思いつくまま

思いついたことを書いています。

勝間和代著、上大岡トメ・イラスト『目うろこコトバ』(朝日新書)を読む。

2011年11月18日 23時14分26秒 | 読書
文字通り、勝間和代さんが「目からウロコが落ちる思いがした言葉」である。
これがPDCAサイクル(Plan、Do、Check、Action)の順に50個並べられている。
その言葉1つ1つに上大岡トメさんのイラストが付いている。
朝日新聞「be」に連載されていた「人生を変えるコトバ」がもとになっている。
『仕事のヒント』みたいな本だった。

50個のコトバのうち、気になったものを書き留めて、終わり。
Plan
・「言葉にすることが、思考である」、このブログもそういうこと。
・「やる気に頼るな、仕組みに頼れ」、これは納得
・「やることより、やらないことを決めよ」、ネットサーフィンなんかダメだとさ。
・「上司は思いつきでものを言う」、これは橋本治さんの本のタイトル、全くそのとおり。
Do
・「妬まない、怒らない、愚痴らない」、うらやましいですね~ってすぐに言いたくなるけど、って愚痴っているのはダメ。
・「Giveの5乗でいこう」、自分の得意技は何の見返りも求めずにGiveしまくる。
・「「とりあえず仕事」をやめる」、とりあえずビールもダメか?
・「努力は、結果でなく、過程にせよ」、結果ばかりを評価するのは良くない、努力もせずに偶然うまく行った場合もそれを評価してしまうこともある。
・「学ぶことは、まねること」、Twitter、勝間さんやいとうまい子さんのやっていることをマネして、いろいろ覚えることができた。
・「叱る量の5倍ほめろ」、なかなか褒めることができないなぁ。
・「記憶は体全体で行われている」、茂木健一郎さんにつながるか。
Check
・「1日0.2%の改善は1年で倍になる」、ほんの少しづつでもいいから改善し続けろ。
・「批判は認められたい欲求の裏返しである」、わかる気がする。
・「問題は当事者が認めるまで悪化する」、体のどこかが悪くても、気のせいだとか単なる疲れだと思って放っておいたら、どんどん悪化していることがある。身の回りで問題が生じていることはごまかさずに素直に認めたほうが良い。
・「期待を裏切られると、人は動揺する」、相手がここまでやってくれるものだと勝手に抱いていたら、やってもらえなくて、こんなハズではと失望が大きくなる。
・「自分ばかり損をしていると思うな」、過度な被害者意識は持たないほうがいいね。
・「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」、賢者は他人の失敗からも学べるということ。
Action
・「過去はいくらでもよいものに変えられる」、まぁそいうことかな。
・「不幸を幸運に、幸運を実力に変えよ」、セレンディビティ、偶然力
・「人は消去法でしか学べない」、いくつか失敗して、やっと正解がわかる。
・「ゼロイチ思考で考えるな」、○か×か考えず、あいまいでもいいということ。
・「幸せの総量は与えた幸せの総量で決まる」

さすがに前向きな勝間さんだな。トメさんのイラストも面白い。オワリ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

適菜収著『いたこニーチェ』(朝日文庫)を読む。

2011年11月05日 22時33分44秒 | 読書
哲学者のフリードリッヒ・ニーチェが、青森県恐山の「いたこ」のように降臨して、三木・ミッキーに乗り移って、オレ・吉田武昭の洗脳を解くという物語。

オレの先祖はプラトン、パウロ、カントといった哲学者らしい。哲学は妄想にすぎない。結果から原因を導き出そうとしているだけ。

プラトン派の哲学者は、原因と結果を取り違え、「普遍的真理」や「神」といった空っぽの作り上げた概念を前に置く、それを前提に議論を始める。
でも本当は「神」なんて存在しない、「普遍的真理」は存在しない、自分勝手な理想というか妄想から現実を導き出しているだけ。
この世はあっても、あの世なんて無いんだ。世界は自分の見た世界が存在するだけ、あの世に希望を託して、いつかメシア(救世主)がやってくると信じ込んでいるだけ。現実を直視しろ。

キリスト教は、人間の「生」そのものを否定、宗教は人間の心の弱みに付け込むだけ。
オウム真理教の信者が受けたマインド・コントロールみたいに。

当たり前って何だ、どこで決まっているんだ、何でも疑ってかかれ、オレにはオレの世界しかない、唯一自分の世界を切り開け、健康な肉体で己の真理を捏造せよ。

この本の最後の方で、唐突に「動物と超人のあいだ」のあたりからオレの洗脳が解かれていくのが少し違和感があったが、ニーチェの思想は面白くて好きだ。
宮台真司さんにもつながっている。

成功を収めたエライさんをいくら真似しても、誰でもがエラくなれるわけではない。こうすればうまく行くではなくて、勝ったやつが強いんだ。

「ツァラトゥストラかく語りき」って、こんな内容が書かれていたのか。

ここに出てくる「オレの母」のような人いるんだよなぁ、こういうオバハン。

自分の住んでいるマンションの最上階にバーがあって飲めたり、そこからいろいろなものをお取り寄せできたり、いいよなぁ。

読んだ内容が整理できず、ちゃらんぽらんな内容になってしまった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

堀江貴文著『成金』&『拝金』(徳間書店)を読む。

2011年10月16日 22時25分25秒 | 読書
今は刑務所に収監されてしまっているホリエモンの書いた本。

先に今年出た『成金』を読んだ。
この本で成金(なりきん)とは、成金趣味とかいう意味ではなく、将棋の歩が相手の陣地に入って「と金」になることをいう。

内容はAmazonから紹介
「世界に風穴をあけるぞ。僕らがいま生きているのはそのためでしかないんだ」
PCオタク、元カリスマ青年実業家、女子大生……個性的な面々が揃う“チーム・AKKA”。彼らは天才プログラマー・堀井健史のもと、新興IT企業を巧みにまるめ込み、資産の一部を中抜きしていた。最終目標はITベンチャーの雄、株式会社LIGTH通信の乗っ取り。携帯電話の販売代理店事業を全国展開し、創業10年あまりで時価総額5兆円の大企業へと登りつめた、ITバブルの象徴的存在だ。史上最大の下克上。チーム・AKKAは勝利を手にできるか。
前作『拝金』から遡り、物語の舞台は1999年、渋谷へ――。
IT勃興期を駆け抜けた男たちの野心を圧倒的リアリティで描く、まばゆくも壮絶な青春経済小説!

フィクションとの断りがあるものの、1990年代半ばから2000年過ぎまでのITバブルの頃にライブドアーを始めとして、ソフトバンクなどのIT企業に関わった人の名前が次々に出てきて、舞台裏ではそういうことをやっていたのか、という感じの内容で面白かった。
ただ、人の名前が多すぎて、チームAKKAの堀井健史・母の違う妹の由里子・高松大学・小山完・美月・サルこと広野、そして鮫島十三 、景山照栄、香坂大吉会長、朴一誠社長、山村宏明、小松崎栄、門田哲郎、和内昭博 しっかり整理しながら読まないと、これは誰のことを書いているのかわからないということにもなりかねないし、唐突にハムラビ法典が出てきたりするのはよくわからなかった。

------------------------------------------------------------------------------
『成金』が面白かったので、昨年書かれた『拝金』も読んでみた。

こちらのほうが、フィクションというよりも、もっとノンフィクションな感じだった。
登場人物は『成金』と同じ人物が何人も出てきた。
ホリエモンのライブドアーがどんどん大きくなって、プロ野球近鉄球団の経営に参入しようとしたり(結果的には楽天が仙台で球団経営に参入し、ソフトバンクも福岡の球団経営に参入)、敵対的買収でフジテレビの親会社のニッポン放送の株式を30%近くも取得したが、その後東京地検特捜部が動き出して、証券取引法違反でホリエモンが捕まって万事休すといった内容が書かれていて、こちらのほうが純粋に面白かった。

杉作君というのが何ともいいキャラクターで、鳩システムもよくできていたなぁ。

------------------------------------------------------------------------------
ホリエモン、刑務所から出てきたら、また何か花火を打ち上げて欲しい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

藻谷浩介著『デフレの正体』(角川ONEテーマ21)を読む。

2011年09月18日 22時22分22秒 | 読書
副題は、経済は「人口の波」で動く。経済を動かしているのは、景気の波ではなく人口の波、つまり、生産年齢人口=現役世代の数の増減である。
今は、景気の波を打ち消すほど大きい人口の波が日本経済を洗っている。

昨年ベストセラーになったが、今頃になって読んでも色褪せていない。この人は必ず客観的な数字でものを言っている。内容はすべては書ききれない。

藻谷さんの講演をもう何年も前に聴いたが、その時は刈谷駅前だったが、今度は大田川駅前。新日鉄名古屋製鐵所がある東海市、特急停車でセントレアへの通り道の駅なのだが、これといったものが何もない。愛知の駅前はJRも名鉄もどこも似たり寄ったり。
愛知はいつも引き合いに出されている。この夏にもまた愛知で講演しているし。秋にもある。
何とかこの人の講演に参加したいと思っても、仕事との兼ね合いでできなかった。

内需が拡大しないのは、景気が悪いから、とか、景気さえよくなれば皆がハッピーになると思い込んでいる人が多い。GDPが上昇したり、失業率が低くなったり、出生率が高くなれば、100年に1度の不況が克服されるというのも同じ。

いろいろと事実が書かれているが、ここには書ききれないくらい、自分達の常識を覆す内容になっていた。

出生数の絶対数の減少、団塊世代が次々に退職して、現役世代の減少、高齢者(所得はあっても消費しない)の激増

生産年齢人口の下落⇒供給過剰による価格の下落⇒在庫が腐る、経済が縮小する。
生産年齢人口の減少を補うものが何もない。生産性の上昇では追いつけない。

目標
①生産年齢人口が減るペースを少しでも弱める、②生産年齢人口に該当する世代の個人所得の総額を維持し増やす、③個人消費の総額を維持し増やす

処方箋
①高齢富裕層から若者へ所得移転させろ。
高齢富裕層は、筋金入りのウォンツ欠如、莫大な貯蓄を将来健康を損なった場合の医療福祉サービスに充てるために貯め込んでいるが、これを積極的には使おうとはしない。それで1400兆円死蔵している。こういう人が仮に平均年齢で亡くなっても、相続するのはまた60歳以上の高齢者ということになり、使うことなく死蔵されていく。
これを生前贈与などで少しでもいいから若者に回して、お金を使わせろ。

Wiiの任天堂、ヒートテックのユニクロ、東京ディズニーシー、ハイブリッドカー、地デジ対応テレビの買い替えは、高齢者でもお金を使わせるような「言い訳」を与えている。

高齢者医療福祉産業は、きつい・汚い・長時間低賃金労働となってしまっている。これは「政府の失敗」、医療費・介護費用の政府支出の負担を抑えるために政府が価格統制をしてきたが、戦後の住宅供給と同じように市場原理に任せるのが良い。

②女性の就労と経営参加を当たり前にしろ。
これは言っていることはもっともだが、具体的に女性を就労させる方策が見えなかった。

③外国人労働者を増やしても焼け石に水、それよりも外国人観光客・短期定住客を増やして、お金を落としていってもらえ。

勝間和代さんなどが声を高くしておっしゃっている、デフレ対策には日銀が金融緩和をして貨幣供給を増やせ、というものについても機能しないとのこと。

前置きが長くて、なかなか本題に入ってもらえなかったが、読めばそれなりに、そうだそうだと思えたなぁ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

長谷部誠著『心を整える。』(幻冬舎)を読む。

2011年09月01日 23時16分16秒 | 読書
サッカー日本代表でヴォルフスブルクで活躍するハセベの本。3月に出てあっという間にベストセラー。
本の文字がジャパンブルーだった。

ハセベのどこがどうということもないけど、遠藤ヤットと共にいつの間にか代表になくてはならないボランチであり、キャプテンマークを巻いている。
浦和レッズでJリーグ&ナビスコカップ&天皇杯&アジアチャンピオンズリーグで優勝して、移籍したヴォルフスブルグでもドイツ・ブンデスリーガーで優勝、日本代表としても1月のアジアカップで優勝、それはそれは輝かしい成績を残している。

1人暮らしなのに、夜遊びはしないし、アルコールもほとんど口にしないし、ロン毛・茶髪にするとかパーマをかけるということもなく、スター気取りなところもなく、ゲームやネットサーフィンに興ずることもなく、就寝の前には心を落ち着けて、ともかく人間性が真面目な選手というのがよくわかる内容だった。

この人は読書ノートをつけている。いろいろな分野の本を読んでいる。 勝間和代さんや本田宗一郎・松下幸之助といった人の本も読んでいる。
ミスター・チルドレンの歌を聴いている。

ヴォルフスブルグのマガト監督の練習は厳しすぎるくらい厳しい。
組織のバランスを保ち、穴を埋め、潤滑油になっている。正論は振りかざさず、他人の失敗を自分の教訓とし、マイナス発言をしない。
迷った時こそ難しい道を選ぶ。
1月のアジアカップ、予選リーグのシリア戦や準決勝韓国戦で中東の笛を吹いたイラン人審判・トーキー氏にしっかりとしたレフリングをするよう話をしたり。

ハセベ、まだ若いのにあんたは本当に偉いよ。この本も売れるわけだ。 
自分も見習うところが非常に多かった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

和田秀樹著『なぜ若者はトイレで「ひとりランチ」をするのか』(祥伝社)を読む。

2011年08月13日 23時50分00秒 | 読書
本当にそんなことがあるのかというのが率直な感想。
便所メシなんて、今流行の「クサイ、汚い、不潔」じゃないのか?

大学で「便所メシ禁止の張り紙」って、大学はそんなに同じ人と同じ授業ばかり取るわけではないから、学食に行く時間だって違って当然だと思っていたが、今ではそうではないらしい。
スクールカースト型のいじめって、そんなに怖いのか?価値観なんて十人十色。人気がない=最低な人間、ではない。3軍だっていいじゃんか。我が道を行けよ。「1番じゃなきゃいけないんですか?」ってハスブネさんも言ってたし。別に不正をしているわけでもないのに、周囲の目ばかり気にしすぎちゃって。
ゆとり教育がダメにしたというよりも、体罰禁止!って言い出してからダメになったと思う。引きこもりを治すには、やっぱり戸塚ヨットスクールだよ。
ネットだけの付き合いがすべてではないよ。男女もカラダだけの付き合いが先で、本音を言わない付き合いなんて、本音を言い合ってから理解し合うまでぶつかれよ。
「人間性」って何?性格がいい人間って学校教育で育てるものなのか?家庭で育てるのは無理なのか?自分は性格が悪いからな、アマノジャクだし、そんなに寛容じゃないし。人間というものは複雑なもので、良かれと思ってやったことが理屈どおりにならないことが多い。やせよりやや太めのほうが長生きするのに、無理してダイエットしちゃってる人も多いし。バイト敬語(1万円からお預かりします。)を使う人は、人間性が良いってことになるのか?言葉づかいが丁寧なだけでは計れないよ。
IQよりもEQ(こころの知能指数)だよって何、IQもEQも高いほうがいいに決まってるよ。
もう20年も低成長だな、高度経済成長って夢のまた夢、だから贅沢って言葉が死語になった。バブル世代の40代は異様に楽観的らしいが、それに対して、20代が異様に心配性で老後のために今から蓄えておくとか、男が草食系とか。野心がないことが国の成長を阻害しているのか。

この精神科の医師が言うとおり。ともかくご心配なく、他人はそこまで他人に関心なんか持っていないから。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

宮台真司著『14歳からの社会学-これからの社会を生きる君に-』(世界文化社)を読む。

2011年07月30日 21時46分46秒 | 読書
社会学者の宮台真司・首都大学東京教授が中学生のために書いた社会学の本。
この先生の本や講義の内容は非常に難しいイメージがあるので、何かわかりやすいものはないかと探したら、見つかったのがこの本だった。
中学生向けとなっているが、自分にはちょうど良いレベル(それでもわかりにくい部分もあった)だった。
社会学というのは、政治学・経済学と哲学・倫理学の間にあるような感じで、自分の思っていた社会学の本とは少し感じが違った(中学生向けなのだから無理もない)が、いろいろと考えさせられる内容だった。


「みんな」って、今の世の中では誰のことを指すのか?「死」ってどういうこと?「生きる」って?本当の「自由」って手に入るのか?などなどについて書かれていた。

「行為功利主義」、どんな行為をすれば人が幸せになるか。⇔「規則功利主義」、どんな規則が人々を幸せにするか。この2つはしばしば対立する。制服がある学校と無い学校、どちらが良いか。
「主意主義」、この世には不条理や理不尽で満ちている。⇔「主知主義」、人間の知識はすべてをおおえる。
社会学は主意主義、意思を出発点にする。「意思」があるからこその人間。
どんなに社会が良くなっても人々が幸せになるとは限らない。幸せとは単純なものではない。お金持ちになっても幸せにはなれない。カネの切れ目が縁の切れ目だったりもする。
「期待水準」と「願望水準」を複素数的に理解する。
理解があって初めて承認される。

大人でもホンネは「しょせんやったもん勝ちさ」、変化した社会は元にはもどらない。過去に戻れって言ってもそれは無理、電車の中などでマナー違反を注意したあと、昔だったらみんなが加勢してくれて、注意された人が引き下がったが今はそうはいかない。「共通感覚」が崩れている。
(先日、名鉄電車の中で女性に絡む男性を注意した韓国人男性が逆にボコボコにされた傷害事件もあった。)
昔は勤勉が美徳だった。キレイゴトにおどらされない、「仕事で自己実現」というのはキレイゴト、会社は慈善事業ではやっていけない。「コンプライアンス」などといくら叫んでみたところで、所詮TOPに逆らえばお払い箱になるのがオチ。
「人のために役立つ仕事がしたい、人に尊敬されたい、それで人並みにお金ももらいたい」なんて、○○議員みたいなのは虫が良すぎる。

「人間」にだけは高い期待を持つべきである。「感染」を与えてくれる人は大切、この宮台先生は、小室直樹、廣松渉、ノーム・チョムスキーに感染した。感染したら卒業し、また新たに感染しって、何度も繰り返すことによって、自分自身も変わっていく。
肩書きはあてにならない。非常事態でパニックになった時に、その人が信頼できる行動を取るかどうか。本当に信頼できるかどうかの判断は保留しておいて、こりゃダメだと思ったときに切ればいい。塾にこそ「スゴイ」教師がいる。

生と死、死があるからこそ自分はここにいる。死は「コミットメント(=熱心なかかわり)」と表裏一体、死を受け入れて、自分を受け入れる。「社会」の中で多くの人に「承認」され祝福されながら死んでいくのは難しくなる。
「世界」は思い通りにはできない。自分の死を悟ったら悪あがきはしない。

「歴史」を学ぶというと、年号を記憶することや、偉人列伝を味わったり、歴史物語に感動することのようにとらえがちだが、学問的な意味は全く違う。
歴史を知るというのは、戦略的にものを考えること、誰にとっての戦略か考えれば、歴史は複数ある。この社会がこの社会であり続けるのは、中身が変わっても形が維持されるから。歴史は流れでとらえる。

まとまりがなくなった。

最後に、先日の宮台真司vs小林武史対談のリンクを貼っておく。
http://ht.ly/5G2ae
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北野武、ミッシェル・テマン著『Kitano par Kitano -北野武による「たけし」-』(早川書房)を読む。

2011年07月09日 00時33分33秒 | 読書
これはフランス人記者のミッシェル・テマン氏のインタビューに、ビートたけちゃんが語ったことをフランス語で文字起こししたものを、松本百合子氏が日本語に翻訳したもの。350ページ超の本で読み応えがあった。

1~5章までは、ビートたけちゃんの小さい頃から下積み時代を経て、ツービートで漫才ブーム、そしてピンで北野武として人気を博してきた思い出話、浅草や家族や深見千三郎師匠や弟子やフライデー事件やテレビ界のことなどが語られていて、非常に懐かしかった。
6章から10章までは、北野武監督の映画、ビートたけちゃんが出演した映画のことなどを中心にバイク事故で死に直面したことなどが語られていたが、自分はほとんど北野武監督の映画の良さがわからないので、ベネチア国際映画祭で金獅子賞や銀獅子賞を取った作品だとか言われても、まぁそんなものかと思うような程度の内容だった。
「戦場のメリークリスマス」、「HANA-BI」、「菊次郎の夏」、「座頭市」、「ソナチネ」、「TAKESHIS'」、「監督・ばんざい!」、「3-4X10月」、「あの夏、いちばん静かな海。」、「その男、凶暴につき」、「みんな~やってるか!」、「キッズ・リターン」、「BROTHER」、「Dolls(ドールズ)」、「アキレスと亀」、「バトル・ロワイアル」「血と骨」といった映画が紹介されていた。
明治大学も中退だったはずが、30年以上経った2004年に卒業証書を渡されたとか。
11章からテレビドラマ、12章は絵画を描くこと、13章は科学、たけちゃんはコンピュータが嫌いだけど、数学は得意だし、物理学にも興味を持っている。このあたりからはまたまた面白かった。
14章の「あっぱれニッポン!」、格差、ライブドアー事件、バブル、政治やヤクザ、小泉純一郎、天皇制や靖国神社問題について語っているし、15章のアジアの問題や人類の危機では、北朝鮮、地球温暖化や環境破壊について語っていた。
16章はアフリカ、ベナン共和国の重要人物のゾマホン氏とのこと、17章が友達、18章が畳の上での告白話で、たけちゃんの宗教観や死生観についても語っている。でも、最後はやっぱりマザコンなたけちゃんで終わっていた。

ビートたけちゃん、毎週土曜日夜10時からのTBS系の番組では、結構本領を発揮していて、共感が持てる。「はげど!」(激しく同意!)。
やっぱりたけちゃんは頭の回転が早いし、適度に毒もあっていいねぇ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

勝間和代著『不幸になる生き方』(集英社新書)を読む。

2011年05月14日 17時30分00秒 | 読書
勝間和代さんの1年前の本。
不幸になる生き方を知る、それを反面教師として幸福になるということ
自責の人他責の人

有責の法則
自分のせいではなくて悪いのはアイツ、しょうがない、人生は計画どおりに進まない、などと口から出るようになったら要注意
小さな約束は徹底的に守る
迷ったときには、リスクの高いほうを選んでみる
日常のなかのリスクを点検し、リターンとの比較をしてみる
顧客接点のある仕事・数字で結果の出る仕事に積極的に参加する
信頼に足る人間であるというシグナルを出す

双曲の法則  
将来の利益のために目先の快楽をいかに我慢できるか
自分の10年後をを考えてみる
酒やネットサーフィンは時間泥棒
   ↑  ↑  ↑
この法則は先が短い人にはムリな話だ

分散の法則
幸せは1つのカゴに盛ってはいけない、 一極集中はリスクに弱い
自分にとっては、ドラゴンズが負けても、グランパスが勝てばよいし、グランパスが負けても浅田真央ちゃんや安藤ミキティが素晴らしい演技をすればよい

応報の法則
他人を非難するな、ネガティブになるな
三毒追放-妬まない、怒らない、愚痴らない 
三薬実行-褒めよう、笑おう、感謝しよう 

稼動の法則
ずぼらになるな、失敗を怖れるな、面倒くさがるな、様子見をするな→自分は様子見ばかりだな
PDCAのA(Action)は行動ではなくて「是正」、「行動」はD(Do)だった
SMARTで目標設定する-シンプルに、数字にする、少し頑張れば達成できる、成果が測れる、期限を区切る

内発の法則
他人と比べることなかれ、欠点の修正ばかりにとらわれずに、長所や強みを伸ばせ
ストレングス・ファインダー
幸せのツボを「見える化」、自分がハッピーと感じたことを記録する

利他の法則
こんなにやってあげたのだからとか言って、見返りを要求するな
互いに褒め合う 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

香山リカ著『人生の法則』(ベスト新書)を読む。

2011年04月29日 17時54分54秒 | 読書
1年前に出版されたいつもの香山リカさんの本なのだが、物理学などの普遍理論・ことわざと人の心とを結びつけて考えてみたもので、非常に面白かった。

プロローグ
44歳問題、女性は恋愛・結婚・出産・転職をあきらめずに再チャレンジできる年齢のギリギリのところが44歳、アラフォファ!

知るだけでココロがラクになる10章
 <幸福量>保存の法則⇔質量保存の法則、運動量保存の法則
エミー・ネーターという女性数学者の定理=「対称性(不変性)があるところには必ず保存則があり、保存則があるところには対称性(不変性)があることを意味する」
(2008年ノーベル物理学賞の小林・益川理論で対称性は破られた。)
人間の心のエネルギーは減っても必ず補充される。
人生の幸福量は一定で、良いこともあれば悪いこともある、人生「ならせばみな同じ」
 <恋愛>自由落下の法則
どんなにラブラブな相手でも、恋愛感情は長くは続かない。イヤだと思っていったん下り坂を下りだすと、とどまることを知らずにどん底まで落ちてしまう。
検索キーワードの上位、「夫 死んで欲しい」!!問題、お~~コワッ~!!
 <不安>速度不変の法則⇔光速度不変の法則
ウソでもいいから不安を取り除いてほしい。これさえ飲めば病気が治る!なんてね。
不安な時こそ、視野を狭くして、なるべく過去や未来に目を向けずに、現在のことだけに集中することにより、不安のスパイラルをストップさせる。
 <健康オタクと不健康>定比例の法則
アンチエイジング・メタボ・ダイエットがブームだが、ちょい太のほうが長生きする。
やせた自分は早死にするのか。orz
「健康のためなら死んでもいい」というジョーク、健康に気を使いすぎると、結果的にストレスから不健康になる。自然に任せるのが一番良い。
 <お仕事>慣性の法則
物体に力が働かなければ、静止した物体はいつまでも静止しているし、運動している物体はその速さで等速直線運動を続ける。
仕事を始めるに当たっては、軌道に乗せることが大切で、ムリに力を入れすぎない。いったん軌道に乗れば、惰性や少しの力で動いていく。惰性は悪いことではない。
他人の意見やネットの情報を大量に取り入れ過ぎて、自分は何もしていないからとあせって、じたばた動き出すのはよくない。ボッ~~としている時には、力も加わっていないので、ゆったりかまえることも必要である。
 <気分>熱伝導の法則
熱も人の気分も伝導するっちゅうことやね。「二次うつ」、東日本大震災の悲惨な映像ばかり見ていると、健康な人でも伝導して調子が悪くなるのでご用心。
昨年の今頃、職場では病気で2人も休んでいる状況で、1つ間違えばみんなが共倒れする危険もあったけど、そこは自分でも本当によく頑張って仕事してきたものだ。
 <コミュニケーション>作用反作用の法則
上司が部下にガミガミ言えば、おとなしい部下だって突然反撃してくるってことだね。また、マジメで硬そうな人ほど、心の奥深くでは何を考えているのかわからなかったりする。時々、あの人がなぜそんなアホなことをするのかってことがあるもんなぁ。
でも、最近はツイッターが出てきて、一方的に言いっぱなしのこともしょっちゅう、というか、あれはそれでいいのだ。作用反作用の法則と思って質問しても、スルーされてしまうことに怒る人もいるけど、それはそういうものなのだ。
香山リカさんもこの本を書いた時はつぶやいていなかったようだが、今はつぶやくようになって自分もフォローしている。結構アホなことつぶやいているよね。でも、それでいいのだ。
 <ネット>「悪事千里を走る」の法則
これはコワイよ、本当に。「人の噂も七十五日」って言うけど、ネットはそうはいかず、残ってしまうんだ。ブログに書いたりTwitterでつぶやいたことをあとで削除しても後の祭り。どんどん広がっていってしまって、止める手段がない。
香山リカさん、「占い師」の肩書きがついてしまっているとのこと、お気の毒様。もうどうしようもないよなぁ。
 佳人薄命の法則
佳人は早死だと思って読んだら、そういうことが言いたいのでなくて、美人は得だということ。佳人薄命なんて、美しくない女性の負け犬の遠吠え、女子大生がお洒落になるのは、自分の母親のようになりたくないからなのか。
10 盛者必衰の法則
日本はアメリカに次ぐ経済大国だったはずなのに、いつの間にか中国に抜かれている。
勝ち組と負け組み、特に勝ち組と思っていてもいつ転落するかわからないし、勝ち組には負け組みにわからない悩みもあるらしい。人生、山あり谷あり、おごれる者は久しからず。

エピローグ 全か無かの法則
カツマーカヤマーではなくて、遥洋子さんの「ぼちぼちの法則」が大切、人生に勝敗は無い、って負け犬は遠吠えしているような - - -。
でも、決して香山リカさんは負け組ではないから、そういうことが言えるのかもしれないなぁ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする