オコジョ、チャート・レビュー

洋楽チャートの感想や予想を長々と述べます。速報性はありません。

ジャンル別・年間平均トップ10占有率2017年度版

2022-09-24 | チャート解析

 

ゴースト "Mary On A Cross" が全米チャートに昇進!!

一方イギリスでは全米チャートでの好調が影響したかイマドラの "Bones" がリベンジ・ヒットの兆し!!

マネスキン "Supermodel"、AJR "World's Smallest Violin" の浮上の可能性が消えないなか、

インディー・ポップの新人、Cafune(カフネ) にも注目が集まる!!

...何言ってるか分かんなかったらすみません。

 


 

全米チャートの簡単で一面的な分析。

今回も手抜きでやっていこうと思います(前回...間違って図を消してしまったので再作成中ですが)。

よく分からないことはなるべく言わないようにするので、気軽に読んでみてください。

 

<2017年>

→分析前のイメージ(分析関連で)

・とにかくたくさんの曲がヒットしていて、上位の入れ替わりも速かった!

・いろんなジャンルの曲が大ヒットしていて、色とりどりなチャートになっていた!

・特にポップ・ミュージックとラップがすごかった印象。元々ポップは王道だけど、この年からラップも人気が急上昇してトップ・ジャンルに昇りつめた。

・EDM(ダンス・ミュージック)もチャートで強かった!

・「大規模チャート・アクション」が本格的に起こり始めた!

 

1.ポップ

縦軸:Top10ランクイン曲数、横軸:時間軸で2017年第1週~第53週

※2017年は公式で週数の調整があったため、53週になっています。

Top10平均占有率・・・2.358

(占有率から) 「2.358」は、2017年は平均2.358曲のポップ・ソングが全米 Top10 にランクインしていたということを意味します。そのままシェアにして、約23.6%ですね。この数字は、前回の経験からですが高くはないが低くもない数字だと思います。25%を上回っていたら高いシェアを持つ、と確実にいえるのですがギリギリで上回らなかったので。結果として、ポップ・ミュージックが旺盛だった、というイメージはちょっと違っていたみたいです。

(グラフから) けっこう振れ幅が大きいのが分かりますが、1(曲)しかなかった期間がかなり長い!3以上あった週がたくさんあったにもかかわらず平均が低かったのは、これの影響が大きいです。年初めからしばらくはアリアナ・グランデやマルーン5がいましたが、彼らが消えてからはエド・シーランのみになってしまいました。彼のみの期間が4か月ほど続いたのち(4か月も続くのは普通にすごいこと)、ようやくショーン・メンデスやデミ・ロヴァートが助けに入ってポップの勢力が復活。秋から冬にかけてテイラー・スウィフトらもチャート上位に加わり、勢力はさらに強くなったという物語です。いやー、それにしてもエド・シーラン "Shape Of You" の4か月の踏ん張りは良かった

 

2.ロック

Top10平均占有率・・・0.716

(占有率から) Top10 に平均1曲以上ランクインするということは、常に1曲は Top10 でヒットしているということと似ていると思っていて、その意味で上の占有率が1を超えるかどうかはけっこう重要な基準だと思います。超えていれば、少なくとも人気ジャンルだとはいえる。超えていなければ、人気ジャンルだと断言することはできない。結局ロックは超えることができませんでしたが、予想通りです。というか、予想よりちょっと良かったのでむしろ満足してたりします。😓

(グラフから) 53週を2等分する節目の第27週に初めてロックがランクイン。これがイマジン・ドラゴンズの "Believer" で、"Believer" の大ヒットが4か月目に差し掛かったころポルトガル・ザ・マンの "Feel It Still" も Top10 に進出してきます。それから数週間後に "Believer" は Top10 でのピークを終えて11位以下に下降してしまいますが、代わりに同じくイマジン・ドラゴンズの "Thunder" が上がってきて Top10 入りします。半年間で2曲も爆発的な大ヒットを生んだイマドラは本当に化け物でしたね...。カリードとのリミックスなど、プロモーションもよかったです。グラフからはロックの安定性が感じられますね、上記いずれの曲もひとたび10位以内に入ったら絶対に出たり入ったりはしない、という堅さがありました。🧱

 

3.カントリー

平均占有率・・・0.150

(占有率から) まあ、これは確実に低いといえるでしょう。カントリー・ミュージックのシングル・チャートでのパフォーマンスについてはこれの1つ前の記事でいろいろ書いているので、読みにくいかもしれませんが参考にしてみてください。

(グラフから) 第15~16週あたりにぽつんと小さな山があり、しばらく平地が続いて今度は第27~34週あたりに低いけどちょっと長めの山がある...地形で表現しようとしたら無理があって変な感じになりました。でも、間隔も空いてるしこの2つの山は別ものだと捉えるのが自然でしょう。ところが、そうではなかったのが面白いところ。どちらもサム・ハントの "Body Like A Back Road" で、この年 Top10 で大ヒットしたカントリー・ソングはこれだけです。いわゆる「再燃」ですね、かっこよく言うと。サム・ハントは当時は "Take Your Time" しか知らなくて、ドラマチックな曲の印象が強かったがためになかなかスローでダウンテンポな "Body Like A Back Road" に馴染めませんでしたが、数年後に聴き直して好きになった覚えがあります。シブいけど、癖になるメロディーが楽しい!🚙

 

4.R&B

平均占有率・・・0.962

(占有率から) うー...1を超えなかった!!ジャンル全体としてけっこう良かった印象だったんだけど、まさかの基準以下。まあ、確かにグラフ作ってて「あれ?」とはなったけど...。結果、R&Bは2017年は人気ジャンルではなかった、と言うにも言いづらい惜しい数字で、解釈がちょっと難しいです。前回(2019年度)の数字は0.846でこれよりは上ですが、前回の数字も微妙...。あと、前回の記事を振り返ってみて、自分はこの占有率についてけっこう同じことを繰り返し書いてるな、ということに気づきました。成長してない...。😅

(グラフから) 明らかに勢いが途中で止まってしまっていますね。2017年の最初の方はザ・ウィークエンドやリアーナ、アレッシア・カーラもいたのですが、その後も粘り強く Top10 に残っていられたのはブルーノ・マーズのみ。こちらは約5か月間も一人で粘っています...エド・シーラン以上!!曲は "That's What I Like" で、ロングヒットした曲が評価される年間チャートで3位だったのも納得です。グラフに戻って、ブルーノ・マーズがいなくなってからは後を継ぐ者が現れませんでした。占有率が1を上回らなかったのは、100%後半期の勢いの衰えが原因でしょう。

 

5.ヒップホップ

平均占有率・・・3.962

(占有率から) 予想以上の高水準!常に Top10 内に4曲はラップ・ソングがランクインしているかのような解釈ができます。約4割のシェアで、もちろん2017年最大。競合相手だと思っていたポップとは1.5以上離れていて、いい勝負どころかヒップホップの圧勝でした。2017年に人気が急上昇したジャンルだと思っていましたが、おそらくそれは違っていて、グラフからも想像できるように2016年後半期からすでにその波は強かったものと思われます。2016年の年間チャートを見る限り2016年は全体としてポップの方が優勢でしたが、だんだんヒップホップが追い上げてきて2017年にはこのような形になりました。これも、ストリーミング普及の影響ですね。性質上最もストリーミングに適した音楽ジャンルがヒップホップだったわけで、今からなら何とでも言えますがヒップホップの人気上昇は必然的だったのかもしれません。これ以降他のジャンルのアーティストもヒップホップの要素を取り入れたりしてストリーミング戦略に走るので、ヒップホップのシェアは落ちていくわけですが。

(グラフから) 初頭から5曲も Top10 に入っていて、先述の通り2017年に急上昇ではありませんでした。グラフを見ると、常に3曲以上が Top10 入りしていてすごいです。何曲か安定していた駒があったはずで、第一四半期はミーゴス "Bad And Boujee feat. リル・ウージー・ヴァ―ト"、第二四半期はケンドリック・ラマー "Humble"、第三四半期はDJキャレド "I'm The One feat. クエヴォ、チャンス・ザ・ラッパー、リル・ウェイン & ジャスティン・ビーバー" と同 "Wild Thoughts feat. リアーナ & ブライソン・ティラー"、第四四半期はカーディ・B "Bodak Yellow" とポスト・マローン "Rockstar feat. 21サヴェージ" かなと思います。多すぎて個別には見れませんが、とにかくこのような安定ゴマの上にさらにたくさんのラップ・ヒットがあって、常に上位はラップが強勢だったわけですね。2017年のラップ・ヒットだと、一番好きなのはマシン・ガン・ケリー × カミラ・カベロの "Bad Things" かな~。思い出の曲って言えるぐらい好き。

 

6.EDM

平均占有率・・・1

(占有率から) ぴったり1!!!計算結果は1.000でした!!!平均して常に1曲が Top10 にランクインしていたということで、なかなかいい結果です。全ジャンルでシェアの順位を出すと、EDMはヒップホップ、ポップに次ぐ3位!多様化しすぎて他のジャンルが弱かった影響もあるかもしれませんが、データで見て第3位の人気ジャンルになっていたとは。ぴったり1だったことと合わせて、いい意味で驚きです。ちなみに全9ジャンル中、R&B、ロックがそれぞれ4位と5位で、カントリーは8位でした。

(グラフから) R&Bと同じで後半期は一気に勢いが衰えましたが、前半期の勢いがすごかったことで両者が見事1に釣り合いました。前半期の平均が2、後半期が0で全体として1ですね。アーティストではザ・チェインスモーカーズの活躍が非常に目覚ましく、前年から2年連続で大活躍です。"Closer"、"Something Just Like This with コールドプレイ" が特に長く続き、ゼッド、カイゴらDJの大ヒットや同じくザ・チェインスモーカーズの "Paris" がそれらに一時的に加わっていました。また個人的な話ですが、当時リリースされた彼らのデビュー・アルバム『メモリーズ...ドゥ・ノット・オープン』からは上記ヒット曲以外にも好きな曲があって、それはどちらも残念ながらヒットにはならなかった "The One " と "Honest" です。"Honest" はチャートに現れたときから応援していたんだけど、すぐにチャートから消えてしまって、「ええ~!」って感じ。ちょうどいい暗さが伴奏部分を引き立てる2曲、最近のチェンスモはこういう静かな曲が少なくなってしまった...と思いきや、リミックスだけどジ・アングザエティーの "Meet Me At Our Spot" のリミックス(今年配信)がそんな感じですごい懐かしさを感じた!!...以上、グラフの分析以上に長い私情でした。💭

 


 

普通、こういう分析っぽい記事には「まとめ」とか「結論」があると思う。

しかし私はエネルギー不足でいつもサボっている。

あった方が絶対いいよな~と思いつつ、いつもサボっている。

まあ、しょうがないしょうがない。

🐬 結局ちょっと長くなってしまいましたが、読んでくださった方ありがとうございました! 🐬

 



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