先日国際環境NGOのWWFジャパンが「生きている地球レポート」を発表しました。
https://www.wwf.or.jp/activities/lib/5153.html
レポートでは、1970年から2018年の約50年の間で生物多様性が69%減少していることを明らかにし、緊急の対策の重要性を訴えました。
内容もとても分かりやす興味深いものでした。
レポートの中に出てくる言葉で「エコロジカルフットプリント」という言葉が出てきました。
「エコロジカルフットプリント( ecological footprint)」とは、人間の活動において、地球環境にかけている負荷の大きさを図る指標です。
人類が使用する資源を再生産、及び廃棄物の浄化に必要な面積を表しています。
例えば、
化石燃料を燃やすことによって排出されるCO2を吸収するために必要な森林面積
道路や建築物等に使われる土地面積
食糧の生産に必要な土地面積
紙、木材等の生産に必要な土地面積
などがあげられます。
私たちの身の回りの土地だけでなく、食料をつくるための化成肥料や、運送するために使われた燃料なども含まれるので、莫大な大きさになります。
ちなみに
WWFが紹介しているエコロジカルフットプリントの計算式は以下の通りです。
エコロジカルフットプリント=人口×1人あたりの消費×生産・廃棄効率
エコロジカルフットプリントは経済的に発達している先進国の方が大きい傾向があるようです。
高所得国と低所得国の差は、3~4.5倍と言われていて、本来あるべきではない地球の資源という富の不平等な配分が行われているのが現実です。
国別でエコロジカルフットプリントの大きさを見ると、人口の多いアメリカや中国をはじめとする大国や、急成長を遂げているインドやブラジル、ロシアの新興国が入ります。
そして日本は5位に入っており、環境に負荷をかけている国だといえます。
日本のエコロジカルフットプリントは5.0gha/人。
もし世界中の人が日本人と同じ生活するために必要になる地球の個数は2.9個だと言われています。
日本の環境負荷で最も多いのは二酸化炭素の排出(カーボンフットプリント)といわれており、排出の抑制が大きな課題となっています。
引用
https://myethicalchoice.com/journal/sustainable/ecological-footprint/