【写真】大通りの交差点
人道支援機関の敷地と難民居住地を結ぶ大通りが最近補修されている。
カクマ1からキャンプの一番端にあるカクマ3まで、昨年は車で約45分かかったが、最近は15分もあれば行ける。徒歩だと2時間はかかる。
KANEREのインタビューを受けたキャンプ住人は、「道路の補修は良いことだが、関係機関はキャンプ内で事故を減らす方法を考えて欲しい」と言っている。この道路は、カクマ1のもっとも混雑した「ソマリ・マーケット」を通り抜け、キャンプ内のあらゆるコミュニティーやブロックにつながっている。
この道路は、多くのバイクと人道支援団体や治安警察の乗り物で、一日中いつも溢れかえっている。特に治安警察車は道路の他のものには目もくれず走り回る。道路が良くなりスピードが出せるようになったのが原因だ。人道支援機関の車やバイク、トゥクトゥク、自転車が猛スピードで走り回るので、事故が多発している。急増したバイクの事故も数件起きている。渋滞を避けようと交通規則を無視したためだ。「バイクに乗っていて突然溝に落ち、口を強く打って歯が2本抜けてしまった」と話してくれたのは、カクマ1ゾーン3ブロック6に住むスーダン人の女性、ラミ。
ラミの件は、カクマキャンプでも町でも、「ボダボダ」と呼ばれるバイクが起こす典型的な事故だ。その上、多くのバイクは無免許。スピードを出しすぎたり、3人以上乗せたり、容量をはるかに超えた荷物を運んだりしている。
大通りを横断する歩行者は危険にさらされている。特に登下校の子ども達には非常に危険だ。計画当初、地形を考慮せず、居住区を直線で切り分けてしまった。
難民コミュニティーのリーダー達は、キャンプ内の道路を走る際に、ドライバーが守るべきスピード制限を設けてほしいと要望している。人道支援機関の敷地内では時速5Kmというスピード制限が設けられている。住民達は同様なスピード制限をこの道路にも望んでいる。というのは、ほとんどの地域で難民の家から数メートル以内をこの道路が通っているからだ。最悪なのは新たに建設された道路にはバンプ(突起物)がないことで、これが歩行者の大きな心配の種になっている。「この道路にバンプがないのはなぜなのか、UNHCRに質問している。治安パトロール車はいつもスピード違反をしているのに、警報が鳴ったためしがない。皆、怖がっている」と言うのはカクマ1のソマリ難民リーダーだ。
安全対策は計画の時から考慮されるべきだった。たとえば歩行者が多い地点に簡単な道路標識を設置するべきだ。また難民リーダー達は、次の地点に道路バンプを設置するようにと提案している。カクマ1のソマリ・マーケット・センター、難民病院の周辺、カクマ3の居住地域など。カクマ1ゾーン1ブロック4のソマリ管理所に隣接したモガディシュ小学校からカクマ1ゾーン2の食糧配給センターまで。同様に、カクマ1ゾーン3と4のホンコン・マーケット、およびカクマ3のマーケットや他の食糧配送センター。 カクマ2のフュージ小学校前のように道路が縦横に行き来するところも含めて、バンプが設置されれば車やバイクのドライバーには警告となり、より注意深く運転するようになるだろう。
2月から3月にかけて、道路作業はカクマ1の「多目的センター」のところで中止となり、3つの大きな砂の山がそのままになっている。しかし最近、作業が再開され、カクマ2に向かって進んでいる。
カクマは渓谷平原の裂け目に位置しているので、多くの曲がりくねった川がキャンプのあらゆる区域で交差している。そのため雨が降るといつも水が溢れる。そうなると、車や住民は居住区域間の行き来ができなくなる。 カクマ1とカクマ3の間の二つの大きな川は、特定の時期だけ現れるのだが、人道支援のスタッフや難民、地元住民の障害になることがたびたびある。
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