COACHのバッグ、古くなった持ち手を交換しました。
持ち手やパーツを違和感なく作るというのは、まず使用する革や素材が元とどれだけ色やツヤや質感等が近いかということに尽きます。
縫い目・糸調子・糸の色・コバの処理~取り付けまで、どれひとつとしておろそかにしてよいことではありません。
しかし、どんなに丁寧に作ろうとも、
『色目が合ってないし、ツヤも質感もまったく違う』となれば
たとえ最初に同じものはないと説明していたとしても、
第一印象から減点確実なのです。
同じものは入手できないかもしれない、
でも似たものが必要…。
修理は今日より明日、自分の技術を向上させる終わりのない日々でありますが、
『違和感がない』資材を探し続ける日々でもあります。
今回の持ち手でいえば、他の革部分と同程度にほどよくあめ色に経年変化したヌメ革が入手できればベストです。
↓修理前
↓修理後
↓焼けてない新品のヌメ革で作成した靴(2016年11月)
↓現在の同じ靴(2021年3月)
経年変化しています。