『 日本の文化行政と文化都市京都のこれから 』
独立行政法人国立文化財機構理事長 兼 京都国立博物館館長
佐々木 丞平様
日本は経済大国といわれるが、文化大国とはいわれていない。しかし日本はこれから文化立国を目指そうという掛け声もかけられている。ということは、日本はまだ文化国家といわれるには条件が揃っていないということでもある。それでは文化国家の条件とは何なのか。まず、国を構成している国民の倫理観が、つまり心の問題。次に都市や環境に対する善良なる配慮の問題。その中での文化インフラの充実の問題。そして人々の心の満足度の問題。そしてそれを根底から支える公的支援の問題。こうした課題が十分に解決された国が恐らく文化国家の名にふさわしい存在となるのである。しかしそのためには、実行するための基本的枠組みが必要で、それが文化を守り振興するための法律である。
こうして見てきた時、日本では法的な枠組みはほぼ揃っている。しかしそれを実践するための公的支援にまだまだ問題が残る。日本が真の文化国家たらんとするとき、やはり先ず京都がそのモデルとなることが求められている。
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◎例会報告
本日の例会にて、新入会員として大東和子君が入会されました。
誠におめでとうございます。
なお委嘱委員会は親睦活動委員と奉仕プロジェクト委員です。
皆様どうぞ宜しくお願い致します。
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9月8日週報
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