11月17日(金)藤原晶世 室内楽コンサート
第151回東京芸術センター定期演奏会
東京芸術センター天空劇場
【曲目】
♪ エルガー/山中惇史編/愛の挨拶 Op.12
♪ クライスラー/山中惇史編/愛の喜び
♪ ブラームス/チェロ・ソナタ第2番ヘ長調Op.99~第2楽章
♪ クライスラー/ウィーン奇想曲
♪ ポンセ/エストレリータ
♪ バッハ/イタリア協奏曲 BWV971(弦楽三重奏)
♪ ♪ ♪
♪ サラサーテ/ナヴァラOp.33
♪ クライスラー/プレリュードとアレグロ
♪ モーツァルト/ピアノ四重奏曲ト短調 K.478
【アンコール】
♪ モンティ/チャールダッシュ
【演奏】
Vn&Vla:藤原晶世/Vn:青木尚佳/Vc:藤原秀章/Pf:開原由紀乃
国内外で活躍中の若手ヴァイオリニストで、ヴィオラも演奏する藤原晶世さんの呼びかけで集まった若手アーティスト達によるコンサートを聴いた。演奏会の前に関係者のパーティーにおよばれして、普段よりもいい気分、ハイテンションで臨んだコンサートはとても楽しかった。
プログラムは、アンコールピースにもなるポピュラーな小品もあれば、多楽章の作品もあり、硬軟織り混ぜた内容で聴き応え十分、楽しかったパーティーの気分を一層高めてくれた。どの曲を聴いていても感じたのは、アンサンブルの風通しの良さと、打てば響く当意即妙な、気の効いたプレイヤー間のやり取り。メロディーを歌わせるセンスの良さ、アンサンブルの受け応えのやり取りの妙などを聴いていると、衒うことなく音楽をする喜びがストレートに伝わってきてワクワクする。
クライスラーの「愛の喜び」で3拍子の刻みを受け持つ藤原さんの、ワルツらしいちょっぴり前のめりのリズム感も印象的だったし、開原さんのピアノは、ベヒシュタイン独特の響きに合った味のある歌い回しが良かった。青木さんと藤原きょうだいによる「イタリア協奏曲」を聴いていたら、ドイツ語のムジツィーレン(musizieren)という言葉が浮かんだ。この言葉、辞書を引けば「複数の人数で音楽を演奏する」とあるが、僕の勝手な思い込みかもしれないが、この言葉からは一緒に音楽するのが楽しくて仕方ない様子が思い浮かび、まさにそんな気分が伝わってきた。
そうしたアンサンブルの楽しさに加え、後半に青木さんが弾いたクライスラーの「プレリュードとアレグロ」では、打ちのめされるほどの体験をした!大きく深い息遣いで、貫禄と気品に満ち、高貴な香りが漂う艶やかで神々しい光が、宇宙の彼方まで伸びて行くようで、暗くて広いステージのなか、青木さんに一人にスポットライトが当たっているようなオーラを感じ、心を奪われた。
プログラムの最後に置かれ、このコンサートでは一番の大曲、モーツァルトのピアノカルテットでは、再びムジツィーレンの愉悦を味わうとともに、モーツァルトの短調楽曲から醸し出される切なさや切迫感も伝わってきた。アンコールの「チャールダッシュ(このアレンジ、面白いし効果抜群)も含め、4人の生き生きとしたやり取りを見て、聴くことで音楽をすることの歓びを共に感じ、素敵な場所に居合わせたことに幸せを感じた。
演奏会のお知らせ
音楽ネットワーク「えん」シリーズ「今を生きる作曲家に焦点を当てて 第2回」出演:小泉詠子(MS)、山口徳花(Vc)、奥村志緒美(Pf)
CDリリースのお知らせ
さびしいみすゞ、かなしいみすゞ ~金子みすゞの詩による歌曲集~
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♪ バッハ/イタリア協奏曲 BWV971(弦楽三重奏)
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♪ モーツァルト/ピアノ四重奏曲ト短調 K.478
【アンコール】
♪ モンティ/チャールダッシュ
【演奏】
Vn&Vla:藤原晶世/Vn:青木尚佳/Vc:藤原秀章/Pf:開原由紀乃
国内外で活躍中の若手ヴァイオリニストで、ヴィオラも演奏する藤原晶世さんの呼びかけで集まった若手アーティスト達によるコンサートを聴いた。演奏会の前に関係者のパーティーにおよばれして、普段よりもいい気分、ハイテンションで臨んだコンサートはとても楽しかった。
プログラムは、アンコールピースにもなるポピュラーな小品もあれば、多楽章の作品もあり、硬軟織り混ぜた内容で聴き応え十分、楽しかったパーティーの気分を一層高めてくれた。どの曲を聴いていても感じたのは、アンサンブルの風通しの良さと、打てば響く当意即妙な、気の効いたプレイヤー間のやり取り。メロディーを歌わせるセンスの良さ、アンサンブルの受け応えのやり取りの妙などを聴いていると、衒うことなく音楽をする喜びがストレートに伝わってきてワクワクする。
クライスラーの「愛の喜び」で3拍子の刻みを受け持つ藤原さんの、ワルツらしいちょっぴり前のめりのリズム感も印象的だったし、開原さんのピアノは、ベヒシュタイン独特の響きに合った味のある歌い回しが良かった。青木さんと藤原きょうだいによる「イタリア協奏曲」を聴いていたら、ドイツ語のムジツィーレン(musizieren)という言葉が浮かんだ。この言葉、辞書を引けば「複数の人数で音楽を演奏する」とあるが、僕の勝手な思い込みかもしれないが、この言葉からは一緒に音楽するのが楽しくて仕方ない様子が思い浮かび、まさにそんな気分が伝わってきた。
そうしたアンサンブルの楽しさに加え、後半に青木さんが弾いたクライスラーの「プレリュードとアレグロ」では、打ちのめされるほどの体験をした!大きく深い息遣いで、貫禄と気品に満ち、高貴な香りが漂う艶やかで神々しい光が、宇宙の彼方まで伸びて行くようで、暗くて広いステージのなか、青木さんに一人にスポットライトが当たっているようなオーラを感じ、心を奪われた。
プログラムの最後に置かれ、このコンサートでは一番の大曲、モーツァルトのピアノカルテットでは、再びムジツィーレンの愉悦を味わうとともに、モーツァルトの短調楽曲から醸し出される切なさや切迫感も伝わってきた。アンコールの「チャールダッシュ(このアレンジ、面白いし効果抜群)も含め、4人の生き生きとしたやり取りを見て、聴くことで音楽をすることの歓びを共に感じ、素敵な場所に居合わせたことに幸せを感じた。
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