アジャンのサン・カプレ大聖堂 Cathédrale Saint-Caprais d'Agen
フランス南部: (3)アキテーヌ地方(La region d'Aquitene)
c. アジャン Agen(ロット・エ・ガロンヌ県 Dep. de Lot et Garonne)
アジャンは、ツールーズとボルドーの中間に位置するガロンヌ川(La Garrone)河畔の町です。人口は3万人ほどですが、ロット・エ・ガロンヌ県の県庁所在地です。
この町を訪れようと関心を持った動機は、フランスのサンティアゴ巡礼路・ル・ピュイ・ルートの中で、フィジャック(Figeac)からロカマドール(Rocamador)を経由してラ・ロミウ(La Romieu)に至る第2ルート(GR6 /GR652)の途中にある重要な巡礼地であったことです。
私がアジャンを訪れたのは2007年6月の事でしたが、忘れがたい思い出があります。主要ルート(GR65)を辿る3日間のサンチャゴ巡礼を終えて、モワサック(Moissac)で1泊後、翌朝の鉄道で来る予定でした。ところが、その朝モワサックの駅に行ったところ、鉄道(SNCF)のストライキのため、終日運休になるとのことでした。しかし、夕方にはアジャン駅まで、バスを運行するとのこと。やむなく、そのバスを利用することにしたのです。
バスで、アジャンに向かう途中には、原子力発電所がありました。日本では、通常海に面して原発がありますが、フランスでは内陸に立地されていることに驚きました。
アジャン近郊の原発
暫くすると、アジャンの駅に到着。
アジャンの駅
私は、駅から近いホテルを予約していました。
私が泊まったホテル
このホテルのすぐ近くには、サン・カプレ大聖堂 Cathédrale Saint-Caprais d'Agenがありました(記事冒頭の写真参照)。この大聖堂はロマネスク様式で12世紀に建造されています。この建物は、フランスの歴史的建造物に指定されていますが、同時にユネスコの世界遺産(Patrimoine mondiale de l’UNESCO)にもなっています。
また、この大聖堂のすぐ近くには、時計塔のある教会がありました。
アジャン教会の時計塔
さて、翌日のことですが、少々時間のゆとりがあったので、アジャンからサンティアゴ巡礼路を歩きました。そのルートは、市街地からガロンヌ運河(Canal de Garrone)に沿って延びて いました。
巡礼路沿いの運河
このガロンヌ運河は、トゥルーズとボルドー近郊までをつなぐ、約200kmの運河です。その運河に沿って巡礼路を歩いて行くと、ガロンヌ川と交差していました。ビックリしたことには、ガロンヌ川に架かる橋の上にその運河が築かれていました。
ガロンヌ川に架かる橋
さて、私は2回目の巡礼のために、翌年この町を再訪しました。その折に、サン・カプレ大聖堂に立ち寄りました。その時、司教さんは執務室に案内して下さり、この大聖堂に立ち寄った記念のスタンプを押してくださいました。司教さんが、私がどこから来たのかと尋ねましたので、“日本からです。”と答えると、”日本人にお会いするのは非常に珍しいことです。”と仰っていました。
アジャンにやって来る巡礼者として、恐らく私は数少ない日本人ではないかと思いました。
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