Kakuma News Reflector 日本語版

カクマ難民キャンプの難民によるフリープレス
翻訳:難民自立支援ネットワークREN
著作権:REN(無断引用転載禁)

2009年2月号 エチオピア正教会、洗礼祭を祝う

2009年07月06日 | コミュニティーとカルチャー
【写真】カクマ・キャンプの正教会と祝賀会場

エチオピア正教会のコミュニティーは、ヨルダン川でのイエス・キリストの洗礼を記念し、音楽と、聖水、神聖な儀式で美しい洗礼祭を祝った。

エチオピア正教会の信者にとって1月18日の月曜日は、ヨルダン川での洗礼者ヨハネの手によるイエス・キリストの洗礼を祝う記念日前夜に当たる。これは正教会信者にとって一年で最も重要な宗教行事の一つだ。ここカクマ・キャンプでも、エチオピア正教会のコミュニティーは宗教心がみなぎり活気づいていた。

カラフルな行列はカクマの狭くて砂だらけの通りを練り歩き、シンボルである「契約の箱」(The Arc of the CovenantまたはTabot)を持ち歩いている聖職者の回りには大勢の信者が集まっていた。聖職者のすぐ脇を助祭と、美しいユニフォームを着て合唱する聖歌隊が取り囲んだ。それをさらに囲んで、真っ白なエチオピアの衣装を着た老若男女の信者が、歌いながら歩いていく。行列は様々な歌を歌いながら祝賀会場まで行進した。

祝賀会場で日が沈むころ、祈りが終わり、みんな家路についた。しかし、何人かの若者は祝賀テントに残り、契約の箱が盗まれないように見守った。正教の教えでは、ミサが行われるところには必ず契約の箱がなければならないので、イエス・キリストの洗礼記念祭会場にも運ばれ、特製の祝賀用テントに保管されていた。

日が暮れてから信者は深夜の祈りを捧げるために、ふたたび会場に集まった。3時間に及ぶミサは翌朝午前6時きっかりに始まった。ミサの後、本当の洗礼祭の儀式が始まった。外の原っぱでは、3つの大きな水槽に縁まで水が満たされた。

式典の精神は聖水に象徴される。聖職者が水に向かって祈り、洗礼祭が始まった。聖職者が水差しで聖水を汲んで群衆の上に撒くと、人々はみんな聖水の一滴でも受けようと躍起になった。

「神様が今日、私にこの特別な日を祝わせてくださって嬉しい。私は祈ったし、この聖水も受けたので、あらゆる罪が洗い流された」と、真っ白な伝統衣装を着た中年の女性は言う。

集会に集まった人々は朝、家に帰ったが、午前11時にはまたやってきて、契約の箱を祝賀会場から教会に戻した。

往きと同じスタイルで賛美歌を歌いながら行進するために、信者達は再び集合した。男の子も女の子も、男性も女性も、全員グループになって行列に加わり、契約k箱は正午にエチオピア正教会に戻された。


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