・経緯
1ヶ月前に新しくCDプレーヤーを導入したのだが、出力レベルが大きすぎて、レコードを聞いた後にそのままCDに切り替えると、凄い大音量で鳴り響く。
フォノイコライザーアンプ(audio-technica:AT-PEQ3)とCDプレーヤーの出力をメカニカルスイッチで切り替えているのだが、双方のレベル差がありすぎるのが原因だ。
フォノイコライザーアンプの後にプリアンプを増設して出力を上げようかと考えたが、まずは、高出力のフォノイコライザーアンプを導入してみようとなった。もちろん、現状よりも高音質で、おすすめのフォノイコライザーアンプを選択するつもりだ。
・フォノイコライザーアンプの選択と購入
日本のAmazonで、フォノイコライザーアンプを探すと、現在使用しているaudio-technicaの製品以外は目ぼしいのが無い。
次に、USA Amazonに行ってみると、高評価の安いフォノイコライザーアンプがいっぱいある。その中で、高評価で、高出力とみられる製品を2個購入した。
1.Pyle PP999 Phono Turntable Pre-Amp
Input Sensitivity/Impedance/PHONO 3 mV / 50K Ohms - T.H.D: 0.08 for 1 KHz 3 mV Input - Output Level: 2V (2V/3mV=666.6倍、56.4dB)
2.ART Pro Audio DJPRE II Phono Turntable Preamplifier
ゲインの規格が載っていないので、製品サイトの規格だ。
Maximum Gain 45dB @1KHz (177.8倍)
3.現有のフォノイコライザーアンプ(audio-technica:AT-PEQ3)
定格入力:2.5mV(1kHz)、定格出力:150mV(1kHz) (150mV/2.5mV=60倍、35.5dB)
・購入したフォノイコライザーアンプの実聴
では、早速実聴してみます。現有のフォノイコライザーアンプ(audio-technica:AT-PEQ3)との比較になる。
1.のPyle PP999 Phono Turntable Pre-Ampからです。
まず、出力レベルが高くない。audio-technicaの製品よりちょっと高いぐらいだ。「1 KHz 3 mV Input - Output Level: 2V」の規格は、どう読めばよいのだろう?
低域のカットオフ周波数も高いし、これは不可です。
次に2.のART Pro Audio DJPRE II Phono Turntable Preamplifierです。
あれ、低域が出ません。
電源アダプターを見ると、INPUT:120VAC、OUTPUT:9VACとなっている。たぶんトランスしか入っていない。従い、INPUT:100VACだと、OUTPUT:7.5VACと供給電圧が低い。
これが原因と思い、規格で12VDCも可能とあるので、1.のPyle PP999の12VDC電源アダプターを接続してみた。見事に低域が出力され、ダイナミックレンジも広くなった。
周波数特性の規格が、10Hz -50KHzで +/-0.5dBとあるが、本当のようだ。
製品の裏側に、ブロック図が掲載されているが、初段のEQ部でRIAA補正をしている。
アンプの負帰還部にEQ回路を用いると、アンプのゲインが無くなる20KHzあたりでRIAAカーブに追随できず、周波数特性が持ち上がってしまう。
しかし、ART Pro Audio DJPRE IIは、初段にディスクリード部品でEQ回路を構成してRIAAカーブ補正を行い、周波数特性をフラットにした上で、アンプで増幅している。
この製品は、ゲインも前面のボリュームで調整でき、かなり高いレベルまで出力可能だ。
しかし、出力を高くすると、一部の高出力録音のレコードで、出力がクリッピングしていることを示す前面の赤色LEDが点灯する。今まであまり意識していなかったのだが、音を聞くと、確かにクリッピングしている。
それではと、現有のaudio-technicaのフォノイコライザーアンプで同じレコードを聴いてみると、クリッピングしているのが判る。
まさか、audio-technicaの製品が、クリッピングしているとは思っていなかった。
今まで、音の最高点で歪んで聞こえるのは、レコード盤に記録された音が最初から歪んでいると思っていたのだが、フォノイコライザーアンプが原因とわかった。
そして、audio-technicaのフォノイコライザーアンプは、レベル調整できないから対処不可だ。
・結論
結局、以下のメリットから、2.のART Pro Audio DJPRE II フォノイコライザーアンプを使うことにした。
・CDプレーヤー出力の2Vには及ばないが、レコード出力がある程度まで高くなった。
・低域が十分に伸びていて、ウッドベースの音が響く。ダイナミックレンジも広い。
・クリッピング警報が役に立つ。
電源によって、低域のダイナミックレンジが変化したので、電流容量に余裕のあるDC12V/2A出力のAC/DCアダプター電源を購入した。
今までの電源と違い、軽く小さいが、問題なく使えた。
(どうなっているか興味があるので、いずれ分解してみよう。)
高音質のフォノイコライザーアンプの選択
1.高出力で、高音質のフォノイコライザーアンプを選択する。
2.高音質のフォノイコライザーアンプを選択する。(2)
3.高音質のフォノイコライザーアンプの選択--Bellari(ベラリ)のフォノプリアンプ VP549 を購入(3)
興味本位でDJPRE IIを購入したのですが電源を変えると化けるとの情報で探したところ、このブログにたどり着きました。DC12V/2Aのアダプターに交換してみようと思うのですが、リンクのアダプタの通り、外径5.5mm(内径2.1mm)でそのままOKでしょうか?または内径2.5mmの変換が必要でしょうか?
リンク先の電源アダプタの内径2.1mmで正常動作します。
ちょっと試してみようと思います。
リンク先のAC/DCアダプターを早速、購入してみました。
付属のAC/ACアダプターはoutput AC 9Vだったせいか、さほど変化はなかったような気がします。
気になるのがDJ preⅡの電源ランプが眩しいのでスイッチ式タップに接続して使う時に電源を入れているのですが、AC/DCアダプターにすると、なぜかスイッチオフでも電源ランプが一瞬、光る時があります。周期的に光る感じです。
付属のAC/ACアダプターだと起きません。
これは微流な電流が流れているのでしょうか。
スイッチオフでは、グラウンド側が切断されて、100V交流側はAC/DCアダプタまで導通している様に感じます。
スイッチ式タップの入力側コンセントを逆に刺せば、正常に戻ると思うのですが。
試してみるとあっさり解決しました!
ありがとうございます!
しかもちょっと聞いてみたところ、音質も変わりました。出力が上がり、レンジが広くなりました。
これが原因だっんでしょうか。
ちなみにこれはAC/DCアダプターだから起こる現象なのでしょうか。AC/ACアダプターでも同じ?
素人質問ですみません。