2月26日(日)蓮の会ホールオペラ
《小劇場シリーズ》第二弾 "日本のうた" "日本のオペラ"
~"蓮の会ホールオペラ"の誇る歌い手陣による~
柏屋楽器 フォーラムミュージックセンター(浦和)
~日本のうた~
S:今泉英理子
♪高島豊/花のたましい
♪高島豊/お菓子
♪高島豊/さびしいとき
S:杉田明美
♪高島豊/風
♪弘田龍太郎/浜千鳥
♪日本古謡/山田耕筰編/さくらさくら
♪平井康三郎/平城山
T:小林浩
♪山田耕筰/松島音頭
♪山田耕筰/かやの木山
♪山田耕筰/あわて床屋
♪山田耕筰/鐘がなります
Bar:旭潔
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♪高島豊/花屋の爺さん
♪高島豊/積もった雪
♪高島豊/かりゅうど
♪高島豊/鯨法会
以上Pf:大賀美子
~日本のオペラ~
♪石桁真礼生/オペレッタ「河童譚」~民謡による四重唱曲~
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【配役】
河童河太郎:旭潔/お花:今泉英理子/おっ母さん:杉田明美/与作:小林浩
Pf:鶴原裕子、大賀美子
去年の6月に行なわれた「蓮の会ホールオペラ」小劇場シリーズの第二弾。今回はダブルキャストによる2公演制。このうち最初の12時からの公演を夫婦で聴いた。
前半の日本歌曲のステージで、なんとみすゞの詩で作曲した拙作の歌曲を、3人の歌手が全部で8曲も演奏してくれるという嬉しいプログラム。トップバッターの今泉さん、最初はちょっと緊張の色も見えたが、歌い進むにつれて本来の持ち味を出して来た。「お菓子」は、子供の頃のほろ苦い思い出を歌うミュージカルの主人公のようで、胸の奥の情感が伝わってきた。「さびしいとき」の最後の音を伸ばす弱音が、静けさを引きたてくれたのも良かった。
続いて杉田さんが歌ってくださった「風」は、雄大な風景が目に浮かぶ大きな表現が心を捉えた。他の3曲も、豊かな声量でオペラのアリア風なダイナミックな表現力に頼もしさを感じた。テノールの小林さんは、前回も有名な歌を匂やかに聴かせてくれたが、今回もとても楽しめた。なかでも「あわて床屋」での名演技と声のコントロールの巧さは絶品で、会場からの大きな笑いと喝采を誘った。
取りはいつもの旭さん。4曲とも全て拙作を取り上げてくださった。旭さんに書かせて頂いた「花屋の爺さん」は、演奏会の度に歌ってくださり嬉しい限り。聴く度に益々深みを増し、共感が強まるのは、詩と音楽に毎回真摯に向き合い続けている証だろう。それは、やはり何度も歌ってくださっている「積もった雪」にも同様に当てはまる。圧倒的な歌の表現力で、みすゞの描く世界観一色に会場を染め、雪深いしーんとした空気が支配したのはすごかった。活き活きした臨場感たっぷりの「かりゅうど」も楽しめたし、今回初めて取り上げてくださった「鯨法会」の哀感にも思わず聴き入ってしまった。
ピアノの大賀さんの、詩情豊かで強さと優しさを兼ね備えたピアノも、こうした演奏効果に欠かせない要素。聴衆の方から「ピアノが詩の心を物語っているのを感じた」という感想を頂けだが、これは一重に大賀さんのおかげ。
後半のオペレッタ「河童譚」は、6月公演の再演。キャストではお花の今泉さんと、おっ母さん役の杉田さんが新顔となったが、6月公演と同様に心底楽しめた。それぞれの歌も、アンサンブルもピアノも素晴らしく、また限られたスペースのステージで、4人とも抜群の演技力で活き活きと動き回り、聴衆をオペラの世界に引っ張り込み、笑いを誘っていた。これは手軽なオペラとして度々演目に上げる価値がある作品だ。
情報もなかなか入手しにくい小さな会場での公演だが、お客はほぼ満席で、前半の歌曲の部も、オペラも、大変充実した楽しめる公演だった。「蓮の会」がいかに優れた演奏家陣を擁し、熱心に公演に取り組んでいるかを物語っている。
♪みすゞの歌を聴く
~花のたましい、私と小鳥と鈴と、積もった雪、鯨法会~
《小劇場シリーズ》第二弾 "日本のうた" "日本のオペラ"
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~"蓮の会ホールオペラ"の誇る歌い手陣による~
柏屋楽器 フォーラムミュージックセンター(浦和)
~日本のうた~
S:今泉英理子
♪高島豊/花のたましい
♪高島豊/お菓子
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♪高島豊/さびしいとき
S:杉田明美
♪高島豊/風
♪弘田龍太郎/浜千鳥
♪日本古謡/山田耕筰編/さくらさくら
♪平井康三郎/平城山
T:小林浩
♪山田耕筰/松島音頭
♪山田耕筰/かやの木山
♪山田耕筰/あわて床屋
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♪山田耕筰/鐘がなります
Bar:旭潔
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♪高島豊/花屋の爺さん
♪高島豊/積もった雪
♪高島豊/かりゅうど
♪高島豊/鯨法会
以上Pf:大賀美子
~日本のオペラ~
♪石桁真礼生/オペレッタ「河童譚」~民謡による四重唱曲~
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【配役】
河童河太郎:旭潔/お花:今泉英理子/おっ母さん:杉田明美/与作:小林浩
Pf:鶴原裕子、大賀美子
去年の6月に行なわれた「蓮の会ホールオペラ」小劇場シリーズの第二弾。今回はダブルキャストによる2公演制。このうち最初の12時からの公演を夫婦で聴いた。
前半の日本歌曲のステージで、なんとみすゞの詩で作曲した拙作の歌曲を、3人の歌手が全部で8曲も演奏してくれるという嬉しいプログラム。トップバッターの今泉さん、最初はちょっと緊張の色も見えたが、歌い進むにつれて本来の持ち味を出して来た。「お菓子」は、子供の頃のほろ苦い思い出を歌うミュージカルの主人公のようで、胸の奥の情感が伝わってきた。「さびしいとき」の最後の音を伸ばす弱音が、静けさを引きたてくれたのも良かった。
続いて杉田さんが歌ってくださった「風」は、雄大な風景が目に浮かぶ大きな表現が心を捉えた。他の3曲も、豊かな声量でオペラのアリア風なダイナミックな表現力に頼もしさを感じた。テノールの小林さんは、前回も有名な歌を匂やかに聴かせてくれたが、今回もとても楽しめた。なかでも「あわて床屋」での名演技と声のコントロールの巧さは絶品で、会場からの大きな笑いと喝采を誘った。
取りはいつもの旭さん。4曲とも全て拙作を取り上げてくださった。旭さんに書かせて頂いた「花屋の爺さん」は、演奏会の度に歌ってくださり嬉しい限り。聴く度に益々深みを増し、共感が強まるのは、詩と音楽に毎回真摯に向き合い続けている証だろう。それは、やはり何度も歌ってくださっている「積もった雪」にも同様に当てはまる。圧倒的な歌の表現力で、みすゞの描く世界観一色に会場を染め、雪深いしーんとした空気が支配したのはすごかった。活き活きした臨場感たっぷりの「かりゅうど」も楽しめたし、今回初めて取り上げてくださった「鯨法会」の哀感にも思わず聴き入ってしまった。
ピアノの大賀さんの、詩情豊かで強さと優しさを兼ね備えたピアノも、こうした演奏効果に欠かせない要素。聴衆の方から「ピアノが詩の心を物語っているのを感じた」という感想を頂けだが、これは一重に大賀さんのおかげ。
後半のオペレッタ「河童譚」は、6月公演の再演。キャストではお花の今泉さんと、おっ母さん役の杉田さんが新顔となったが、6月公演と同様に心底楽しめた。それぞれの歌も、アンサンブルもピアノも素晴らしく、また限られたスペースのステージで、4人とも抜群の演技力で活き活きと動き回り、聴衆をオペラの世界に引っ張り込み、笑いを誘っていた。これは手軽なオペラとして度々演目に上げる価値がある作品だ。
情報もなかなか入手しにくい小さな会場での公演だが、お客はほぼ満席で、前半の歌曲の部も、オペラも、大変充実した楽しめる公演だった。「蓮の会」がいかに優れた演奏家陣を擁し、熱心に公演に取り組んでいるかを物語っている。
♪みすゞの歌を聴く
~花のたましい、私と小鳥と鈴と、積もった雪、鯨法会~