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いい日旅立ち

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「バンクーバーの朝日」を観て

2018-01-31 06:56:02 | 日記
本日、映画「バンクーバーの朝日」を観た。
1900年代初頭に実在した、日系カナダ人による野球チームの物語である。
1914年、カナダの日系移民が、子弟の教育目的で設立した。
カナダのノンプロ野球のチームとして、誕生。
敗戦に次ぐ敗戦で、白人にはかなわない、と、チームのメンバーは、勝利を諦めていた。
しかし、あるきっかけから、頭脳野球を目指すようになり、変身を遂げる。
バント、走塁、盗塁を駆使して、勝ち始めるのである。
そして、ついには、優勝する。
日系人だけでなく、カナダ人のファンも獲得。日本にも遠征し、今の読売巨人軍との対戦も組まれた。
実は、当時の日系カナダ人は、人種的偏見、低賃金で、差別されていた。
そんな中で、「朝日」の選手は、カナダ人に逆らわない、という方針のもと、屈辱を受けながら、奮闘したのであった。
映画は、始め、延々と差別の実態を描く。
「ジャップ」と罵られ、賃金はカナダ人の半分。
そんな中で、耐えに耐えながら、選手は成長していくのである。
その先にあったのは、リーグ優勝という栄冠であった。
しかし、太平洋戦争の影響で、日系移民は、すべて強制収容所に収容され、「朝日」も瓦解。
再び結成されることはなかった。
ところが、諸種の事情で、2003年、「朝日」は、カナダの野球殿堂入りする。
うかつなことながら、筆者は、20世紀初頭の日系移民がカナダで差別されていたことさえ、知らなかった。
誇り高き祖先たちが、屈辱に耐えながら作った歴史に、誇りを覚える。
多くの日本人が、この名作を鑑賞されることを祈る。

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