台中から鹿港へ 朝、台中公園を少し散策したあと、台中駅近くで鹿港行きのバスを探した。何度も人に尋ねながら、やっと「鹿港」と書かれた標識の立つバス停に来た。けれど、ずっと待ってもバスは来ず、第一、そこでバスを待っている人が他にいない。本当にバスは来るんだろうか… 「鹿港行きのバスはここでいんでしょうか」と訊ねたおじさんが、何とタクシーの運転手で、「鹿港?タクシーで行くよ。40分で行くよ。800元でいいよ…」と、熱心にタクシー乗車を勧めてきた。「いや、いいです。僕達はバスで行くから…」どんなに断っても、そのおじさんはその場を離れようとしない。「じゃあ700元にするよ。4人でバスに乗ったら800元かかるよ。タクシーの方が速いし安いよ」 タクシーの方が安いわけないじゃないか… と思いつつも、「いや、ホントにいいんです」と断るも運ちゃんはあきらめず。 台中では市内の移動によくタクシーに乗ったが、商売熱心な運転手が多かった。「駅まで」というと、「そこからどこに行くの?」「日月譚はいいよ、~元で行くよ。」「明日はどんな予定?」「・・・はいいところだよ、…元で」などなど、とにかく遠くへ連れて行きたがる。台北ではまずこんなことはない。台中のタクシーはお客をつかまえるのがタイヘンなのかも知れない。 待ちに待って、ようやく鹿港行きのバスが来た。乗ってしまえば運ちゃんも止められない。とっても残念そうな顔で見送ってくれた。バス代は全部で333元、バスはボロかったが、やっぱりこっちの方がずっと安いじゃないの。 バスは途中、彰化というレトロ調の大きな駅を経由した。ガイドにもどこにも書いていなかったし、ホテルでも教えてくれなかったが、台中から鹿港へ行くには、彰化までまず台鉄で来て、バスに乗り換えたほうが早いんじゃないかな… とにかくおんぼろバスで鹿港まで本当に1時間半かかった。 鹿港
pocknが好きなタンフールー(飴かけトマト)は息子も最近のお気に入り
九曲巷 曲がりくねった細い道が迷路のように入り組んでいる昔ながらの界隈・・・ と聞いただけで、古い町の路地好きのpocknとしては是非とも行ってみたくなるところ。九曲巷はその昔、強風や砂ぼこりを防ぐためにわざと曲がりくねった道にしたとのこと。老街を出て賑やかな通りを少し歩くと、「九曲巷」の看板があり、入口がわかるようになっていた。
芭蕉の句がどうしてここに?でも妙に似合っている… 龍山寺 九曲巷をくまなく探索し、そこの匂いを全身に浴びたあとは、龍山寺へ。ここは鹿港のほぼ南端にある。北端の天后宮から、いろいろわき道にそれながらも、南端までやってきた。 龍山寺は台湾の一級古蹟に指定されている古刹。山門からして歴史の重みを感じる風格がある。境内の中ほどには、年輪を重ねた老木が左右対に植えられて枝を四方に伸ばし、境内の景観ポイントを高めている。 その境内にある東屋のような前殿の屋根を中から見上げると、精巧で見事なレリーフと彩画が施された、八角形の特徴ある形の木組みの天井が。 これは「八角井」といって、平安を表している。ここの八角井は台湾でも名高いのだそうだ。この屋根の下にお年寄りが座ってのんびり話をしていた。 本堂も由緒ある古めかしい質感があり、彫刻の施された柱や、壁画、天井画も見事。本堂の奥には更にいくつかお堂があり、広いお寺だな、と実感する。
奥さんと娘は周辺の散歩に出かけている間、ゆっくり流れる空気に身を任せながらスケッチブックに絵筆を走らせた。 玉珍齋
お菓子屋さんを出たら、ちょうど台中行きのバスが走っていた。慌てて合図して乗せてもらった。ホッ… 鹿港は思ったとおりのいい町だった。だけど、まだ見れなかったところもたくさんあるし、過ごしたかった場所も残っている。食べたいものも!悔しかったのは、行くつもりだった超狭い「摸乳巷」という通路に行きそびれたこと。龍山寺の近くだったのに、せっかくプリントアウトしてきたWeb情報を現地でよく見ないまま、帰りのバスに乗ってしまった。鹿港は是非また訪れたい。 台北国際花博 台中/台鉄駅周辺 台中/精明一街周辺 癒しの国・台湾旅行2011トップページへ |
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