

良く晴れた夕暮れ。

小屋に着くと早速、宴会モードに。コタツに練炭を入れてもらい、ぬくぬくとして
楽しくビールで乾杯♪ 途中、仙丈岳から降りてきたテント泊の男性も加え、たのしい小屋時間の始まりです。

前回来たときは「熊」さんもいたので2つお土産にしたんだけれど、今回は熊さんはお留守だった。

「ああ~来ちゃったわね~」といいながらもおばちゃんが作ってくれたお食事。おいしいです。


「え~ ケーキ~? 何聞いてきたの~」「ガセじゃないの~」とヤラレタ!と思いつつ、おばちゃん、酒は(体にイイ)焼酎!派らしい。
 お気に入りの銘柄。焼酎のドンペリ?

おばちゃんはどんどん酒を飲んでいる…私はあまり歩いていないのもあり、お食事が多いのであまり食べられない…&飲むなら食べれない…と思いつつ、山でご飯を残したら叱られる…と頑張って食べる…。

「熊にあったらな」「見詰め合ったほうがむしろ安全」「目をしっかり見て、見たままゆっくり後ろに下がるの」「北アにもいろんな小屋あるの」「ほら、ここは混まないから~」熊に遭遇したらどうするか?北アを歩くならどこを行ったらいいか?マタギの話、登山者をしかりつけると評判の山小屋のオヤジさんにどうやって好印象を残すか?両俣小屋記念レーベルの焼酎を造ったこと。普段の登山の疑問や悩みに的確に答えてくれる。ぜんぜん酔わないみたいなんだな! 

通りがかりに参加してくれた京都からの男性は黒戸尾根から甲斐駒を上り仙丈を越えて両俣小屋へ降りてきたのだそうで、途中人に誰も会わなかったそう。「ふわふわ~として楽しそうですね~!」というとうんうんとうなづいてくれました。1人で歩く尾根道はホントに最高ですよね!!彼は翌日は農鳥から奈良田に降りるのだった。いいな~縦走歩き満喫!

宿泊客は私たち2人しかいなかったので、コタツを占領しつつ、8時消灯。
まさに頭寒足熱を実現しつつ…夜はとても冷えました。途中夜中に起きて星空を眺めると満天の星空。しばらくぼうっと外を眺めていました。

翌朝、明けると両俣は初霜でした。
 おばちゃんの手形&初霜。
 葉っぱ。気温-1℃。朝の気温1℃。上は9度だったから谷はやはり寒い。

初霜は今年は早いらしい。初雪などが早い年は暖冬気味だとか…

小屋の向かいの草むらには食べれる草が。

 ストーブの温かさがありがたい季節に入った。ねこちゃんはここが指定席らしい。猫を飼うのは、ネズミ対策なのだそうです。ヒメネズミ。確かに沢には一杯居ますよね、姫ネズミって。ピンポン玉みたいで可愛いネズミですが、破壊力は強力なのだそうです。


両俣小屋のコタツに入りながら寝転がって…眠りを妨げないようにと低い音量に抑えられたラジオの音が遠くに鳴り、ストーブには早くから火が入れられ、野呂川の
清流の流れる音が聞こえるだけの朝・・・とても静か。とても平和。このままこの時間が止まってしまいそうに思える…。眠い。

両俣竜胆…両俣小屋には両俣小屋に来ることだけを目的にして旅する人たちがいる。

なるほどな~彼らの気持ちが少し分かる。

■ 小屋の写真
 手作りアンテナ?

トイレは別棟。
シンプルなトイレ。

 水場
キャンプ場並みに使えるシンク。
 なんだか運動会の本部を思い出すテント…来賓用(笑)?

あ、両俣銀河が!
缶はつぶしましょう。

 せり科につく、芋虫。キアゲハ。

 朝ごはん。やっぱり歩いていないのもあって多い…

てんぷらにも使われた食材が小屋の脇に。鹿が食べにやってきて迷惑しているのだそうだ。

サバイバーどろの木。

今日は大快晴!

そうこういう間に11:15のバスに乗るので、8時半頃小屋を出る。

朝の空気はいつでも気持ちよい。

きらめく森。

ほんの少し秋の気配が。これから秋に入ると本当に気持ちよい登山シーズンになるでしょう。

足元は鹿の痕跡が一杯。鹿はやっぱり被害が多いみたいですね。

 枯木はいつも気になって撮る。

 鹿の頭部が浮かび上がる山の斜面。鹿王国宣言?

 途中素晴らしく快適な風が吹いて気持ちが良い。
ただこれでは稜線は突風かもしれない。



植生の変化がバッチリ見える。

ゆっくりのんびり歩いていたら、つりの人が登ってきていました。2人。今日もおばちゃんは買出しにはいけなさそうだ…

■ 広河原の森

帰りは急ぐたびでも無いので、のんびりバスを一つ遅らせた。広河原山荘でランチを食べることにして、その脇の森を散策。と言っても15分も時間はつぶれない。

 今日の北岳。雪渓がまだある。

 広河原山荘へ行く釣り橋を渡って右ではなく、左に折れるとちょっとした森の園地に出る。このつり橋を渡ると、
 こんな大樺沢を見て

こんな森に入る。

ここは山に登る人には見向きも去れない場所だけれど、とても気持ちが良い。

 大きな木があって、友達と来て何時間でもおしゃべりできそうな森だ。




 ああ~きれいだな。

 こんなに大きな木の根。森ってほんとに長い年月を経て出来ているからか、とても安心感がある。



 こっちはツイスト。

夏の終わり、花は少々…




仰ぎ見る鳳凰三山方面。鳳凰三山の縦走路は広河原まで、白鳳峠からつながっている。が、あの道はしんどかった。
今回は降りてきた女性と北沢峠行きのバスで一緒になり、大いにいかに白鳳峠からの下山が悪路かで盛り上がる(笑)いや~あれは大変な道でした!この方は鳳凰を縦走して、翌日は仙丈に登って帰られるのでした。

芦安…こっちはまだ夏だった。

星さんに会えて、山と人をめぐる世界がまた少し理解できたような???

《両俣関連記事》
・一回目の両俣小屋 オコジョに会う
・北岳肩の小屋 ~ 両俣小屋の左俣コースについて

・2回目の両俣小屋 裏から登る北岳

・夏の北岳 高山植物同定

・両俣小屋までの地図 沢がいっぱい

快晴の前穂へテント泊で(岳沢からピストン)

2012-09-16 21:54:14 | 山、登ってきました☆
■ 台風?いえいえ…快晴!

1泊2日で前穂にテント泊で行って来ました。

気軽に穂高を味わえる、前穂☆ 今回のヤマレコ

今回はお天気に恵まれ、北ア方面は今年一番の人出となったようです。
行きも帰りも渋滞でした。

 15日の上高地。岳沢方面。キレイですね~

 登山口。10:15。 

朝は6:40頃に家を出て、10時に上高地に。決して早くない(笑)バスは混んでいて一台乗れずに見送りました。沢渡の駐車場は9時ごろでもう満杯。

こんな森です。深呼吸したいですね!

ザックは夫が12kg、私が8kg。これ以上重くならないんだけど、みんな何が重いのかなぁ? 重さが背骨にすごく気持ちがいい。

 相変わらず美しい上高地の水辺。オンディーヌが流れてきそう…

9/14(って昨日じゃん!)に熊が出たそう。熊の新しい糞がアチコチに落ちていました。

 美しい日向のスポットライト。
 岳沢原生林というらしい。登らない人もこの辺を散策するだけで、上高地の観光客には見えない色々なものが見えそう。

 実をつけたゴゼンタチバナ。

 天気予報により、暑い夏日を予想していましたが、やっぱり暑かった。この山行では、山は夏でした。ウエアを一段軽くして正解。アンダーに、ファイントラックのフラッドラッシュスキンメッシュを。

 上はこんな感じ。

 トリカブト。
 ホタルブクロ。
 サラシナショウマ。ブンブン君と。
 秋の気配はほんのちょっと。

 岳沢の登山道からみた天狗のコル方面…



 ガスってます。
 こういうのはなんとなく好きです。
岳沢小屋。 
雪崩で崩壊し、再建した後なのでキレイです。

岳沢小屋には12:10着。短い道なのでちょっと飛ばしすぎたかも?

ただテントを張る場所がなくならないかと心配だったのです…心配は的中し、既に(!)テントを張る場所がなく、仕方ないのでテラスに張りました。テラスに張る人は朝7時までに撤収する約束です。まぁ問題ないので…一番いい場所に張りました(^^)隣を広く開けておいたら、東京の雪嶺会が張りました。聞いたことがあるだけだったエスパースを始めて目撃。フライシートがなんとなくサーカスのテントのよう・・・すそ広がりだったのです。

まずは生ビール。 暑い日だったので…おいしいです!!

 
 ソフトバンクは入ります。
 山小屋にしては珍しい、焼きそばでランチ。800円。生ビール800円。

テントを張れば後は寝るだけ。楽々コースにしたので、今日は2時間の登りだけなのです。けど、テントの中は暑くて寝れない…夏日でした。

ご近所は宴会で盛り上がるので、見学。
突撃隣の晩御飯①
 豪華版。柳川丼。さんま蒲焼缶にごぼう。親子丼のフリーズドライを最後に投入して完成! すごいな~!!つまみも充実。

突撃隣の晩御飯②
 生米。コツは新聞紙で来るんで鍋をひっくり返すこと。じっくり蒸らせばおいしく炊けるらしい。レトルトカレーとウィンナーをプラスしてガッツリ食べる。レトルトの袋のほうにご飯を入れれば食器も不要だそうだ。

我が家のごはん
 質素に。夫はカルボナーラ&豚汁。私は山菜おこわ&たまごスープ。 正直、ランチからそんなに時間がたっていないのであまり空腹でなかったりして…。

 プリングルスは蓋がふっくらしていました。
 岳沢小屋のワイン1000円。
 3時に一時雨の予報どおり、パラつきましたが、多少のことでテントに逃げ込むほどのことでもなく… 夕方は空は雲で覆われ、星はイマイチのようでした。

夕飯は16時~17時。そうそうに寝てしまいます。

…が朝の3時ごろ見てみると満天の星空だったので…頭をテントの出口のほうにして寝て、星空を眺めました。素晴らしい星空!

■ 快晴の前穂

翌日は前穂アタックの日です。朝は5時に出発することにしました。
というのも私がヘッドライトを忘れたので(アリエナイ…汗)、明るくなってから出発。朝の空気はいつでも清清しい。

 モルゲンロート。控えめですね。

 こんな感じ。上高地は谷なのでガスが降りています。

日が昇ると山が美しい。早く出たので快適に登れました。午前中の低い位置から照らす光が山襞をくっきり浮かび上がらせます。山は午前中勝負。

 イワツメクサ。可憐です。

 行く手。
 振り返るとツアー客もいるので急ぐ。遠くても声がにぎやか。

 キレイだなぁ。

 紀美子平。平というほど広くない。
 面白い造形。
 山の形の陰。陰は本当に克明に山の姿を反映する。



 ずいぶん遠くまで見える日です。台風が来る前の晴れ。大気はよく動く。

紀美子平から20分で山頂なのでザックは置いて空荷で山頂へ。
 山頂は混んでました。
 オクホ。ヤッホー!
 槍。
 下を見る・・・

 富士山も見える。

前穂は山頂でもソフトバンク入ります。夫によると入るポイントは上高地のバスターミナルが見えるところ。

明神。
 燕岳方面。
 涸沢方面。

 カメムシ。
 また槍… 槍って合掌みたいですよね。

散々、山頂を堪能して10時に下山開始。

 こんな登山道…手をつかう。3点支持。
 青い空・・・岩。

大混雑。
 面白い形の岩。
 下山、下山。 岳沢小屋が見えます。混む前に下りたい。

12:00。予想より早く到着。ランチにします。 ラーメンを予定していましたが売り切れ。カレー900円です。

 暑くて日陰を探すも日陰がない… でもだんだんと空は雲がちに・・・大気は良く動く日なんですよね、やっぱり台風の影響か。デポしていたテントを干していましたがそこそこで下山することに。

 14:30下山終了。カッパ橋にて。ガスっている山頂。

この日は下山後、バスに乗れたのが16:00(涙).ものすごく混んでいたのです。
岳沢から上高地までの下山は1時間半だったので、同じくらい並んでいました(><)すごい人出です。でも山ウエアの人はそんなにいない。一般の人がほとんど。

せっかく早くに下山したのに、沢渡には16:40着。上高地から松本の道も、高速道路も混んでいて、やっと帰ったら20時…下山開始が12:40位なのに…なんか、山そのものは良かったんだけど、アクセスの苦労&疲労度が上がった旅でした。

■ 今回の行程

Day1
7時発 9:30沢渡着
10:00 岳沢登山口
12:00 岳沢小屋

Day2
4時起床 5時半出発 テントは岳沢小屋の裏手のジャマにならないところにデポ。
紀美子平 8:00 休憩
前穂山頂 8:40
紀美子平 9:30
岳沢小屋 12:00 昼食後 13:00出発
上高地  14:30

・ザック 妻:8kg、夫:12kg
・休憩も入れて、まったくコースタイム通り。でも私たちを追い抜いていく人は多い(^^)。

《メモ》
・岳沢小屋のトイレは最新式で大小分ける式・・・びっくり。
・岳沢小屋には荷物をデポする荷物置きがない。
・前穂は長い梯子が3つ、鎖場もかなり長い(けど、ほぼ要らない)
・岳沢小屋、 水無料 テントサイトは狭く、ザレた沢の上なので、整地が大変でかつ痛い。
・幕営料 1人500円。
・上高地往復バス 2000円。
・さわんど駐車場 一泊 1000円。一日500円。

《参考サイト》

重太郎新道

重太郎新道 急登で知られる。

http://www.ne.jp/asahi/katzlin/delight/yama/11maeho/20110923maeho.htm

岳沢小屋までの道:http://fukutyo.web.fc2.com/11.10.16dakesawa.html

この日前北アルプスで滑落、前穂高岳穂北尾根で墜落死があったというニュース。

あるワンダーフォーゲル部の反省文


前穂の詳細

2012-09-16 13:31:49 | 山、登ってきました☆
前穂山行記録 改め。

■ 初めての穂高へ

上高地に着くと、お天気はあと一歩で晴天というような頃合だった。バスを2台見送ってからやっと乗り込んだけれども、意外にすんなり上高地入りし、ほとんどの人は大正池でバスを降りていった。ザックを抱えているのは私たちの他数名…山に登る人は少数派であるようだ。それとも山へ行く人はみんなもっと早いバスに乗っているのだろうか?

 

15日の上高地、河童橋付近から、岳沢方面を見る…。上は少々ガス。これから登る道はこのガレた沢沿いなのだけれども、ずっとこの見上げるようなガレ場を行くのだろうか?

登山届けを出し、早速歩き始める。3時間の運転のあとは少し運動したくらいがリフレッシュできていいのだ。一応、水場で水を補給する。二時間だからイラナイかもだけども…。午前中早い時間の上高地の空気は気持ちが良い。周囲の人も気分が良いようで、他愛ない話題で、声をかけられつつ出発する。

 河童橋付近は相変わらずの喧騒。人が多い。なぜ観光客と言うのはこんなにもうっとおしいものなのだろうか…観光という行動には何かしら目的意識が決定的に欠如している…楽しむのが目的なのか?写真なのか?記録なのか?どれをとっても曖昧で、だから、ふわふわと漂っている。と言っても登山だって観光の一形態に過ぎないのだけれど…カメラを持って写真を撮るだけ、見るだけという過ごし方がどうしても対象に対するアプローチの底の浅さを露呈する…いや河童橋という場所の扱われ方がいけないのだろうか?まるでパリのエッフェル塔とか、東京のスカイタワーとか、見てきたというだけが価値がある場所とされると…人はただの烏合の衆と化すのだろうか?主体的な対象への感じ方を自ら諦めて???

というわけで俗化した今日の河童橋は、単なるなんてことのない、つり橋でしかない。ので足早に通り過ぎ、登山口には10:15に着いた。 

朝は6:40頃に家を出て、渋滞の、のろのろ運転で9時にさわんど、10時に上高地着。山では早立ちが鉄則だが、今回の出発は決して早くない。上はもうすっかり人で込み合ってしまっただろうか…少々心配。

木道を辿り、美しい水辺を通過する。この淵の底はそんなに深くないのにエメラルドグリーンに見えるのはなぜなんだろう?この水辺はオンディーヌが流れてきそうだ… 

登山口に着くと熊出没の警告板が出ていた。日付を見ると前日の同じ時刻だ。


それでもここはむしろ野生動物の住まいであって、我々人間のほうが彼らの住まいにお邪魔しに来ている、といえる。出没した!と大騒ぎするのはむしろ一方的すぎるだろう。ただ出合いたくはないのだが。くまのほうで人間の気配を嫌い、避けてくれるのを期待する。

今回は同行者は後ろにマムートのザックを親子でおそろいで背負っている父子が。



岳沢登山口から歩き始めると、気分の良い森が広がっていた。こんな森なんだね。
今回はテント泊の予定で、夫とテントは分担して持ち、ザックは夫が12kg、私が8kg。これは一般的なテント泊の装備からすると、とても軽い。食料は一応2泊分を入れてある。

昔からの山屋さんや山岳部系の人たちはみんなザックが重い。重いほどエライのだ。以前「そんなに重くないよ、20kgぐらい」と言われてビックリした。矛盾と言う言葉を知っているのでしょうかと思いましたとさ(笑)

私たちは、これ以上重くしようにも重くならないんだけど、みんな何を入れていて重いのかなぁ? その山屋さんのザックにはなんと缶ビールが4人分1人2本もはいっていたのだった。

ただ、森の中の空気のおいしさもあいまって、背中のザックの重さが背骨にすごく気持ちがいい。これくらいの重さなら、苦痛に感じずに歩くことができる。

森の中のスポットライト。光の当たり具合が美しかった。
普段は神秘を纏っている森も、この連休ばかりは大勢の人の、ざわざわとした気で神聖さを失って、雑踏化してしまい、気高さはあまり感じられない。神様はお留守だ。

 岳沢原生林というらしい。上高地一帯の名前でなく、岳沢という沢沿いの森に特徴的な原生林が広がっているのだろうか?

 夏には白い花を咲かせていたゴゼンタチバナが今は赤い実をつけていた。

神様はお留守だったけれど、その代わり、森の中を歩いていると親指の先ほどの小さな土色のかえるが警備員を務めていた。それから、中型のカエル。最後に大きなガマガエルにも会った。上高地ではよくカエルに会う。

途中すれ違った家族連れに「カエルみた?」「見たよ」と声をかけながらあがる。

 少しあがると崩落痕を歩くための簡素な木道が作られている。木道と言っても下の上高地の木道のように製品化されたものではなくて、丸太を割ったものを並べただけだ。木の上のほうが滑りやすいこともままあるので木道は慎重に。

天気予報によると、台風の影響で下界は夏日だというので、無論、山も暑いだろうと予想してウエアを一段軽くしたら、正解だった。台風は南の海の生暖かく湿った空気を日本に連れてくる。その生暖かい空気は標高1500ある上高地でも同じように生暖かい。時折、照りつける日差し、気温、湿度ともに夏日。最後の夏。

 開けた場所に出た。上を見上げるとこんな感じ。やっぱり山頂付近はガスが出ている。でも今日は上まで行かないから問題は無い。お山はなんだかよそよそしい感じだ。

登っていると高山植物が時折。これはトリカブト。形が独特だ。
 ホタルブクロ。山ではありふれた植物だけれど、下界にはいない。
 コップ洗いの様なサラシナショウマ。ミツバチのブンブン君が忙しそうに蜜集め中。
 秋の気配はほんのちょっと。気温が高いのもありまだ夏だ。秋と言うより、長引きすぎて、息切れしてきた、くたびれた夏という感じ。

 仰ぎみる天狗のコル方面…これを見た時点では、ここに天狗のコルへの登山道があるとは知らなかった。ガイドブックには紹介されていない。天狗のコル、という名称も出ていない。よって天狗岩という名前も知らない。ただハングした岩がすごいなと思って撮ったのだ。

 登山道を行く登山者。暑さでみなバテ気味だ。少し息があがるも、気にせず登る。のは、この道がたった2時間の行程と知っているから。すこしくらい有酸素運動しないと運動にもならないのだから。特に登りは肉体的なしんどさは脇において、ペースをあまり崩さないで歩いたほうが最終的には楽だったりもするのだ。

 ガスってます。上のほうに見えるであろうギザギザはよく見えない。明日はどんな道を行くのか…上はどんな風なのか、みたいような見たくないような。初めての穂高なんだが…ギザギザにはまだ憧れも圧倒もない。それはまだギザギザの手前に居すぎているから。ただギザギザの具合をちゃんと見たいと思う。

 こういう看板は登山者への愛とユーモアを感じさせ、なんとなく好きです。あと30歩とか、あと43分17秒、とか。

岳沢小屋が見えた。
 
この小屋は近年雪崩で崩壊し、再建した後なのでキレイです。 小屋が雪崩で崩壊って…ちょうど雪崩の通り道にあるってことで、やっぱり岳”沢”ってだけあるなと思う。この道は沢なのだ。人は沢を歩く。つまり雪崩が通るべくして通る道を歩く。そこに先着したのは、雪崩であり、水の流れであり、つまり沢であり…そこを人が歩いたからと言って事故と言えるのだろうか… とはいえ、また小屋を立て、またそこを歩いているんだけれども。

無論今は雪崩の危険など無い夏なのだけども…でも岩が落ちたら、沢=ここを通るだろう。

岳沢小屋には12:10着。短い道なのでちょっと飛ばしすぎたかな?と思いつつ受付を済ませ、大急ぎでテントを張る。

テントサイトまでいく間でもなく、降りてきた人が「もう張るところが無い」と
自己申請している…「上、見に行っても無駄ですか?」「結構探したけど、どこも開いて無かったよ」

というわけでテントサイトの偵察よりも場所の確保が先だろうとテラスに張る。
お弁当をほおばっているグループがいるので、一応ゴメンねと断る。
「おいしいお弁当を食べているところなのにテント張ってすみません」
「いえ、いいのよ、お互い様」

こういう声かけが山では大事だ。だって絶対にむこうは「ちえっ」と思っているのである。目の前の景色のど真ん中に黄色いテントが来たら誰だって嫌だろう。
だって山に来るのは基本的に世間、つまり、人から逃れてきているのに。

そしてそこはテラスであり、そもそもテントサイトではないのだから、テラスとして利用している人に先権があるはずだ。しかし、我々も張らなくては今夜の寝床にあぶれることにならざるを得ない。

さっとテントを張ったら、さっきサイトが一杯だと教えてくれた人はまだのんびりグランドシートを広げていた。私たちがテラスの最前面に張ったので、また石垣沿いの奥から、やっぱり景色が一番近い前面に移動したようだ。そう、遠慮して後ろに張ってもどうせ誰かがここに張らざるを得なくなるのだ。今日はどんな隙間もみっちりテントで埋まるだろう。

テントを張り終わるとテキトーにシュラフをテントにかぶせて天日に干し、ザックは後でもどうとでもなるので適当にテントに投げ込んで、食堂へ急ぐ。まずはのどの渇きを癒さなければ。

まずは生ビール。 暑い日だったので…おいしいです!!というか喉が渇いていたので、早速回ってしまった。

 
 ソフトバンク、入ります。
 山小屋にしては珍しい、固焼きそばがあったので選んでみた。800円。生ビールも800円。2杯目は700円だそうだ。

食事を済ませ、テントに戻ると隣にやたらでかいサーカスのようなテントが張っていた。先ほどお弁当を食べていた人たちがいたところには、すっかりそのテントを張った人たちが荷物を広げていた。とりあえず挨拶すると、東京からの山岳会だという。

私たちは疲れたのとおなか一杯で眠気が襲ってきたので、昼寝しますと申告してテントに入る。ちゃちゃっとスリーピングマットなどを膨らまし…はあっと言って、どさっと横になると…あっという間に心地よい疲れに包まれ…お昼寝。となりの夫はもう寝ている。

けど、テントの中は暑く…正午過ぎの日差しは黄色いテントの中を蒸し焼き状態にし…寝れない…夏日でした。結局、30分も横たわっただろうか?テントからもぞもぞ出てくることに。

しかし、行くべき場所がない…というのも、折角テントの近くに石の椅子もテーブルもあるのに後から来た山岳会が独り占め中なのだ。そこで、色々と話しかけてみる。相手の偵察って所。

今年の冬にバリエーションを一緒に行った人が似たような名前の会に入っていたのでとりあえずその話をふってみる。思ったとおり違う会なのだけれど、普通ならその違いを教えてくれるだろう。けど話はそちらには進まない。
普通は山岳会に興味がある若い人は少ないので、自分達の会の紹介をしたくなるものだろう。それもなし。

仕方が無いので、自分の話をする。冬山が好きだと言ってみる。すると前穂の冬山ルートを教えてくれた。
今日は暑いですねととかすごい荷物ですねとかおだててみる。空木や百越の縦走で予想外に12時間も歩く羽目になった話をしてくれる。3人の中でも温度差があり、話したい人とそうで無い人がいるようだ。「ほんと皆さんにはあの時いびきで迷惑をおかけして」なるほど、今晩は覚悟ということか…。どうも話が弾まない。

この会のリーダーが憮然としているんだな。あまり話しに入ることに快くは思っていなさそうなので、世間話程度にしておく。たぶん、この人たちは自分達だけの世界に入りたかったんだな。テーブル、椅子、ぜんぜん空けてくれる気配もまったく無い。石垣のほうは落ちそうで危ないので夜になったら椅子側を空けてくれるという…夜になったら…(汗)つまりここは自分達だけで使うよ、ってことらしい…。はぁ…(溜息)そんなのアリ…ここはみんなが通過するテラスなのに?

仕方ないので、明日の予定を話す。なぜなら彼らのテントがどけてくれないと私たちのテントは撤収するスペースが無いからだ。

「3時におきて4時に出ようかな」と言ってみる。それがたいていテント泊の人の行動パターンで一番早いものだからだ。「明日の日の出はもうすこし遅いらしいよ」と山岳会。「何時に出られるんですか?」「5時くらいかな」「それじゃ私たちは後ろをこっそりついて歩こうかな」会の先輩にはこれくらいは敬意を
表して兼ゴマすり。だってどうしても後にしかならないんだもん。これだけ出口をふさがれていては。

しかし、エスパース6kg。山を昔からやってきた山屋さんはなんだか担いでいる重さが違う。まるで下界を山上に再現することに挑戦中みたいだ。
それは苦しいほうが価値があるという美学があるみたいだ。

とりあえず必要なコミュニケーションはとれたので、楽しそうに宴会しているご夫婦のところで、あいている椅子に腰掛けることにする。「おいしそうですね~」
「今回は妻の接待山行なのさ」そんな話題で盛り上がる。こちらは飛び入り歓迎の模様だ。 奥様は完全日焼け防止体制…でもいいじゃない女性は日焼け誰だってきらいだ。「これとってもおいしそうなので写真とっていいですか?」

というわけで 突撃隣の晩御飯①
 豪華版。柳川丼。さんま蒲焼缶にごぼう。親子丼のフリーズドライを最後に投入して完成! すごいな~!!つまみも充実。

しばしの歓談。とっても楽しい山の時間。一瞬雨が降りかけるがさっと傘を出してきて防御。食事作りに問題なし。傘を差して人んちの晩ごはんのテーブルに、にこにこ顔で参加してたら山岳会の一員が不思議そうにこちらを眺めていた…顔は知り合い?と言っていた…違うけど…居場所が無いんだから仕方ないよね?
こちらのご夫婦は私たちと同じで、2人できて、いつも夫婦で2人でいるんだからいまさら2人きりでいなくてもいいってわけで、ちょうど仲良くできた。

彼らのテントの脇のほんの少しだけ空いた場所にブラックダイヤモンドの緑色のテントがやってきた…シングルウォールのテントだった。「どうですかBD?」「いいですよけっこう」「やっぱり結露します?」「うん結露しますね~」2人用テントに男性二人。うーん狭いだろうなぁ。しっかし、キチキチに張ったなぁ。

「ずいぶん、近くに張られちゃいましたね」「いいの、わざとスペース空けといたから」

そう、今日は満員御礼の、混雑に誰もがウンザリする日だものね。

「ほら、ヘリポートにも進出しているよ、人が」「5時以降は張っていいらしいですよね」

そうこういいつつ・・・お食事も終わったのでテントに戻る。 

「晩御飯何時にするの?」「あんまりおなかが減っていなくて」「それでも暗くなる前が楽だよ」「ですかね…うーん、そろそろ食べますか」

というわけでテントから質素な食事を取り出してくる。と隣の山岳会は米を炊いている真っ最中だった。 「生米ですか、さすが山岳会」 「写真とってもいいですか?」というわけで…突撃隣の晩御飯、その②。
コツは新聞紙で来るんで鍋をひっくり返すこと。
じっくり蒸らせば、おいしく炊けるらしい。レトルトカレーとウィンナーをプラスしてガッツリ食べる。レトルトの袋のほうにご飯を入れれば食器も不要だそうだ。なるほど。

比べて質素な我が家のごはん。袋飯はわびしい。けどそれは下界同様の献立の山岳会だって同じなのだ。食器の贅沢というのは下界ならではの贅沢の一つなのだろう。陶器のお皿で食べ、グラスのコップで飲む、それが下界の豊かさなのだ。見目麗しい食事。つまり食品の高級化には限界があるってことかな?

 質素に。夫はカルボナーラ&豚汁(どういう組み合わせ?!)。私は山菜おこわ&たまごスープ。 正直、ランチからそんなに時間がたっていないのであまり空腹でなかったりして…。

 今回のオヤツは、ソニプラで半額のプリングルス。気圧で蓋がふっくらしていました。これは筒状になっていて割れにくい、というメリットが。また私はフライシート、シュラフ、スリーピングマットを縦に並べてパッキングするので、縦型パッキングに収納しやすいのです、この筒。
 とりあえず、夜の楽しみ用に岳沢小屋のワイン1000円。赤はもう無かった。ガラス瓶。自宅からワインは持ってこようと思う。
 日暮れにはほんの少し夕焼けが。明日は晴れるかどうか。この日の夕方から夜は空は雲で覆われ、星はイマイチのようでした。小屋泊まりの人たちがテラスに出てきてあれこれと星を眺めている声が聞こえましたが、無視してテントから一歩も出ず…。そうそうに寝てしまいます。

以前は小屋泊しかしらないアチラ側の人だった。そう去年の今頃は小屋泊どころか夏の山は暑くてパス、くらいの勢いで、冬になるのを待つばかりの日々。堪らず山切れになり、出かけていったのが北岳だった。1人で上ってみると意外にそれはなんともないことで、なんだ・・・と肩の力が抜けたのだった。

今あっちのテラスでわいわいやっている人たちはやっぱり去年の私たちみたいに山に来ることそのものがとっても敷居が高い気持ちなんだろうか・・・

隣のテントからは話し声が聞こえる。聞いていると人生の話らしい。「そんなことは夢物語だと思っていた」「会を続けることは…」「まさか自分がそうしたことをやっていいとはおもっていなかった」… どうも遅れてきた人生の話らしい。 転機がくるまで生きなかった人生、それが本来の人生なのだろうかね…。というよりも山岳会と言うところは人生救済所のようなところらしい。まるでカソリック教会の告白の部屋のようだ…そんなことを隣のテントで聞いていいのだろうか…というかこういう話をするための山はもっと違う山域なんじゃないだろうか、南アルプスの深南部とか。こんなに俗化してしまった山でいいのだろうか・・・

夫がクラシック音楽をかけてくれる・・・アイフォンは素晴らしい…そろそろとや
っと寝る時間だ…そう思ったら同じく隣のテントから大音量のいびきが聞こえてきた…(溜息) 新しい人生にもいびきはついて回る。それが人間なのだ。コケティッシュでさえもありながら、人間は人間であることをやめられない。

とはいえ、体を横たえるだけでも休息になる、と自分に言い聞かせつつ…

…遠くのヘッドライトがこっちのテントを掠める…ああ…もうすぐ朝ね。なんてみんな早く発つのでしょう…もう歩き始めている人たちの声がする。

「てか満点の星空じゃん」という声とテントの近所を歩くざくざくと言う足音が。

満点の星空なのか…と見てみると満天の星空だった…朝の3時ごろ。ただ周囲はまっくらで目覚めにはまだ少し早い。頭をテントの出口のほうにして寝て、星空を眺めました。素晴らしい星空!

こんなに一杯の星空がいつも頭上にはあるんだなぁ…「ねぇねぇ、こっち向きにならない?」そういって寝ている夫を無理やり起こし頭と足を入れ替える。「ホラ星~」「ホントだ~むにゃむにゃ」夫は一目見て寝てしまった。私は流れ星が無いか目を凝らす…もう歩いている人たちがいるけれど、あっちのテントはまだおきている気配が無い。しばらく我慢するしかないな…。星がきれいだ。テントに寝転んで星を見るのが理想だった。だから理想の実現一個ゲット。

でもこんなシチュエーションでとは想像だにしていなかったなぁ…まぁあまり細かいことにこだわってはいけないのだ。夢の実現には。

夢って実現するときは、思いもよらない形で実現するものだ…これもその一つなんだろう。夫はまだ寝ている。私は頭を出してテントの隙間から星空を眺めている。背中の下は岩が当たってちょっと痛い。テントの結露が冷たい。まだ夜明けは遠い。

少し冷えたのでトイレに出る。ダウンを着て寝ているから出ても寒くない。ダウンは優秀なウエアだ。ヘッドライトは慎重にテントに充てないように足元だけを照らす。自分のライトを忘れてきてしまったので夫のライト。スイッチがどこか分からない。とりあえず、足元さえ見えれば大丈夫。トイレに行くともう何人もの人が前のテラスに朝ごはん宴会を囲んでいた。みんな元気だなぁ。私はと言うとトイレの後、お湯を沸かして飲んだ。

体が温かくなったらまた眠気が。一眠り。

■ 快晴の前穂

前穂アタックの日がきた。朝は5時に出発することにしました。というのも今回は私がヘッドライトを忘れた。ヘッドライトを忘れるなんて山ではアリエナイ失態なのだが、今回はどちらにせよ、明るくなってから出発だった。

朝ごはんを食べると前のテントも作業中の気配がする。とりあえず挨拶だけしてテントに戻る。前に張っていたテントが撤収するのをまつ。声が大きく騒がしい。済ませた気配がしたので、出てみるとちょうど出発するところだった。「いってらっしゃい」というとむこうは少しビックリしたようだ。朝の空気はいつでも清清しい。

テントとシュラフは小屋の裏の茂みにグランドシートでくるんで置いておく。

用意を済ませて、さて。岳沢小屋から上は重太郎新道と言う道だ。急登で知られる。ストックを用意する。靴紐よし、手袋良し。さあ行こう。周りのテントはまだたたみ始めたところ。みると昨日のご夫婦が朝食中。「ゆっくりしていけばいいのに」などと声を交わす。

 この日のモルゲンロート。控えめですね。

岳沢を渡り狭い登山道に入る。周囲にはほとんど人がいない。前を大きなザックの人が歩いている。若そう。ペースが速い。お花畑のエリアはあまり花はない。草紅葉のコバイケイソウが黄色く萎れている。そして虫が結構多い。

しばらくいくと狭い岩場に出てきたのでストックを仕舞い、手袋をはめる。岩と岩の間に挟まれるようによじ登る。子供なら得意な感じの道だけど、大人の女性はちょっとこうした道はあまり遭遇するすることがないなぁ登山以外では。

標高がぐんぐんあがり背中側には上高地がどんどん低くなっていく。カモシカの立場まではまぁ何箇所かよじ登るけれども、普通の山道だった。カモシカの立場まで出て一旦休憩。後ろから女性の親子が着たので休憩場所を譲る。

 こんな感じ。上高地は谷なのでガスが降りています。

日が昇ると山が美しい。朝早く出たので快適。午前中の低い位置から照らす光が山襞をくっきり浮かび上がらせ、山ってすごいなと特に何がそどうというわけもなく思う。その度に立ち止まって写真を撮るから、休憩はなくても休憩しているようなものなんだな(笑)山は午前中が勝負。勝負って何がって感じだけど。午後の山はなんだか寂しいのだ。

 山の形の陰。陰は本当に克明に山の姿を反映する。

 岩場までくると、イワツメクサが。可憐です。

 行く手。しかし折角稜線が見えてきたけど、岩場ばかりで気が抜けないのであまり上や後ろの素晴らしい景色ばかりを見ているわけにもいかない。

遠くで笑い声がして、振り返るとツアー客もいるので急ぐ。遠くても声がにぎやか。アレにつかまったらかなわないと思う。

 標高があがり、さらに霧が晴れてくる上高地。乗鞍岳まで見えてキレイだなぁ。焼岳はまるで引っかかれたように爪あとが生々しい。

 沿うこういっているうちに紀美子平。平というほど広くない。
 休憩。面白い岩の造形。ここでザックを置いて出る。荷物は夫のカメラケースのみ。

紀美子平から20分で山頂へ。
 山頂は混んでました。



 ずいぶん遠くまで見える日です。台風が来る前の晴れ。大気はよく動く。

 オクホ。ヤッホー!がむこうから聞こえる。
 槍。
 下を見る・・・

 富士山も見える。

前穂は山頂でもソフトバンク入ります。夫によると入るポイントは上高地のバスターミナルが見えるところ。

明神。
 燕岳方面。
 涸沢方面。

 山頂の岩にカメムシ。
 また槍… 槍って合掌みたいですよね。

山頂は広く、人は多かったけれども窮屈なほどではない。みんな好き好きにポーズをとったりして写真を撮っている。この日、この山頂。二度とない一瞬。でも、実は山頂に限らず、どの一コマをとっても、実は二度とない一瞬一瞬の積み重ねなのだ。けれども、この山頂の景色がそのことを念押ししてくれる。

長々と山頂を堪能して10時に下山開始。

 岩場は登るより降りるほうが気を使う。3点支持。

ほとんど座ってしまって片足を伸ばし、届いたところに降りる。振り返ると今歩いてきた山頂がすでに遠くなっている。うーん、穂高は本当に岩ね。
穂高の価値と言うのは岩登りをしない山登り派の人にも楽しめる岩場ということなのだろうか?

 青い空・・・岩。

降りてみると紀美子平は大混雑中だった。団体のツアーが入っているらしい。「○○クラブの方はあと5分で出ますよ~」などとかけている声が聞こえる。

 岩の形が面白いなぁ。

団体様には結構なおばさんもいて、ほんとに前穂は誰でもくるんだなぁと思う。わたしたちは問題なく登れたけれど今の体があるからであって、20年後は同じとはおもえないんだけど…みんなすごい。でも20人がいっせいに前穂に向かって登ったら、降りてくる人は一体どうすればいいのだろう?想像もつかない。

 そういう混雑を尻目に我々は下山、下山。 岳沢小屋が見えます。混む前に下りたい。

下山では梯子場で一時行列になった特に問題なく終了。降りる道は集中力が勝負。けれど、後ろに多くの人がいるのがわかっていたので、普段より心持早めに降りた。味わっている間は無い感じだったが山頂で長居したのでいいだろう。

「こんなに天気が良ければ徳沢で一泊していく?」「うーん、疲れたからもういい」ちょっと残念な夫の答え。徳沢園や小梨平は山ではなく平地のキャンプ。だた
寝そべっているだけなんだけど(笑)

12:00と予想より早く到着。朝のご夫婦は当然のことながらとっくに発っていて姿は無い。

早速ランチにします。 ラーメンを予定していましたが売り切れ。カレー900円です。帰りは運転があるので、ビールは我慢。

フランス人のカップルがお互い以外は目に入らないといった具合に鼻と鼻を突き寄せ合ってお話中で、それが混んでテーブルが空くのに行列を作っている日本人登山者の流れととても異質だった。岳沢小屋の真ん中にパリのカフェが出現したみたいで。恋人同士の語らい、ステキなんだけどね、ただし、パリが似合う。

 暑くて日陰を探すも日陰がない… 小屋裏の少しの日陰で休息。 でもだんだんと空は雲がちに・・・大気は良く動く日なんですよね、やっぱり台風の影響か。デポしていたテントを干していましたがそこそこで下山することに。テントをたたんで降りようとしていると山岳会のおじさんたちが暑さで真っ赤な顔をして降りてきていた。そっか行きに登りで追い越したんだった。とっても充実感のある顔をしていた。今度はうん仲間ね、って感じにうなづいてくれた。ただの軽さと若さの結果のスピードだと思うけど。

 下りは気楽に歩いた。たった1時間半の道だし。何人かの登山者が追い越していく。追い越されるに任せる。登ってくる人たちもいるけれど、多くは無い。午後だもんね。先ほどのパリのカップルに声をかける。フランス語でしょう、というとそう、という。東京からだそうだ。じゃあねと声をかけて追い越す。二人は熱愛中らしい。
さらにドイツ人青年と立ち話する。室堂から歩いてきた!?そりゃすごい。今日はどうするの?というと松本までと言うので、甲府の自宅に誘ってみた。でもホテルを取ってしまったという。「日本の山は山頂からホテルの予約が出来るのがすごい」それは(笑)去年のクリスと言い、ドイツ人はハイテクツール活用派だ。

途中足をひきづっている登山者を見かけ「大丈夫ですか?」と声をかけてみる。「今日は北穂から歩いているから」の返事ですべてを察する。「あと少しですよ!」「それが何時間もの道のりに感じますよ…ちょっと休憩していきます」「水、持っています?」「持っています」

「あと少し。頑張って」それしかいえない。北穂から歩いてきたら、岳沢までで、ダウンだったのだろう、でも岳沢小屋も一杯だったんだろうな、既に。でも上高地まで降りても、まだ空きがある小屋はあるだろうか…

14:30下山終了。カッパ橋にて。ガスっている山頂を見る。やはり山は午前中に山頂に立たないと。

海外の人は、ダッシュで登ってダッシュで降りる日本の登山をバカにするけれど、それは日本の山がいかに移り気かを知らないからだけなのではないだろうか?
日本の山は急峻だ。それだけは誰にも分かる。

この日は下山後、バスに乗れたのが16:00(涙).ものすごく混んでいたのです。

岳沢から上高地までの下山は1時間半なのに行列に同じくらいの時間並ぶ。これならテントを小梨平に張って、昼寝でもしたほうが良かったんではないかと思う。河童橋付近は都会で夕飯だって食堂で済ませられそうな具合だ。

暇なので並んでいる人の山ウエア観察をするけれど、結局登山の人はそんなにいない。一般の人がほとんど。

せっかく早くに下山したのに、沢渡には16:40着だった。目の前の沢渡温泉で汗を流したら、その温泉はハズレの温泉だった。小さく、混んでいて、サービスも雑巾みたいなタオルを渡される始末だった…。

混雑の気配を察して、そそくさと帰るのだが、上高地から松本の道ものろのろ運転。高速道路も混んでいた。夫と運転の交代で諏訪湖SAに入ると停めるところが無いほど。2人で半分この焼きそばを食べて、元気を出し、私が運転担当になる。
夫が運転のとき私は寝るけど、彼は決して寝ない。なぜなんだろう?

そうこうしてやっと帰ったら20時…下山開始が12:40位なのになぁ…。

運転と同じくらいの時間山に登っていたんだけど、もう少し山そのものを味わう時間あってもよかったのかもしれない。けれど今回のたび、お山の神様は雑踏と俗化を避けてお留守だったのだと思う。見せてくれた大展望はお客様向けの顔だったのかもしれない。

帰ったら、前穂の北尾根で墜落死のニュースが入っていた。そういえば前の日にヘリを見た。あれだったのだろうか?

思いがけず楽な山だったので、むしろ色々と帰ってから調べものに忙しかった。重太郎新道は下りは初心者には奨められていないとか、色々。

山は山から教わるということもあるけれど、自分で教わるって部分も欠かせない。
そういう風に教わることをどこかで山は監視していてサボると、ちょっとこけさせるとか、雨にしちゃうとかどこかで警告してくると思う。