Kakuma News Reflector 日本語版

カクマ難民キャンプの難民によるフリープレス
翻訳:難民自立支援ネットワークREN
著作権:REN(無断引用転載禁)

2020年6月号 ラマダンーー コロナ下のカクマで

2020年10月02日 | コミュニティーとカルチャー
ヒボ・モハメド:KANEREスタッフライター 2020年5月

カクマのイスラム教徒のコミュニティは、ソマリア、スーダン、エチオピア、コンゴ、イエメン、アフガニスタン、ブルンジといった多様な国籍の人々からなっている。カクマのイスラム教徒も、ラマダンの間は断食をする。断食明け(イフタール)には、いたるところのマーケットで新鮮なフルーツを手に入れることができる。住民たちは飲み物を作ろうと、果物を大量に買いこむ。しかしコロナウイルスの影響で、社会的、宗教的な集まりは国全体で禁止されてしまった。

キャンプに住む家族は家でお祈りをしている。ブルンジ出身のイブラヒムさんは、「家族と一緒に家でお祈りします。コロナウイルスが収束し、 いつもの日常が戻ってくることを願っています」と話す。

カクマのイスラム教徒コミュニティの人々は、聖なるラマダン月の夜に行われる追加の儀式、タラウィを行えないことに深い悲しみを抱いている。タラウィは通常なら断食明けの時間にモスクで行われる。

スーダン出身のフセインさんは、「タラウィは集まってやるものだ。家庭でやるなんて。コロナ下でもモスクでやらなくちゃ」と主張する。

カクマの店はどこでも、入り口に手を洗うための石鹸と水が顧客用に用意されている。50~100シリングで顔マスクを販売している店もあり、キャンプでのビジネスチャンスとなっている。

カクマ2の宗教指導者は、「宗教施設の閉鎖には違和感がある。世界中のすべてのイスラム教徒にとって今は本当に大変な時で、重圧が大きい」と話す。

カクマは灼熱の暑さで知られているが、ラマダンが始まると同時に天気は穏やかになり、夜には時々雨が降り、涼しくなっている。ソマリア出身のラフマさんは、このような素晴らしい天気は神からの慈悲と恵みのサインだと信じている。


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