いい日旅立ち

日常のふとした気づき、温かいエピソードの紹介に努めます。

名歌鑑賞㉕~河野裕子の青春の歌~

2019-04-17 21:02:18 | 短歌


河野裕子と永田和宏との出会いは、
衝撃的なものであった。
学生短歌会に出て、ほどなく相手を恋人として意識するようになる。

年齢は、河野が1歳上だが、
河野が高校で病気のために
1年留年しているので、
同学年である。

出会いから結婚までのことは、

「たとへば君」に詳しい。

河野と永田は、河野の死まで、

河野から永田へ500首
永田から河野に470首

の相聞歌を残した。

河野裕子の学生時代の短歌を4首。
第2首〇は、短歌界でも傑作として有名である。

……

夕映えを常に明るく受くるゆゑ登りつめたき坂道があり

〇たとへば君 ガサッと落ち葉すくふやうにわたしをとっていってはくれぬか

灼きつくす抱擁の時もナイフもて君が心臓さぐりゐしわれ

吾ために薔薇盗人せし君を少年のごとしと見上げてゐたり






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