38年前、
わたしは、藤沢の湘南将棋道場に通っていた。
有段者となり、
小学校4年生のM君とよく指した。
彼も、だんだん上達し、
1級になっていた。
「奨励会に入るの?」
「才能ありません」
「どっちが先に奨励会にはいるかな?」
などと冗談を言いながら。
ある日、
静かに1局指した。
負けた。
実は、そのとき知らなかったのだが、
昇級の一番だったのだ。
M君は、初段になった。
師匠の佐伯昌優先生。
「おめでとう。」
そうだったのか。
昇段の1番を、わたしに指させてくださったのか。
自然に、
「ありがとうございます」
という言葉が出た。
ほんとうに、うれしかった。
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