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足繁く通う演奏会の感想等でクラシック音楽を追求/面白すぎる台湾/イタリアやドイツの旅日記/「ドイツ留学相談室」併設

屏東(2)リノベが進行中の大規模日本家屋群、新左営駅(高雄)

2023年01月25日 | おもしろすぎる台湾


台湾の旅 2019
毎年3月の台湾家族旅行
初めて台湾の離島を訪れました
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4つの地方を巡った5泊6日の旅レポートです

竹田駅 ~屏東縣にある日本時代の駅舎~からの続き

2019年3月17日(日)

屏東駅に戻り、これから街中観光です。下に載せた茶色い古めかしい建物の写真を拡大してよく見てください。ちょっとおかしいと思いませんか。建物はシートに覆われ、そのシートに建物の絵が描かれているんです。日本統治時代に建てられた「大和ホテル」を、当時の姿のままに修復する工事が行われていました。2022年にこのシートの姿で修復が完成し、営業を始めたようです。


拡大可

昨夜はライトアップされていた慈鳳宮を見ながら中山路を北上します。


勝利文創園区/眷村
向かったのは、昨夜イルミネーション目当てで訪れ、期待外れだった勝利文創園区。この地区には日本統治時代に駐屯していた日本陸軍飛行第八連隊の官舎だった日本家屋が多く残っています。これらの家屋群は戦後、中国大陸からやって来た国民党の軍人と家族が住む「眷村(ジュェンツン)」として使われていましたが、老朽化が進み取り壊しが進んでいたところ、2016年に文化部(日本の文科省)がこの地区の歴史的な価値を認め、かつての街並みを取り戻す計画を打ち出し、大規模な歴史建築群として保存する修復工事が始まったのです。

工事中の建物はシートで覆われ、そこには完成のイメージが描かれていました。こうした現場があちこちで見られました。全部で100棟にも及ぶ家屋が修復されているそうです。



こちらは完成かな?


既に修復が終わり、無料公開されている青島街沿いの家屋を訪れました。「将軍之屋」という名称で、眷村のなかでも高位の軍人が住んでいた家だそうで内部も贅沢なつくり。それにまつわる展示もありました。














「将軍之屋」の庭の樹木越しに、シートで覆われた工事中の家屋が見えました。もうすぐこれが現実の姿になって景観に加わるでしょう。



こちらは資材が運ばれ、これから修復が始まるのかな?


もう一軒、修復された家が公開されていたので入ってみました。子供たちが森のイメージのなかで本に親しめる場所という感じ。夢を育むような内装やグッズに囲まれて、子供たちが本を読む姿が見られました。子供向けのキャラとかオブジェは台湾では多く見かけ、子供にもやさしい国だとわかります。





わき道にも日本家屋が並んでいます。実際に生活している感じでした。






お昼は日本家屋をリノベしたお店がいいと思いましたが、工事中のところが多く、やっているところはオシャレでお値段もそれなりだったので、庶民的な食堂に入りました。お店は地元民で賑わっていました。

空いた席に着いても店員さんはやってきません。自分で注文票を取ってきて記入し、カウンターに出すんだとわかりました。更に、小皿(小菜)はセルフで取って来る方式。これぞ台湾の食堂!

僕が食べたメインは「紅焼牛肉麺」。一口目は激辛で失敗したと思ったけれど、慣れてきたらスープのいい出汁が出ていて、肉も柔らかく、美味しく頂くことができました。でもやっぱり辛くて頭から汗ダラダラ。。


台湾ではどこでも日本統治時代の建物が大切にされ、リノベされて様々な用途で使われていることが多く、エリアとして保存されているところも少なくありませんが、これほど町ぐるみで大規模に保存されている場所は他にはないのでは?今はまだ工事中ですが、これが完成したら一大テーマパークとしても大きな注目を集めるはずです。それにしても、台湾での日本にまつわる文化遺産の優しい扱いにはいつもながら嬉しく、有難く思います。

屏東公園(中山公園)&阿猴城門(朝陽門)
次に訪れようと思ったのは、清朝時代の遺跡「朝陽門」。勝利文創園区からそう遠くはないのですが、暑いし、丁度タクシーが来たのでタクシーで行くことにしました。朝陽門は中山公園にあるというので、運転手さんに「中山公園」と告げたのですが、着いたのは「屏東公園」。「この門に行きたいんですけど」と、門の名前を示しても「ここで大丈夫」と言われました。「中山公園」と「屏東公園」は同じだとわかりました。この運転手さん、色々話して聞かせてくれましたが、殆ど「聽不懂(わからない)」でした。。。

屏東公園は花と緑がきれいで、大きな池もあって人々の憩いの場所です。



リスもたくさんいました。



女の子の手からエサを食べていたリス








広い公園内で朝陽門はなかなか見つからず、人に尋ねてようやくたどり着きました。門は、公園の外れにある運動場の隣にひっそりと建っていました。

清朝時代の1836年に作られ、市内で唯一残っている城門だそうです。


高さは3.6メートル。小ぶりですが、赤レンガと石の二重構造で、風格と気品を感じました。


ホテル方面へ歩き、昨夜も行った屏東観光夜市へ入ってみました。ここは常設店舗が多いこともあり、昼間でも営業しているお店がたくさんあります。「豆花」の看板を見つけ、ここで一休み。



火照った体が豆花の冷たくツルンとした食感と甘さで涼み、癒されました





愛玉レモンドリンクを買ってホテルで荷物をピックアップし、駅へ向かいます。

新左營駅の展示室
高鐵(新幹線)で台北へ向かうため、屏東駅から台鉄に乗り、高鐵の左營駅に隣接する新左營駅へ。ここの駅構内に鉄道関連の展示室を見つけ、入ってみました。

台湾の鉄道の歴史や現在の様子を伝える展示がたくさん!係のおばさんが「日本人?」と聞いてきて、硬券切符の記念入場券をくれ、展示について説明してくれました。各地の駅舎のこと、午前中に訪れた竹田駅など古い駅舎のこと・・・


日本統治時代の路線図を示して「日本は2700キロもの鉄路を整備してくれたんです。素晴らしいね!」と日本のことを称賛してくれました。植民地政策として行われた事業をそんな風に言ってくれるなんて有難い限りです。


おばさんの日本語はとても流ちょうできれい。日本に留学して近大で学んでいたそう。素晴らしい!

展示の帽子を渡してくれて、写真を撮ってくれました。

説明しながらも僕たちの高鐵の発車時刻を気にしてくれ「そろそろ行った方がいいです」と、高鐵の改札まで一緒に案内してくれて、自動改札機を通せないワンデーチケットの対応もやってくれ、改札を入ってからもずっと手を振って見送ってくれました。なんて優しい方 こうしたびっくりするほどの親切に出会うことが台湾ではなんて多いことか!

おかげで余裕をもって台北行きの高鐵に乗車できました。謝謝您的非常好意!


台湾の旅 2019
6年ぶりの台南(その1:古刹と統治時代の面影を残すグルメの街歩き)
6年ぶりの台南(その2:夜の街歩き。正興街、神農街、赤崁楼近くの屋台村)
6年ぶりの台南(その3:日本時代の台湾三大古典建築のひとつ、旧台南地方法院見学)
サンゴ礁の島、小琉球ツーリング(その1:リゾート民宿、島探検、黒マグロ)
サンゴ礁の島、小琉球ツーリング(その2:美しい海と自然を満喫。ウミガメとの遭遇)
屏東(1)夜の屏東の街を歩く ~慈鳳宮、屏東夜市~

~台南を訪れた過去のブログ記事~
(2008)台湾新幹線で台南へ。歴史とグルメの町を探訪
(2008)台南の市内名所めぐり(その1)
(2008)台南の市内名所めぐり(その2):安平~小北夜市
(2008)台南の街 歩きおさめ
(2009)台湾高鉄道で台南へ ~開元寺~府城隍廟~食べ歩き
(2009)台南・西華堂/安平 ~安平樹屋から安平古堡へ~
(2010)台南の夜を楽しむ ~台南小吃食べ歩き~夜の孔子廟~窄門咖啡
(2010)台南町歩き ~台南公園~神農街~五妃廟~
(2013)台南 ~食べ歩き&街歩き~
新型コロナウイルスが奪った台湾旅行~
優しい台湾 ~三峡で出会ったおじいさん(台湾人の優しさを考える)~
おもしろすぎる台湾

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