うがいの効用

　11月2日（水）
　「今朝は冷えたな…」と思って、最低気温をチェックすると8.8度。今シーズン初めて10度を下回った。

物心ついた頃から、天気予報の気温に妙に関心を示していた私が、11歳の誕生日に、亡くなったおじいちゃんにねだったプレゼントは「最高最低温度計」。それ以来毎日欠かさず家の外の最高気温、最低気温を記録してきた習慣から、いつしか外気に触れるとプラスマイナス1度程度の誤差で気温を当てられるようになった。

子供の頃から冬のピーンと張りつめた冷たい空気が好きだった。真冬の晴れた朝、「今朝は何度まで下がったかな…？」と最低気温をわくわくした気持ちでチェックしたものだ。10年以上前から東京の冬はすっかり冷えなくなってしまったが、それでも今朝のように初めて10度を下回ったり、真冬にたまーに氷点下になったりするのを肌で感じ、温度計で確かめるのは楽しい。

ところが、去年あたりから「寒い冬、冷たい空気」への憧れが鈍っているのを感じるのだ。「あ～、また喉が痛くなる季節がやってきた。子供達も風邪ひきやすくなるし…」という現実的な煩わしさや、ぬるま湯の心地よさを良しとする年齢にさしかかっていることやらが原因のようだ。

「毎日水でうがいをする人は、うがいをしない人に比べかぜをひく確率が40％低いことが実証された」
という記事を何日か前の新聞で読んだ。イソジンなどでうがいをすればもっと効きそうだが、ヨード液でうがいをしても、全くうがいをしない人と同じ確率でかぜをひくそうで、水でのうがいがいいらしい。

これを読んでからうがいに熱が入り、職場でも大きな声でガラガラとうがいをしている。風邪をひかなくなれば、また冬の冷た～い空気を心から楽しめる気持ちが戻るかも知れない。