乱高下した気温のあとに、たっぷりの恵みの雨。
それを合図としたかのように、庭の草花たちは縮めていたその身を起こし、あっという間にふたまわりほど大きくなって、そして弾けるように開花。
そのちから強い生長っぷりたるや、ほんとうに目を見張るほどです。
今回は、そんな生命(いのち)みなぎる庭の記録の、『庭だより』です*
アーモンド
数年ぶりに、1輪だけ咲きました。
びっくり!
相方の木が枯れてからというもの、残った木も生気をなくして、何年も葉芽しかつかず、もう花を咲かせることはないのだろうと思っていました。
それでも切り捨ててしまうには忍びなくて、細々と世話をし続けていたのですけれど…こんなかわいいサプライズが*
桜に先駆けてこの花を見るのが家族の恒例だったので、今春その習慣が復活して、とっても嬉しい*
クリスマスローズ『ブラックスワン』
幼い株を植えたので、花を見られるようになるまでには時を要しましたが、ここ数年でぐんと大きくなって、同時に複数輪が咲くようになりました。
何年もじっくりと世話をして、そっと見守って…それもまたガーデニングの醍醐味ですね*
クリスマスローズ(品種名不明)
母方の叔父が、種から育てたものを分けてくれました。
品種名がわからないので、わが家では叔父の名前で呼んでいます(笑)
当初は「〇〇叔父さんのクリスマスローズ」と呼んでいましたが、長いのでいつの間にか略されて、今や名前+敬称のそのまんま。
なので、「〇〇叔父さんが咲いたー!」とか、「〇〇叔父さん、きれいねぇ」、「〇〇叔父さん、切るよ?」(←花瓶にさすために手折っているだけ)などという会話がこの時季毎日のように庭で交わされていて、何も知らぬ人が耳にしたらさぞかしカオスなことでしょう(笑)
シミひとつない真白なダブルの花が、豪華でもあり、清楚でもあり。
装飾の一切ない、上質なタフタだけで仕立てられたウェディングドレスのようだなぁと、見るほどに思います。
(ますます呼び名とのギャップが…w)
クリスマスローズ(品種名不明)
とても古い株で、もうひとつの濃い臙脂色のクリスマスローズ(→★)と共に実家側のここに植わって、30年ほどになるでしょうか。
とても強健な品種なので、適宜、株分けしながら育てています。
クリスマスローズ(品種名不明)
これは私のお気に入り*
スポット(そばかす)のあるクリスマスローズって、チャーミングで大好きです。
上のクリスマスローズと同じもの。
咲き始めは、こんな緑色なんです。
それが徐々に白くなり、内側のスポットも赤みを帯びてはっきりしてきます。
タチツボスミレ(立坪菫)
庭の『スミレゾーン』のスミレたちが、咲き出しました。
極力手を加えずに、タネが落ち、アリに運ばれるまま、できるだけ自然に育てているので、この場所の景色は毎春異なります。
さて、今年はどんなふうになるのかな。
ベニバナナンザンスミレ(紅花南山菫)
エイザンスミレの園芸品種です。
もともとは亡き祖父が自分の庭から分けてくれた株ですが、それもずいぶん昔のことで、その株はとうに寿命を迎え、現在はその子孫がこうして庭のあちこちで咲いています。
この花、見た目が艶やかなだけでなく、とてもよい香りもするんですよ*
黒葉ビオラ『ラブラドリカ』
宿根草のビオラですが(一般的なビオラは一年草)、原種に近いものなのでしょうか、花はほぼスミレです。
繁殖力がどれほどのものか知らないので、今は鉢で管理しています。
…が、花も葉色もとても気に入ったので、地に下ろしてこれだけが広がる場所を作ってもいいかなと思い始めています。
レンギョウ(連翹)
ここ数日の温かさで、いっきに満開となりました。
花の軽やかなレモンイエローと、それと同時に出る若葉の色とがほんとうに鮮やかで、目に入るたびに嬉しくなります*
ヤブツバキ(藪椿)
これは実家側のヤブツバキ。
咲ききる前からヒヨドリにつつかれて、花の多くがズタボロです。
私の敷地の端にもヤブツバキはあるのですが、それはまだ緑色の固いつぼみ。
アセビ(馬酔木)
白花のアセビです。
同じ数だけ赤花の木もあったはずなのですが、年月とともに、どれもが白花を咲かせるようになってしまいました。(なぜ…?)
甘く涼やかなかおりが、風に乗って漂います。
*
春の到来が嬉しくて、ついつい庭に長居しがちなのですけれど…
花粉が!!!
今年はもうほんとうに辛い!
私はスギとヒノキのW花粉症持ちなのですが、ヒノキが飛び始めてからさらに症状がひどくなってきました。
日毎に増える庭のかわいい花たちを、腫れた目で涙をボロボロ流しながら眺めつつ、くしゃみを連発しています。(風情とは…?)