Kakuma News Reflector 日本語版

カクマ難民キャンプの難民によるフリープレス
翻訳:難民自立支援ネットワークREN
著作権:REN(無断引用転載禁)

2020年4月号 ドイツの大統領、カクマを訪問

2020年07月29日 | 特集記事
KANEREスタッフライター:カバタ・ボル

2020年2月26日、ドイツのフランク=ヴァルター・シュタインマイヤー大統領がカクマ難民キャンプを訪れ、ドイツが主催するプロジェクトを見学した。大統領はアルヌール小学校の生徒から、ウェルカムギフトとしてサッカーボールを受け取った。

1991年に設立されたカクマ難民キャンプは、ソマリアとの国境近くのダダーブに続いてケニアで2番目に大きな難民キャンプである。


【写真】カクマを訪問したドイツ大統領は難民の子どもたちからの贈り物、サッカーボールを受け取った。写真提供はGetty Images 撮影:Bernd von Jutrczenka /

現在、ケニアに住んでいる難民は50万人以上で出身国は25か国以上にのぼる。その大部分はキャンプの中ですし詰め状態で暮らしている。多くの難民にとってキャンプが我が家となっていて、居住者の大部分はキャンプから出たことがない。キャンプで生まれた人も多い。こんな状態になったのは、難民が指定地域外に住むことを禁じているケニアのキャンプ政策のせいだ。

「私はここに22年間住んでいます。旅行許可証を受け取ったことがないので、カクマから出たたことはありません。キャンプの外で仕事や勉強をするのは難しいです」とソマリア難民のモハメドさんは言う。彼はシュタインマイヤー大統領の訪問中にアルヌール学校の入り口の外でKANEREの記者に話した。

ドイツは現在、人道的配慮でカクマから約500人の難民を再定住させている。寛大な措置ではあるが、ケニアで登録されている約50万人の難民人口を考えるとわずかなものだ。この国の難民の85%はカクマとダダーブのキャンプに留め置かれている。

シュタインマイヤー連邦大統領はケニアを3日間訪問し、政府や人道支援団体との会議も行った。UNHCRは大統領をカロベイエイ居住地に案内し、難民が自宅の外の小さな区画で自ら農産物を栽培する「キッチンガーデン」プロジェクトなどの活動を紹介した。


【写真】UNHCRは難民が自宅の外の小さな区画で自ら農産物を栽培する「キッチンガーデン」プロジェクトなどを紹介した 撮影:KANERE

「この庭の手入れをはじめて1か月以上になります。毎日2回水をやっています」と南スーダン出身の庭師、ガトルアクさん(本名ではない)は説明した。

「庭の手入れをきちんとするように言われましたが、今日まで誰が私たちの庭に来るのか知りませんでした!」とガトルアクさんは続けた。

キャンプ住民が頼っている国連からの配給は縮小しており、キッチンガーデンはそれを補うために開発されたプロジェクトである。

カロベイエイ統合社会経済開発計画(KISEDP)に基づいて行われた農業投資だったが、カロベイエイは水が乏しい乾燥地帯に位置しているため、ここでの農業は依然として大きな課題に直面している。


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