12月11日(金)小野リサ ~プレミアム・ボサノヴァ・ナイト~
~東京文化会館プラチナ・シリーズ第4回~
~東京文化会館小ホール~
ボーカル&ギター:小野リサ
ピアノ:フェビアン・レザ・パネ
チェロ:伊藤ハルトシ
セットリスト
イパネマの娘
ヂサフィナード
波
フォー・センチメンタル・リーズンズ
ケ・セラ・セラ
恋人よ我に帰れ
ハンキー・パンキー
メモーリア・イ・ファド
♪ ♪ ♪
Happy Life
あの日にかえりたい
時計
愛の讃歌
カチート
オ・ソレ・ミオ
私の回転木馬
ワン・ノート・サンバ
マシュ・ケ・ナーダ
カンサォン・ダ・プレチーニャ
アンコール
いのちの歌
The Christmas Song
僕にとってボサノヴァと云えば小野リサ、小野リサと云えばボサノヴァなんだけれど、他にボサノヴァのアーティストといえば?と聞かれても答えられない。そんなレベルだけれど、ハスキーな声と、あさっての方を向いて歌っているようなゆるさやリズムが心地よさそう、東京文化会館小ホールというアットホームな空間でS席が5500円とお得なので、心地よさに浸ってみることにした。完売だったチケットが、基準が緩和されて追加席が出て手に入れることができた。そして小野リサの初のライブは、最初のイメージを遥かに超えて、心の深いところに届く素晴らしい体験となった。
「音楽の旅」と題して、ボサノヴァのスタンダードナンバーから、アメリカ、フランス、スペイン、イタリア、日本と、様々な国の様々な歌が取り上げられた。それらが小野リサにかかればどれも穏やかなトーンでささやくように歌われる。不思議なことに、どれも同じ調子になってしまわずに、それぞれの原曲の魅力が心に響いてくる。どの歌であれ一番美味しいエッセンスを抽出して、穏やかに語りかけ、ささやきかけてくる。
小野リサの歌は緩いのがいいと思っていたが、そう単純なものではない。大げさではない、ちょっとした歌いまわしや発声の変化が上手く、声もハスキーなだけでなく、ゾクッとする輝きがある。「フォー・センチメンタル・リーズンズ」なんかは、あのナット・キング・コール独特のコブシがさりげなく感じられたり、「愛の賛歌」では越路吹雪のドスの効いた発声を思わせる瞬間があったり。「あの日に帰りたい」なんかはボサノヴァ風に緩くやると良さそうだと思ったが、もっとささやくような静寂の世界を聴かせ、熱い絶唱のイメージの「オ・ソレ・ミオ」が、なんとも穏やかにしみじみと歌いかけてきた。
リサさんの歌は、フォルティッシモはおろかフォルテもなく、時には声にならない息だけで聴かせる静かで穏やかな世界。歌の一番の核心を捉えて、そっとそこに触れることで聴き手のハートをビーンと震わせてしまうのだ。歌はMCでの話し方と同じでとても自然。だから、詩の朗読と歌を交えた「Happy Life」も、本当に自然に心の深いところに語りかけてきた。アンコールで歌ってくれた「いのちの歌」は、まりやさんなら熱くたたみかけてくるところだが、しみじみと穏やかに聴かせ、ジーンとさせてくる。
このステキな世界は、2人の共演者の貢献があってこそ実現する。伊藤さんのチェロは、いつでもリサさんの歌に影のように寄り添って心の歌を奏で、フェビアンさんのピアノは、アンサンブル全体の呼吸となり、鼓動となり、スパイスを与えて風と香りを運ぶ。この3人がひとつになって生まれる空気の素晴らしさ!アレンジもどれもなんとも言えずステキだ。
ボサノヴァの緩い世界に触れるつもりだったが、ジャンルを越え、時空を越えたもっと広大で深い世界があった。この静かで心に沁みる世界にいつまでもいつまでも浸っていたかった。
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ケ・セラ・セラ
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オ・ソレ・ミオ
私の回転木馬
ワン・ノート・サンバ
マシュ・ケ・ナーダ
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アンコール
いのちの歌
The Christmas Song
僕にとってボサノヴァと云えば小野リサ、小野リサと云えばボサノヴァなんだけれど、他にボサノヴァのアーティストといえば?と聞かれても答えられない。そんなレベルだけれど、ハスキーな声と、あさっての方を向いて歌っているようなゆるさやリズムが心地よさそう、東京文化会館小ホールというアットホームな空間でS席が5500円とお得なので、心地よさに浸ってみることにした。完売だったチケットが、基準が緩和されて追加席が出て手に入れることができた。そして小野リサの初のライブは、最初のイメージを遥かに超えて、心の深いところに届く素晴らしい体験となった。
「音楽の旅」と題して、ボサノヴァのスタンダードナンバーから、アメリカ、フランス、スペイン、イタリア、日本と、様々な国の様々な歌が取り上げられた。それらが小野リサにかかればどれも穏やかなトーンでささやくように歌われる。不思議なことに、どれも同じ調子になってしまわずに、それぞれの原曲の魅力が心に響いてくる。どの歌であれ一番美味しいエッセンスを抽出して、穏やかに語りかけ、ささやきかけてくる。
小野リサの歌は緩いのがいいと思っていたが、そう単純なものではない。大げさではない、ちょっとした歌いまわしや発声の変化が上手く、声もハスキーなだけでなく、ゾクッとする輝きがある。「フォー・センチメンタル・リーズンズ」なんかは、あのナット・キング・コール独特のコブシがさりげなく感じられたり、「愛の賛歌」では越路吹雪のドスの効いた発声を思わせる瞬間があったり。「あの日に帰りたい」なんかはボサノヴァ風に緩くやると良さそうだと思ったが、もっとささやくような静寂の世界を聴かせ、熱い絶唱のイメージの「オ・ソレ・ミオ」が、なんとも穏やかにしみじみと歌いかけてきた。
リサさんの歌は、フォルティッシモはおろかフォルテもなく、時には声にならない息だけで聴かせる静かで穏やかな世界。歌の一番の核心を捉えて、そっとそこに触れることで聴き手のハートをビーンと震わせてしまうのだ。歌はMCでの話し方と同じでとても自然。だから、詩の朗読と歌を交えた「Happy Life」も、本当に自然に心の深いところに語りかけてきた。アンコールで歌ってくれた「いのちの歌」は、まりやさんなら熱くたたみかけてくるところだが、しみじみと穏やかに聴かせ、ジーンとさせてくる。
このステキな世界は、2人の共演者の貢献があってこそ実現する。伊藤さんのチェロは、いつでもリサさんの歌に影のように寄り添って心の歌を奏で、フェビアンさんのピアノは、アンサンブル全体の呼吸となり、鼓動となり、スパイスを与えて風と香りを運ぶ。この3人がひとつになって生まれる空気の素晴らしさ!アレンジもどれもなんとも言えずステキだ。
ボサノヴァの緩い世界に触れるつもりだったが、ジャンルを越え、時空を越えたもっと広大で深い世界があった。この静かで心に沁みる世界にいつまでもいつまでも浸っていたかった。
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