DEATH NOTE デスノート 前編 オフィシャルサイト
コミックは読んでないが、死神のノートに名前を書かれた人が死ぬ、というキャッチーなシナリオに惹きつけられて見てしまった。冒頭から、いかにもという悪人がポンポンスポポンと成敗されて死んでゆく。なかなか小気味良いスタートである。きっと誰でも(半数のひとたちは)これを「良し」と感じるだろう。残りの半数のひとたちは「理由はどうあれ殺人は悪い」と主張し、しかしその中の半数は心からそう思っているわけではない、というような想像を巡らしたりしてみるのも面白い。映画の中でも支持派と不支持派に分かれて議論するようなシーンもある。やり方こそ違えども、これは正義の味方スーパーマンやらスパイダーマンやらと同じである。ところが、神の力を持ってしまった愚かな人間は正義を取り違えてしまい、悪人を成敗するはずの力で、自分の周りのムカつく奴も葬り始めてしまう。主人公:夜神ライトほどの秀才でさえそうなのだから、もし阿呆な俺がデスノートを手に入れても同じような道を辿るだろう。死神が「人間っておもしれぇ」と言いたくなるのも無理は無い。法で裁かれない悪人が「神の力」によって成敗される爽快感がこのコミックをヒットさせた理由だろう。
ところで、コミックを読んだファンは、ダメな映画だと言う。他の映画でもよくあることだ。俺もコミックを読んだら、同じように感じるかもしれない。だから読まないことにする。関係ないけど、ダ・ヴィンチ・コードの時もそうだった。この場合は読んでない人には情報が足りなくて分かり辛いと言われた。原作を読んでないとよくわからない映画は良い映画とは言えない。近頃思うこと。映画を見てから原作を読みたくなったのなら読めばいい。たまたま原作を読んでいたものが映画化されれば興味があるから見ればいい。でも、映画が公開されるようだから急いで原作を読もう、というのは馬鹿馬鹿しく感じ始めた。たまにやったことがある。原作を超える映画ってのにはなかなか巡り会えないのだから、それは無駄な悪あがきに思える。読んだばかりに映画でがっかりするのもどうなのか。そんな暇があったら、せっかく映画で見られるのだから、その作品は映画の楽しみにとっておいて、もっと別な作品でも読んだほうがいいのかもしれない。そんなの個人の自由だけどねぇ。
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