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“ジャズ”・ボーカル(2)

2014-11-14 08:51:28 | ライブ・レポート


僕のジャズ感を書いているシリーズ第4回です。
これまでのものは、『古典(1)』『古典(2)』『ジャズ・ボーカル(1)』をご覧ください。


今回は、“ジャズ”・ボーカルという事についての第2段です。
前回の『ジャズ・ボーカル(1)』については、色んな方から、概ね『共感した』…との意見を頂きました。
タブーについて触れたつもりでしたので、少しホッとしました。
しかし、その皆様からも、今日のブログでは反感を買う可能性があるので怖いです。
こういう風に思っている人もいるんだ…という大きな気持ちで見てやって下さい。


=“ジャズ”・ボーカル(2)=
さて、それでは続きです。
この項目のタイトルは『“ジャズ”・ボーカル』という風にわざわざジャズという文字を“”で括っています。
普通に考えたら、『ジャズ・ボーカル』でいい訳です。
なぜか…という事を説明することが、この項目で言いたいことだからです。

僕が大学生の頃、今から24~5年前、ジャズ・ボーカルというのは、『ジャズ』という音楽の『ボーカル』を担当する事を言っていた様な気がします。
ですから、ジャズ・バンドの中でのピアノ担当をジャズ・ピアニストというのと同じ感じで、ジャズ・ボーカリストなんです。

で、その頃、例えば女性ジャズ・ボーカリストの旦那さんと言えば、かなりの確率でジャズ・ミュージシャンだったような気がします。(統計の無い、勝手な思い込みで言うと、ドラマーの方が多い様な気がします。(笑))
いや、まぁ別に結婚までしなくていいんですけど、ジャズ・ボーカリストというのは、主にジャズ・ミュージシャンとつるむ…そんな感覚がありました。

そういう意味では、ロック・バンドのボーカル担当…というのと少し似ている…という感じです。
多分、ロック・ボーカリストというのは、バンドのメンバーと多くの時間を過ごしていると思うのです。
違うバンドのボーカリスト同士で飲む…とかもたまにはあるかもしれませんが、いつもつるむ…という事はあまりないと思うのです。
それは、一緒に演奏する仲間と日頃よりコミュニケーションを取る事で、より良い演奏を目指すからです。
で、ロックバンドなどで多くみられるのは、作詞がボーカル、作曲がギタリスト…というパターンです。
当然ボーカリストにも、他のバンドメンバーと同等のポジションであり、逆に言うと、ギタリストの書いた曲を練習して歌える様にならないとダメな訳で、そういう意味では、常にバンド内で切磋琢磨してないとバンドは向上しません。
時には音楽性の事などで、バンド内でケンカもあるでしょう。いや、なきゃダメですね。
でも、バンドのコミュニケーションが上手く取れていれば、そうやって紆余曲折を経て音楽を作り上げて、ライブをやってお客様に喜んで頂いて、それで打上げして…と、充実した活動になっていくのだと思います。
もちろんそれと同時にセッション的なライブがあってもいいとは思います。
例えば、日頃他のバンドでやっている者同士でも、「たまには一緒にやろう」という事で、セッション的なライブになる訳です。

ジャズの場合、バンドといっても、ほとんどがセッション・バンドになるのかもしれませんが、それでもメンバー間でコミュニケーションを取り合って、一期一会で、その日に集まったメンバーで『いい音楽を作ろう!』と協力しあう訳です。
その日限りの組み合わせでも、お互いの音を注意深く聴きながら反応しあい、最高を目指して演奏をするわけです。
で、昔、新宿のカーニバルで聴いた中本マリさんとか、金子晴美さんとかは、まさにそんな感じのセッションだったような気がします。ジャズ・ボーカリストがミュージシャンと対等かそれ以上のリーダーシップをとって、バンドが一体となって音楽を作り上げていく…そんな感じに聴いて取れました。
だから、ジャズ・ボーカルのライブを聴きに行っても、カシオペアやTスクエアを聴きに行っても、『音楽の方向』が少し違うだけで、『レベル的には同等』のものを聴いたという感じでした。





しかし、バブル崩壊、リーマン・ショック等の影響があったからどうか分かりませんが、それから25年くらい経って、すっかりジャズ・ボーカル・シーンは様変わりしている様な気がします。

ボーカリストの皆様は、ボーカリスト同士でつるむようになり、ジャズ・ボーカルのライブの音楽性も、“ジャズという音楽”から“単なる歌の伴奏”みたいに変わって行ってしまったという様な気がします。
そういう意味では、“ジャズ”・ボーカルは、ロック・バンドやインストのジャズのセッション・バンドの様な、バンド間のメンバーでコミュニケーションを取って作りあげていく音楽…というよりも、”カンツォーネ”や“シャンソン”、“ファド”みたいな、“歌”の1ジャンルになってしまった様な気がします。
まず歌手がいて、そして伴奏者がいる…そんな音楽になっちゃったような気がします。

伴奏者は、歌手がステージで恥をかかない様にフォローしてあげる。そのフォローが上手い人が、『上手いピアニスト』と言われる風潮も、実際にありますよね。

で、歌手の人は、自分が上手く歌わせてもらえる様に、ミュージシャンにペコペコする…なんて風景も、しばしば見かける様になりました。で逆に、ミュージシャンの方も、あまりに歌手の方々がペコペコする訳で、調子に乗って、偉そうになっちゃう訳ですね。これは、ミュージシャン側としてとても恥ずかしい風景です。
でもロック・バンドのボーカリストが、自分のバンドのメンバーにペコペコする…とか、あまり考えられないですよね。それは、改めて言うのもバカバカしいですが、ボーカルもギターもベースもドラムも、立場は対等なんですから。

そして更に、何かを勘違いしたのか、それとは180度、いや、540度違って、超偉そうなボーカリストも出現しちゃうわけです。自分がお嬢(故・美空ひばりさんのあだ名)にでもなったつもりなのでしょうか?
大して歌も上手くないのに、偉そうな態度を取られると、一気にやる気をなくします。
もし、バンドのメンバーとコミュニケーションを取らなければならない…という意識があれば、あんな風に偉そうな態度を取られて、メンバーが気持ちよく演奏できるか?と思っちゃいますね。

では、どうすればいいのでしょう?
簡単です。ペコペコしなくてもいいし、偉そうにする必要もないのです。人と人が自然なコミュニケーションを取ればいいのです。
超ベテラン・シンガーと新人ピアニストが共演…となれば、少しは偉そうにもしてもらいたいし、それが一般の社会でも普通の事だと思うんですよ。でも、同僚とか年下に偉そうにされると、ムカつくでしょ?



もちろん、全ての歌手がそうではなく、骨のあるボーカリストもたくさんいます。
僕が自分から声を掛けて一緒にライブをやらせて頂いている人は、そういう人ばかりです。
もちろんそれ以外にも僕が知り合いではないだけで、骨のある人はいっぱいいると思います。
ただ、そういう人が、他の『お歌』の方に埋もれちゃって、同じように見られているだけなんですね。

コミュニケーション…という意味では、中には、僕の家まで押しかけてきて、…いや実際には事前にメールで合う日とか決めてはいるので、押しかけではないですが…CDの作成の依頼や、ライブの選曲などを一緒に行った…なんて人も何人かいます。
こういう、コミュニケーション能力のある人とならば、きっとライブやCDは上手くいくと思っちゃうんですね。
もうコミュニケーションを取り始めたら、こっちも出来るだけの最大の協力をしたくなりますね。

もし、ミュージシャンとコミュニケーションを上手く取れなくてお困りでしたら、僕にご相談ください。
100%悩みにお応えできるか分かりませんが、なんかアドバイスしますよ。




本日は、8:00pm~曙橋『フィルイン』に出演します。
キャリアには申し分のない美魔女シンガー、亜樹山ロミさんとの共演です。



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