斎藤茂吉の後継者として、
「アララギ」の編集、活動を引き継いだのは
土屋文明である。
写生と叙情性の双方をもちあわせた。
教育者として、教頭、校長を務めたあと、
大学教授となった。
長命で、100歳まで生きた。
92歳にして94歳の妻を喪い、
つくった歌が下記のものである。
………
終わりなき時に入らむに束の間の後先ありや有りてかなしむ
………
自らも数年で夜を去るのに、
いまさらじたばたしてもしかたがないが、
と思いつつつくっている。、
戦災に会い、
家を失って、
疎開先で
農作物をつくって、
時代をしのいだ。
100年にわたる生涯には、
茫漠足る事実の積み重ねがある。
………
時代ことなる父と子なれば枯れ山に腰おろし向かふ一つ山脈に
にんじんは明日蒔けばよし帰らんむよ東一華の花も閉ざしぬ
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