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インポッシブル・アーキテクチャー もうひとつの建築史

2019-02-25 21:28:22 | 美術[あ]
インポッシブル・アーキテクチャー もうひとつの建築史」@埼玉県立近代美術館

 設計はしたけれど、なんだかんだの明神下で、完成に至らなかったアンビルトの建築を集めた展覧会。最近で言えば、コンペに勝ったのに、いいかげんな見積もりのために予算がゴム人間のように膨れ上がって諦めたザハ・ハディドの《新国立競技場》がある。コンペで落選したプロジェクト案などもいろいろ展示してある。

 ウラジミール・タトリンの《第3インターナショナル記念塔》はいろんな美術展で何度か見ていてちょっとお気に入り。高さ400mの意味不明な鉄骨建造物。そんな記念塔をリアルに再現した長倉威彦のCG映像も、不安げな妖しげなBGMと相まって不思議な雰囲気に浸れる。


 荒川修作+マドリン・ギンズによる《天命反転の橋》はフランスの案件、10メートル以上ある巨大な模型が展示されている。養老天命反転地と似たような荒技で、この橋は、しゃがんだりすり抜けたりというアクロバティックな身のこなしをしないと渡れないらしい。そんな橋が採用されるわけがないぜ。

 ぜんぜん建築家ではない会田誠と山口晃のゴールデンコンビによる都庁案はもちろんバカ建築物件だけど楽しそう。都庁がこれだったら観光客が2割増えるかも。

 今回最高のインパクト物件はマーク・フォスターゲージの《ヘルシンキ・グッゲンハイム美術館》の映像。フィンランド政府に資金がなくて実現しなかったらしい。でもその外観は妙ちきりんなオブジェが湧いた悪夢の塊みたいなバカ建築物件。





ずいぶんひさびさに訪れた埼玉県立近代美術館。駅から近くて便利。













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