正直なところ、若いときから一日椅子に座ってタイプの機械に向かう仕事だったから、30代からの坐骨神経痛持ちで、整形外科には長年お世話になっている。いや、思い出してみるともっと前、20代のはじめの頃に、すでに膝の靭帯が緩んで痛みが出てしばらく会社を休んだりしたのだった。しかし、あれから、つい最近までは坐骨神経痛の問題はあっても、膝のほうは全然考えてもいなかった。
ところが、去年の東日本大震災以来、いろいろな面で生活が一変してしまったのだ。去年は実にひどい年で、本当にお金が全然なくて、我ながらよくあれで乗り越えたものだと思う。ある変化が起こるまで、数ヶ月のあいだ、毎日小麦粉の練ったものを焼いては納豆と一緒に食べ、納豆とお豆腐や野菜が主食と副菜のほとんどという毎日だった。なにしろ限られた収入で支払いはきちんと払っていけば、残るお金はわずかだから生活がきちきちになるのは当然だ。
そんな状況で、出歩く交通費もぎりぎりだし、もともと家にいて本を読んだり、パソコンをいじったりするほうが好きだったからぎりぎりの生活となるとますます、外出しなくなってしまった。そこに地震では結構ショックが大きくて、歩いて帰れる距離以上のところに出かける気がしなくなっていたのだ。
あれが今の体重増加の最大の原因、ひいては膝の故障の原因だろうと思う。そして、ある時期を境に、ある人物が舞台を去り、少しずつ状況が変わりはじめているのも感じていた。周囲の状況の変化を感じてこちらも思い切って行動を起こし、まず、以前途中でやめてしまった法テラスへの相談を再開し、とにかく毎月支払い超過の生活のままなのをなんとかすることから始めてみた。
杉並区は全然こちらの状況の実情を知らないままだったし、今もわかっていないのだろう。問題が大きすぎて末端の職員の手に負えるわけもないのだから。それでもとりあえず、法テラスと弁護士の先生、その他のおかげで、ひどすぎる栄養状況からは開放され、やっとこれからどうするかというところにきたわけだ。
というところで、考えねばならないことはたくさんあるが、何かはじめるにしても健康の問題はなんといっても重要だ。まあ、年齢がすでに問題なのだが、同世代でも健康な方は健康だ。体重過剰で起こっているのは高血圧、心肥大、足腰の故障、今抱えている問題そのものだ。食べ物が小麦粉の練りパンや納豆に野菜果物などが中心だったのでは太っても糖尿の気は出そうもないのだけはありがたいが、食べる量はもっと少なくても十分だったらしい。年齢的に燃費が良くなってきているのに必要以上に食べすぎていたわけだ。これは歯がわるくなってきて、よく嚙めないから食べるのが早いのも関係しているようだ。
膝の状況の改善に欠かせないのが何といっても減量だというのはなんと言う皮肉。肝心の足がこれでは運動は限られてくるから減食しか手がないではないか。お金がなくてもいかに少しでもおいしいものを作るかなら、いくらでも考えられるが、とにかく食べる量を減らすというのはこれまで考えていなかった方向だ。
そういえば、本当は眼科はとにかくとして、整形外科は本当ならもっと通院しやすい近い病院がいいのだが、E生病院もK北も、表舞台を去ったある人物と組んでいたから、あちらの言いなりになっていたのだ。公園のお風呂ダヌキ効果を利用してきたのは知られては困るらしく、とうの私の診療はいやがっているのだ。今更言っても仕方がないがずいぶんなはなしだ。あと近くでというと行ったことはないが荻窪病院が歩いてでもいける距離にある。まあ足の様子で考えよう。
冷えると痛み出すから冷やさないようにするのと減量が第一。それに階段の上り下りはみっともなくても膝をかばって、一段を二歩で横向きに歩くカニ歩き。うん、これでいくしかないぞ。あと、荷物はなるべく軽くするといったところか。