facciamo la musica! & Studium in Deutschland

足繁く通う演奏会の感想等でクラシック音楽を追求/面白すぎる台湾/イタリアやドイツの旅日記/「ドイツ留学相談室」併設

4日目: 陶器の町・鶯歌~茶芸館~小籠包と夜市

2008年06月15日 | おもしろすぎる台湾
2008年3月30日(日)のち

今日は陶器で有名な町・鶯歌(イングー)と、そこから近い古い街並が残るという三峡(サンシャー)を訪れたい。それから茶芸館でもまったりしたいし、小籠包がとにかくおいしい明月湯包も外せない、その後は夜市に繰り出し… と行きたいこと、やりたいことがギッシリ。でも天気がパッとしない…


台式早餐

台北での朝の楽しみは朝ごはん屋さん。天成大飯店は朝食なしの料金設定がないのでもったいないのだが、台南では2泊ともホテルでバイキング朝食だったし、天成大飯店の朝食をパスしていつもの朝ごはん屋へ。

焼餅、蛋餅、肉まんに野菜まん… 欠かせないのが豆漿に油條!もう慣れているはずなんだが、店に貼ってあるメニューがまだよくわかっていないところがある。

肉まんが10元(35円) この安さはいつ見ても嬉しい!

お店のおっちゃん、おばちゃんにとっては子連れの日本人家族なんて珍しいからだろうか、おれたちのこと覚えていて「去年也你們來了!(去年も来てたよね)」とニコニコして言ってくれた。顔なじみの店ができるなんてこっちも嬉しい。

ぐずつき気味の空模様がホテルに戻った頃から本降りの雨に。台南の太陽が懐かしい… 雨のせいで出足が鈍るが、ウダウダしていても仕方ない!と、予定していた陶器の町・鶯歌へ出かけることにした。


切符購入

台北車站で鶯歌までの切符を買いたいがよくわからない。案内係のおばさんにたどたどしい中国語で尋ねた。おばさんの説明を何度も聞き返すも、結局自販機まで一緒に行ってひとつひとつ教えてもらった。「你們從シャングァン來得?(シャングァンからいらしたんですか?)」と聞かれた。「シャングァン」??どっかで聞いた地名のような… あー、香港のことだ!「從リーペン(日本)來得!」と答える。

香港人か?なんて、香港の人ってpocknみたいに中国語がヘタクソなんだろうか…? 中国返還後は香港でも北京語がかなり普及してきたと聞いていたが、香港人は中国語ができなくて当たり前、と思われていることを知った。



鶯歌行きの電車
地下ホームから台湾の国鉄で鶯歌へ。ホームに入ってきた電車は「自強号」みたいな特急車両。車内はボックス型のシートで旅の気分が盛り上がる。

電車が動き始めてから息子がデッキに行って「ドアがあいてるよ!」とビックリして呼びに来た。見るとなんと、扉が開きっぱなしで電車が走っていた。

台湾国鉄の電車は扉を開けっ放しで走るのかー と思ったが、本当はこの扉、手動で駅員さんや車掌さんが開け閉めするみたいだが閉め忘れていたらしい。少したって行ったときはもう閉まっていた。なかなかワイルド!

電車は地下から地上に出るとやっぱり雨模様。しばらくするとなんだか背中にポタッ… ポタッ… と雫が落ちるような感触が… 上をみたら天井から雨漏り!いやぁ~… 扉開けっ放しにしても、この雨漏りにしても、日本だったらすぐ誰かが苦情を言うところだろう。ニュースにだってなってしまうところだ、なんて思うと台湾のこのおおらかさがなんとも頼もしいというか、嬉しくなる。



鶯歌

台北から約30分で鶯歌駅に到着。陶器が売りというこの町、駅からしてもう陶器づくし。階段の欄干には陶器のはめ込み、駅の構内には巨大な陶器の壺が。街の地図も陶器製。陶器のショップもある。早く町を歩いてみたい気分…


線路のガード下をくぐり、陶器の店が並ぶという老街へ向かうと大きなインコの陶器が迎えてくれる。ガイド本やいろんなサイトに載っているやつだ。

この町外れにある巨岩がインコに似ているということで、それがこの町の名前「鶯歌(インガー)」の由来となったらしい。字も響きも素敵な名前がついたものだ。

その先も見回せば必ずといっていいほど陶器でできたいろいろなものを見つける。



老街へ入るときれいなレンガ色の街並が続き、道の両側には陶器のお店がたくさん並ぶ。






せっかく来た陶器の町だしいくつか茶器などを買いたい。

小さなお店もあれば、店内で陶器製作体験ができるような工房を持つ大きなお店、たくさんお店が入った集合店舗の建物などいろいろあるなか、いくつかの店をながめて、pocknはかわいいネズミの急須とシックな茶海、奥さんや娘は茶杯をいくつか選んだ。

昔の窯の跡を通路に使っているお店。暗いトンネルの中にイルミネーションがあったりしてちょっとしたアトラクション気分!



去年購入した茶盤に乗った今回の購入品。工夫茶をやるのも益々楽しみになりそう!


これらの茶杯をまとめて買って「便宜一点吧!」と言ったら1個分をおまけしてくれた。やった~!


老街を最後まで来たので振り出しに戻ったら、そこから二股に分かれて左の方へもう一本商店街が延びていた。陶器はもう買ったあとだったのでこっちの通りの店の陶器屋は見ないようにして、それ以外のお土産屋などを見た…

その老街のはずれの広くなったところにあった食堂でお昼。pocknは牛肉麺と水餃子を注文。「牛肉麺はスープだけでお肉は入ってませんよ。」と言われたが別に構わない。それよりもこのスープがとてもいい味を出していて汁まで全部飲んでしまった!


台湾名物の魯肉飯や魚丸湯、ランチプレートもいける!



pocknが好きな台湾ドリンクの酸梅湯。なんと本物の梅干がこんなにゴロゴロ入っていて幸せ!いままで飲んだ酸梅湯の中でも一番おいしいかも。

食事の帰り道にもいろいろ店を見てお土産を買ったりしたらもうすぐ4時。台北の茶芸館でまったりもしたいし、そろそろ台北に戻ったほうがいい。

出発が遅かったにしてもこの日もう1つ訪れようと思っていた三峡にも行くのはもともと無理だった。三峡は次回の楽しみということに。




鶯歌の駅の手前でとても香ばしい匂いがしていた。「胡椒餅」の看板が出ているお店でおいしそうな餅を焼いていたので1つ買った。

台北へ帰る電車の中で食べた胡椒餅(ちなみにMRT内は飲食禁止だがこちらはOK)。中はジュワ~っと熱い肉汁がたっぷりの肉。外の香ばしい胡椒の香りの皮との組み合わせがいい。

台湾でまたおいしいものを見つけた!こんな具合に台湾にはまだまだ知らないうまいものが山とあるんだろうな~ と思うと楽しみ半分、悔しさ半分の気分。




耕讀園

さて、台湾に来たときは必ず行くのが茶芸館。何といっても時間を忘れさせてくれる空間でお茶にお菓子をいただきながら、の~んびりと過ごせるのがいい。今回はMRTの台電大樓駅の近くの耕讀園を訪れた。

お店に入った第一印象はこれまで入った茶芸館と比べると普通っぽい。BGMが普通の喫茶店で流れているような曲で、そもそも茶芸館ではBGMはない方がいい。お菓子の品揃えがメニューにはあるのに結構ないものがあったり、給仕のウェイトレスも感じはいいけれど少々マニュアル的…

けれど不思議、案内された畳の空間で工夫茶を楽しみながら過ごしているうちにだんだんと居心地がよくなってきた。そのうちBGMも胡弓の静かな調べになった。周りをよく見回すと提灯や欄干や調度品などのたたずまいのセンスもいい。宮廷菓子で唯一置いてあったお茶うけ(写真左下)、ハイビスカスの入ったシロップにつけて頂くとこれがまたおいしい! 




茶芸館の持つ独特の空気が、そこに長く居れば居るほど体と心に沁みこんできてそのなかに同化してしまうような感覚は、これまでに訪れた茶芸館と同じだ。子供たちも思い思いに絵をかいたり、宿題をしたり… 我が家にいるような安心感でくつろげた。



余ったお茶は包んでもらい(ちゃんと真空パックにしてくれる)、会計の時に「悠々台北」のサイトからプリントアウトしたクーポン券を見せたら箱入りのティーバッグのお土産までもらってしまった。この耕讀園は台中に本店があり、そこは店内に庭園があるなど雰囲気がまた抜群とのこと。台中に行ったら是非訪れてみたい。



高光雄さん

さあ次は「明月湯包」で小籠包だ。耕讀園を出てタクシーを見つけて乗り込んだ。すると「台湾にはよくいらっしゃるんですか」と運転手さんがとても流暢な日本語で話しかけてきた。台南に行った話をしたり、運転手さんが以前訪れた日本の話を聞かせてもらったりした。

車内に置いてある身分証の「高光雄」という名前を見て娘が「この名前はどう読むんですか。」と尋ねると、ちょっと茶目っ気を込めて「コウミツオです。」と言ったあと、「本当はガオ・ゴンションというんですけど…」そして高光雄の「光」の字を指で隠して、「こうすると高雄になるでしょ。」と言って、台湾の南の都市、高雄の名前の由来を説明してくれた。

日本統治前は「犬を打つ」という意味の「打狗(ダーガオ)」だったのが、日本人が意味が良くないといういことで、同じ発音の「高雄」と読み替えて、それが定着したということ。日本統治前は中国読みで「ダーガオ」だったのが、その後は日本読みで「タカオ」となったという面白いエピソードだ。

タクシーを降りるとき、「楽しかったです。是非今度は日本に遊びに来てください。」と言ったら、「それを本当に願っています。」とのお返事。とても温厚な物腰で日本人より丁寧で滑らかな日本語を話すタクシーの運ちゃん。日本語は殆ど独学だそうだが、台湾にはすごい人がいるもんだ。



明月湯包

3年連続で訪れた明月湯包。この近くに新店舗もできたようで混雑ぶりは緩和された感じだが、やっぱりとても賑わっている。「子供たち大きくなったねー」とお店の人達はおれたちのことを覚えてくれていたのが嬉しい。


ここの小籠包はやっぱりうまい!どんなにおいしいものでも、初めて食べたときほどの感動は2度目以降はなかなか味わえないが、この小籠包は3回目でも同じように感動してしまう。使い古された「ほっぺたが落ちるくらいおいしい!」という言葉がまさにぴったりの絶品だ。





その他に蟹味噌小籠包、エビ蒸餃子、野菜蒸餃子、酸辣湯等々いっぱい注文したら、最後はもうお腹がパンパンで入らなくなってしまった。次も必ず来るぞ!



臨江街夜市

パンパンのお腹で、いつも行く近くの臨光街夜市を訪れた。さすがに食べ物は入らない。ぶらぶらと歩いていたら、「ババン・バ・バン・バン・バン♪」というドリフの懐かしい歌が聞こえてきた。道端のテレビモニターの前に大勢人が集まっている。見ると、なんと「8時だよ、全員集合!!」のビデオが流れていた。みんなモニターの前で大笑い。台湾でドリフがこんな人気とは!

ゲームコーナーで子供にゲームをさせる。台南に続き2度目、これは我が家では特例中の特例。これで子供も益々台湾好きになってくれるかなぁ、なんて下心が少々見え隠れする。

お腹はいっぱいだけれど、pocknが大好きな糖葫蘆(タンフールー)を売っている屋台があったのでゲット。串刺しのプチトマトを飴でコーティングした「お菓子」。カリッという歯ごたえのあと、プシュッとプチトマトを噛み締めるとジュワ~っと甘くて濃いトマトの汁が口に広がる。これがたまらない。


娘と並んで写真を撮ろうとしたらお店の人が撮影用に1本貸してくれた。なんて親切!



5日目:大友特産~新純香~易牙居點心坊

台湾旅行08(台南&台北)

5度目の台湾

おもしろすぎる台湾

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