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ドガ展

2010-09-27 19:03:42 | 美術[た]
ドガ展@横浜美術館

 21年ぶりのドガ回顧展で、約120点が展示されている。ボストン美術館展で見た《田舎の競馬場にて》の配置がやっぱり心地よい。

《立っている二人の男》: 1人は完成してるのに、もうひとりは足が透けていて、顔は真っ白。目玉を描いたらトモダチになりそうな白くて丸いだけの顔。これは描きかけの絵だと思うが。どんなエピソードがあったのかは知らない。

《マネとマネ夫人像》: 夫人の描き方が気に入らないからと、夫人の顔の部分をマネがちょん切っちゃった作品。

《浴後(身体を拭く裸婦》: 無茶苦茶不自然なねじりん棒みたいな裸婦だが、元にした写真まで展示してある。なるほど写真のとおりだ。

 しかしなんといっても「エトワール」、左下のボワッと白い光、そして輝くバレリーナ。有名な名画が突然目の前に出現するゾクゾク感が、輝きの分だけ増幅される。

 そのデラックスな描写のわりに、出番を待つバレリーナとパトロンの紳士が佇む背景の大雑把な描き方の対比が面白い。オペラ座の主役のことをエトワールと呼ぶそうだが、この絵の主役は紛れもなくバレリーナ。背景は単なる引き立て役だから、こんなもんでいいのかも。

 それで、背景を見ていたら、土色の崖に雑草がちょろちょろと緑色に生えているように見えて、右上の方は崖から生える樹木に見えてきた。多分そうじゃないのだろうが、大雑把なので何だかわからず、山道に見えてきてしまったのだからしかたがない。

 しかたがないので、バレリーナの代わりに野毛山動物園のレッサーパンダを登場させてみた。小さい紳士が気になるが、たいして違和感はない。「エトワール」が餌を探して山道を歩いているレッサーパンダの絵「えさある?」になっちゃった、というおはなし。

ドガ 《エトワール》


だが 《えさある?》


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