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東京理科大学管弦楽団 第53回定期演奏会

2012年11月25日 | pocknのコンサート感想録2012
11月23日(日)川合良一指揮 東京理科大学管弦楽団
~第53回定期演奏会~
練馬文化センター


【曲目】
1.モーツァルト/交響曲第26番変ホ長調 K.184/161a
2.フォーレ/組曲「マスクとベルガマスク」Op.112
3. ラフマニノフ/交響曲第2番ホ短調 Op.27
【アンコール】
ヴィンセント・ユーマンス/ショスタコーヴィチ編/二人でお茶を(タヒチトロット)

今日はコンサートのダブルヘッダー。文京シビックホールで武満を聴いたあと、練馬文化センターに駆けつけた。こちらには奥さんと息子も加わった。

最初のモーツァルト、弾けるような溌剌とした瑞々しさが魅力の曲で、川合先生もそうした気分をオケから引き出そうとしている様子が窺えたが、オケのほうは恐る恐る音を出しているようで元気がない。多少の音程の狂いなんて気にせずに、もっと思い切り全身で音楽を表現してほしいな、と思った。いや、それ以前に、彼らにとってこの音楽がどんな存在で、どう感じて、どんな演奏をしたいかが伝わってこなかった。

それが次のフォーレではプレイヤー達が何を感じ、どう表現したいのかがはっきりと伝わってきた。序曲の冒頭からオケは見違えるほど生き生きと瑞々しい演奏を聴かせ、バレエの舞台を観ているようなストーリー性のあるシーンが浮かんだ。序曲とガボットの勢いの良さが特に印象に残った。最後のパストラーレではとても美しい響きを出していたが、このキレイな音がずっと安定して聴こえてこないのが惜しい。

後半は大曲のラフマニノフ。これは指揮の河合先生とオケが一丸となり、熱く聴き応えのある立派な演奏になった。複雑な要素が絡み合った第1楽章だが、そのなかで一貫した骨太のラインが持続し、豊かな表情の変化を聴かせた。第2楽章は弾力性のあるパンチの効いた躍動感が心を踊らせ、第3楽章では心の底から歌い上げる熱い表情に若さの息吹を感じた。ソロ楽器達も活躍した。第4楽章もエネルギーに溢れたパワフルな演奏で、輝きのある充実した響きと熱気がホールいっぱいに広がった。この曲ではヴァイオリンパートの熱い歌が聴かせどころを担うことが多い。プログラムのパート紹介によるとヴァイオリンパートは半分以上が1年生ということだが、ここまでヴァイオリンが存在感を聴かせてくれると、これから先が益々楽しみだ。お洒落で楽しいアンコールもよかった。

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