2月10日(月)ウェルナー・ヒンク メモリアルコンサート ![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_heart.gif)
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よみうり大手町ホール
【曲目】
1.ハイドン/弦楽四重奏曲第77番「皇帝」Op 76-3
2.モーツァルト/フルート四重奏曲ニ長調 K285
♪ ♪ ♪ 3.モーツァルト/クラリネット五重奏曲イ長調「シュタトラー」K581
4.J.シュトラウスⅡ/南国のばら
5.J.シュトラウスⅡ/ポルカ「浮気心」
6.ヨーゼフ・シュトラウスJ.&シュトラウスⅡ/ピッチカート・ポルカ
(アンコール)
♪ J.シュトラウスⅡ/トリッチ・トラッチ・ポルカ
【演 奏】
ウィーン・アンサンブルVIMCA
Vn:パヴェル・クツミシェフ、シーラ・エプシュタイン/Vla:グンター・グレッセル/Vc:ヴォルフガング・ヘルテル/Fl:マティアス・シュルツ/Cl:クリストフ・ツィムパー
定年で退団した後もウィーン・フィルの顔というイメージで親しまれたヴァイオリニストのウェルナー・ヒンク氏が昨年亡くなり、ヒンクさんを偲んでウィーン・フィルをはじめとするヒンクゆかりのプレイヤーが集まり、ヒンクが好んで演奏したというハイドンとモーツァルト、それに生誕200年を迎えたヨハン・シュトラウス2世の曲によるメモリアルコンサートが行われ、ご招待に預かった。
最初はハイドンの有名な「皇帝」カルテット。4人は自然な息遣いで肩肘張らずにハイドンの音楽を誠実に奏でた。求心力という点ではもうひとつと感じていたら、第2楽章では、交代で主旋律を受け持つ奏者が明確なイニシアチブを取り、それに絡んで色付けする他のパートとの能動的なアンサンブルの妙に惹きつけられた。
続くモーツァルトのフルート四重奏曲では、フルートのシュルツ(ヴォルフガング・シュルツの息子)がイニシアチブを取った。シュルツは骨太で大きな骨格を形作り、雄弁でダイナミックな表現力でアンサンブルを先導し、他の奏者もそれに答えるように積極的に働きかけ、生き生きとしたやり取りを繰り広げた。瑞々しくしなやかな演奏で聴き手のワクワク感を高めた。
休憩後はクラリネット五重奏曲。こちらは5人のプレイヤーのハーモニーが溶け合った。立役者はクラリネットのツィムパー。崩壊すれすれの曲芸的ともいえる弱音で奏でるクラリネットは、音量を抑えながら存在感は圧倒的で、アンサンブルに魔法をかけたような静謐な空気をもたらした。ゆっくり目のテンポで、柔らかく甘美なハーモニーで歌を紡いで行きながら、部分的に思いっきりテンションを上げて、能動的でドラマのある音楽を作り上げた。珠玉の名曲の極上の演奏に酔いしれた。
そしてメンバー全員でのシュトラウス。自然な息遣い、生き生きした躍動感や歌心に、聴く側の身体も心も一緒に揺れた。掛け声も入ったプレイヤー達の楽しそうに演奏する姿が素敵で、音楽から立ち込めてくる香りも心地いい。弦楽四重奏と木管2本のためのメンバーによるアレンジは小編成でありながら、オケの色々な音が聴こえてきて(ハープの音まで!)、豊かで瑞々しい響きが少々デッドな会場の隅々まで届いた。娯楽的なイメージもあるシュトラウスの音楽がこんなに豊かなメロディーとハーモニーに溢れた魅力的な作品だということを再認識。アンコールをもう一曲ぐらい、ニューイヤーコンサートの気分になっていたので「美しく青きドナウ」をやってくれたらなぁ。ヒンクさんへの思いがひとつになって奏でられた心温まる素敵な演奏会だった。
ウェルナー・ヒンクが弾くモーツァルト ~2012.8.27草津音楽の森国際コンサートホール~
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4.J.シュトラウスⅡ/南国のばら
5.J.シュトラウスⅡ/ポルカ「浮気心」
6.ヨーゼフ・シュトラウスJ.&シュトラウスⅡ/ピッチカート・ポルカ
(アンコール)
♪ J.シュトラウスⅡ/トリッチ・トラッチ・ポルカ
【演 奏】
ウィーン・アンサンブルVIMCA
Vn:パヴェル・クツミシェフ、シーラ・エプシュタイン/Vla:グンター・グレッセル/Vc:ヴォルフガング・ヘルテル/Fl:マティアス・シュルツ/Cl:クリストフ・ツィムパー
定年で退団した後もウィーン・フィルの顔というイメージで親しまれたヴァイオリニストのウェルナー・ヒンク氏が昨年亡くなり、ヒンクさんを偲んでウィーン・フィルをはじめとするヒンクゆかりのプレイヤーが集まり、ヒンクが好んで演奏したというハイドンとモーツァルト、それに生誕200年を迎えたヨハン・シュトラウス2世の曲によるメモリアルコンサートが行われ、ご招待に預かった。
最初はハイドンの有名な「皇帝」カルテット。4人は自然な息遣いで肩肘張らずにハイドンの音楽を誠実に奏でた。求心力という点ではもうひとつと感じていたら、第2楽章では、交代で主旋律を受け持つ奏者が明確なイニシアチブを取り、それに絡んで色付けする他のパートとの能動的なアンサンブルの妙に惹きつけられた。
続くモーツァルトのフルート四重奏曲では、フルートのシュルツ(ヴォルフガング・シュルツの息子)がイニシアチブを取った。シュルツは骨太で大きな骨格を形作り、雄弁でダイナミックな表現力でアンサンブルを先導し、他の奏者もそれに答えるように積極的に働きかけ、生き生きとしたやり取りを繰り広げた。瑞々しくしなやかな演奏で聴き手のワクワク感を高めた。
休憩後はクラリネット五重奏曲。こちらは5人のプレイヤーのハーモニーが溶け合った。立役者はクラリネットのツィムパー。崩壊すれすれの曲芸的ともいえる弱音で奏でるクラリネットは、音量を抑えながら存在感は圧倒的で、アンサンブルに魔法をかけたような静謐な空気をもたらした。ゆっくり目のテンポで、柔らかく甘美なハーモニーで歌を紡いで行きながら、部分的に思いっきりテンションを上げて、能動的でドラマのある音楽を作り上げた。珠玉の名曲の極上の演奏に酔いしれた。
そしてメンバー全員でのシュトラウス。自然な息遣い、生き生きした躍動感や歌心に、聴く側の身体も心も一緒に揺れた。掛け声も入ったプレイヤー達の楽しそうに演奏する姿が素敵で、音楽から立ち込めてくる香りも心地いい。弦楽四重奏と木管2本のためのメンバーによるアレンジは小編成でありながら、オケの色々な音が聴こえてきて(ハープの音まで!)、豊かで瑞々しい響きが少々デッドな会場の隅々まで届いた。娯楽的なイメージもあるシュトラウスの音楽がこんなに豊かなメロディーとハーモニーに溢れた魅力的な作品だということを再認識。アンコールをもう一曲ぐらい、ニューイヤーコンサートの気分になっていたので「美しく青きドナウ」をやってくれたらなぁ。ヒンクさんへの思いがひとつになって奏でられた心温まる素敵な演奏会だった。
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