ロシアが今回の戦争で失ったものは相当大きいなあ。
今までロシアの衛星国だった中央アジアの国々が揃って中国の傘下に収まるというロシアにとってありえない状況、それだけでなく中央アジアの国々にとってもあまり乗り気で無いものの受け入れざる得ない状況になっているわけで中央アジアの国々は多くのイスラム教徒を抱えているはずなのにウイグルでイスラム教徒を弾圧している中国を受け入れざる得ない、むしろロシアに頼れない以上、中国との関係強化を図る他無い、という状況には忸怩たる思いが何処かにあるんじゃなかろうか。逆に中国はこれ以上の海洋進出には限界を感じているはずだ。台湾の制圧は無理だとしても海洋権益の拡大のためにまだまだ色々とやるだろうが、それでも今までのようには行かないという意識はあるはずだ。その意味では目先を変えて中央アジアを取りに行くという戦略は正しいしロシアがあの状況である以上、空白地帯にするわけにもいかないだろうから中国があの地域を押さえに行くのは当然の事だろう。ロシアはウクライナを攻めてフィンランドの中立を失い中央アジアの宗主国の地位を失おうとしている。この戦争で仮にロシアがウクライナの一部の領土を得たとしてもそれ以上に失ったものの方が大きい。これは取り返しがつかないだろうなあ。