ブリンク182か...。
ドラマーのトラヴィス・バーカーは知ってるし、メンバーの病気のニュースも知ってたし、
そもそもバンド自体もグラミー関連で前から知ってたんだけど、
曲を聴いたことはなかったな...。
レッチリと酷似した理由で、新曲が全米総合チャートにランクイン。
10月の注目アーティストを6名選び、彼らを中心に今月の全米チャートを振り返ります。
1.スリップノット
全米アルバム・チャートの話。今月もスリップノットや The 1975、レッチリらがチャート上位を記録しました。スリップノットは今作『ジ・エンド、ソー・ファー』でシングルを初めて聴きましたね。"The Chapeltown Lag"、"The Dying Song"、"Yen" 全部聴きましたが、"Yen" が一番好きでした。自分はメタルやハード・ロックのファンではないので、激しい曲はちょっと苦手で、ディスターブドの "The Sound Of Silence" カバーみたいなバラード系の方が盛り上がれます。ところでこの『ジ・エンド、ソー・ファー』、いけて4~5位かな~と思っていたのですが、結果は全米2位とかなりの好成績でした。スリップノットは前作『ウィー・アー・ノット・ユア・カインド』(2019) が1位だったのでそれよりは下ですが、「前作は1位だったのに今回は急落」バンドの仲間入りはせず、今回のチャート・アクションで人気が安定していることを数字で示したことになります。持続性は残念ながらでしたが、全米2位は明るいニュースでした。🌞
2.モーガン・ウォーレン
最新シングル "You Proof" が全米5位に上昇し、キャリア初のTop5入りを果たしました。なお、Top10入りは合計4曲です。アルバム・チャートでも相変わらず上位を維持していて、「今年の顔」という感じがどんどん増していますね。関連して、今年は彼と同じようにメインストリームで大ブレイクしているカントリー・シンガーが他に3人います。ルーク・コムズ、ザック・ブライアン、そして後で紹介するベイリー・ジマーマンです。合わせてちょうど4人なので彼らを「カントリー四天王2022」と呼ぶことにしました(勝手に)。秋はグラミー・ノミネート発表の季節。彼らがどう評価されるのか、楽しみにしておきたいと思います。全無視は絶対ないと信じつつ。
3.スティーヴ・レイシー
繰り返すことに意味があって、繰り返すことで聴き手を夢中にさせる...。"Heat Waves" とそこらへんが似てる気がする スティーヴ・レイシーの "Bad Habit" が全米1位に到達しました。ハリー・スタイルズに勝てずに2位にとどまる期間が短くなかったため、ようやく、といった形です。口ずさみやすいキャッチーなメロディと、曲全体の最強の安定感。もしかしたらこんな言い方は適切ではないのかもしれませんが、癒し系の曲だと思います。ただ、曲の最後は完全にオルタナ・ロック!!スティーヴのなめらかな歌声はR&B/ソウル・ミュージックの花形ですが、最後のアウトロは歌声以外ほぼオルタナ・ロックだった...。チャートの話に戻って、"Bad Habit" が1位になってからというものの彼の楽曲が次々に全米総合チャート入りしてきて、彼自身の株が急上昇しているのが見てとれます。曲ではなく、アーティストが売れるとはこういうことかと改めて思いましたね。👅
4.サム・スミス
一番新しいチャートで、その "Bad Habit" から1位を奪い取ったのがサム・スミス "Unholy feat. キム・ペトラス" です(奪い取った、って表現悪いかも...何かを批判する意図はないです)。サム・スミスは全米Top10入りはディスクロージャーとのコラボ含め同曲で7曲目とかなりあるのですが、全米1位は意外にも初。"Stay With Me"、1位じゃなかったんですね...、最高2位でした。カナダのチャート・レビューでも触れましたが、前シングル "Love Me More" のアクションがまあまあだったのでサム・スミスもここまでか...?と思っていましたが、むしろ過去の大ヒットを上回るヒットが現在進行しています。今年は「男性ポップ・アーティストの年」。世界的な有力者は全員今年何らかの良いチャート・アクションを起こしています。その中心はこれまではハリー・スタイルズでしたが、サム・スミスも加わるかもしれません。✚
5.ベイリー・ジマーマン
ストリーミングを味方につけ、モーガン・ウォーレンと同じ波に乗ってメインストリームを大きく揺らす新世代カントリー・シンガー、ベイリー・ジマーマンがついに表立った記録を残し始めました。日本語が変になっている気がしますが、この人はこれからも大きな記録を残していくことが確定している人なので、今回のデビューEP『リーヴ・ザ・ライト・オン』の全米9位は序の口です。そもそもアルバム・チャートの記録の傾向として、「デビュー作品 < 2作目以降」「EP < アルバム」というものがあって、デビュー作品もEPも上位は狙いにくいのですが、その両方を兼ね備えた同作が堂々と全米Top10入りを達成しました。ストリーミングがめちゃくちゃ強い売れっ子ラッパーはこれが普通だったりするもので、つまりベイリーさんも彼らと同じようなチャート・アクションをシングル/アルバム・チャートの両方で起こしています。TikTok で大人気らしく、ツギクル感100%の新人です。🔦
6.The 1975
The 1975 はイギリスを拠点に世界で大活躍しているバンドで、UKチャート最強のイメージが強いのですが、UK出身でアメリカでも大ヒットしている数少ないバンドです。2016年の2作目(タイトルが長いので割愛)から今年の5作目『外国語での言葉遊び』まで4作連続で全米Top10 入りしていて、外国のバンドの記録としては本当にすごいことです。The 1975 は、2018年の3作目『ネット上の人間関係についての簡単な調査』のシングル "Tootimetootimetootime" と "Sincerity Is Scary" しかまともに覚えていないのですが、どちらも自分の中ではけっこういい感じですね。ちなみにグラミーでは同アルバムから "Give Yourself A Try" が当時バンド初のノミネートを受けていて、ついにグラミーが The 1975 を取り上げた!と印象的でした。今作は来年のグラミーの選考期間外ですが、先行シングルはノミネートを受ける可能性があります。実は先述のノミネート以来1度もノミネートを受けていないので、せめてもう1回はあるべきでしょう。
(追加)シングル・チャート → 新旧交代のペースも良く、全体的に好況&安定的!
アルバム・チャート → 持続性の弱いアルバムは相変わらず多いが、上位デビュー作品自体は多いため好況!
だから早いって~...。
BSBもルーカス・グラハムも、いつものマライア・キャリーも。
せめてハロウィン終わってからにしない?チャートが不安になる。
アメリカの皆さん、とりあえず12月までは待ってください。お願いします。
🐳 ...今月は以上です。この記事を読んでくださった方、ありがとうございました。 🐳