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スペシャルコンサート 響華

2018年02月14日 | pocknのコンサート感想録2018
2月12日(月)
市立川口高校吹奏楽部&卒業生による
スペシャルコンサート 響 華  
~感謝の気持ちを音に託し 響き繋いで華やかな未来へ~

さいたま市文化センター大ホール

【曲目】
Ⅰ部 卒業生ステージ "響き"
♪ リード/音楽祭のプレリュード
♪ 佐藤博昭/天国の島
♪ ホルスト/吹奏楽のための第2組曲(聴けず。。)
♪ シベリウス/交響詩「フィンランディア」

Ⅱ部 現役生ステージ "華やぎ"
♪ ブラウン/ディズニーランド50周年セレブレーション
♪ ギリングハム/ウィズ・ハート・アンド・ヴォイス
♪ リース/福田洋介、郷間幹男編/メイク・ハー・マイン -in Swing-
♪ スーザ/真島俊夫編/星条旗よ永遠なれ
♪ 校歌コーナー(川口総合高校、県陽高校、川口高校)
♪ 工藤慎太郎/新校・川口市立高校校歌「木立の歌」

Ⅲ部 合同ステージ "響華"
♪ 寺嶋民哉/元気川口・御成道サンバ
♪ アメリカ民謡/峠のわが家
♪ 福島弘和/ラッキードラゴン~第五福竜丸の記憶~
♪ チャイコフスキー/バレエ音楽「白鳥の湖」より

【アンコール】
1. 寺嶋民哉/元気川口・御成道サンバ
2. (    )
3. 市立川口高校校歌

【出 演】
市立川口高校吹奏楽部同窓会吹奏楽団、市立川口高校吹奏楽部、川口総合高校吹奏楽部
指揮:菊地孝至、本保智弥、多田和寛、高橋雄一郎、藤井博
合唱:川口総合高校音楽部、県陽高校音楽部、市立川口高校吹奏楽部員
ボーカル:工藤慎太郎、真島茂樹
栄二打楽團、御成道サンバ踊り隊


6年ぶりに聴く市立川口高校吹奏楽部の卒業生と現役生によるスペシャルコンサート「響華」。聴くのは3回目になるが、川口高校は統廃合のため今年の3月で閉校となり、この形態で行われる最後のコンサートとなった。

この記念すべきコンサートに、僕は大失態を犯してしまった。開演直前にケータイを切ろうと探したがどうしても見つからず、会場の外に落としたか忘れた可能性が高いと思い、2曲目が終わって退席せざるを得ない状況となった。幸いコンビニで預かってくれていて急いで席に戻ったが、一番聴きたかったホルストの組曲を聴けず、第Ⅰ部の多くを落ち着いて聴くことができなかった。残念。。

それでもその後は気持ちを取り直してしっかり聴けた(と思う)し、集中できなかったが、卒業生だけによる第1部の演奏も立派だった。「音楽祭のプレリュード」の金管のファンファーレの安定した充実した響きや、「フィンランディア」での木管のふくよかな歌などは、年齢を重ねた味わいと、確かな腕前を感じさせた。

第2部は現役生のステージ。これは、洗練された美しいハーモニーや自然で溌剌としたリズムが際立っていた。1部より人数が減ったこともあるだろうが、風通しの良さとシャレた歌いまわしが印象に残った。「メイク・ハー・マイン」でジャジーなセンスに聴き惚れていたら、次の「星条旗よ永遠なれ」は何とジャズ風アレンジ。威風堂々と圧倒する演奏は正直あまり興味なかっただけに、このジャジーなアレンジは嬉しい誤算で、爽快でごきげんで洒落た演奏に、この作品の持つ別の魅力を味わった。

第3部では、卒業生と現役生がステージに所狭しと勢ぞろいし、チューバなんて7台も屹立する光景は壮観そのもの。その響きも実にゴージャス。単に人数が多ければ迫力が増すというわけではなく、そこは部員が代々受け継いできた技術と、何より音楽に対する熱く誠実な姿勢が演奏に反映されていた。ただ、この超大所帯を適切にコントロールするのは難しいに違いない。聴かせどころのメロディーが全体の中に埋もれてしまったり、曲想によって欲しい響きの多様性が出にくかったりと感じることもあった。

記念すべきラストコンサートということで、演奏曲目やゲスト、MC等に特別な思い入れが感じられたが、どうしてもローカル色、内輪色が強く出た。門外漢の僕としてはキョトンとしてしまうこともあったが、4月に生まれる新しい学校「川口市立高等学校」の校歌紹介では、作詞作曲を手掛けた工藤氏が自らボーカルを担い、従来の校歌のお堅いイメージを一新する親しみやすくポップな感覚で、ホロリとするところもある歌は楽しめた。

第3部冒頭で披露された「元気川口・御成道サンバ」は、「川口宿 鳩ヶ谷宿 日光御成道まつり広報大使」の真島氏のリードボーカルに、和太鼓や踊りも加わった楽しいパフォーマンスではあったが、これは「川口」をアピールする趣旨だろうか。全体の中で浮いてしまった印象は拭えない。まして、アンコールで再度同じものを披露したことで、この「歌と踊り」が妙にコンサートの印象として焼き付いてしまった観あり。特別なイベントにちなんだ企画もありかも知れないが、「響華」としてこれまでに育んできたものの集大成を届けることに徹するという方法もあったのでは?

それはさておき、現役生と、それを支える卒業生による今日の演奏を聴いて、市立川口高校吹奏楽部は新たな高校へ移行しても、新たな仲間を増やして、新生吹奏楽部として益々栄えて行くに違いないと確信した。

Special Concert 響華 2012.3.18 リリア・メインホール
CDリリースのお知らせ
さびしいみすゞ、かなしいみすゞ ~金子みすゞの詩による歌曲集~

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