このブログについて
『はぎおの「ツボ」note』は、ドラマ・エンタメ系の感想、旅行記etc. 自由気ままな「日記」です! 内容はかなり偏ってますが (^-^; お気軽に楽しんでください♪
いま関心があるのは「昔の時代劇・刑事ドラマ・サスペンス」「お芝居(宝塚中心)」「神社・仏閣」かな (^.^)
※なお、コメント等については、承認後の掲載とさせていただきますので、ご了承ください。
2010年に、久しぶりに購入した小説「小さいおうち」
それが映画化されると聞き、ウキウキ
「僕達特急 A列車で行こう」以来、なんと2年ぶりに大画面で映画を見ることにしました。
ただ・・・監督が山田洋次さん。
正直、「寅さん」や「学校」シリーズの、面白おかしい、正統派の名匠が手掛けるとあって、正直、当時読んだ興奮がはぎおにも伝わってくるのか、お固すぎやしないか、若干の不安がありました。
ま、はぎおとしても、4年も前に読んだ本で、もう手放しちゃったので、若干忘れてたところもあり、頭の中で復習しながら見ていました
ストーリーは…(以下、ネタバレです)
赤い三角屋根の家で美しい奥様と過ごした女中奉公の日々を振り返るタキ。そして60年以上の時を超えて、語られなかった想いは現代によみがえる。
(Amazonより)
観終わって、反省。
さすが名匠でした
以前も書きましたが、基本は「家政婦は見た」のような、それ以上に奉公先の家族とどっぷり接してきた女中さんの「回想録」の形式で進んできます。
現代の若者との会話で、「歴史の教科書」で読んだ戦時中と、実際体験した人の「記憶の中」の一時代の肌感覚が、小説同様いい感じで対比され、普通の戦争映画とは違う、でも、戦争の悲しさがジワジワと伝わってくる。
原作はもう少しワクワク感や、家庭や親族でのもっと生活感のある会話があったのですが、山田監督は丁寧に描いて、派手な事件が起きるわけでなく、一家族の奥様の出来事中心に淡々と描いている、そんな印象でした。(若干物足りなさがあった気もするのですが・・・)
戦争が始まっても、まだ世の中の会話は「景気がよくなりそうだ」「お祝いのバーゲンが」などと遠い世界のような悠長なことを語り、闇でもとんかつが食べられた、まだのんきな時代。
今のようにネットで世界中の情報が得られる時代でなく、新聞やラジオで一方的に「いい情報」しか伝わってこない時代。
いくら世の中が不穏な空気になっていても、普通の家庭では映画のように「家のローン」や「こどもの教育」など、今と変わらない、ごく一般的な会話・日常が当たり前だったのかもしれませんね。
それが次第に、知らず知らずのうちに、国中が、国民が、戦時モードに走っていく情景が、穏やかな中にも感じ取られます
出演者は、山田組、そして昨年の「東京家族」(のCM)で見たメンバー総出演といった感じで、目新しさはないものの、皆さんピンポイントでいい味出してくれます
女中時子が働く平井家の奥様、時子には松たか子さん。
登場した時は、平凡だけど、山の手の品のある奥様だったのに、夫の会社の後輩の登場から表情・声が次第に「女性」に変わり、色気が漂っていくのを、実感しました。
監督の裁量はもちろん、松さんの好演あって、後から後からジワジワと映画の余韻が感じられます。
家族のため、会社のために働く、ごく普通の夫、片岡孝太郎さん。
歌舞伎の妖艶な女形ではなく、いつもテレビで見ると申し訳ないけど「昭和のおじさん」に思えて(ゴメンナサイ)今回もいい意味で、「奥さんの秘め事」に全く気付かない平凡な男性がはまってました。
そして、女中役の黒木華さん。
名前は知っていて、舞台で活躍されてるのも知ってるんだけど、お芝居は初めて見ました。
良いですねぇ。素朴感と純粋さと利発さを兼ね備えた女中、たき。
彼女の公演も光ってます
現代では倍賞千恵子さんが演じています。若干若いように思えたのですが、女中時代の思い出を楽しそうに懐かしみ、苦悩を抱えたまま孤独に生きてきた女性を生き生きと演じられてます。
時子さんと道ならぬ恋に陥ってしまう青年、板倉に吉岡秀隆さん。
登場して「あ~なるほど」と思いましたが、繊細でまっすぐな青年にピッタリでした。
でも、20代の青年役なのに、松さんよりも年上の40代の彼がはまってるなんて、映画のマジック
「一般家庭に起こる「ちいさな」事件と、押し寄せる戦争の不幸 そして苦しみを抱えたまま戦後を生きてきた孤独な老人たちの晩年」
ラストに感動が待ち受け、鑑賞後にさらにジワジワと余韻が漂う映画です。
追記:登場した「山の手の小さな赤い屋根のおうち」が、イメージどおりで、そこで若干鳥肌が しか~しラストの「特撮」がちゃちくて、若干興ざめかと
≪おまけ≫
うちの地域は、人口はそこそこいるものの、映画館のない街。いつもは車で一時間かけて行くのですが、それもだんだんおっくうにになって・・・
で、市が都市部の映画館と共同で「映画のつどい」なるものを、古いホールで開催してくれます。
前売りで1000円のお得な鑑賞。広報で見ていたものの、今回初めて行ってみることにしました。
開場はそれこそ「小さな」ホール。8割方は高齢者と思われる年配の方たち。
やはり近場で映画をやってもらえれば、みんな行きますよねぇ。
しかし・・・暖房があんまり効いてない。
寒い・・・
確かにこの日は外気温も寒かった。でも、まさか、始まってもこれじゃないよねと思っていたのですが、最後まで寒いままでした
結局、上着を着、手袋をしたまま鑑賞。
そして、始まる前に何度かお手洗いに行ったはずなのに、始まって30分くらいから「ちょっとラストがやばいかも」と思い始め・・・
で、最後の最後、15分くらいから完全に「お手洗いモード」であぶら汗が出る始末
原作を読んでいたので、ラストは知っていた(いや思い出した)のですが、もう席を立とうかどうしようか迷いながらの残念な気持ちのままエンディング・・・
タイトルロールが始まった時点でダッシュホントに悔いが残ります
次回、鑑賞の際には、完全防備にひざ掛け持参で挑みたいと思います
昨年、日本映画専門チャンネルで「東宝特撮映画特集」をやってまして、特に興味はなかったのですが、このタイトルに若干ひかれて、ついつい録画。
先日ようやく見ました。その名も
「空気の無くなる日」
ちょっとショッキングなタイトルですよね
あらすじはこちら↓(ネタバレです)
彗星が接近する「その年の七月二十八日」に5分間だけ「地球上から空気がなくなってしまうそうだという」「ばかばかしいうわさ」について、回顧調で語られている。この噂について、最初は、だれも信じなかったが、校長先生が県庁の役人もその噂を信じているらしいと言い出すと、学校や村中が大騒ぎになる。まず、子どもたちに5分間呼吸しない訓練をしようとする。しかし、それが不可能であるとわかると、自転車のチューブや氷ぶくろに空気をためておき、それを彗星の接近時の5分間に吸うという方法が見いだされた。しかし、多くの需要が集まり、一円二十銭だった氷ぶくろが何百倍にも高騰してしまい、貧乏な農家が多いこの村では、地主の子ども以外の生徒はだれひとりチューブや氷ぶくろを買えなかった。 (ウィキペディアより)
彗星というのは、記憶に新しい「ハレー彗星」。約75年に1度、地球にやってきますよね。
確かあの時も大騒ぎになった記憶がありますが、これはその前、1910年にやってきた時の実話がもとになっています。
そして、映画が製作されたのが1949年、戦後9年後。
彗星がやってきた約40年後のことなので、きっと当時のパニックぶりが記憶にあった人も多かったことでしょう。
何故興味を持ったかと言いますと、最近ホントに異常気象・天変地異が多いですよねぇ。
それで、この古いSF映画がどのように人々の状況を描いているのか、気になりまして。
どこかはよく分かりませんが、東北の農村部のようなかなりの田舎が舞台。
今と違って情報経路なんてほとんどないですから、流言飛語が飛び交って、まぁ大パニック
でも、人の心って根本は変わってないんだなぁと痛感。
危機的状況になるほど、人の本性って現れる。そんな気がしました。
お金まかせに対策をとる地主一族。
その地主に有効とされる情報を提供し、自分もそのおこぼれに与ろうとする小作人(結局裏切られる)。
諦めて、神頼みする人。
仲良くごちそうを食べて、みんなで過ごそうとする家族。
身支度を整えて心穏やかにその日を迎えようとする人。
結局何事もなく過ぎ去って行き、晴れ渡った青空を子供たちがいつものように駆けている・・・というシーンで終わったんですけど、その後、村民たちの人間関係はどうなったのか??
あの地主さん一家は、いい恥さらしになったろうなぁ・・とか
裏切られた小作人さんは、もしかして復讐する
いや~気になりますねぇ
きっと今の情報化社会だって、パニックに陥るかも。
いや、もっと情報があふれ、流言飛語が飛んで、この映画どころの騒ぎではなくなるんじゃないか・・・
もちろん今見るとSFもちゃちいんですが1時間の短編ながら、ものすご~く印象に残った映画でした。
追記:出演者の中に(わかるだけでも)、バイプレーヤーとして活躍された花沢徳衛さんや、可愛らしいおばあちゃん役でなじみのあった原ひさ子さんのお姿が拝見できます。
「鉄道マニア」が主人公だけど、恋愛あり、友情あり。
ユルくて、気持ちが温かくなる作品。
美しい景色を見てるだけで、旅行に行きたくなる?!
森田監督の遺作ということもありましたが、最近「列車旅」づいてるはぎおとしましては、これは観ないとと思っていた映画でした。
そんなに詳しいわけではないですが、列車を見るのは結構好き
乗るのも好き車窓を眺めながら、また、読書しながら、ちょっと硬めの椅子で、心地よい振動に揺られての移動に、最近はまり気味
旅番組やガイドブック、時刻表を見て「妄想旅行」をするのも楽しい~
あ、やはりマニアですかね
ちなみにストーリーはこちら↓(ネタバレありです)
のぞみ地所の社員、小町圭(松山ケンイチ)とコダマ鉄工所の二代目、小玉健太(瑛太)は、ともに鉄道を愛する者同士。ふとしたきっかけで出会った2人は、すぐに仲良くなる。住まいにも、鉄道が見える景色“トレインビュー”を追求する小町は、コダマ鉄工所の寮に入居したものの、やがて九州支社に転勤することに。転勤先の九州では、大手企業の社長(ピエール瀧)をなかなか口説き落とせず、のぞみ地所は苦戦していた。ところが、社長も鉄道ファンだったことから、小町や小玉と意気投合。事態は一気に好転する。仕事も趣味も順調そのもの。これに対して、恋の方は思ったように進展せず、2人は途方に暮れていたが……。(goo映画より)
いや~本当にユルイ、のんびりとした映画でした
「そんなにうまくいくわけないじゃん」と思いたくなる展開でしたが、それも心和む感じで、ラストはこっちまで嬉しくなりました。
この映画を見てると、「鉄道マニア」って一括りにはできないほどたくさん種類があるんだなぁと改めて実感。
撮る、乗る、車両好き、音好き、コレクター、Nゲージ…
そんな、タイプの違う鉄オタの、ちょっと不器用な二人が主人公のお話。
それにしても細かいところまで鉄道・マニアに凝っていて笑っちゃいました
登場人物の名前が、みんな「列車」の名前だったり、
地下鉄に乗っているオタクさんが、見えない運転席を何とかしてみようとしてたり、
九州の美しい列車を、美しい景色、いい角度で撮影してたり…
細部にわたっての「鉄道愛」が愛おしく思えた自分も、ある意味マニアなのかしらと。
車庫にいろんな列車が停まっているとワクワクするのです
で、この映画で一番印象的なシーンは、買収しようとしていた、本当に緑いっぱいの山の中の田舎に、黄色い電車が入ってきた美しい「コントラスト」。
九州って、赤・黄・緑など、本当にカラフルな車両が多く、それが普通に走っていてうらやましい限りです。
あ、映画とはかけ離れましたがちょっと不器用な二人が「鉄道」という共通の趣味を通じて友情を深めるとともに、ひょんなことから仕事の幅を広がっていくきっかけになるというストーリーも素敵でした。
「真面目な仕事ぶり」が「趣味」をきっかけに評価されるわけですが、チャンスってどこに転がっているかわからない。
何に対しても「誠実さ」は必要ですね
はぎおも、それまで話もしたことのない同僚や学校の仲間と「舞台」「宝塚」の話題で急速に仲良くなったことが何度かあります。
「趣味」って立場や役職を越えて盛り上がれるという点で、素晴らしい共通項かも知れませんね。
主役の松ケンと瑛太さん、不器用で純粋な感じが良かったなぁ…母性をくすぐられる
脇役もまた適材適所でした。
中でも、女好きの鉄工所の社長役の笹野高史さんと、女性社長のご機嫌を取り、接待・飲み会に命を懸ける重役役の西岡徳馬さん、鉄道大好きな地元企業の社長役、ピエール瀧さんが面白かった
特に西岡さんのあんなニヤけたチャラい顔、見たことないなぁ。
あと、九州支社の支社長役、三上市朗さん、いいですねぇ~
ところで、一つ気になったんですが、セリフが全部「教科書」みたいな感じで、とても「会話調」には聞こえなかったです。
実は、森田監督の映画をあまり見たことがないのでよく分からないんですが、全部そうなのかなぁ??
でも、それがかえって印象的で、セリフが耳に残りました
さて、この映画でのマニアは全員男性。
女性はみんな「鉄道ファン」と聞くと、引いてしまうかのように描かれています。
まぁ、雰囲気のあるデートを望むような女性だと、「つまらない」「趣味と自分とどっちが大事なの」と思いたくなるか。
逆に主人公二人はそういう女性に対して、「自分たちは女性じゃないから、彼女たちの気持ちがわからない」と開き直り
ところが…はぎおといえば、鉄道だけでなく野球相撲などなど、男性が好きなものにも興味津々、どころかガッツリはまって見るタイプ。
映画を見終わった後、『やはり気持ちが男性的なのかなぁ…・』と思いながら、列車の余韻に浸っていました。
突然「ガン」を宣告されたら。
当事者の気持ちと周囲の接し方の変化が淡々と…
今日は最初からネタバレです↓
ごく普通の真面目な27歳の青年。
突然、5年生存率50%のガンを宣告されます。
普通、そんなことになったら、パニックになって、どうしていいかわかりませんよねぇ…
でも、彼は受け入れられないのか、いつものように、いつも以上に冷静になってしまいます。
(というか、あんなにあっさりと宣告するのは、やはりアメリカだから)
そんな彼をよそに、よそよそしい同僚、今まで以上に世話を焼きたがる母。
恋人は、支えると言いながら、結局耐え切れずに浮気…
ここで疑問。
日本なら、意外と身内以外には隠してしまいそうな気がしますが、アメリカって結構いろんな人に話しちゃうんですねぇ。
閑話休題。
そんな彼を支えるのは、女の子大好き、結構下品な親友。
何とか励ましたいと、飲み屋を連れ歩き、女の子をゲットさせようとする。
これがいいんだか悪いんだか
もう一人。
新米セラピストの女性。
お互い手さぐりで、見ているこっちが「どうなるのよ」って感じの診療。
同じ病気仲間とのふれあいも交えて、何とか病気を忘れようとしていく彼も、日に日に病状の深刻さを思い知った時、冷静でいられなくなります。
苛立ち、思わず八つ当たり
そういう深刻な場面になった時、本当に助けてくれる人がありがたいですよね。
何かと連れ出そうとする悪友も、実は「ガン患者との接し方」なんてお堅い本を読んで勉強してる。
単なる世話焼きと思われた母も、「患者を支える会」に出席してる。
セラピストも、患者の域を超えて親身になろうと努力している。
周囲もみんな、どうしていいかわからずに、自分のやり方で、しかも諦めずに励まそうとしているんですよね。
そんな彼らの支えを受けて、危険な手術に挑む決心をする…
「お涙ちょうだい」ものになりがちな題材を、淡々と、ユーモアを交えて描かれているのが、日本にはない感覚だなぁと感じました。
だから逆に、真剣に、自分や家族のことを思い浮かべながら見てしまいました
そう、若いとは言えない今日この頃、不具合があっても毎日元気でいられるのは幸せなんだと、日々実感していたので…
これは、脚本家の実体験に基づいているんだそうですね。
キャストも普通な感じの、派手さのない人たち。(知らないだけかもしれないけど)
だから、淡々と、それがリアリティを感じさせる要因なのかもしれませんね。
ちょっと心に染みる、考えさせられる、心温まる映画でした。
話は変わりますが、見に行った映画館にこんなチラシがありました↓
大好きな「ひまわり」と日本の名作「幕末太陽傳」
来月以降に上映なんだそうです。
「ひまわり」は、最初曲を好きになりましたが、あのメロディを聴いただけで泣ける
で、実際見た時は、力強さに感動しました。
一度は大スクリーンで見たいものです。
「幕末~」は有名なのに、一度も見たことがない作品。
こちらもぜひ見てみたいですねぇ。
笑いの中にも「高齢者社会」の悲哀を鋭く描く
2月にして今年初めての映画
矢口監督作品、実は「ウォーターボーイズ」以来なんです。
何か大笑いしたくて、「爆笑もの」だと期待して行ったら…
個人的には、「高齢者社会」を鋭く描いてる感じで、最初は悲哀に満ち溢れていて笑えなかった…
でもね、何というか「苦笑の連続」で、最後まで楽しんじゃいました
あらすじはこちら↓(ネタバレです)
家電メーカー木村電器の窓際社員、小林(濱田岳)、太田(川合正悟)、長井(川島潤哉)の3人は、いつもワンマンな木村社長(小野武彦)から流行の二足歩行ロボット開発を命じられる。近く開催されるロボット博での企業広告が目的だった。しかし、ロボット博まであと1週間という時期になって、制作途中のロボット“ニュー潮風”が木っ端微塵に大破してしまう。窮地に追い込まれた3人は、ロボットの中に人間を入れてごまかす計画を立案。ロボットの外装にぴったり収まる人間を探すため、架空のオーディションによって、仕事をリタイアして久しい独り暮らしの老人、73歳の鈴木重光(五十嵐信次郎)が選ばれる。しかし、この鈴木さん、実はとんでもない爺さんだった…。さらに、“ニュー潮風”に恋をしたロボットオタクの女子学生・葉子(吉高由里子)も巻き込み、事態は思わぬ方向へ転がり出す……。(goo映画より)
だいたい、窓際社員が情けなくて…
事があそこまで大きくなると、なかなか言い出せないのもわかるんですが、いつばれるか、ずっとハラハラして
また、鈴木さんに振り回されてる彼らがホントに「何やってるんだよ~」って言いたくなっちゃって。
これが、濱田君をはじめとする3人が、「本当にそんな性格なんじゃないの?」という感じに演じてるというか、描かれてるというか。
埃っぽい部屋の空気や汗臭さ、体臭まで漂ってくるような生々しい映像が、余計に情けなさが伝わって来ちゃって
そこへ、ロボットオタクの吉高さんが関わってくることで、余計ややこしくなるか…と思いきや、未来の科学者たちの学生が、ロボットの性能に関して妙に盛り上がるという展開が、面白かったですね。
そう、
予想外の展開
が続き始めたころから、断然面白くなりました
吉高さんって、巧いんだなぁと改めて実感
ちょっと変わってるけど、普通の女子大生を何のてらいもなく、普通に見せられる…なかなか難しいですよねぇ。
しかも、キラキラしてて
大河ドラマの「江」を彼女がやってたらどうなってたのか、ちょっと考えてみたりして。
ロボットに入るおじいさん。
ミッキーカーチスと言えば、いつまでも
ロカビリーのスター
という印象だったのに、ロン毛まで切って、申し訳ないけど見事に
どこにでもいるおじいさん
でした
変に芝居してない感じが良いんですよ~。
面白かったのが、ロボットに入ってても、顔はミッキーさんを思い浮かべちゃうんですよね。
あの彼がロボットに入ってあの動きをしてるのかと思うと、余計に可笑しくてね
でも、ロールエンドの歌、さすがです
定年まで働いて、その後は年金暮らし。
話し相手もいなくて、ただ時が過ぎるのを待つという毎日。
心もかたくなになりますよねぇ・・・
やっぱり、年をとっても若くても、これっていう
「生きがい」「楽しみ」
を持たないと、日々満たされないんだなぁ~と改めて実感しました。
そして、いつまでも
「人とのつながり」
を大切にしないとね
撮影当時から、地元のマスコミで取り上げられ、ずっと見たいと思っていました。
なかなか機会がなかったのですが、先日テレビ放送で見ることができました。
内容はこちら↓(ネタバレありです)
広島に原爆が投下されてから13年後、原爆で父と妹を失った皆美は母とふたり暮らし。被爆者の彼女は恋愛も結婚もあきらめていたが、会社の同僚である打越から告白をされる。とまどう彼女を打越はやさしく包み込むが…。それから半世紀後、親戚へ養子に出されていた皆美の弟の旭は中年になっていた。彼は家族に黙って広島へと旅立つ。父親の謎の行動を心配した 娘の七波は、父のあとをこっそりつけていく。そして広島で彼女はいままで語られなかった自分の家族のことを知ることになる。(Amazonより)
夕凪の街 桜の国 [DVD] | |
クリエーター情報なし | |
東北新社 |
こういう映画は、何を見てもどうしても切なくなりますが、この「夕凪の街~」は本当にやり切れません
自分たちのせいではないのに、「生きていることを後ろめたく思う」心境にならざるを得ないというのは…
誰にだって、幸せになる権利があるのに。
一番印象に残っているシーンは、皆美
「原爆を落とした人は私たちが亡くなってうれしいですか」
というような言葉を残して亡くなる時。
今まで、いろんな戦争映画を見ましたが、これだけ痛烈な言葉はありませんでした。穏やかだからこそ、強調されるシーン…
当時の人々の気持ちと、現代の人々の素直な感想。(資料館を見た後など)とてもリアリティを持ちました。
「過去」の麻生久美子さんの健気さも印象的ですが、「現代」の田中麗奈ちゃんのさっぱりとした印象が、どことなく悲しさを背負っている雰囲気で、余計に…
逆に言えば、ファンタスティックで甘い印象もありますが、その中にも痛烈なメッセージがある。
一般市民を未だに苦しめているこの事実を、多くの人に知ってもらう、佳作だと思います。
映画を舞台で見る。
わかってはいても、3時間半はちょっと長いかな~なんて不安な気持ちで行ったのですが…そんなのぶっ飛んじゃいました
とにかく…
おもしろかった
これに尽きます。
ストーリーはこちら↓(ネタバレありです)
ときは17世紀、ところは日本を遠く離れたイベリア半島の一小国コルドニア王国。左の眼を黒い眼帯で覆い、疾風のようにエメラルド色の地中海を駆け抜ける女海賊、アンヌ・ザ・トルネード(天海祐希)。その隠された左の眼には秘密があった。アンヌは城の兵士に捕らえられ、王国の新しい女王として君臨することに─。アンヌの用心棒をしていた、石川五右衛門(古田新太)はこのきな臭い罠に気付き…。五右衛門とアンヌ、二人の運命やいかに!?
古ちんの舞台、何本か見てますが、実は「新感線」は初でした
「ゲキシネ」自体、家の田舎でもあまり上映がないので、舞台を映画館で見ることも初めてで
五右衛門は出てくる、女海賊をはじめ、オスカル、ジャンヌダルク、エリザベスⅠ世?、マカロニウエスタンまで、いろんな時代や人物が入り乱れての冒険活劇・・・と言ったところかなもちろんそんな括りでは語れませんが 楽しかったなぁ~
いや~天海“ゆりちゃん”の舞台姿、カッコいいですね
退団後の彼女の舞台も何度か見ましたが、いまいちしっくりこなくて。今回は彼女のために書かれたのか、輝いてました
何より、男装の麗人とは言え、今宝塚の舞台に立っても全く違和感がないほどの「男役」ぶりです。当時よりも歌唱がUPして、しかも爽やかさ以上に色気まで出てきて…現役の若手よりも全然「男役」
今彼女のアンドレが見たかったりして(はぎおの中ではゆりちゃんはアンドレが一番のはまり役だと思ってます)。
ホント、生き生きしてました。多分、「女王の教室」よりも「BOSS」よりも魅力的ではないかと…(ってどっちもそんなに見てないけど)
古ちんは存在感といい、お芝居の巧さといい、さすがです。
どの舞台を見てもアドリブで随分笑かしてくれますが、決めるところは決める。あの体で殺陣がうまいんだよね~結構なベテランだけど、いつも何をやらかしてくれるか、楽しみで仕方がない人です。
楽しみといえば、橋本じゅんさん。もう、存在自体が面白すぎる
いつも弾けるようなお芝居で、思いきり楽しませてくれますよね。また今回の役どころはズルいこの人も体にキレがあって、気持ちいいですよね。今年腰を悪くされたみたいですが、早く元通り戻ることを願うばかりです。
劇団の看板女優、高田聖子さん。舞台は初めて見ましたが、いや~想像以上の迫力やっぱり関西で鍛えられた劇団だから、みんな強烈な個性ですよね。歌もうまいし、やっぱ巧いよ~またテレビでもバンバン活躍してほしいな~
いつもベテランの方が出演しますが、今回は藤木孝さん。何度か舞台も見てますが、やっぱり今回も悪役でした
でも出てきただけで「あ~悪役」って思わせる人、最近少なくなったから、案外貴重な存在かも
弾けるような役者さんの中で、ど~んと構えて、逆に強烈な存在感でした。
こんなに爆笑できて手に汗握ってほろっとできるこんなワクワクする舞台を作る「新感線」をなぜ今まで一度も見なかったのか。
機会がなかったとはいえ、もったいない話です
「ロックミュージカル」というだけあって、メタルやハードロックの生歌・生演奏が鳴り響く中、殺陣あり、ダンスあり、みんなが弾けてとにかく活気がある舞台
3時間半なんてあっという間
映画館ということを忘れ、舞台見てる時と同じように、涙を流しながら声を出して大笑いしちゃいました
これを生で見れた人って、幸せだったろうな~
舞台を見慣れてない人には「いきなり歌って踊って」って戸惑うかもしれないけど、
これは見なきゃ絶対損
絶対お勧めです
ただ、これって、「映画」のくくりなのか「舞台」のくくりなのか、ちょっと悩むところですね
カトリーヌ・ドヌーブのジャージ姿…これだけで見る理由は充分でした何だかとっても面白そうな予感↓
ストーリーはこちら(ネタバレありです↓)
70年代フランスの地方都市。毎朝ジョギングに出かけ、森の動物たちの愛らしい仕草に心を打たれては趣味のポエム作りに生かす優雅なブルジョワ主婦スザンヌ。仕事への口出しも家事もするな、妻はただ美しくおとなしくしていればいいが持論の夫ロベールは雨傘工場のワンマン経営者だ。ところが、折から労働争議真っ直中の工場で、ロベールが心臓発作で倒れてしまう。急遽、工場運営を任されたスザンヌは…。(goo映画より)
ヨーロッパは女性を大切にするイメージがあったんですが、案外亭主関白、男尊女卑の考えも根強かったんだなぁと、意外でしたね
とにかく、カトリーヌ・ドヌーブの魅力があふれていて、可愛かった
愛らしさとしたたかさと、両方持ち合わせた上品な女性。そんな印象です。
誰もが、家庭に入り込んだ『飾り壺』と思われていた女性が、その実力を発揮し、結局旦那や過去の恋人も手玉に取る。
また、彼女の魅力に感化され、旦那の愛人だった秘書や、政治経済に全く興味のなかった息子が、それぞれに実力を発揮して彼女に尽力する。
反面、亭主関白だった旦那は次第に心身ともに弱り、過去の恋人は議員選挙で敗北。また、攻撃的でやり手だった娘も家庭を取る。
その対比が本当に面白かった。その過程に、辛口のユーモアが盛り込まれて、フワッとしてるけど小気味いい、フランス映画らしい作品だと思いました
見終わった後温かい気持ちになります。そして元気が出る
結局、 『女性を敵に回すと怖い』ってことかしら。な~んて
でも、「隠れた才能・人柄って、誰にでも、何歳になっても活かされる時はある」…とても感じました。
取っちゃいましたね、アカデミー賞、4部門
作品賞 主演男優 コリン・ファース 監督賞 トム・フーパー監督 オリジナル脚本賞 デビッド・サイドラー
前評判が高いし、でもイギリスの歴史は不案内だし、期待と不安が入り混じりながら見に行ってきました。
ストーリーはこちら(ネタバレあり↓)
1936年の英国。国王ジョージ5世の後継として長男のエドワード8世が即位するが、離婚歴のある米国女性と結婚するために1年もしないうちに王座を捨ててしまう。ジョージ6世として王位に就くことになった弟のヨーク公は内気な性格に加え幼い頃から吃音症に悩み、公務でのスピーチは常に苦痛の種だった。そんな夫を優しく励ます妻のエリザベスは、オーストラリア人のスピーチ矯正専門家ローグを見つけ出すのだった。(goo映画より)
はぎおにとっては、ものすごく感動するとか、号泣するとか、そういうものではなかったです。
でも、温かい映画でした
本当に人間的なジョージ6世。
チラシには「英国史上、もっとも内気な国王」とありましたが、そうではなくて、単に話すことを恐れていたからそう見えていたのかなと。
まじめで才能が有りながら、幼いころから吃音に悩み、気持ちが昂ると癇癪を抑えきれない。 自分自身に自信が持てなかった彼が、予期せぬ「王」という称号を手に入れることになり、思い悩む…
そんな彼を支え、何とか吃音を直そうと奔走する優しい妻。そして、セラピストとの運命的な出会い。
本人の努力と、ちょっと辛口なセラピストとの治療で、国王として国民へのスピーチに挑む姿は、感動的危なげなスピーチの間はこちらも思わず力が入っちゃって
でも、一生懸命、力強く語りかける口調は聴く人の心を打ったと思います。
最初の虚ろな顔とは打って変わって、演説後の自信に満ち溢れた表情に、こちらまで何だかホッとします
幼少期からの精神的要因で吃音に悩んできた彼が、努力の末につかんだ結果ですから
問題の大小あれど、誰もが、自信を持って生きているわけではないんだなと思うと、何だかジョージ6世がいとおしく思えちゃって
不倫の果てに、王位を捨ててしまう兄もいれば、自信喪失のまま王位を継承してしまう弟。別に王室といっても「神」のような存在ではないんだなぁ~なんて今のイギリスや日本の皇室を思い浮かべたりなんかして
(そういえば、ガイ・ピアースの方が若く見えて、兄に見えなかったのははぎおだけ)
それはさておき…主演男優賞を取ったコリン・ファース(「シングルマン」も良かった)の緻密な演技も素敵だったけれど、この映画の成功は、辛口セラピスト役、ジェフリー・ラッシュによるところも大きいと思う彼を見たのは実は確か「シャイン」以来だと思いますがさすが、味のある、個性的な役を見事に演じていました。本当なら、あれだけ遠慮なく指導すればすぐに首になりそうなのに、国王もやはりどこか惹かれる魅力があった…ということなんでしょうね。
本人の努力も素晴らしいですが、やはり困難を乗り越えるためには、良き家族、良き友人の支えも必要なんですよね
国王とセラピストは相当格闘します時には罵倒されることもありましたでも、お互いをすべてさらけ出したとき、地位や名誉を超えた、信頼・真の友情が芽生えるのかもしれませんね。
温かい気持ちになれるという意味で、元気がもらえるそんな素敵な作品でした
最近、各メディアでも、アメリカ・ヨーロッパ以外の映画が紹介されるようになりましたね。
昨年の「瞳の奥の秘密」はアルゼンチン、そしてこの「彼女が消えた浜辺」はイランと、自分が見る映画も国際色豊かになってきました
(以下ネタバレありです↓)
ささやかな週末旅行を楽しもうとカスピ海沿岸のリゾート地を訪れた大学時代の友人たち。その参加者の中に、セピデーが誘ったエリもいた。初日は楽しく過ぎるが、2日目に事件が起こる。海で幼い子どもがおぼれ、何とか助かったものの、エリが忽然と姿を消してしまったのだ。パニックに陥った一行は懸命に捜索を続けるが、エリの姿はどこにもなかった……。(goo映画より)
何とも不思議な、そして深い映画でした。そこがベルリン映画祭銀熊賞受賞作というところなんでしょうか。
結果として、彼女は恐らく子供を助けるために事故にあったはずだけれど(いや、本当に失踪した)その事実よりも、彼女が秘密を隠していたために、お互いの疑心暗鬼と後味の悪さだけが残る…
一つの事件がきっかけに、これまでのお互いの友情・信頼関係もこじれてしまう。…こんなに大きな話にはならなくても、日本の生活でもあり得ることではないか、そんな気がしました
それとは別に、イランという、遠くにありすぎてあまり知らない国の「日常」を垣間見たような気もします。イスラム教に縛られてとても厳しい生活を送っていると思ってましたが、携帯を活用し、家族でリゾートに出かける、そんな開放的な「普通の国」でもあるんだなぁと。
反面、やはり、宗教色・文化の違いも強く感じました。
食事の仕方、バカンスの楽しみ方、礼拝、服装…そう、開放的でありながら、女性は肌を見せてはいけないという古い慣習を守っている。
消えてしまった彼女は、ストーカー的な婚約者から逃れるために、バカンスについてきた。日本でもありそうな話ですが、もしかしたら、彼女の思いはそれとは比較にならないほど悲壮なものだったのかな
この作品も気がつけば、ラストまでBGMがありませんでした。ストーリーの力強さがあれば、音楽の盛り上がりがなくても画面に惹きつけられるということを、ここ何作品かで痛感しています
考えてみれば、一番気の毒なのは、彼女をバカンス旅行に誘った、あの奥さんかもしれないなぁ…
実は、この日は別の映画を見ようと出かけたんですが、何故だか急に「毎日かあさん」が見たくなったので、予定変更
ただ、サービスデーだったので、ほぼ満席一番前で見ちゃいました。
周囲を見渡せば、男女問わずほぼ同世代の感じ。やはり「アイドル小泉今日子」が青春時代の世代ですから。
ストーリーはこんな感じ(ネタバレありです↓)
サイバラ一家に今日も朝が来た。締め切りに追われる人気漫画家サイバラは母トシエに起こされ、6歳の息子のブンジと4歳の娘フミを保育園に送り届けたと思ったら、息つく間もなく夜まで続く仕事につく。ある日、アルコール依存症で入院中の夫のカモシダが勝手に退院してきてしまう。最初は大人しくしていたものの、次第に酒の量が多くなり、妄想がひどくなるカモシダ。サイバラはとうとう彼に離婚届を渡すのだが…。 (goo映画より)
西原さんの実体験がもとになった原作であること以上に、キョンキョンと永瀬さんの共演が話題になっている映画ですが…
それは見始めたらどこかへ飛んでいきますね
たくましい、まさに大黒柱の母、酒におぼれてしまった父。それ以外の何者でもなかったです。確かに元夫婦という過去はありますが、それを超えて、いいコンビネーションだったと思います
夫婦のきずなもそうですが、何より、その二人の間で育った子供たちの成長に心を打たれました
当たり前だけど、「幸せな家庭」ってそこそこで違うんだよなぁと改めて実感。
アル中で、何度も入退院を繰り返し、そのたびに家族に迷惑をかける戦場カメラマンである父。普通ならみんながダメになりそうなのに、その困難を乗り越えて生まれた絆は本物に見えました。それは長くは続きませんでしたが、きっと、その時期は家族みんなにとって、ずっと「幸せな時間」になったはずです。
ただね…あのお父さん、鴨志田さんは優しすぎるから、「戦場カメラマン」という過酷な職業は向いていなかったのかな。だから酒に逃げてしまったのではないかと。そして、心のよりどころの西原さんに出会って、ついつい甘えてしまって…今さらその話をしても仕方ないですが、才能があったからこそ、残念でなりません
映画を見て泣くことが好きないんですが(いや、最近増えてきたかな)、父であるカメラマンが、死を覚悟したに家族の記録写真を撮っている時(特に娘のひな祭りのシーン)には、号泣…
永瀬さんが実際撮っているであろう写真は、きっとエンディングで出るんだろうな、とわかっていても、その通りにだったのでまたしても号泣
役とはいえ、彼が撮った1枚1枚から家族の温かさが伝わってきて…言葉、セリフ以上に、映像の力に泣かされることが多いです。
ただね、館内に小さい子供さんがいて、あまり興味がなくなったのか、いいところで「お母さんおしっこ~」と言い始めちゃって、興ざめなところもありましたが満席のお客さんのほとんどが、最後まで席を立たなかったことに、ちょっと驚き
この映画を見て、な~んか
『家族っていいな』
なんてしみじみ感じちゃって
(ふと、キョンキョンと永瀬さんに子供がいたら、こんな感じなのかな~なんて想像してみたりして)
まぁ、どんなに破天荒でも今回は永瀬さんがカッコよく見えましたが(ちょっと惚れた)、実際にあれだけ家族に迷惑をかける人が身近にいたら…無理だなぁ。その迷惑を上回るだけの魅力があれば…いや~どうだろう(なにを非現実な妄想してるんだか)
旦那さんの目線で書かれた「酔いがさめたら、うちに帰ろう」は、実はこちらでは来月の公開なんです。
早く、こちらとの比較をしてみたいですね。
それに、憂歌団の木村さんのあの歌声が流れてきたら…もうたまらないですよ
つい最近までこの映画の存在自体知らなかったんですが、ネットで高評価だったし、な~んかスカッとした作品を見たかったので、行ってみました
ストーリーはこんな感じ↓(ネタバレありです)
かつては名を馳せたCIAエージェントのフランクだが、今は引退し、田舎町でのんびり暮らしていた。そんな彼の唯一の楽しみは、用事を装い年金課の女性サラに電話をかけること。ある夜、フランクはコマンド部隊に襲われる。次はサラの身が危ないと感じたフランクはサラを連れ、かつての上司で今は老人介護施設で暮らすジョーを訪ねた。襲撃者たちはCIAと関わりあいがあることがわかり、フランクは引退したかつての仲間たちと反撃に出る。
(goo映画より)
いや~面白かったな~んにも考えずに見ることのできる、娯楽作(何にも残りませんけど)
はぎおの印象では、 「ルパン三世」と「特攻野郎Aチーム」を足して2で割って、さらに+αした感じ。つまり
マンガ
です。
でも、渋いアクション物でなくて、皮肉もありながらちょいちょい笑いもあって、単純に楽しめました
何より、年配の人たちが活躍するという設定がいいですねぇ~
年齢のせいか?どうしても年配グループに肩入れしてしまって、CIAの若いエリート捜査官やFBIたちが面白いように「してやられる」のが痛快で
でも、いい年の取り方というか、みんなカッコいいんですよ。
同じような内容で若い人たちの主演だったら、絶対見に行ってないです
主演のブルース・ウィリスは、年金暮らしという割には若々しくて、全然オジイに見えないの。
超個性派の中で結構クールに決めて、なんかカッコよかったなぁ
かつての上司はモーガン・フリーマン。さすがの存在感でした。
でもちょっと惜しい使われ方だったような…
イカしてたのは、ジョン・マルコビッチ。彼の元々の存在自体、何かやらかしそうですが、今回は『ブタさん』を持って登場して、もう館内大爆笑かなりキレ気味の役でしたが、案外仲間思いでいい人
ちょっと惚れてしまったのが、ヘレン・ミレン演じる女性殺し屋引退して花を生けるような優雅な生活をしながら、殺し屋稼業に未練がある。マシンガンをぶっ放すシーンは最高にカッコよかった未見ですが、「クイーン」で女王役をやられたんですよね。女優さんってすごい
元彼との再会、複雑な思いがまたいいんですよね~大人の恋愛‥アクション映画なのに、そういうスパイスも効いてました。
電話をきっかけにフランクと恋におち、騒動に巻き込まれるサラにメアリー=ルイーズ・パーカー。初めて見る女優さんです。生活に疲れたイケてない女性だったのに、展開が進むごとにどんどんキレイに、生き生きとしてきて、すごく魅力的になっていきましたマンネリ化した生活には、そんな刺激も必要ちょっと山本モナさんに似てるような…
脇で、リチャード・ドレイファス、そしてアーネスト・ボーグナインが登場して、もうびっくりなんですか、オールドファンが泣いて喜ぶようなこの配役
そういえば、お客さんも年配の方が多かった?
アカデミー賞受賞者がこんなにたくさん出てるのに、全然重くない。多分、出演者たちも楽しんで演じてたんじゃないかな
とにかく銃やマシンガン、ロケット弾など、2時間ずっと銃声や爆発音ばかり聞いた映画なんて、ホント久しぶり(初めてかな~?)
たまにはああいうのもいいですね
昨年から気になって、前売りまで買っていたら、なんと、
ゴールデングローブ賞4冠!
そんな話題の映画とは知らなかった。
ネットしてても、SNSとかFacebookとか興味なくてチンプンカンプンの世界だったので、内容についていけるか不安で、今回は「日本語吹替版」で見ることにしました。
ストーリーはこちら↓(以下ネタバレありです)
マーク・ザッカーバーグは、友人のエドゥアルドにサーバ費用などを提供してもらい、ハーバードの学生だけが使える“ザ・フェイスブック”を作る。ザ・フェイスブックはすぐに多くの会員を獲得し、ハーバード大生以外にも人気を広げていた。しかしマークは、「アイデアを盗用された」と訴えられる。そして、サイトが大きくなり、マークが“ナップスター”の創始者に心酔するようになると、親友のエドゥアルドもマークから離れて行く…。(goo映画より)
いや~さすがネットの世界を描いてるだけあってか、複数の訴訟中の「現在」と、その場で回想される「Facebook創立当時」の場面が交互に変わりテンポが速い「会話劇」なので、最初は付いていくのがやっと(日本語版で正解)。でもあっという間に、数年で起こった出来事に引き込まれていきました。
この作品は、見る人によってとらえ方がだいぶ違うような気がしたなぁはぎお的には…↓
学生のノリで始まった、SNSがあっという間に巨大企業になり、その中で生まれた妬み、失望…それぞれの思惑が別の方向に向くと友情も簡単に壊れていく。情が入る分、友達や家族でのビジネスの(特にトラブル発生時の)難しさは身近に感じるところもあったので、ちょっと複雑な思いで見てしまった。
主人公のマークは、コンピューターの天才(オタク)で、それ以外のことは超不器用で幼稚だからこそ「Facebook」の高度なシステム構築、ネットワークの巨大化だけに目を奪われ、成功とともに多くのものを失った。弁護士が言った「悪い人ではないけれど、悪いように思われる生き方をしている」という言葉がとても印象的だった。
共に起業した友人のエドワルドは、経済専門で、裕福な家系から、友人であるマークを財政面・経営面からバックアップしようと懸命になるものの、「ネット社会」のスピードに取り残され、不運続きの結果、マークから解雇されるかわいそうな立場結局、でも、やはり「一生懸命」「友情」「感情」だけでは会社は成り立たない。ちょっと先が読めないところがあったのかなぁ~なんて思ったり。
途中、Facebookの経営に加わるショーンは、ネット社会の寵児で、起業家としての感は鋭いものの、過去に何度も訴訟に発展している。マークと出会い、完全にビジネスライクな付き合いでもう一度再起を試み、成功するものの、有頂天さから足元をすくわれ、会社をピンチに陥らせる…ダメダメだけど、どこか憎めないところもあったりして
「盗用問題」で訴えたウインクルボス兄弟。ハーバードの中でも家柄の高いエリートで、しかもスポーツマンしかし、マークの登場によって挫折続き確かに話を持ちかけてたのは彼らだけれど、完全に自分たちのステイタスアップのためで、「マークの世界」とはまるでレベルが違う。プライドを傷つけられてからはもう小学生レベルの行動で、学長にまで馬鹿にされる始末。最後は訴訟に持ち込んで和解金を得られたものの、なんだか一番バカバカしくて笑えたなぁ…金銭とは別の、プライドっていうんでしょうか。訴訟社会の象徴のように思えた。双子の設定だけど、性格の違う二人を一人の俳優が演じてたんですね。これは驚き
出演者といえば、ほとんど知らない人ばかり。マーク役は置いといてイケメンばっかり出てくるんですよ(はぎおの趣味とは違う)ただ、出演者を知らない分、「瞳の奥の記憶」同様、真っ白な状態で見ることができたので良かったかも。
ネット社会を象徴する作品だけれど、旧態依然としたエリート社会であったり、「パリ20区、僕たちのクラス」と同様、多国籍社会のアメリカが持つ人種問題がより物語を複雑にし、最後まで目の離せない展開でした。ただ、事情の異なる日本で受け入れられるかどうかはちょっと疑問かと。
監督はデビット・フィンチャー。これまで見てきた映画の中で5本の指に入るほどの衝撃作の一つ、「セブン」の監督さんなんですね。(って、他の4本はすぐ思いつかないけど)さまざまな社会問題をドライに、テンポよく描かれているところはセブンと通ずるものがあったけど、殺人鬼や極悪非道の人物が出てこないのにラストが後味の悪いという点では、今回もかなり衝撃かと。 (プロデューサーには(大好きな)ケビンスペイシーの名前も。そういえば「セブン」で強烈な印象を残しましたよね。)
それにしても、成功するということは「孤独」が付きまとうということなのかな…
今年は「映画イヤー」と決めて、1本目に選んだのはこちら↓
以前からなんとなく気になっていて、ようやく見に行くことができました。
以下ネタバレありです。
ストーリーはこちら↓
移民が多く暮らすパリ20区の公立中学校。正しい国語を身につけさせることこそ生徒たちの将来の幸福につながると信念を持つフランス語教師のフランソワだったが、様々な出身国を持つ24人の生徒たちが混じり合う新学期の教室で、思いがけない反発や質問に翻弄されてしまう。去年は素直だったクンバは反抗的な態度で教科書の朗読さえ拒否する始末だ。また、自己紹介文を書かせる課題が大きな波紋を巻き起す。(goo映画より)
すごい
完全にドキュメンタリータッチですが、ち密に計算されて作られたドラマだそうです。
でも、そう聞いても信じられません
それほど自然で、わざとらしくない。
それにしても…う~ん。日本なら完全に学級崩壊です
しかも思春期の10代の生徒ということもあり、一番生意気な世代。
お国柄もあってか、生徒たちは自由に発言し、まとまるものもまとまらない。授業も進まない
ただ日本と一番違うのは、移民が多く住み、家庭環境も全く異なること。
最初はただ単に、超うざい子供たちだなぁと思っていたけど、そういう背景がさらに複雑にしているのかもしれない。
はぎおならとっくにキレまくりそうですがその子供たちに対して、粘り強く、時には厳しく接する主人公の教師。
一人一人の発言に対して真摯に答えようとするものの、そこは人間。
言葉尻をとらえてからかった発言や、自由すぎる行動に、感情的になることもある
熱心になればなるほど歯車がかみ合わなくなったとき、挫折感が漂う
本当に粘り強く接していただけに、なんだか胸が熱くなってしまった
子供の頃は熱い先生ってうざいなぁと思ってたけど、大人には大人の言い分がある。
この映画、見る世代によって感じ方がずいぶん違うんだろうなと痛感しました。
見終わって気がついたけれど、2時間、BGMが全くなかった。
それでも、のめり込むほど見入ってしまう力強さは、全く演技経験のないという先生と生徒の「言葉」のやりとり。
言葉ってそれだけ難しいものだなぁと。
また、無駄な説明は一切なく、学校の中だけで生徒たちの気持ちや家庭環境、また先生たちの本音などを描いている。
それだけで、映画って成り立つんだなぁって、改めて驚きました
特に「正解」もなく、淡々と1年を描いてのラスト。
無力感も感じつつ、なんとなくのハッピーエンドのような、本当に自然なエンディング。
新年1本目、さまざまなことを感じる、いい作品に巡り合えてラッキーでした
年内にどうしても見ておきたかった作品の2本目、そして今年最後の締めくくりの作品です。
トムフォードという、ファッション界で頂点を極めたデザイナーによる監督作品と聞いて、なんとなく気になってたんですが、それ以外の情報をあまり入れず、「無心」で見に行くことにしました。
以下「ネタバレ」ありです!
ストーリーはこんな感じ↓
1962年11月30日。8ヵ月前に、16年間ともに暮らした愛するパートナー、ジムを失ったジョージは、この日で人生を終わらせようと決意、死の準備を着々と整えていた。だが、今日が人生最後の日だと思って眺める世界は少しずつ違って見えてくる。英文学を教える大学の講義ではいつになく熱く語り、いつもならうっとうしい隣家の少女との会話に喜びを感じていたのだった…。(goo映画より)
主人公が「死」を覚悟を決めて以降、無表情だった顔、言動が少しずつ変化していき、生きがいを見出すまでの1日を追った作品。
さすがというか、ファッションはもちろん、小物、インテリア、そして登場人物のしぐさに至るまで…映像すべてがスタイリッシュというか、洒落ている
で、はぎおはというと、その洗練された映像と、展開を追うのに精いっぱいで、見終わった後今一歩入り込めなかった気がする
哲学的で、詩的なセリフの一言一言が、重い
監督の人生を描いているという解説もある。
頂点を極めた人だけが味わう、「孤独」「哀しみ」ということなんだろうか…
でも、その孤独を受け入れることで、前向きになれる…
そう受け止めました。
だから、あのラストはちょっと悲しすぎる
主人公を演じたコリンファースって、80年代に英国美少年俳優ブームの一人ですよね
って顔を覚えてたわけではないけど、渋い役者さんに成長されて、特に今回の役は触れたら壊れそうな繊細な人物像が見事だったような気がします。
友人役のジュリアンムーアも良かったなぁ。元恋人がゲイであることを理解しながら、忘れられずにいる…そんな切ない感情が痛いほど伝わってきて…
あのラストを納得するために、細部までもう一度じっくり見てみたい、そんな映画です。