いい日旅立ち

日常のふとした気づき、温かいエピソードの紹介に努めます。

「この一身は努めたり」上田三四二の生と文学

2019-03-13 12:47:48 | 人生


歌人であり、小説家であった上田三四二。
医者と文学者という二足の草鞋を履いていた。
作品は、純粋な表現を重視し、
筋立てよりも感情の動きを淡々と述べることに終始した。
美しい文体で、清冽な印象を与える。

主な作品を挙げておく。

………

やはらかき若きからだを寄せてゐし生きずりびとは保谷に降りぬ

疾風を押しくるあゆみスカートを濡れたる布のごとくにまとふ

乳の上に髪は瀧なす首筋を千すじに捲きて落ちきたるもの


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