歯科医院で聞こえてくる音で最も嫌われるのは、歯を削る時の
キーンという音だと思います。
あの音を聞いただけで、震え上がる人も多く、患者さんが
歯科を嫌う大きな原因の一つになっています。
キーンという音は、歯を削るエアータービンという器具の
音なのです。
このエアータービン、超高速で回転して、一度に大量の
歯を削るのには都合がいいのですが、
高音の耳をつんざくような音は、本当に神経にさわります。
この音を、なんとかしたいと思い、当院では、10年前ぐらい前から
エアータービンのかわりに、マイクロモーターを使っています。
マイクロモーターは、エアータービンより回転が遅いのですが、
音が低く、キーンという音でなく、ビューンという感じの音がします。
エアータービンより、遥かに音が静かです。
また、回転が安定しているので、切削面がきれいです。
さらに、エアータービンより痛みが少ないので、ヨーロッパでは、
神経を取るほど深い虫歯でなければ、麻酔なしで、
マイクロモーターで歯を削ることも多いそうです。
しかし、未だに、日本ではエアータービンを使っている歯科医院が
多いそうです。
理由は、軽くさわるだけで、歯が一度に沢山削れるから、
効率がいいということ、らしいのですが、
全ての歯科医院が、エアータービンの使用を止めれば、
歯科医院のイメージは、格段に上がると思うのです。
そろそろ、キーンという音は、過去のものにして良いのでは、
ないでしょうか・・・