高名な歌人、河野裕子は、
54歳の時乳癌を発し、
64歳で亡くなった。
62歳で乳がん再発。
乳癌の場合、再発は、余命を告げられることを意味する。
闘病の歌も、多く残した。
体の自由が利かなくなり、
娘は息子に世話を受ける。
そうしたなかで、
詠われた歌を、
挙げてみる。
……
われを治す抗癌剤はもうあらずヒアフギ水仙また入院す
もう1度の生はあらねば託しおくことばはこの娘に 口述筆記続く
歌はしかし口述筆記ではできぬもの体力が欲し机に向かえる二十分の
やせ果ててわたしは死んでゆくならむあなたを子らを抱きしめし身は
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