Kakuma News Reflector 日本語版

カクマ難民キャンプの難民によるフリープレス
翻訳:難民自立支援ネットワークREN
著作権:REN(無断引用転載禁)

2020年4月号 フォトエッセイ:ロックダウンに備えて配られた二か月分の食糧支援

2020年07月29日 | 特集記事
バルウ・ウォル・マクアキ(KANEREスタッフライター)

4月2日、KANEREの記者バルウ・ウォル・マクアキは第1食糧配給所を訪れた。病気の予防を迫られる時期に世界食糧計画(WFP)がどのような配給をしているかを知るためだ。カクマでの新型コロナウィルス感染拡大を防止するために、WFPは通常の2倍の配給量にあたる2か月分の食糧支援をしている。

これは、従来のような文章ではなく写真を通じて現状を伝えるKANEREフォトエッセイ・シリーズ最初の記事である。


第1食糧配給所の外でKKセキュリティ職員によるセキュリティ審査の列に並ぶ難民たち。国連難民高等弁務官事務所は国際救済委員会とともに、難民が食糧を取りにくる際に従うべき健康維持に関する予防措置を制定。これにより、体温測定によるチェックを行う、2メートルの間隔を保つ、手洗いを徹底する、配給場所での人数を10人以下に制限するなどの対策が取られている。しかし、配給所の外は大勢が密集した状態だ。


セキュリティ審査を待つ難民に食べ物を売る人たち。食糧配給所の出口には群衆が押し寄せないようにロープが張られている。コミュニティの平和と保護チームと呼ばれる難民スタッフによるセキュリティグループが、外のセキュリティ審査を待つ列の監視を担当している。


最初の列を通過して小学校の教室で座っている難民たち。ここは待機場所になっている。カクマキャンプの住人たちは援助の一部をいまでも現物の食糧で支給されているが、近隣のカロベイエイ難民居住地ではすべての援助を一人あたり1か月1400ケニアシリングの電子振り込みで受け取っている。カクマの住人の中にもすべての援助を金銭で受け取れるように変更することを要求している者もいる。そうすれば、配給センターに長時間並ぶ必要がなくなるだろう。

【写真4】
午後の日差しで教室が暑くなったので、教室の外の日陰に避難する人たち。

【写真5】
学校内にある水飲み場。食糧配給センターに入るのを待つ間に水を汲めるようになっている。ソーシャルディスタンスを取らねばならないというセキュリティ上の要請から、一度に水を汲める人数は制限されている。

【写真6】
待機場所の小学校を出て再び列に並ぶ難民たち。ここで体温チェックを受け、ようやく食糧配給場所に入ることができる。感染症にかかるのを心配して食糧配給の受け取りを拒否している家族がいるという噂もあるが、ゾーン3のリーダーをしているアブラハム・マシークは次のように述べている。「現行の食糧配給を断る家族がいるという話は聞いていません。初日から配給所に行き監視をしていますが、すべて順調に進んでいます」

【写真7】
自分の割り当て量を受け取り食糧配給所から出てくる人たち。通常の配給は1か月分ごとの配給だが、今回はこの食糧で61日間を乗り切らねばならない。ある南スーダン出身の女性はこのように述べている。「新型コロナウィルス感染が拡大しているのを見ると、追加の支援を受け取れるのはとても助かります。ですが、食料に関しては十分とはいえません。これで61日間はもちません。米はすぐに食べ終わってしまうと思います」

【写真8】
家に帰るために自分の割り当てをバイクタクシーの荷台に乗せる配給受領者たち。感染症が流行する中で仕事をしていることについてどう感じているかタクシーの運転手に聞いてみると「お金のためさ。仕方ないよ」と答えた。


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