2月18日(金)~20日(日) 先週の資料組織演習に続き、3つ目のスクーリング科目となる「レファレンスサービス演習」を、この金土日の集中授業で受けた。担当は毛利先生。 授業内容は3つのスクーリング科目の中で一番わかりやすく、図書館業務を離れて利用者の立場として聞いても役に立つものだった。先生の話もとても興味深く、厳しさもほどほどなので、講義を聴く側としてのストレスもこれまでで一番小さかった。初日の授業の冒頭での「水分補給は大切ですから、授業中も遠慮なく水分を取ってもらって構いません。」、というひと言だけで緊張がほぐれた。先月のスクーリングでは、水分補給どころか、机に飲み物を置いておくことすら禁止だったので… そうしたフレキシブルな心配りだけでなく、話の内容もとても柔軟で多彩。「現場の叩き上げ」と自称する先生は、図書館の現場で長年培われた経験と知識が豊富なだけでなく、自ら積み重ねてきた研究分野の成果なども講義に活かし、様々な引き出しから興味深い話、役立つ話を次々に紹介してくれ、聞いていても飽きることがない。自らの研究分野のメインは「心霊研究」。死んだ人々の世界のことを学問として本気で研究しているということで、レファレンス・サービスの話をするときも、死後の世界をも視野に入れた広い立場からの話が、間接的に本題と結びついていたことも面白かった。 前置きが長くなったが、3日間のスクーリングで教わった要点をレポートしておこう。「レファレンスサービス演習」の目的は、利用者の求める資料や質問に迅速で適切な案内を行うために使うレファレンスツールについて体系的に、更には各論の入口にも踏み込んで学ぶこと。これは、司書を勉強し始めた者なら誰でも記憶に新しい、ランガナタンの「図書館の5つの原則」の4番目、「読者の時間を節約せよ」と深く結びついている。 レファレンスツールを、「本を探すためのツール」「雑誌記事を探すためのツール」「所蔵先を調べるためのツール」など、目的に沿って大きく分け、最初に配られた70問の演習問題を一つ一つ丁寧に紐解きながら、適切なレファレンスツールにはどんなものがあるかを紹介して行く。 授業で取り上げたツールには、既に「情報サービス概説」のテキストで学び、試験も終えたことと重なる部分があり、そのときに学んだ内容を復習するのにも役立ったが、先生が現場で経験した具体的な事例を交えて、わかりやすく解説してくれると、独習ではわからなかったことがスーッと理解でき、すぐにでも実践で使ってみたくなる。 そんな感じで授業が進み、演習問題の解説を一つ学ぶごとに、一つおりこうになっていくのを実感でき、お得感も大きい。話は時に「心霊研究」に関する話題に大きく踏み込んで長くなるのだが、「かなり脱線したな」と思っても、授業は事前に配られたシラバスのスケジュールに殆ど沿って進むので、これらの面白い脱線話もプランに組まれていたのかも知れない。 毛利先生といえば、日本図書館協会で出しているビデオ 新・図書館の達人シリーズ「レポート・論文作成法」で、学生が参考文献集めに奮闘しているとき、図書館の複写コーナーで登場する、「寡黙で穏やかなシルバーさん」のイメージが強かったが、教壇に立つホンモノの毛利先生は、淀みなく言葉が続き、時に情熱的に語り掛けてくるアクティヴな先生だった。 3日目に行なわれた試験問題は全部で10問。全て、与えられた問題を解決するために最も適切なレファレンスツール(冊子体でもデータベースでも可)を一つ、その書名(商品名)と出版者(提供先)をそれぞれ記すというもの。体系的に学んだツールからほぼまんべんなく出題された。 持ち込みは全て可だったが、失敗したのは電子辞書を忘れたこと!「荻生徂徠の『政談』が、どの全集に入っているかを調べるには」という問題で筆が止まってしまった。「荻生徂徠」なんて読めないし、日本人かどうかもわからない。『政談』という書名から、政治談議ということか…、それなら、そんな古いものではないだろう、と見当をつけ、ツールとして選んだのが『現代日本文学綜覧シリーズ』。「司書を目指す者が荻生徂徠を知らないなんて」と笑われてしまうかも知れないが、知らないものは知らないし、調べる手段もなければ如何しようもない。電子辞書を忘れたことで10点も損してしまった!電子辞書は「レファレンス・サービス演習」の試験でも必携品! だけど、他の9問は何とか大丈夫かな、と思いたい。よもや「不可」はないはず! 宿題もなく、予習復習も特に求められず、試験対策は授業をちゃんと聞いて、しっかりノートを取っていれば何とかなりそう、という感じだったので、先月の辛いスクーリングで苦しみを共有して結束が高まったときのメンバーで、3日間、昼休みや休憩時間にはいろんな話で盛り上がり、学生時代に戻った気分になったのは楽しかった。夏のスクーリングをまだ残している地方から来ていた仲間と、「夏のスクーリングの時にビール飲んで、うまいものを食べよう!」と約束した。今から楽しみ!その頃は、僕は一足先に司書課程を修了していたいなぁ。 スクーリング「資料組織演習」&「レファレンスサービス演習」の結果 学外スクーリング「情報検索演習」(奮闘!近大通信司書課程記事一覧) 実践!近大通信・司書課程攻略法 (奮闘!近大通信司書課程メニュー) |
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