2008年8月12日(火)~8月14日(木)
毎年家族旅行で訪れる「野わけ」やグリーンヒル八ヶ岳からよく見えるゴツくてカッコイイ甲斐駒ケ岳(甲斐駒)。しゅっちゅう見ているが、登ったのはもう17年も前の1回きり。黒戸尾根を登り、七丈小屋泊で登頂したのだが、途中までの晴天が頂上間近でガスってしまい、山頂は霧の中という悔しい思いをした。それからは甲斐駒を見るたびに「いつか晴天のときにまた登ってやる…」と思っていて、今回とうとうそのリベンジに挑戦することにした。
お盆の時期なので小屋が混むことを予想してテントを担いで行くことにした。選んだコースは今回も黒戸尾根。甲斐駒登頂コースの中でも標高差が2200メートルあり道も険しく、全国の登山道の中でもシンドイと言われているコース。けれど、このコースはお盆の時期でもそんなには混まないだろうし、途中の七丈小屋のテント場はいくつかある甲斐駒コースの中で最も山頂に近いところにある。つまり、まだガスが上がってこない早朝に山頂に立てるというメリットは大きい。
そういうわけで、テントというお荷物を背負って一番の難コースを登ることにした。だけどテントは七丈小屋に張ったまま山頂に行けばいいので、重い荷物は七丈小屋までだ。夏山シーズン2度目の登山もまた単独となった。初日は麓の駒ケ岳神社にテントを張り尾白川渓谷を散策、翌朝七丈小屋のテント場泊、そして次の日に甲斐駒を往復して下山という計画を立てた。
8月12日(火)時々
尾白川渓谷
甲斐駒登山の足慣らしも兼ねて尾白川渓谷を神蛇の滝まで歩いた。レポートはこちら。
8月13日(水)時々 霧
4時に起きるつもりが寝坊して5時半に… 明け方に雨が降り、その雨は止んだようなのだが、渓流のザーザーいう音と雨の音の区別がつかなくなり、寝ぼけながら「外は大雨…」なんて思ってつい長寝をしてしまった。失敗… 急いで朝飯を食べ、テントをたたみ出発。
登山口の入口に「1週間前に登山道で熊が出没したので十分注意を!」という看板があり、鈴やラジオを鳴らすように書いてあった。鈴をカラカラ鳴らして登っている人と一緒になるとうるさくてかなわないので、おれは鈴をつけるのはイヤだったが、こんな看板を見たらつけないわけにはいかない。昨日駐車場の売店で買った鈴を(800円!!!)つけて登る。
黒戸尾根は序盤で少々なだらかなところはあるが殆どは急な坂が続く。未明に降った雨のせいでぬかるんでいるところも多く滑りやすい。
出発して1時間10分ほどで笹ノ平というところを通過。この手前に水場があったはずなんだが… 17年前に一緒に登ったひでさん、さっさんとカルピスを作ってあまりのうまさに感嘆の声を上げた水場が見当たらない。地図にも出ているのだが… 水場はとうとう見当たらなかった。もう七丈小屋まで水の補給はできない。(その水場は台風か何かの影響でなくなってしまったことを後で知る。古い地図はやっぱり不都合が多い…)
雨が降ったせいだろう、登山道に沿って至るところいろんなキノコがにょきにょきと生えている。ヘンゼルとグレーテルや白雪姫に出てくるような赤に白い斑点のついたキノコや、妖精の衣のようなキノコなど、珍しいのもある。花を撮るよう気分でキノコの写真を撮ってみた。
そんなキノコが生える道は鬱蒼とした原生林に苔に覆われた岩や木の株が横たわり、北八ヶ岳の森のよう。
熊には出くわさなかったが大型の蜂がしょっちゅうまわりをブーンブーンと飛び回っているのがイヤだ。大きな羽音をたててどこまでもついてくるのには閉口した。実に30分以上にも渡って付きまとわれた。明らかにこれは縄張りの威嚇行為だ。「構わない」のが鉄則と聞いたことがあるので無視してズンズン歩いていたが生きた心地がしない。こんなときどうすれば蜂を追い払えるんだろうか…
出発して実に6時間半超。13時半にようやく七丈小屋に到着した。険しい道だったがバテずに辿り着けた。水温4度という冷た~い水が流れる水場でグビグビと水を飲む。うまい!小屋の管理人さんは「買い物中」ということで留守。テント場を探したが周辺には見当たらないのでまずは小屋の上のテラスで昼飯にした。
テント場は小屋から更に登山道を5分ほど登ったところにあった。以前小屋が建っていたというところで、広くてきれいに整地されていた。頑丈なペグまで自由に使えたのでこれを使ってテントを設営した。
ガスが切れて鳳凰三山の白い山肌が光り、地蔵岳のオベリスクが姿を現した。ここからは鳳凰三山の眺めがいい。スケッチを始めたらまたガスに隠れてしまった…
七丈小屋が空いている割に、このテン場にはテントがだんだん増えてけっこうな数に。黒戸尾根のような大変なコースは小屋泊まりの人達よりもテントを担ぐホンモノの岳人が多いということだろうか。おれもその岳人の仲間入りってことかな…?
隣には新しいルート作りのために1週間もテントを張るという本格派の人がいた。
明日はとりあえず好天との予報。星も見えてきたし期待することにしよう。
8月14日(木)のち霧
甲斐駒山頂へ
3時50分起床。星がまたたき良い天気っぽい。寒いのでテントの中でお湯を沸かして朝食をとり、軽い荷物で4時50分山頂を目差して出発。
20分ほど歩き、森林限界を抜けて視界がグーンと開けた頃にご来光を迎えた。天気が良い日の山の夜明けの風景はいつも神々しさが漂う。太陽に向かって手を合わせたくなる気持ちがよくわかる。
そこから10分ほどで八合目御来光場まで来た。朝日に照らされた甲斐駒山頂の急峻な岩壁が目の前に迫って見える。
ここから先は険しい岩場が多く、鎖・ハシゴの連続だ。石像や石碑の数も急に増えてくる。鳳凰三山の後ろに頂上付近だけ見えていた富士山が高度が増すごとにグングンとその姿を現してきた。
甲斐駒山頂!
北岳も見えたが近くにイヤな雲が出ていた。頂上直前でガスに覆われた前回の二の舞はご免だ。逸る気持ちもあり休憩なしで一気に頂上まで登り切った。2時間半のコースタイムのところを1時間半。荷物が軽いとペースも上々だ。そして2度目の甲斐駒山頂は晴天で迎えてくれた。まず目に飛び込んできたのは仙丈ヶ岳。広い裾野を広げて聳える姿が何ともいい。
クリックで拡大
山頂からは雄大なパノラマが連なる・・・
鋸岳方面
甲斐駒からの北岳は尖っていてカッコイイ!
塩見岳がこの日見えた南アルプスの最南の山
朝の光線が射す奥秩父の峰々。手間には韮崎方面の町が光る。
クリックで拡大
せっかくだから仙丈岳をバックに1枚撮ってもらった!
ひととおり写真を撮ったら今度はスケッチ…
鳳凰三山と富士山
それに仙丈岳を描いた…
頂上に着いてかれこれ2時間が過ぎ、気がつけばさっき駒津峰のほうにいっぱいいた人達が頂上に続々と上がってきて山頂も賑やかになっていた。雲もだいぶ増えてきたので、ガスが上がってくる前にもう一つ行っておきたかった魔利支天に向かった。中央道の辺りから眺める甲斐駒の左肩にボコっとコブのように付いている「魔利支天」は気になる存在。名前にも引かれるし、是非訪れたかった。
山頂から下って魔利支天へ登り返すあたりから見上げた甲斐駒山頂の切り立った岩壁。青空をバックに花崗岩の白が眩しい!
写真をクリックすると魔利支天が現れる!
魔利支天とその周辺に咲いていた花々
山頂への巻き道へ下りて更に六万石まで下り、そこから直登コースで再び山頂を目差す(下山するには山頂を通らなければならない)。行列状態の巻き道とは打って変わって直登コースは殆ど人がいない。岩場の険しい登りが続くが、鎖やハシゴといったお助けがないこの300mの直登コースはなかなか登り甲斐がある。
直登コースにはトウヤクリンドウをはじめ花が多い
魔利支天から約1時間かけて11時に再び立った頂上はすっかりガスってしまっていた。このガスはもう晴れそうにない。魔利支天へ行く前よりも随分多くの人がいた。その大勢の人の中に知っている人によーく似た人を見かけたがいまいち決め手がなくて声をかけず、10分休憩して下山開始。でも気になるなぁ…
こうした梯子は下りる方がコワイ
12時5分過ぎに七丈テント場に到着。テントを撤収して昼飯を食べたあと黒戸尾根を下った。
前日見つけたこのキノコ、今日見たらこんなに平べったくなっていた(クリック)
とてもかわいらしくキレイな箱庭的な絵をみつけ、斜面によじ登ってパチリ。脇に立っていた石碑につかまって撮影していたらその石碑がグラリ!! 危うく石碑もろとも斜面を落ちるところだった。。。
頂上を出発して3時間40分、無事に駐車場に戻ってきた。晴天に恵まれた今回の甲斐駒登山でリベンジも達成。黒戸尾根はキツイことはキツイが変化に富んだコースは面白いし、登り返しは1箇所だけしかないので余計な体力消耗が避けられたせいか先月の常念岳のようにバテることもなく、帰宅後も体調は至って好調、またすぐに山に出かけてもいい感じだった。
帰り道に寄った温泉は「むかわの湯」。地元風の人達で賑わう日帰り温泉は、広い露天風呂や泉質の異なるいろんな浴槽があってとてもいい。500円という料金も気に入った。
夏山08 北アルプスの人気コース 蝶ヶ岳~常念岳を歩く
毎年家族旅行で訪れる「野わけ」やグリーンヒル八ヶ岳からよく見えるゴツくてカッコイイ甲斐駒ケ岳(甲斐駒)。しゅっちゅう見ているが、登ったのはもう17年も前の1回きり。黒戸尾根を登り、七丈小屋泊で登頂したのだが、途中までの晴天が頂上間近でガスってしまい、山頂は霧の中という悔しい思いをした。それからは甲斐駒を見るたびに「いつか晴天のときにまた登ってやる…」と思っていて、今回とうとうそのリベンジに挑戦することにした。
お盆の時期なので小屋が混むことを予想してテントを担いで行くことにした。選んだコースは今回も黒戸尾根。甲斐駒登頂コースの中でも標高差が2200メートルあり道も険しく、全国の登山道の中でもシンドイと言われているコース。けれど、このコースはお盆の時期でもそんなには混まないだろうし、途中の七丈小屋のテント場はいくつかある甲斐駒コースの中で最も山頂に近いところにある。つまり、まだガスが上がってこない早朝に山頂に立てるというメリットは大きい。
そういうわけで、テントというお荷物を背負って一番の難コースを登ることにした。だけどテントは七丈小屋に張ったまま山頂に行けばいいので、重い荷物は七丈小屋までだ。夏山シーズン2度目の登山もまた単独となった。初日は麓の駒ケ岳神社にテントを張り尾白川渓谷を散策、翌朝七丈小屋のテント場泊、そして次の日に甲斐駒を往復して下山という計画を立てた。
8月12日(火)時々
尾白川渓谷
甲斐駒登山の足慣らしも兼ねて尾白川渓谷を神蛇の滝まで歩いた。レポートはこちら。
8月13日(水)時々 霧
4時に起きるつもりが寝坊して5時半に… 明け方に雨が降り、その雨は止んだようなのだが、渓流のザーザーいう音と雨の音の区別がつかなくなり、寝ぼけながら「外は大雨…」なんて思ってつい長寝をしてしまった。失敗… 急いで朝飯を食べ、テントをたたみ出発。
登山口の入口に「1週間前に登山道で熊が出没したので十分注意を!」という看板があり、鈴やラジオを鳴らすように書いてあった。鈴をカラカラ鳴らして登っている人と一緒になるとうるさくてかなわないので、おれは鈴をつけるのはイヤだったが、こんな看板を見たらつけないわけにはいかない。昨日駐車場の売店で買った鈴を(800円!!!)つけて登る。
黒戸尾根は序盤で少々なだらかなところはあるが殆どは急な坂が続く。未明に降った雨のせいでぬかるんでいるところも多く滑りやすい。
出発して1時間10分ほどで笹ノ平というところを通過。この手前に水場があったはずなんだが… 17年前に一緒に登ったひでさん、さっさんとカルピスを作ってあまりのうまさに感嘆の声を上げた水場が見当たらない。地図にも出ているのだが… 水場はとうとう見当たらなかった。もう七丈小屋まで水の補給はできない。(その水場は台風か何かの影響でなくなってしまったことを後で知る。古い地図はやっぱり不都合が多い…)
雨が降ったせいだろう、登山道に沿って至るところいろんなキノコがにょきにょきと生えている。ヘンゼルとグレーテルや白雪姫に出てくるような赤に白い斑点のついたキノコや、妖精の衣のようなキノコなど、珍しいのもある。花を撮るよう気分でキノコの写真を撮ってみた。
そんなキノコが生える道は鬱蒼とした原生林に苔に覆われた岩や木の株が横たわり、北八ヶ岳の森のよう。
熊には出くわさなかったが大型の蜂がしょっちゅうまわりをブーンブーンと飛び回っているのがイヤだ。大きな羽音をたててどこまでもついてくるのには閉口した。実に30分以上にも渡って付きまとわれた。明らかにこれは縄張りの威嚇行為だ。「構わない」のが鉄則と聞いたことがあるので無視してズンズン歩いていたが生きた心地がしない。こんなときどうすれば蜂を追い払えるんだろうか…
やがて樹林帯が切れて「刃渡り」と呼ばれる地点を通過。ガスがでていて視界はないが本当はいい眺めなんだろうな… ここは地図には「やせ尾根、両側が谷底までそぎ落ちている」と注意書きがあるが、しっかり鎖もついているしそれほどスリリングな感じはしない。 「刃渡り」でやっと樹林帯が切れたと思ったら、道はまた樹林帯へと入っていった。 甲斐駒は昔から信仰の山だ。こんな石碑や石像、お社があちこちにある。古いもののなかに新しいものもあり、今でも信仰の対象として登るひとがいることを物語っている。 「何合目」という数え方はそもそも信仰の山特有だが、前に来たときはあった五合目の小屋はなくなっていた。登山者が減ったせいだろうか。 そう言えばお盆の最中のハイシーズンなのに登山者は殆ど見かけない。大方はこっちよりもずっと楽な(標高差900m)北沢峠から登るのだろう。 |
五合目を越えたあたりから梯子や鎖が度々現れて道はますます急峻になってきた。南アルプスは森林限界が北アよりもかなり高く、シラビソ系の森がまだまだ続く。 |
出発して実に6時間半超。13時半にようやく七丈小屋に到着した。険しい道だったがバテずに辿り着けた。水温4度という冷た~い水が流れる水場でグビグビと水を飲む。うまい!小屋の管理人さんは「買い物中」ということで留守。テント場を探したが周辺には見当たらないのでまずは小屋の上のテラスで昼飯にした。
テント場は小屋から更に登山道を5分ほど登ったところにあった。以前小屋が建っていたというところで、広くてきれいに整地されていた。頑丈なペグまで自由に使えたのでこれを使ってテントを設営した。
ガスが切れて鳳凰三山の白い山肌が光り、地蔵岳のオベリスクが姿を現した。ここからは鳳凰三山の眺めがいい。スケッチを始めたらまたガスに隠れてしまった…
七丈小屋が空いている割に、このテン場にはテントがだんだん増えてけっこうな数に。黒戸尾根のような大変なコースは小屋泊まりの人達よりもテントを担ぐホンモノの岳人が多いということだろうか。おれもその岳人の仲間入りってことかな…?
隣には新しいルート作りのために1週間もテントを張るという本格派の人がいた。
ガスで視界も悪いし時間を持て余すと思っていたのだがいつのまにか夕食。今夜はオムハヤシに豚汁。やっぱりビールは欠かせないっすね。 |
明日はとりあえず好天との予報。星も見えてきたし期待することにしよう。
8月14日(木)のち霧
甲斐駒山頂へ
3時50分起床。星がまたたき良い天気っぽい。寒いのでテントの中でお湯を沸かして朝食をとり、軽い荷物で4時50分山頂を目差して出発。
20分ほど歩き、森林限界を抜けて視界がグーンと開けた頃にご来光を迎えた。天気が良い日の山の夜明けの風景はいつも神々しさが漂う。太陽に向かって手を合わせたくなる気持ちがよくわかる。
そこから10分ほどで八合目御来光場まで来た。朝日に照らされた甲斐駒山頂の急峻な岩壁が目の前に迫って見える。
ここから先は険しい岩場が多く、鎖・ハシゴの連続だ。石像や石碑の数も急に増えてくる。鳳凰三山の後ろに頂上付近だけ見えていた富士山が高度が増すごとにグングンとその姿を現してきた。
甲斐駒山頂!
北岳も見えたが近くにイヤな雲が出ていた。頂上直前でガスに覆われた前回の二の舞はご免だ。逸る気持ちもあり休憩なしで一気に頂上まで登り切った。2時間半のコースタイムのところを1時間半。荷物が軽いとペースも上々だ。そして2度目の甲斐駒山頂は晴天で迎えてくれた。まず目に飛び込んできたのは仙丈ヶ岳。広い裾野を広げて聳える姿が何ともいい。
クリックで拡大
山頂からは雄大なパノラマが連なる・・・
鋸岳方面
甲斐駒からの北岳は尖っていてカッコイイ!
塩見岳がこの日見えた南アルプスの最南の山
朝の光線が射す奥秩父の峰々。手間には韮崎方面の町が光る。
クリックで拡大
せっかくだから仙丈岳をバックに1枚撮ってもらった!
ひととおり写真を撮ったら今度はスケッチ…
鳳凰三山と富士山
それに仙丈岳を描いた…
頂上に着いてかれこれ2時間が過ぎ、気がつけばさっき駒津峰のほうにいっぱいいた人達が頂上に続々と上がってきて山頂も賑やかになっていた。雲もだいぶ増えてきたので、ガスが上がってくる前にもう一つ行っておきたかった魔利支天に向かった。中央道の辺りから眺める甲斐駒の左肩にボコっとコブのように付いている「魔利支天」は気になる存在。名前にも引かれるし、是非訪れたかった。
山頂から下って魔利支天へ登り返すあたりから見上げた甲斐駒山頂の切り立った岩壁。青空をバックに花崗岩の白が眩しい!
甲斐駒山頂から30分足らずで着いた魔利支天の頂には、その「魔利支天」の石碑と信仰グッヅがいろいろとお供えしてあり、周りは広々していて高山植物もたくさん咲いている。ここでしばしのコーヒータイムにした。 |
写真をクリックすると魔利支天が現れる!
魔利支天とその周辺に咲いていた花々
山頂への巻き道へ下りて更に六万石まで下り、そこから直登コースで再び山頂を目差す(下山するには山頂を通らなければならない)。行列状態の巻き道とは打って変わって直登コースは殆ど人がいない。岩場の険しい登りが続くが、鎖やハシゴといったお助けがないこの300mの直登コースはなかなか登り甲斐がある。
直登コースにはトウヤクリンドウをはじめ花が多い
魔利支天から約1時間かけて11時に再び立った頂上はすっかりガスってしまっていた。このガスはもう晴れそうにない。魔利支天へ行く前よりも随分多くの人がいた。その大勢の人の中に知っている人によーく似た人を見かけたがいまいち決め手がなくて声をかけず、10分休憩して下山開始。でも気になるなぁ…
こうした梯子は下りる方がコワイ
12時5分過ぎに七丈テント場に到着。テントを撤収して昼飯を食べたあと黒戸尾根を下った。
前日見つけたこのキノコ、今日見たらこんなに平べったくなっていた(クリック)
とてもかわいらしくキレイな箱庭的な絵をみつけ、斜面によじ登ってパチリ。脇に立っていた石碑につかまって撮影していたらその石碑がグラリ!! 危うく石碑もろとも斜面を落ちるところだった。。。
頂上を出発して3時間40分、無事に駐車場に戻ってきた。晴天に恵まれた今回の甲斐駒登山でリベンジも達成。黒戸尾根はキツイことはキツイが変化に富んだコースは面白いし、登り返しは1箇所だけしかないので余計な体力消耗が避けられたせいか先月の常念岳のようにバテることもなく、帰宅後も体調は至って好調、またすぐに山に出かけてもいい感じだった。
帰り道に寄った温泉は「むかわの湯」。地元風の人達で賑わう日帰り温泉は、広い露天風呂や泉質の異なるいろんな浴槽があってとてもいい。500円という料金も気に入った。
夏山08 北アルプスの人気コース 蝶ヶ岳~常念岳を歩く