指揮者の秋山和慶さんが急逝された。
日本を代表する、世界的な指揮者のお一人。
とはいえ、正直、あまり詳しくはないのですが、長年「広島交響楽団」でもご活躍されてきたので、親しみのあるお名前でした。
地方の楽団を、20年以上にわたり関わって、海外での演奏会を成功させるほど世界でも活躍するようなプロ集団に育ててくれた、そんな印象です。
ちょっとピリッと緊張感がありつつ、ダンディで素敵な方でした。
昨年、大みそかまでタクトを振られるほどお元気だったのに、翌日元日に転倒されたケガが元で、1ヶ月もしないうちに亡くなられてしまった。
そんなことってあるんですね。まだまだお元気だっただけに、とても残念です。
以前も書きましたが、広島にはいろんな「プロ」集団があります。
広響もその一つ。
県内在住者はきっと子どもの頃から学校行事などで、演奏を聞いたことがあるはず。
私もその一人。
中学校の行事を皮切りに、何度か演奏会に行ったことがあります。やはりプロの生演奏は迫力がありますよね。
残念ながら、秋山さんの指揮・・・は生体感できなかった、と思います。それは心残りですが・・・
考えてみれば、秋山さんをはじめ、世界で活躍する名指揮者が地元の楽団を育て、レベルアップしてくれているのだな、と思うと、ありがたいことです。
小澤征爾さんの時にも書きましたが、同じ曲、聞きなじみのあるメロディも、演奏者はもちろん、指揮者が変わると全く違う表情を見せる。
何度か書きましたが、本当にそう思います。
スピードとか、どの楽器をメインに置くか、とか(あんまり書くと稚拙な表現にしかならないので止めます)作曲者が意図するところを、オーケストラでどのように表現するか。指揮者にかかっているんだな、と。
上に立つ人。集団をまとめるって本当に難しいこと。
時には厳しいことを言わなければならないこともあるでしょう。
プロ同士だから、意見のぶつかり合いもあるはず。
そこをどうまとめていくか。
今世間がザワザワしてますが
上に立つ人は、成功すれば賞賛されるけど、失敗すれば全責任を負わされる。凡人には想像できないほどプレッシャーかと。
確かに、上がおかしな方向に進むと下が立ち行かなくなることもあるし、顔も知らない下の失態の責任を取ることもある・・・
やり甲斐はあると思うけど、少々おかしな世の中。トップに立ちたい人、どんどん減っていくのかな?
また話が逸れましたが。
また広響でタクトを振っていただきたかった。いい影響を与えていただきたかったです。
心よりご冥福をお祈りします。