チャイコフスキー庵 Tchaikovskian

有性生殖生物の定めなる必要死、高知能生物たるヒトのパッション(音楽・お修辞・エンタメ・苦楽・群・遺伝子)。

「赤とんぼ考(その1)/童謡詩」

2011年09月07日 00時04分30秒 | toneナリノ曲ハヨク歌曲ウ歌謡曲ダ
先週、自然教育園で赤とんぼを見た。
故坂本九とハマコーの口もと及び歯並びの区別がつかない
拙脳なる私は生物にはとくにまったく明るくないので、
その種類は判らなかった。

「赤とんぼ」(三木露風詞/山田耕筰曲)について、
数回にわたって私なりの考えを書きつづる。

(以下、童謡「赤とんぼ」の音源から私が
採譜・採詞したものなので、
語・漢字・その送り、音価など、
原作とは異なってる箇所があるかもしれないことを
あらかじめ了承いただきたい)

【詩/大正10年(1921年)】
[夕焼け小焼けの(8)、赤とんぼ(5)。負われて見たのは(8)、いつの日か(5)。
山の畠の(7)、桑の実を(5)、小筺に摘んだは(8)、幻か(5)。
十五でねえやは(8)、嫁に行き(5)、お里の便りも(8)、絶え果てた(5)。
夕焼け小焼けの(8)、赤とんぼ(5)。とまっているよ(7)。竿の先(5)]
(括弧内の数字はそれぞれの句のmora数)
【曲/昭和02年(1927年)】
♪ソ<ド・ドー・ー<レ│<ミ<ソ・<ド>ラ・>ソー│
 <ラ>ド・ドー・<レー│<ミー・ーー・ーー│
 ミ<ラ・>ソー・ー<ラ│<ド>ラ・>ソ<ラ・>ソ>ミ│
 <ソ>ミ・>ド<ミ・>レ>ド│ドー・ーー・ーー♪
(3/4拍子として、上記のカタカナ音符の一音価は8分音符)

鈴木三重吉(1882-1936)が大正7年(1918年)に
「赤い鳥」を創刊して、節のない童謡、いわゆる
「童謡詩」が流行りになってた。その
二匹目のドジョウを狙った三木露風(1889-1964)は、
大正10年(1921年)に雑誌「樫の実」に掲載発表した「赤蜻蛉」も含めた
再録詩75篇の童謡からなる「真珠島」を同年に発行した。
これに曲を附けたのが山田耕筰(1886-1965)である。つまり、
「赤とんぼ」は作詞者・作曲者が特定されない官製の
唱歌とは違う、「童謡」なのである。
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