ざっきばやしはなあるき  

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美術とか映画とかなんとなくぶろぐ 

パルマ展

2007-07-01 01:55:02 | 美術[は]
パルマ イタリア美術、もうひとつの都@国立西洋美術館
 
 イタリア北中部の都市パルマの美術を集めた展覧会。ほとんど宗教画なので、見に行く予定はなかったのだが、日曜美術館でコレッジョやパルミジャニーノの天井壁画を紹介していたので、つい見に行ってしまった。とはいえ、天井画を展示しているわけではないが。パルマではなくローマのなんたらかんたらいう美術館で天井壁画を見たことがある。だまし絵のような感じでいろいろなものが高い天井に所狭しと描かれていて、首が折れるほど見上げていた。天井をひっぺがして借りてくるわけにもいかないので、現地に行かなければ見られないのが残念である。

 展示されている作品は、リアリスティックな描き方を見て楽しむには充分である。その中に、登場人物の全員がやたらダサい顔をした作品があって笑った。計算なのかヘタなのかわからないが、名作とは思えない。絵に出てくる幼児やら天使やらが、すごく小さく描かれていたり、でかすぎるクソガキに描かれていたりと、画家によっていろいろで面白い。ただ、キリスト教の細かい逸話など、あまり知らないので、意味ありげなモノやヒトが描かれていても、説明がなければなんだかわからないことも多い。

 ◆アゴスティーノ・カラッチ 「聖母子と聖マルガリータ、聖デネディクトス、聖チェチリア、幼い洗礼者聖ヨハネ」・・・いろいろな聖者の絵の中に恐ろしい顔つきのドラゴンがさりげなく居る。解説を読めば納得するが、そうでないと「何だこいつは?!」と思ってしまうほどさりげない。

 ◆ニッコロ・デッラバーテ 「ラクダとユニコーン」・・・とてもラクダとは思えないヘンテコなラクダが「ヒマだなぁ」という顔をしていて、とても疲れたかんじのユニコーンが「だりぃし~」といいながらグデェ~ッとだらしなくしている。なんかものすごくしょうもないアンニィな午後のひとときだなあと思ってしまうような妙ちきりんな絵。

 ◆コレッジョ 「幼児キリストを礼拝する聖母」・・・小ざっぱりとまとまってていいかんじがした。

 ◆バルトロメオ・スケドーニ 「キリストの墓の前のマリアたち」・・・メリハリの効いた衣の色彩が鮮烈な印象を与える。これがいちばんよかった。

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