1月19日(日)松林慧 指揮 MASUO
かつしかシンフォニーヒルズ・モーツァルトホール
【曲目】
1.ドヴォルザーク/序曲「謝肉祭」Op.92
2.ドヴォルザーク/チェロ協奏曲ロ短調 Op.104
【アンコール】
♪ ドヴォルザーク/4つの歌 Op.82~第1曲「私をひとりにして」
Vc:山口徳花
3.ブラームス/交響曲第4番ホ短調 Op.98
【アンコール】
♪ ドヴォルザーク/スラブ舞曲第10番ホ短調 Op.72-2
MASUOという一風変わった名前のオーケストラは、シューベルトの「鱒」を演奏したいという想いで2008年に東京電機大学の卒業生を中心に結成され、今では全国から集まった80人近くの団員を擁する楽団。満席の盛況のなか、最初の「謝肉祭」が始まった。管と弦のバランスには更なるコントロールが欲しいところだが、若い団員が多いこのオケを象徴した、抜けるような元気一杯の演奏が弾けた。
そして、山口徳花さんをソリストに迎えたドヴォコン。これまでソロや室内楽で感銘深い演奏を聴いている山口さんのチェロは、大ホールでフルオケをバックにしても存在感はいささかも弱まることなく、むしろ更に強い印象を与え、決然と始まる冒頭から一音一音を深く掘り下げ、熱いハートが真っすぐに伝わって来た。そんな堂々とした野性的な表現と、温かく包み込むような表情の対比が見事で、両者が対話を交わしていく。第3楽章では更に熟成を増して、終盤でのコンマスの川田寛人さんとのデュオでは憧憬に溢れた叙情を、熱く、深く、集中力を持続させて繰り広げ、幸せオーラを惜しみなく振りまいた。
松林さん指揮のMASUOは、こちらでは響きのバランスも安定して、ズシリと充実した音を熱く響かせ、山口さんのチェロと堂々と渡り合い、ソロを盛り立てた。終楽章の最終盤、ソロとオケの両者が高みに昇りつめる場面はトリハダものだった。山口さんのアンコールも沁みた。山口さんがキャリアを着実に積んで成長している姿が窺える演奏は頼もしく、更なる大舞台での活躍が益々楽しみになった。
後半のプログラムはブラ4。ここでも盛り上がる場面での緊迫した熱い演奏が印象に残った。松林さんの指揮はダイナミックではあるが、繊細さが求められる場面でも大振りなことが多く、客席から見ていると手先が揺れ動いて点が不明瞭に感じられることも少なくない。それが弦の入りなどに影響を与えているのではという気もした。MASUOオケは、いい響きを持っているし、何より熱いパッションが感じられるところがいい。まだまだ伸びしろのあるオーケストラで、今後の更なる躍進を期待したい。
Duo Axia (Pf:伏木唯 & Vc:山口徳花) 2023.8.18 ルーテル市ヶ谷
Duo Axia ベートーヴェン・チクルス vol.1 ~2022.1.8 スタジオピオティータ~
Duo Axia vol.6 ~2020.2.19 渋谷ホール新宿~
山口徳花 Solo Bach Project – Vol.6 ~2020.12.28 ガルバホール新宿~
山口徳花&守重結加 デュオ ~2018.10.7 練馬区立美術館~
pocknのコンサート感想録について
♪山口徳花さん出演のYouTubeを聴く
トリオ「森の詩」(MS:小泉詠子/Vc:山口徳花/Pf:奥村志緒美)
「子守歌」(Vc:山口徳花/Pf:奥村志緒美)
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MASUOという一風変わった名前のオーケストラは、シューベルトの「鱒」を演奏したいという想いで2008年に東京電機大学の卒業生を中心に結成され、今では全国から集まった80人近くの団員を擁する楽団。満席の盛況のなか、最初の「謝肉祭」が始まった。管と弦のバランスには更なるコントロールが欲しいところだが、若い団員が多いこのオケを象徴した、抜けるような元気一杯の演奏が弾けた。
そして、山口徳花さんをソリストに迎えたドヴォコン。これまでソロや室内楽で感銘深い演奏を聴いている山口さんのチェロは、大ホールでフルオケをバックにしても存在感はいささかも弱まることなく、むしろ更に強い印象を与え、決然と始まる冒頭から一音一音を深く掘り下げ、熱いハートが真っすぐに伝わって来た。そんな堂々とした野性的な表現と、温かく包み込むような表情の対比が見事で、両者が対話を交わしていく。第3楽章では更に熟成を増して、終盤でのコンマスの川田寛人さんとのデュオでは憧憬に溢れた叙情を、熱く、深く、集中力を持続させて繰り広げ、幸せオーラを惜しみなく振りまいた。
松林さん指揮のMASUOは、こちらでは響きのバランスも安定して、ズシリと充実した音を熱く響かせ、山口さんのチェロと堂々と渡り合い、ソロを盛り立てた。終楽章の最終盤、ソロとオケの両者が高みに昇りつめる場面はトリハダものだった。山口さんのアンコールも沁みた。山口さんがキャリアを着実に積んで成長している姿が窺える演奏は頼もしく、更なる大舞台での活躍が益々楽しみになった。
後半のプログラムはブラ4。ここでも盛り上がる場面での緊迫した熱い演奏が印象に残った。松林さんの指揮はダイナミックではあるが、繊細さが求められる場面でも大振りなことが多く、客席から見ていると手先が揺れ動いて点が不明瞭に感じられることも少なくない。それが弦の入りなどに影響を与えているのではという気もした。MASUOオケは、いい響きを持っているし、何より熱いパッションが感じられるところがいい。まだまだ伸びしろのあるオーケストラで、今後の更なる躍進を期待したい。
Duo Axia (Pf:伏木唯 & Vc:山口徳花) 2023.8.18 ルーテル市ヶ谷
Duo Axia ベートーヴェン・チクルス vol.1 ~2022.1.8 スタジオピオティータ~
Duo Axia vol.6 ~2020.2.19 渋谷ホール新宿~
山口徳花 Solo Bach Project – Vol.6 ~2020.12.28 ガルバホール新宿~
山口徳花&守重結加 デュオ ~2018.10.7 練馬区立美術館~
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