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10月B定期(指揮:アラン・ギルバート)

2005年11月02日 | N響公演の感想(~2016)
11月2日(水)アラン・ギルバート指揮 NHK交響楽団
《10月Bプロ》 サントリーホール

【曲目】
1.メンデルスゾーン/交響曲第4番イ長調Op.90「イタリア」
2.ベートーヴェン/交響曲第6番へ長調Op.68「田 園」


突然決まったサヴァリッシュの来日は、公演の1ヶ月前に健康上の理由でキャンセルとなってしまった。サヴァリッシュが振るために変更された曲目を、代役のアラン・ギルバートがそのまま振った。そう言えば前回のギルバートの来日はプレヴィンの代役だった。超大物指揮者の代役が続くギルバートはいろいろな意味で気の毒な気もする。

「イタリア」は歌心いっぱいに活き活きと始まった。ヴァイオリンの対向配置も効果的。わくわくして聞いていたら、ホルンがリズムの刻みを外し気味… そしてメインモチーフをハデに外し、この演奏の印象を決定付けてしまった。3楽章の柔らかな誘うような語り口にはうっとり聴き入り、フィナーレの弦のたたみ掛けるようなリアルなアジタートは迫力満点だったが、ホルンは最後まで不調だった。

続く「田園」…音が響かない。ワクワク感、自然な歌、溢れる喜び、深く熱い祈り… 「田園」の演奏に期待するこうした要素がどれもはっきりと伝わって来ない。フィナーレの最後の最後で気分が高揚するような盛り上がりは見せたが時すでに遅しと、いう感じ。
ホルンはこちらでもやはり不調。ああホルンさん、どうしちゃったんですか?それに今日の演奏は全体に他の管楽器も総じてお疲れの感じ。横川さんのクラだけがたまらんような素敵な歌を聴かせてくれてもねぇ… 
だけど、悪いことばかりではない。マロさんと対話する山口さんの乗りが良く、それがセカンドの最後尾のプルトまで空気のように伝わっていく。こんな雄弁なセカンドを聴けたのは嬉しい。
最後に演奏以外での苦言。楽章間の客の咳が多すぎる!! ギルバートが客席を振り向きそうになってましたよ!N響の定期会員はじいさんが多いので、ある程度は仕方ないとしても、あの咳の大合唱は演奏に支障が出るとさえ言いたくなる。サヴァリッシュだったらこんなに咳しないんだろうな…

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2 コメント

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10月B定期 (一静庵)
2005-11-04 11:49:37
たしかに、タイミングの悪い咳がありましたね。咳はしかたがないけれど、ポリ袋などの音がずうっとしているのは、気になります。

演奏のほうは、ちょっと残念なところもあったけれど、N響の音の美しさを生かす、明るい「イタリア」、重たくならない、瑞々しさのある「田園」を楽しみました。
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イタリア (issei)
2005-11-06 15:53:57
pocknさん、こんにちは。

問題はあったようですが、あの名曲ふたつをN響で、しかもサントリーで!東京っていいですねーー。

(^.^)
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