毎年3月の台湾家族旅行 初めて台湾の離島を訪れました 台南 小琉球 屏東 台北 4つの地方を巡った5泊6日の旅レポートです |
台北街歩き ~馴染みの道やお店を訪ね歩く~からの続き
2019年3月19日(月)
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とうとう帰国する日が来ました。。でも飛行機は夕方の6時半なので、台湾最後の一日も目いっぱい楽しみます。それなのに今朝は旅行中初めて寝坊してしまいました。。。
行きつけの永和豆漿で美味しい台湾風朝食でお腹を満たし、ホテルをチェックアウトして行動開始。今日の行き先は、開通したばかりのライトレールに乗り、沿線の見どころを訪ねることです。
捷運淡水信義線に乗って終点淡水のひとつ手前の駅、紅樹林で降ります。ここがライトレールの起点の駅になります。
紅樹林自然保留区
亜熱帯から熱帯地域にある台湾にはマングローブが生息しますが、台北市内にマングローブ林があることは、ライトレールの沿線ガイドを見ていて初めて知りました。
下車した駅名の「紅樹林」とはマングローブ林という意味です。駅名に冠された場所へ行こうと出口2を出たら、そのまま紅樹林生態展示館の入口に繋がっていました。けれど展示館は閉館中で、外へ出るにも塀があってそれを乗り越えなければならず大変でした。駅からマングローブ林へ行くには出口1を出なければならなかったよう。
ようやくたどり着いたマングローブ林の入口にはかわいい看板が立っていました。
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台湾桜が咲いていた。
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木道の遊歩道がうっそうとしたマングローブ林の中へ導いて行きます。
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マングローブの木から種のサヤのようなものが下へ伸びて、地面に入って成長するそう。
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湿地にある穴にカニが沢山!
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淡水の名山、観音山も望める。
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マングローブ林に隣接するように高層住宅が建ち並ぶ光景。台北の街中にこんなところがあるなんて!
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散策にはちょうどいい距離の遊歩道を往復して、都会のオアシスを味わいました。
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淡海ライトレール乗車
紅樹林の駅に戻り、いよいよライトレール乗車です。この淡水ライトレール(淡海輕軌)は、計画されている2路線のうちの一路線、緑山線がつい3か月前(2018年12月)に開通したばかり。ライトレール(LRT)は高雄で一足早く開通していますが、台北ではこれが初ものです。高雄のライトレール乗車体験レポートはこちら。
緑山線は紅樹林から崁頂の7キロあまりを11駅で結んでいます。浜海沙崙から延びる支線はまだ未開通です。
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緑山線は台湾の絵本作家・幾米(ジミー)とコラボしていて、各駅のホームなどあちこちで幾米のファンタジックなキャラクターが出迎えてくれます。幾米は2018年に宜蘭を訪れたとき、駅舎や駅周辺の広場にこの作家のキャラクターが沢山あって知り、それ以来興味があったので、キャラクターを見つけるたびにじっくり眺めて写真も撮りました。ホームにこんなキャラクターが置かれているなんて、夢があっていいですね。
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ライトレールの車両はずっと高架を走ります。遠くから列車が近づいてきました。他にもカメラを構えている人多数。ワクワク
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ライトレールトレインが入線しました。「海」をイメージしたライトブルーが爽やかなピッカピカの車両。この車両はドイツとの共同設計による国産車だそうです。乗客もたくさん。1月末まではお試し期間で、タダで乗り放題だったとのこと。いいな~、、、
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車内に乗り込み、出発です。最高時速は70キロだそうですが、ゆっくり走ります。乗り心地は抜群!キレイで広くて気持ちのいい車内の大きな窓から、淡水江が見渡せます。エアコンが効いていていて気温22度と表示されていました。その他、電光掲示板で今この列車がどこを走っているかなどを知ることも出来ました。
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途中停車駅ホームの幾米のオブジェ
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終点までずっと乗っていたい気分でしたが、桜の名所という天元宮へ行くのが目当てのため、4駅目の淡金北新站で降車。ここにも幾米のオブジェ。
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淡水天元宮
淡金北新站を出ると大通りがあるだけ。バス停を見つけて、ネットで調べておいた天元宮へ行くバスの番号を探したのですが見つかりません。。仕方なくタクシーを捉まえて天元宮を訪れました。料金は145元。台北市内はタクシーの初乗りは70元ですが、こちらは100元でした。。
淡水天元宮は、傾斜のある広い敷地にいくつもの寺社が建つ大きなお寺でした。ネットに写真が載っていた高い塔が奥に聳えていました。
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だけど、、、台湾でも有数の桜の名所ということで訪れたのに桜の花が全然ないではないか・・・すると「櫻花尚未開」という看板が立っていました。「えーっ。。!!台北の町中ではあちこちで桜がキレイに咲いてたのに、、」残念。。とにかくこのお寺のシンボルの塔の方へ。5層から成る立派な建物です。
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階段の欄干の間にある凝った彫刻
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塔の近くに桜が申し訳程度に開いていました。
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塔に入ってみます。階段で最上階まで行くことができ、各階には色々な個性的な神さまが祀られていました。
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最上階では屋外のバルコニーを一周することができます。遠くに海が望め、ここと同じような大きな塔や千手観音みたいな像も見えました。
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塔を降りて、塔の周囲をぐるっと一周。ちらほらと桜がほころんでいました。だけど期待したような桜に出会うことはありませんでした。。
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このお寺、どんな歴史があって、どんな宗派なのかといった情報はネットでは見つけることは出来ませんでしたが、台湾のなかでもかなり大規模なお寺でした。台北郊外にドーンと聳えるお寺、桜は期待外れでしたが一見の価値はありました。
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お寺の入口にバス乗り場があったので、バスでLRTの駅へ戻ることにしました。
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来るときに降りたLRTの駅が近づいたので降車ボタンを押そうとしたら、奥さんに「このバスはLRT駅行きだから押さなくても大丈夫」と言われ、押さないでいたら、なんとバス停を通過して駅からどんどん離れてしまって大騒ぎ、、、でも結局、降りた駅から2駅離れたLRTの淡水行政中心站前で降りることができました。
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再びLRTに乗車
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高架で行く手が良く見渡せます。
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ニュータウンを結ぶライトレールらしい光景。さっきのお花畑が見えた。
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往路より2駅分余分に乗車できたのはかえってラッキー!まるでアトラクションに乗ってるような気分で楽しめたLRTでした。
改札に悠遊卡をタッチしたら、引かれたのは4元だけ。開通後1か月は無料期間だったけど、それを過ぎた今でも大幅割引で乗れたようで、これもラッキーでした。
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この年の12月、仕事で台湾を訪れたとき台北の誠品書店で、上のボードと同じタイトル「閉上眼晴一下下(眼をちょっと閉じてみよう)」のライトレールのモチーフが描かれた幾米の絵本を見つけて買ってきました。中国語の勉強にも良さそう。
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中山18
台北に戻り、残された時間を目いっぱい使って活動しました。スーパー「金興発」でお買い物したり、今回はまだ食べていなかった魯肉飯や飲んでいなかったタピオカミルクティーのお店に行ったり、そこで初めて訪れたのが「中山18」です。捷運中山站の近く、ビルが林立するなかにひっそり隠れ家のように佇んでいる大きな日本家屋がリノベされ、なかには色んなショップが入っていました。
日本の昔のお屋敷風の玄関から、靴を脱がずに入ります。
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かき氷屋さんもありました。
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その他、美容院やカフェ、アクセサリーショップ、ネイルサロンなど、色々なお店が入っていました。こうして古いものを今に活かすのは、台湾の文化として確立されているよう。古い日本に出会えるのも嬉しいですね。
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空港へ向かうギリギリ、というか予定していた時刻を過ぎるまで目いっぱい台湾旅行の最終日を楽しみ、帰国するときはまたまた涙が・・・
「また来年!」という願いは、しかし新型コロナウイルス感染症の想像を絶するパンデミックによって、長期間に渡って断たれることになってしまったのです。
同じ年の12月に仕事で台北へ来たのが、コロナ前の最後の台湾となりました。
そしてようやく、4年ぶりに家族でまた台湾へ行ける日が訪れました。帰国したらまたレポートしますね。再見!
台湾の旅 2019
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6年ぶりの台南(その2:夜の街歩き。正興街、神農街、赤崁楼近くの屋台村)
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