11月10日(土)芸大「学長と語ろう」コンサート
~第12回奏楽堂トーク&コンサート~
東京藝術大学奏楽堂
■トーク
テーマ:料理は一つのファッションだ!
宮田亮平 (東京藝術大学学長)
ゲスト
坂井宏行(ラ・ロシェル・オーナーシェフ)
■コンサート
【曲目】
1.アディルセン/稲川榮一編/ピアノと管弦楽のための「ワルソー・コンチェルト」(映画「危険な月光」より)
2.デ・メイ/交響曲第1番「指輪物語」~第4楽章「暗闇の旅」、第5楽章「ホビット」
3.ドン・ギリス/台所用品による変奏曲
【アンコール】
アンダーソン/タイプライター
【演 奏】
稲川榮一 指揮 東京藝大ウィンドオーケストラ/Pf:高岡 準
1年ぶりに出かけた「学長と語ろうコンサート」、今日のゲストは「料理の鉄人」で有名になったフレンチのサカイ、ことフランス料理のシェフ、坂井宏行氏。「料理の鉄人」はずっと観ていたので楽しみに出かけた。
宮田学長が坂井シェフを紹介すると、照明が暗くなり、「料理の鉄人」のオープニングの音楽と共にスポットライトが照らされたバックステージから舞台がせり上がって坂井シェフが登場というなかなかの演出。更なる企画として、シェフ自らステージ上で宮田学長のために料理を一品仕上げるという趣向。大型スクリーンで料理の見事な手さばきが映し出され、思わずゴックン。。出来上がった目にも鮮やかなオードブルは、ワインと共に宮田学長の口に運ばれ、ますますゴックン。これは実際にお店に食べに行かなきゃ、という気分になる。そうそう、去年の「学長と語ろう」でイタリアンの片岡シェフのトークを聴き、うまそうな料理の写真を見たおかげで、そのあと片岡シェフの「アルポルト」に2回も行ってしまった。
ムッシュ坂井のトークも面白かった。やっぱり一つの道を究めた人の話には説得力がある。サラリーマンならもうリタイアの年齢だが、「いつでも挑戦」という攻めの姿勢からは学ぶものが多かった。懐石料理を学んでいたことを活かした季節感の演出は坂井シェフ独自の世界、ただ、全ての料理に季節感をふんだんに盛り込み過ぎると、どれもが主張し合ってよくない、これは前回の片岡シェフの話にも通じるところがあるし、芸術にもつながる。人との出会いの大切さを説くムッシュ坂井が、もうひと花咲かせるとしたら、と語った夢は、一軒家のレストランを持つこと。これほどの有名人でもそれが容易なことでないと知り、挑戦し続ける大切さを改めて認識した。
♪♪♪
休憩時間、ロビーにいた宮田学長に奥さんが「『旅のチカラ』、観ましたよ」と声をかけた。「えー、観てくれたぁ?!」と嬉しそうに奥さんにハイタッチ! ついでに僕も宮田学長とハイタッチした。『旅のチカラ』は宮田さんがバハマでイルカと触れ合うためにドルフィンスイムに挑戦し、見事成功させたドキュメント番組。この体験を経て、ずっとイルカをテーマに作品作りに取り組んできた金工作家、宮田さんのイルカへのイメージに変化が表れた、と番組のなかで語っていた。「日展の出品作は新しいイメージが盛り込めましたか?」と訊いたら、「やりましたよ。今までと違って、静かなイルカになりました。」と宮田学長。これは是非日展を観に行かねば!
♪♪♪
後半は藝大の学生ブラスオーケストラによる演奏会。「ワルソー・コンチェルト」はラフマニノフのピアノコンチェルトを思わせる濃厚でロマンチックな音楽。ゴージャスでダイナミックな高岡さんのピアノソロと、奥行きと広がりがあり、まろやかな響きの藝大ブラスが、1曲目からメインディッシュのような充実した「おいしい」演奏を届けてくれた。次の「指輪物語」、第5楽章ではブラスらしいノリが、一層場を盛り上げた。藝大のブラスオーケストラは、響きが密集し過ぎることなく、管弦楽のような豊かなサウンドを聴かせてくれる。ソロ楽器も上手いし、またまた「さすが芸大!」と言いたくなる。
3曲目は坂井シェフが大きな鍋を手にプレイヤーとしてブラスに加わった。ステージ前列には調理器具が勢ぞろいし、実に楽しい演奏になった。おまけに、アンコールでは宮田学長が自ら制作したドラで参加。ムッシュ坂井は、タイプライターの代わりに包丁で野菜とリズムを切り刻んで大喝采。最後まで楽しい演出が続いた。
学長と語ろうこんさ~と 宮田亮平×片岡護 2011.6
~第12回奏楽堂トーク&コンサート~
東京藝術大学奏楽堂
■トーク
テーマ:料理は一つのファッションだ!
宮田亮平 (東京藝術大学学長)
ゲスト
坂井宏行(ラ・ロシェル・オーナーシェフ)
■コンサート
【曲目】
1.アディルセン/稲川榮一編/ピアノと管弦楽のための「ワルソー・コンチェルト」(映画「危険な月光」より)
2.デ・メイ/交響曲第1番「指輪物語」~第4楽章「暗闇の旅」、第5楽章「ホビット」
3.ドン・ギリス/台所用品による変奏曲
【アンコール】
アンダーソン/タイプライター
【演 奏】
稲川榮一 指揮 東京藝大ウィンドオーケストラ/Pf:高岡 準
1年ぶりに出かけた「学長と語ろうコンサート」、今日のゲストは「料理の鉄人」で有名になったフレンチのサカイ、ことフランス料理のシェフ、坂井宏行氏。「料理の鉄人」はずっと観ていたので楽しみに出かけた。
宮田学長が坂井シェフを紹介すると、照明が暗くなり、「料理の鉄人」のオープニングの音楽と共にスポットライトが照らされたバックステージから舞台がせり上がって坂井シェフが登場というなかなかの演出。更なる企画として、シェフ自らステージ上で宮田学長のために料理を一品仕上げるという趣向。大型スクリーンで料理の見事な手さばきが映し出され、思わずゴックン。。出来上がった目にも鮮やかなオードブルは、ワインと共に宮田学長の口に運ばれ、ますますゴックン。これは実際にお店に食べに行かなきゃ、という気分になる。そうそう、去年の「学長と語ろう」でイタリアンの片岡シェフのトークを聴き、うまそうな料理の写真を見たおかげで、そのあと片岡シェフの「アルポルト」に2回も行ってしまった。
ムッシュ坂井のトークも面白かった。やっぱり一つの道を究めた人の話には説得力がある。サラリーマンならもうリタイアの年齢だが、「いつでも挑戦」という攻めの姿勢からは学ぶものが多かった。懐石料理を学んでいたことを活かした季節感の演出は坂井シェフ独自の世界、ただ、全ての料理に季節感をふんだんに盛り込み過ぎると、どれもが主張し合ってよくない、これは前回の片岡シェフの話にも通じるところがあるし、芸術にもつながる。人との出会いの大切さを説くムッシュ坂井が、もうひと花咲かせるとしたら、と語った夢は、一軒家のレストランを持つこと。これほどの有名人でもそれが容易なことでないと知り、挑戦し続ける大切さを改めて認識した。
休憩時間、ロビーにいた宮田学長に奥さんが「『旅のチカラ』、観ましたよ」と声をかけた。「えー、観てくれたぁ?!」と嬉しそうに奥さんにハイタッチ! ついでに僕も宮田学長とハイタッチした。『旅のチカラ』は宮田さんがバハマでイルカと触れ合うためにドルフィンスイムに挑戦し、見事成功させたドキュメント番組。この体験を経て、ずっとイルカをテーマに作品作りに取り組んできた金工作家、宮田さんのイルカへのイメージに変化が表れた、と番組のなかで語っていた。「日展の出品作は新しいイメージが盛り込めましたか?」と訊いたら、「やりましたよ。今までと違って、静かなイルカになりました。」と宮田学長。これは是非日展を観に行かねば!
後半は藝大の学生ブラスオーケストラによる演奏会。「ワルソー・コンチェルト」はラフマニノフのピアノコンチェルトを思わせる濃厚でロマンチックな音楽。ゴージャスでダイナミックな高岡さんのピアノソロと、奥行きと広がりがあり、まろやかな響きの藝大ブラスが、1曲目からメインディッシュのような充実した「おいしい」演奏を届けてくれた。次の「指輪物語」、第5楽章ではブラスらしいノリが、一層場を盛り上げた。藝大のブラスオーケストラは、響きが密集し過ぎることなく、管弦楽のような豊かなサウンドを聴かせてくれる。ソロ楽器も上手いし、またまた「さすが芸大!」と言いたくなる。
3曲目は坂井シェフが大きな鍋を手にプレイヤーとしてブラスに加わった。ステージ前列には調理器具が勢ぞろいし、実に楽しい演奏になった。おまけに、アンコールでは宮田学長が自ら制作したドラで参加。ムッシュ坂井は、タイプライターの代わりに包丁で野菜とリズムを切り刻んで大喝采。最後まで楽しい演出が続いた。
学長と語ろうこんさ~と 宮田亮平×片岡護 2011.6