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2009年3-4月号 UHHCR職員、現地事務所から逃げる

2009年08月16日 | 最新ニュース
【写真】 現地事務所1の看板

UNHCR職員による現地事務所巡回は、不満を持った大勢の難民が事務所に投石したことで休止となり、UHNCR職員は車で逃げ出した。

3月16日、現地事務所1で騒動が勃発したため作業が中断し、職員は事務所を撤退せざる得なくなった。

当日の指令に不満を持った複数の難民が事務所に投石を始め, UNHCR担当者による事務所巡回はやむなく中断された。

UNHCRの女性職員は、状況が緊迫するにつれ、仕事を続けるのは困難だと感じ始めた。状況がさらに緊迫するのがわかったので、無線で連絡し、直ちに国連車で連れ出してほしいと頼んだ。国連車が到着すると、相談に訪れていた複数の難民が事務所に投石を始め、その職員は車で逃げた。

この妨害行為が起きたのは、相談者に対する対応が不公平で計画性がないように見えたかららしい。現場にいたコンゴ人の難民女性は「あの職員は、(先週から持ち越した)未解決のものを片づけてからでないと、新しいケースにとりかかれないなどと言ったのだ」と説明する。

興奮した難民達は、難民ケースワーカーの1人が自分の属しているソマリア・コミュニティーを優遇しているようだと怒っていた。目撃者によると、「このケースワーカーの言動がこの騒動の原因とみたほうがいい。彼は(相談者の)リストを持って来て(見せ)、あの職員にリストにある人達の面倒を先に見るように要求していた」という。

大勢の人々が加わり、騒動を大きくなった。あるケースワーカーによると、その日は大勢の難民が相談に来ていたが、警備員は任務についていなかった。「白人の職員の方が、現地スタッフより問題を的確に処理してくれるというのが、ほとんどの難民の共通した認識だ」とそのケースワーカーは付け加えた。

加えて、3月16日の現地事務所巡回はいつもと少し違っていた。通常の巡回だと、ケースワーカーはみな、効率よく進められるようなリストを持ってくる。しかし3月16日には、カウンターパート・マネージャーから別のリストを渡されていた為、作業の進め方がいつもとは違っていた。

残念ながら現地事務所では、一日に数件のケースしか扱えない。つまり、ほとんどの人が次週にまわされてしまう。こうして、何か月も何年も手付かずのままというケースも出てくる。

通常、難民は午前7時頃に現地事務所に来て、UNHCR職員が到着して事情を聞き始める午前10時頃まで待っている。

UNHCRの現地事務所巡回は、月曜日から木曜日まで各コミュニティーを日程別に割り当てて運営している。この日程によると、3月16日は、ウガンダ人、大湖地域、そしてソマリア人の為の日だった。

リストが過密状態で長く待たされるのは現地事務所では当たり前の事なのに、なぜ今回に限ってこのような激しい行動に出たのか、いまで不明瞭な部分もある。


「UNHCR現地事務所の目的は難民を守るため」2009年2月号 参照


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